JPH03198748A

JPH03198748A - 鶏用飼料

Info

Publication number: JPH03198748A
Application number: JP1344688A
Authority: JP
Inventors: Masaharu Hayashi; 正治林
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1989-12-27
Filing date: 1989-12-27
Publication date: 1991-08-29
Anticipated expiration: 2013-08-06
Also published as: JP2784071B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は部用飼料に関する。詳しくは栄養改善、飼料効
率改善に優れた効果を有し、産卵鶏においては産卵率の
向上、卵重の増加効果を有し、ブロイラーにおいては体
脂肪の形成を抑制し得るのみならず、鶏に対して抗原虫
性疾患効果を有する部用飼料に関する。

（従来の技術及び発明が解決しようとする課題）近年部
用の配合飼料は、飼料効率を高める目的で、高蛋白質、
高カロリーに設計されたいわゆる濃厚飼料化される傾向
にある。ところがこのような濃厚飼料の給餌は鶏の生理
上大変なストレスとなり、特に産卵や増体の生産性に重
要な働きを有する肝臓に負担をかけることになり、肝臓
の肥大や脂質の異常蓄積がおこり、生産性の低下という
問題を起こしている。

産卵鶏は飼養期間がたいへん長く、また飼育方法として
はケージ内での２羽飼いが中心であり、更に夏期、冬期
の気温の変化に敏感であるためこれらの原因によりスト
レスを生じ、産卵率の低下や卵殻質等の鶏卵の品質悪化
また、それに伴う破卵率の増加等の問題を生じている。

これらの問題に対し、ビタミン混合物やアミノ酸混合物
の添加や炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カキ殻等
の無機物の形でカルシウム源を添加しているが未だに問
題の解決には至っていない。

また、肉用鶏、特にブロイラーは短期間の飼育であるた
め体重の増加率を高めることだけを考える傾向があり、
エネルギー源として多量の動物油脂を飼料に配合する方
法が行なわれてきたため体重の増加率は著しく向上した
ものの、同時に皮下脂肪や体脂肪も増加させた。これら
の脂肪は見た目も悪く、消費者に不必要な部分まで買わ
されているという印象を与えてしまい、商品価値を低下
させる原因になっている。これらの問題に対し、添加油
脂量を減らしたり、薬剤、飼料添加物等を投与する等の
方法が検削されているが、問題を解決するには至ってい
ない。

更に、これら養鶏産業では原虫により引き起こされる疾
患、例えばコクシジウム症、ロイコナトゾーン症、トリ
バノゾーマ症、リーシュマニア症等が種々知られており
、それらの予防及び治療剤としてサルファ剤、キノリン
誘導体、核酸誘導体、キナゾリン誘導体、グアニジン誘
導体、葉酸拮抗剤、ポリエーテル系の抗生物質等が使用
されているが、これらは高価であり、且つ安全域が非常
に狭いため飼料等に混合して大量に用いるには問題が多
い。

（課題を解決するための手段）本発明者らは上記の様な従来の部用飼料の問題点を改善
すべく鋭意研究を行った結果、部用飼料に炭素数６〜１
０の中鎖脂肪酸を添加するこに優れた効果を発揮した。

また、これらの効果をベースとして肉用鶏、特にブロイ
ラーの飼料中に本発明の中鎖脂肪酸を特定量配合したと
ころ、生体量の増加には影響を与えないが、体脂肪の形
成のみを抑制するという肉質改善に優れた効果を発揮す
ることがわかった。

更に、原虫によって引き起こされる疾患、特にコクシジ
ウム症に対する病勢抑制効果を示すことがわかった。

当初産卵鶏については長鎖脂肪酸について産卵率、破卵
率についての効果を合せて検討してみたが、長鎖脂肪酸
では吸収性及び利用効率に問題があるのか、産卵率、卵
重、破卵率の改善は認められず、増俸量のみ大きくなる
傾向を示した。これに対して本発明に使用する中鎖脂肪
酸は有意な効果を発揮し、増俸量も過肥といったもので
はなく理想的なものであった。

またブロイラーについても同様に、長鎖脂肪酸を用いて
生体重の増加と体脂肪形成の抑制効とにより、脂肪の異
常蓄積を改善し、さらに栄養改善、飼料効率の改善、生
産性の向上に優れた効果の有ることを見い出し、本発明
を完成するに至った。

即ち本発明は０６〜ＣＩＯの中鎖脂肪酸を０．５〜２０
重量％含有してなることを特徴とする部用飼料を提供す
るものである。

次に本発明の詳細な説明する。

本発明に使用する脂肪酸である０６〜Ｃ３゜のカプロン
酸、カプリン酸及びカプリル酸等は、般に中鎖脂肪酸と
呼ばれ、一般の動物ではその吸収は従来の長鎖脂肪酸が
リンパ系であるのに対し、門脈系で行なわれるため、吸
収速度が速く、また蓄積性がなく、はとんどがエネルギ
ーとして消費されるという特徴を有している。

本発明者等は、産卵鶏を中心に夏期の高温ストレスによ
る産卵率の低下、破卵率の上昇の改善効果について検討
を行ってきたが、本発明の部用飼料による夏場の採食率
の増加に伴い、産卵率の向」−１卵重の増加、さらに破
卵率の低下果について検討を行ったが、明らかに本発明
品の中鎖脂肪酸のみが体脂肪形成を抑制する効果を示し
、長鎖脂肪酸には体脂肪形成の抑制効果は認められなか
った。

また、ブロイラーについての試験中、長鎖脂肪酸投与鶏
にコクシジウム症の発生がみられたが、中鎖脂肪酸投与
鶏には全くこれらの疾患が発生せず、これらの結果をベ
ースにブロイラーへの人工感染による中鎖脂肪酸の効果
を確認したところ、コクシジウム症に対する著しい抑制
効果が認められた。

本発明に使用する０６〜Ｃ１゜の中鎖脂肪酸の部用飼料
中の添加量は、０．５〜２０重量％、好ましくは１．０
〜１０重量％である。また、従来の配合飼料は天然油脂
（炭素数１６〜１８の脂肪酸を主成分−とする長鎖脂肪
酸のトリグリセライド）が配合されているが、その全部
又は一部に代え、本発明に係る中鎖脂肪酸を配合しても
よいし、追加して配合しても本発明の目的を達成するこ
とができる。

（実施例）次に本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。

実施例１表１に示すような産卵鶏の基礎飼料に本発明に使用する
中鎖脂肪酸を表２に示す量添加し産卵鶏の３５週令から
４７週令までの１２週間各区４０羽ずつ用いて産卵率、
卵重、破卵率について試験を行った。

試験結果は表３に示すとおり、比較区に比べ産卵率、卵
重が向上し破卵率が低下する効果を示した。

表添加量（重量％）表試験結果表基礎飼料組成産卵率；試験期間に産んだ卵の数を１日を単位とする延
羽数で割った割合破卵率；試験期間に産んだ卵の中で卵殻にひび割れや穴
のあいた卵の発生率実施例２表４（前期用、２１日令まで）、表５（後期用、２１日
令〜５７日令）に示すブロイラーの配合飼料を調製し０
日令のチャンキー雌雄を５７日令まで飼養し最終日に各
区６羽解体し、腹腔内脂肪組織（以下、豚脂肪という）
重量を調査した。

結果は表６に示すように明らかに豚脂肪低減の効果を示
した。

０表４（０〜２１日令）＊１　アミノ酸、ビタミン、ミネラル、抗菌抗生物質１表　６５７日令腹脂肪（６羽平均）実施例３表４（前期用、２１１日令で）に示すブロイラーの配合
飼料を調製し、各区５羽ずつ、８日令まで各飼料を自由
摂取にて予備飼育し８日目にアイメリア・テネラＣＥｉ
ｒｎｅｒｉａ　ｔｅｎｅＬＬａ）株を１×１０５個経口
感染させ、８日間オーシスト排泄量を測定し、８日後に
剖検し、盲腸粘膜病変を観察した。

その結果、表７に示すようにオーシスト排泄３表５（２１〜５７日令）２量は著しく低下し盲腸の病変が殆ど認められず、鶏コク
シジウム症発生を著しく抑制することがわかった。

表注）＊１盲腸病変スコアー；Ｅ、ｔｅｎｅｌＬａ感染時の鶏盲腸病変値（Ｊｏｈｎｓ
ｏｎ　ａｎｄＲｅｉｄ）４が認められる。

＋１・・・盲腸壁は肥厚せず、盲腸内容物は正常。

出血斑は多くなり内容物に血液が認められることがある
。

＋２・・・盲腸壁は幾分肥厚するが、盲腸内容物は正常
である。

＋３・・・盲腸壁は著しく肥厚し、盲腸内に多量の出血
と血液塊があり、内容物は少なくなる。盲腸壁は著しく
膨張し、多量の出血を伴い、大きなチーズ様塊が出来て
いる。

内容物はなくなるか、塊の中に取り込まれている。

＋４・・・斃死鶏の病変。

＊２増体率：対照区の増俸率を１００とした。

＊３対照区；市販ブロイラー前期用飼料、非感染区。

Claims

【特許請求の範囲】

炭素数６〜１０の中鎖脂肪酸を０．５〜２０重量％含有
してなることを特徴とする鶏用飼料。