JPH03197327A - 連続式ガラス溶融炉の泡清澄性能の評価方法 - Google Patents

連続式ガラス溶融炉の泡清澄性能の評価方法

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JPH03197327A
JPH03197327A JP33981189A JP33981189A JPH03197327A JP H03197327 A JPH03197327 A JP H03197327A JP 33981189 A JP33981189 A JP 33981189A JP 33981189 A JP33981189 A JP 33981189A JP H03197327 A JPH03197327 A JP H03197327A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、熔解室内にガラス原料を連続的に投入しつつ
、ガラス融液の引き上げを行う連続式ガラス溶融炉の性
能評価方法に係り、特に、ガラス製品に残存する気泡を
どの程度少なくすることができるかという泡清澄性能を
評価する方法に間する。
〈従来の技術〉 周知のように、ガラス製品中に残存する気泡は、製品中
に残存する不均質なガラス成分(「脈理」と呼ばれる)
と、製品中に残存する結晶(「石」と呼ばれる)ととも
に、ガラスの三大欠陥の一つとして挙げられている。し
たがって、ガラス溶融炉の泡清澄性能はガラス溶融炉の
性能の中でも最も重要なものの一つであるといえる。
従来、ガラス溶融炉の性能向上を目的として、想定した
操業条件やガラス溶融炉の構造に基づいて、ガラス熔解
室中のガラス融液の速度分布や温度分布を種々の境界条
件のもとに数値的に解析し、その解析結果を利用して、
ガラス原材料の投入からガラス融液の排出に至るまでの
ガラス融液の最小滞留時間や熱履歴を求めて、ガラス品
位を推定し、最も良好なガラス品位が得られる操業条件
やガラス溶融炉の構造などを決定していた。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、ガラス融液中に発生した気泡がガラス製
品中に残存するに至るまでの挙動は極めて複雑であり、
ガラス融液の速度分布や温度分布だけを解析しても、こ
られと泡品位との間に強い相関が認められないことが多
く、現実にはオペレータの経験によってガラス溶融炉の
操業条件などを決定しているのが実情である。
そのため、ガラス製品の泡品位が著しく低下した場合、
それが解決されるまでに長時間を要するなどの問題点が
あった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、連続式ガラス溶融炉の泡清澄性能を直接的に、かつ
正確に予測評価することができる評価方法を提供するこ
とを目的としている。
〈課題を解決するための手段〉 以下、本発明の理解の容易のために、本発明に至った経
過について説明する。
まず、発明者は次のような点に着目した。
即ち、溶解室内に投入されたガラス原材料は、ガラス融
液上に浮上しており、このとき、ガラス原材料とガラス
融液との界面で生じるガラス化反応によりガラス融液中
に最初の泡(以下、初期泡という)、が生じる。この泡
がガラス融液の対流に乗ってスロートから流出すること
によって、製品中に泡が残存することになる。
したがって、ガラス化反応によって生じるガス組成を有
する、種々の大きさの初期泡を、ガラス融液に浮上して
いるガラス原材料のfII域(バッチ領域)下の任意の
位置に設定し、その初期泡のガラス融液中での挙動を解
析し、スロートから流出する泡の個数やその大きさを求
めれば、連続式ガラス溶融炉の泡清澄性能を直接的に評
価することができる。
そこで、ガラス融液内に存在する泡の挙動を考えると、
ガラス融液中の泡は、ガラス融液の対流に乗って移動し
てガラス製品に混入するというだけの単純な挙動ではな
(、移動中にガラス融液から受ける浮力によって浮上し
て、あるものはガラス表面に達して消失し、また、泡と
ガラス融液との間のガスのやりとりによって泡の大きさ
が変化するなどの複雑な挙動を示す、したがって、ガラ
ス溶融炉の清澄性能を正確に評価するには、泡の浮上や
泡径の変化を考慮しなければならない。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであ
って、その特徴とするところは、次のとおりである。
即ち、本発明は、熔解室内にガラス原料を連続的に投入
しつつ、ガラス融液の引き上げを行う連続式ガラス溶融
炉の泡清澄性能を評価する方法であって、 ガラス原材料の投入口側のガラス融液表面に、ガラス溶
解室に投入されてガラス融液に浮上しているガラス原材
料の領域(バッチ領域)を設定し、前記バッチ饋域とガ
ラス融液との界面にあたる任意の位置に、任意の大きさ
で、かつ、ガラス原材料のガラス化反応に応じた組成お
よび分圧比をもった初期泡を設定し、 前記初期泡が、予め求められた速度分布、温度分布およ
び濃度分布をもつガラス融液中を、浮力によって浮上し
、かつガラス融液との間のガス拡散によって泡径の変化
を受けながら、移動してスロートに至る少なくとも泡の
個数およびその径を求め、 前記泡の個数およびその径に基づいて、当該ガラス溶融
炉の泡清澄性能を評価することを特徴としている。
〈作用〉 本発明の作用は次のとおりである。
まずバッチ領域とガラス融液との界面の任意の位置に、
ガラス原材料のガラス化反応に応じた組成および分圧比
をもつ、種々の大きさの初期泡を設定する。この初期部
がガラス融液の流れに乗って移動する過程において、浮
力による浮上およびガラス融液との拡散による泡径の変
化を考慮し、スロートに至る泡の個数およびその径を求
める。
そして、その泡の個数および径に基づいて、ガラス溶融
炉の清澄性能を評価する。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
(1)連続式ガラス溶融炉の構造 まず、第1図を参照して、泡清澄性能の評価対象となる
連続式ガラス溶融炉の構造の一例を簡単に説明する。
このガラス溶融炉は、ガラス原材料を高温加熱して溶融
する溶解室1と、ガラス融液の温度調整を行う清澄室2
との2室を備え、各室の壁は耐火レンガで構成されてい
る。ガラス原材料は、溶解室1の一端にある投入口3か
ら供給される。溶解室l内で溶融されたガラス融液は、
溶解室1と清澄室2とを連通するスロート4を介して清
澄室2に導入されて温度調整された後、フィーダー5を
通って成型工程に送られる。
溶解室lの両側の側壁には、燃料や燃焼用空気を供給す
るための開口部である複数個のボート6がある。ガラス
原材料は、これらのボート6から供給された重油や天然
ガスを、溶解室1の上部空間(燃焼室)で燃焼させるこ
とによって溶融される。
各ボート6は、溶解室1の両側にそれぞれ設けられた蓄
熱室7にそれぞれつながっており、溶解室1の一方の側
壁にあるボート6が燃焼用ボートとして働いているとき
は、これに対向する他方の側壁にあるボート6が燃焼ガ
ス排出用ボートとして働き、その役割が交互に切り換え
られる。これにより、ガラス溶融炉の熱回収装置である
蓄熱室7が有効に利用されている。
第2図に示すように、溶解室1の底部には、ジュール熱
によってガラス融液を補助加熱するための複数対の電極
8が設けられおり、また、溶解室1の底部中央にはガラ
ス融液を撹拌するための図示しない空気噴き出しくバブ
リング)孔が設けられている。
第3図は、溶解室l内のガラス融液の流れの状態を模式
的に示している。
即ち、投入口3から投入されたガラス原材料は、ボート
6から吹き出す熱風の中にバーナーによって霧化した燃
料を吹き込むことによって上方から加熱されて熔解する
。溶解室lは、その中央部が高温度に設定されている関
係上、ガラス融液は溶解室1の中央部で上向きに沸き上
がって溶解室1の壁面に向かって放射状に拡散し、壁面
に衝突した後、下向きに流れ方向を転換し、その後、溶
解室1の中央部に向かって還流するという流動挙動を繰
り返す。
ガラス融液は、溶解室1内の対流形成下で所定の温度に
まで加熱された後、溶解室1の底部にあるスロート4を
介して清澄室2に流入する。スロート4を通過したガラ
ス融液は、スロート4の出口で上向きに流れた後、清澄
室2の壁面に向かって放射状に拡散する。清澄室2内の
大部分のガラス融液はフィーダー5からの流出するが、
清澄室2の壁面に衝突したガラス融液の一部は、下向き
に流れ方向を転換した後、スロート4に向かって還流す
る。
(2)連続式ガラス溶融炉のモデル 上述したような連続式ガラス溶融炉の泡清澄性能を、コ
ンピュータを使用した数値解析によって評価するために
、まず、このガラス溶融炉を第4図に示すようなモデル
で表現する。
図中、Mlは、蓄熱室7の各ボート6に供給される燃焼
空気の温度と、溶解室lの上部空間(燃焼室)内の燃焼
ガス組成を算出するための蓄熱室モデルである。M2は
、溶解室1の底部に設けられた電極8によってガラス融
液に与えられるジュール熱を算出するための電気ポテン
シャルモデルである。M3は、溶解室1の上部空間で燃
焼させた炎によって、ガラス融液表面に供給される熱エ
ネルギを算出するための輻射伝熱モデルである。
M4は、前記M1〜M3の各モデルによって得られた結
果に基づき、溶解室1内のガラス融液の速炭分布と温度
分布とを算出するための熱流動モデルである。M5は、
熱流動モデルM4で得られた速度分布と温度分布をもつ
ガラス融液中での泡の挙動を解析するための泡清澄モデ
ルである。
上述したような各モデルM1〜M5で行われる数値解析
に必要なガラス溶融炉の構造データDiと、ガラス物性
データを含む操業データD2が、各モデルM1〜M5に
与えられる。
ガラス溶融炉の構造データDIの代表的なものとしては
、次のようなデータが与えられる。
(1)  溶解室lの構造データ ■ 溶解室lの長さ、深さ1幅 ■ 空気吹き出し孔の個数および各々の位置■ 電極8
の個数および各々の位置 ■ スロート4の高さ1幅、長さ ■ 熔解室1の壁面、底面、天井、スロートの構造デー
タ ■ 冷却空気の供給量 ■ 耐火レンガの種類および厚さ (2)蓄熱室7の構造データ ■ 各ポート6の個数および各々の位置■ 各ポート6
の幅 ■ 蓄熱構造体の大きさ、蓄熱構造体の材質。
チエッカ−れんがのセツティング方法。
チエッカ−れんが構造体を構成する要素の大きさ 操業データD2の代表的なものとしては、次のようなデ
ータが与えられる。
(1)操業データ ■ ガラス融液の引き上げ量 ■ バッチ領域の長さ9幅、進行速度 ■ 電極8への供給電力、it圧 ■ 冷却水による熱損失 ■ バブリングの空気量、圧力 ■ 各ボート6が設けられた壁面温度 ■ 燃料の種類 ■ 各ボート6に供給する燃料と空気の比率■ 各ボー
ト6から吹き出す炎の大きさ[相] 大気温度 (2)ガラス物性データ ■ 密度 ■ 体積膨張率 ■ 比熱 ■ 粘性係数 ■ 熱伝導率 以下、上述した各モデルM1〜M5について、詳細に説
明する。
〈蓄熱室モデルMl> (A)燃焼空気温度の算出 蓄熱室7の各ポート6に供給される燃焼空気の温度を熱
電対などにより直接的に測定するのは、蓄熱室内からの
輻射熱の影響などにより困難である。そこで、たとえば
、矢木栄2国井大藏著「工業窯炉」 (井守出版、 1
963年)に述べられているような理論を利用して、燃
焼空気の温度を推測している。以下にその概略を説明す
る。
蓄熱室7による熱回収挙動は、以下の諸式により記述さ
れる。
燃焼ガスからチエッカ−れんがへの伝熱効率と、チエン
カーレンガから燃焼空気への伝熱効率を想定した場合、
燃焼ガスがチエッカ−れんかに与える熱量と、チエッカ
−れんがが燃焼空気に与える熱量とは等しいと考えられ
るので、次式(1)が成り立つ。
GCc、 (tg+  tgi)77t =WCa (
ta+  taz)/17s・・・・・・(1) 式(1)において、左辺は燃焼ガスがチエッカ−れんか
に与える熱量、右辺はチエッカ−れんがが燃焼空気に与
える熱量をそれぞれ表し、式中の各記号はそれぞれ次の
ような意味を持つ。
G :標準状態(常温、常気圧の状態)で換算した燃焼
ガスの流量 CG :燃焼ガスの比熱 jg+  :燃焼ガスの入口温度 igz  :燃焼ガスの出口温度 η! :燃焼ガスからチエッカ−れんがへの伝熱効率(
経験より約0.88とみなす) W :標準状態で換算した燃焼空気流量CA :燃焼空
気の比熱 ta+  :燃焼空気の出口温度 ta、  :燃焼空気の人口温度 η、:チェッカーれんがから燃焼空気への伝熱効率(経
験より約1.OOとみなす) 次に対流と輻射による統括伝熱係数Uは次式(2)%式
% (2) 上記(2)において、 h、:燃焼ガス側の伝熱係数 h2 :燃焼空気側の伝熱係数 θ :燃焼交換時間 C:チェッカーれんがの比熱 ρ :チェッカーれんがの密度 λ :チェッカーれんがの熱伝導率 また、燃焼ガス側の伝熱係数h1は、次式(3)で与え
られる。
h+ −hc++h*+          −−(3
)上式(3)において、 h、1:燃焼ガス側の対流伝熱係数 h□:燃焼ガス側の輻射伝熱係数 ここで、チエッカ−れんがから燃焼空気への伝熱は、も
っばら対流により行われるとすると、燃焼空気側の伝熱
係数り、は、次式(4)のように、燃焼空気側の対流伝
熱係数hC!で与えられる。
h z = h cz             、=
 = (4)さらに、上式(3) 、 (4)における
燃焼ガス側の対流伝熱係数hcI、燃焼空気側の対流伝
熱計数hC!、および燃焼ガス側の輻射伝熱係数h□は
、それぞれ次式(5)から(7)で与えられる。
h c + = 7.5 【π、/ Sr1−− (5
)hct−7,s 1丁:/〜−7−0−、−(6)h
1=φ5G(E−−Es )/ (TG  Ts )・
・・・・・(7) 上式(5)から(7)において、各記号はそれぞれ次の
ような意味を持つ。
uo*:*準状態で換算した燃焼ガスのチェノカーれん
が通過速度 u61;標準状態で換算した燃焼空気のチエッカ−れん
が通過速度 M :次式で与えられる水力直径 通気断面の周辺長さ φ3.:統括輻射吸収率(経験よりチエッカ−れんがの
黒度とほぼ同一とみなす) TG :燃焼ガスの絶対温度 T、:チェッカーれんが表面の絶対温度また、上式(7
)中のEc、Esは、次式(8)。
(9)で与えられる。
E、 =4.92 (TG /100 ) ’    
 −旧・・(8)E、 =4.92 (Ts /100
 ) ’     ・旧・・(9)ここで、チェノカー
れんが表面の絶対温度T。
は、T、 −TG−100と経験的にみなすことができ
る。また、燃焼ガスの絶対温度TGは、次式%式% (10 上式(10)において、towは、燃焼ガスの入口温度
Lg+ と、燃焼ガスの出口温度jgzとの平均値であ
り、次式(1))で与えられる。
む□−(tgz  +tg、  ) /2      
  ・・・・・・(1))燃焼ガスから燃焼空気への伝
熱効率δは次式(12)により、kを次式(13)によ
りそれぞれ定義する。
Ca GCG η8 補正係数fは、上記δおよびkを使って、次式(14)
より与えられる。
f=(1−6)/(1−δk )     ・・・・・
−(14)また、燃焼空気の出口温度t1は次式(15
)により、燃焼ガスの出口温度t、tは次式(16)に
より、それぞれ与えられる。
t−+= t *+  (t II  t at)  
r    −・=os)t@!=ttl  (ts+ 
’tag)  (1f)/δ・・・・・・(16) 以上の諸式(1)〜(16)は、次のような手順で解か
れる。まず、(1))式中の燃焼ガスの出口温度t□を
任意の値に仮定する。燃焼ガスの入口温度tl、は、例
えば熱電対などにより実測され、ここでは操業データと
して与えられているので、平均値tmvが求まる。この
値からチエッカ−れんが表面の絶対温度T、を求め、こ
の値を(9)式に代入してE、を求める。また、(10
)式より求めたT。
を(8)式に代入してE、を求める。上記Tc。
T、、E、、E、を(7)式に代入して、燃焼ガス側の
輻射伝熱係数h□を求める。このh□と、(5)から求
められたhc+を(3)式に代入して、燃焼ガス側の伝
熱係数h+を求める。また、(4)。
(5)式から燃焼空気側の伝熱係数h2を求める。
上記のり、、h2を(2)式に代入して、統括伝熱係数
Uを求める。このUと、(12)式から求められるδと
を、(13)弐に代入してkを求める。上記δとkとを
(14)式に代入して得られたfを(16)式に代入し
て、燃焼ガスの出口温度Letを求める。
このようにして求められた燃焼ガスの出口温度t1と、
先に仮定した【9.とが−敗するまで、t、8の値を変
化させて繰り返し計算する。それらが満足できる程度に
まで一致したときに、(15)式から得られるtm+が
、この蓄熱室モデルM1で求めたい燃焼空気の出口温度
である。
CB)燃焼ガス濃度の算出 溶解室1内の燃焼ガス中には、燃料重油の燃焼によって
発生した炭酸ガス、水蒸気、窒素、酸素が含まれる。い
ま燃料1kg中の炭素、水素の含有量をQC,Q、とす
る、その燃料を燃焼させるのに必要な空気量Q、(理論
空気量)は次式(17)で%式% 理論空気を燃焼に用いるときの湿燃焼ガス量G′は、次
式(18)で与えられる。
操業データD2中の各ボート6の燃焼ガス中に含まれる
酸素O3(%〕と窒素N、(%)を実測すると過剰空気
率α〔%〕は、次式(19)で与えられる。
t α=                    ・・・
・・・(19)1 Nt       O□ 9 ここで、過剰空気量をQ−(sr’)とすると、Q、=
αQA           ・・・・・・(20)と
なる、したがって、使用空気量Qa+Qtは、Qa +
Qy =(1+α)QA     ・・・・・・(21
)となり、湿燃焼ガス量GIIは、 G ” = G ’ +Qt          ・・
・・・・(22)となる0以上のことから、燃焼ガスの
組成〔%〕は、次式(23)〜(26)で与えられる。
て、ガラス融液内にジュール熱を発生させ、ガラス融液
の対流を変化させたり、ガラス融液内部の温度を上昇さ
せたりして、ガラスの溶解を促進する。このジュール熱
の分布を求める手法は、例えば、R,L、 Curra
n+ ”Use of mathematical m
odeling  in  determining 
 the  effects  of  electr
odeconfiguration on conve
ction currents in anelect
ric glass 5elter+” IEEE T
rans、 Ind、 Gen。
^pp1.. vol、 IGA−7pp、1)6−1
29. Jan、/Feb、1971に開示されている
電8kBに印加された電位已に基づくガラス融液中の電
位分布■は、次式(27)のラプラス方程式によって記
述される。この方程式は、カーテシアン・テンソル表記
法で記述されている。
Nt  :  fO,79(Qa + Qi ) / 
G” l X100・・・・・・(25) 0□: (0,21Qt /G” ) X100   
 ・・・・・・(26)<電気ポテンシャルモデルM2
> 溶解室1内にある電極8に通電することによつθX、 
    θXj ここで、添字jは、2または3の次数を示し、σはガラ
ス融液の電気伝導度を示す、上式(27)を解くための
、境界条件としては、溶解室1の耐火物壁面、ガラス融
液製面で、 θn を与え、電極部分においては電極電圧を与えるものとす
る。 (27)式を差分法により離散化して解く。
次に、求まった電位分布■をもとに、第2図に示したよ
うに、投入口3からスロート4に至る溶解室1の中心断
面上に想定した各格子点の発熱量Qjを次式(28)で
算出する。
ここで、rはガラスの電気固有抵抗率(「=1/σ) 
である。rは温度により大きく変化するので、温度の関
数として与えるようにする。
〈輻射伝熱モデルM3> ボート6から吹き出す予熱された燃焼空気中に燃料を霧
状に吹き込むことにより、ガラス融液表面上で輝炎を形
成し、その輻射熱でガラスを溶解する。ガラス融液表面
に降り注ぐ熱束の量を求める手法は、例えば、日本機械
学会線「熱と流れのコンピュータ・アナリシス」コロナ
社(1986年)のP、 150−175に開示されて
いる。
具体的には次のように求める。
ガラス融液表面に降り注ぐ熱束を求めるために操業デー
タD2を用いて次の準備を行う。
(1)  溶解室天井の温度分布の算出溶解室1の天井
耐火物の長手方向の適当な個所の内面温度を熱電対や輻
射温度計を用いてそれぞれ測定する。これらの測定値を
内挿して、天井面の全領域にわたる温度分布を算出して
おく。この耐火物の内面温度と、天井の構造と、耐火物
の熱伝導率とから、天井耐火物からの放熱量Q!を求め
る。
(2)燃料の火焔温度の算出 蓄熱モデルM1で求めた燃焼空気の出口温度t、□の結
果を用いて、溶解室1内で燃焼させた燃料の火焔温度を
次式(29)により求める。
t r= (Hl + Q−) / G Cp−・・・
・・(29)ここで、tP 二火焔温度 Hl:燃料の真発熱量 Q、:燃焼空気が持ち込む顕熱 G :燃焼ガス量 C,、:燃焼ガスの平均定圧比熱 火焔形状は、ポート6の形状と同様な縦、横の大きさを
もった長方形であると仮定する。
熔解室1の中心線上で溶解室1の燃焼空間を第5図のよ
うに2次元的に切り出す、同図の下面はガラス融液の表
面に当たり、図の上面は溶解室天井を表す、また、図の
左面ば投入口3例の壁面であり、図の右面ばスロート4
例の壁面である。
説明の簡単のために、ガラス融液表面と溶解室天井に沿
った線についてのみ、いくつかの長さに分割する。第5
図の紙面に垂直な方向の長さを単位長さとし、同図でガ
ラス融液表面で分割された1つの部分の面積をAi、同
様に溶解室天井で分割された1つの部分の面積をA、と
する0図中、θ門、θ、ば、上下の分割面の中心を結ん
だ線分と、各分割面の法線とがなす角度である。ここで
「は、上下の分割面の距離を示す、この2平面間の全熱
伝達量Q7は、次式(30)で示したステファン・ボル
ツマンの法則により与えられる。
Qt =εσ((Tt /100)’−(Tj/100
)’) At Ftj・・・・・・(30) 二こで、ε :輻射率 σ :ステファン・ボルツマン定数 T轟 ニガラス融液表面の絶対温度 T1 :天井の絶対温度 F ijは形態係数と呼ばれ、次式(31)のようなラ
ンバートの法則により求められる。
ここで、d At 、  d A、は、A、、Ajの微
小面積を表す。
Ajから見た場合、Ajに到達する熱束は全部のガラス
融液表面から来る熱束量と、上記と同様のランバートの
法則により算出される火焔からの熱束量との総和になる
。これが先に求めた天井耐火物からの放熱量Q、に平衡
することになるので、この関係よりガラス融液表面の温
度が求まる。このようにしてガラス融液表面の温度が求
まると、上述と同様の手法よりガラス融液表面に降り注
ぐ熱束量を求めることができる。
第6図に示した曲線は、上述した解析によって算出され
たガラス融液表面に降り注ぐ輻射伝熱量を示している。
図の左側は、ガラス原材料の投入口3側、図の右側はス
ロート4側である。また、図中の斜線8N域の幅は、各
ボート6の幅、高さは供給されるオイルの相対的な菫を
示している。
〈熱流動モデルM4> 熔解室1内のガラス融液の速度分布と温度分布を求める
手法は、例えば、^、 Ungan ’Threedi
mensional  numerical  mod
eling  of  glassmelting p
rocess + Ph、D、 thesis(198
5)  に開示されている。ここでは、第2図に鎖線で
示したように、熔解室工におけるガラス原料の投入口3
からスロート4に至る中心縦断面におけるガラス融液の
速度分布と温度分布を示している。熱流動解析は3次元
モデルによって行うのであるが、上記断面を用いるのは
そこを通過するガラス融液の炉内滞在時間が最も短いの
で、溶解室1の最も臨界的な性能をよく代表するからで
ある。
具体的には、電気ポテンシャルモデルM2で求めたガラ
ス融液内部で発熱するジュール熱、輻射伝熱モデルM3
で求めたガラ融液表面に供給される輻射伝熱量、溶解炉
構造データDl溶解炉操業データD2を用い、次に示す
支配方程式から算出している。
(A)支配方程式 ガラス溶解窯中のガラス融液は非圧縮性粘性流体であり
、ブジネスク近似が可能であるとすると、その速度分布
、温度分布は、次に示す連続方程式、ナヒエ・ストーク
ス運動方程式、エネルギ保存式を適切な初期条件、境界
条件のもとに連立して解くことにより得られる。これら
の方程式は、添字の和の規約を用いて表されている。
(1)連続方程式: (2)ナビエ・ストークス運動方程式 ・・・・・・(34) (3)  エネルギ保存式 %式%(35) 上式(32)〜(35)における各記号の意味は次のと
おりである。
x、;位置ヘクトル u、:速度ヘクトル P :圧力 ρ :v!度 τ−8:応カテンソル μ :粘性係数 β :体積膨張率 g轟 二重力加速度 T  :4度 To :基準温度 λ ;熱伝導率 Q :発熱量 ガラス融液の運動の境界条件としては、耐火物壁面では
流速が零、バッチ領域の下部ではパンチの進行速度、ガ
ラス融液表面では自由表面という条件を与える。また、
バッチ領域の下部で新しいガラス融液が生じ、このガラ
ス融液はスロート4から流出するものとする。
熱的な境界条件としては、耐火物壁面からはその構造と
冷却条件によって決まる熱束が逃げるものとし、バッチ
領域の下部ではガラス原材料の溶解可能な下限温度、ガ
ラス融液表面では輻射伝熱モデルM4で求めた輻射伝熱
量を与える。
(B)解析手法 上式(32)〜(35)の各偏微分方程式を差分式に置
き換えて離散化し、第2図に示した溶解室I内の中心断
面内を多数の格子に分割し、各格子の節点で上記の各式
が成立するものとして、溶解室1内のガラス融液の流速
分布と温度分布とを求める。
(C)解析結果 第7図は、上記の解析によって求めた溶解室1内の中心
断面上のガラス融液の温度分布、第8図はガラス融液の
流速分布である。
第8図よりバッチ領域BAとガラス融液との界面にある
粒子は、投入口3例の壁面に向かって移動した後に下降
し、溶解室1の底面に沿って中央に向かう。そして、溶
解室1の中央部付近で上昇してスロート4側に向かい、
下降してスロート4から流出することがわかる。
〈泡清澄モデルM5> ガラス原材料の分解によって生じた大部分のガスは、バ
ッチ領域の間隙を通って、燃料空間中に放出されるが、
一部は新たに生まれたガラス融液中に残存する。残存す
るガスの種類としては、例えば、酸素、窒素、炭酸ガス
、水蒸気などがある。
これらの残存ガスは、ガラス融液中で泡となり、ガラス
融液の流れに乗って、次第にスロート4の方向に移動す
る。ガラス融液の密度と泡の気体の密度との差によって
、泡は浮力をもつので、ガラス融液の対流の流線に沿っ
て流れていく途中で、流線から外れていく、泡のないガ
ラス製品を製造するという観点から、泡が消失する機構
を考えた場合、その道程は次の2つに分けて考えること
ができる。その1つは浮上による脱泡であり、他は吸収
による脱泡である。
(1)浮上ニガラス融液の流線に沿って流れていく途中
で、泡が浮力によって浮上し、ガラス融液の表面に達し
、ガラス表面で破裂して消失する。
この泡の浮上速度はストークスの法則に従う。
(2)@収:池内に含まれるガスは、ガラス融液中に溶
解しているガスとの間で相互に拡散する。
その結果、泡の径が変化し、したがって浮力が変化する
。また、泡が十分に見えなくなるまで小さくなり、事実
上吸収によって泡が消失してしまう場合もある。ガスの
拡散現象は拡散方程式によって記述できる。
以上のことから、泡清澄モデルM5では、次の支配方程
式が交互に適用されて泡の挙動が計算される。
(A)支配方程式 (1)  ストークスの法則: θCvθ  θC 9η ここで、■、:泡の浮上速度 g :重力加速度 r :泡の半径 ρI ニガラスの密度 ρ2 :泡のガス密度 η ニガラス融液の粘性 (2)拡散方程式: 泡がガラス融液中でストークスの法則に従って浮上する
とき、泡の表面は流動しない、このとき、ガラス融液中
のガス濃度の拡散は、浮上しつつある泡から見て相対的
に流下する流体内に置かれた静止球の周りのガス濃度の
拡散と同様の現象となる。泡は表面張力によって常に球
状に保たれているので、球の中心を原点としてどの方向
にも等質であるとすると、拡散方程式は次のような極座
標形式で表される。
ここで、Cニガラス融液中のガス濃度 v1 二球面に垂直な方向の速度成分 Vθ:球面に平行な方向の速度成分 子 :極座標の原点からの距離 θ :天頂角(球の中心を通る垂線と着目した流線上の
点の張る角度) Dニガラス融液に対するガスの拡散係数泡の半径をRと
すると、境界条件は次式(38)で%式% すなわち、C1は泡から光分離れたガラス融液中のガス
濃度、Chは泡境界面のガラス融液中のガス濃度である
。ただし、池内のガス濃度は泡境界面のガラス融液中の
ガス濃度に等しい。
また、 である、ただし、■、は泡の浮上速度である。
これらを用いて式(37)を解くと、単位時間内に泡の
中へ流入するガスの質量Iは次式(39)で表される。
・・・・・・(39) ここで、νはガラス融液の動粘性係数であり、gは重力
加速度である。
ガラス融液中のi番目のガス(例えば、i=1は炭酸ガ
ス、+=2は窒素、I=3は酸素などに対応すると仮定
する)の質量移動速度を1.とすると、池内にΔを時間
に流入するガスの質量は、!、・Δtで近位される。Δ
L待時間後池内のガスの質量変化を求めるために、次の
準備を行う。
すなわち、池内のガスは次に示す気体の状態方程式に従
う。
%式%(40) ここで、PL =部内のガスiの圧力 V :泡の体積 m! :池内のガスiの質量 MI :池内のガスiの分子量 K :気体定数 T :絶対温度 ただし、 P=ΣP、        ・・・・・・(
41)ここで、Pは泡の受ける圧力である。
泡の受ける圧力Pは、大気圧P、と静水圧ρghと表面
張力圧2σ/Rの合計したものである。
P=P、+ρgh+2σ/R・・・・・・(42)ここ
で、hはガラス融液中の泡までの深さ、σは表面張力で
ある。
また、泡の体積■は、 V=IV、= (4/3)xR”    =(43)以
上の準備の基に、Δを時間後の池内のガスiの質量mi
”は、もとの質量をm、とすると、ml ” −mi 
+ I t ・Δt      ・−・−・・(44)
に変化し、Δを時間後の泡の体積■と半径Rは、MI 
   P で得られる。
次に、泡の境界面のガラス融液中のガス分圧N、は次式
(47)で表される。
泡の境界面におけるガラス融液中のガス濃度Cikは、
次式(48)で表されるヘンリーの法則C,,=Li 
 ・Ntb          ・・・・・・(48)
に従う、ここで、L、はガス溶解度定数、mはガスの種
類によって定まる定数である。これにより、式(39)
のCbが定まる。
次に、初期の泡の半径Rとガス分圧N (bが分かれば
、式(39)〜(48)を各ガス成分について微小時間
Δtごとに反復することにより、泡の大きさの変化、池
内のガス成分の変化を計算することができる。さらに、
その泡の大きさにより泡の浮上速度が変化する。
(B)ガラス融液中のガス濃度分布の算出ガラス融液の
熱流動場の中で前記(39)弐〜(48)式を解くため
には、初期泡の半径r、ガラス融液中における各ガスの
溶解度定数り1、ガラス融液中における各ガスの拡散係
数り6、ガラス融液中の各ガスの分圧N0、泡中の各ガ
スの分圧N35、ガラス融液の温度T、ガラス融液の表
面張力σが知られていなければならない、ここで、Ll
、D!、σについてはそのガラス融液に関する物理測定
により知ることができる。Tについては前述の熱流動解
析の結果から知ることができる。rについては後述する
ように種々の大きさの泡を仮定する、ここでは、ガラス
融液中の各ガスの分圧N1mと、初期泡中の各ガスの分
圧Nibを求める手法について説明する。
ガラス融液中の各ガスの分圧N i aを支配する法則
は、カーテシアン・テンソル表記した次の拡散方程式で
表される。
θt     axl ここで、C:ガス濃度 t:時間 S:清澄剤による酸素ガスの湧き出し 速度 拡散方程式は濃度の式として表されているが、濃度と分
圧は次のヘンリーの法則によって、互いに変換すること
ができる。
N、’ =L、C,・・・・・・(50)ここで、Nl
 :分圧 C轟 :濃度 Li :ガス溶解度定数 m :ガスの種類によって定まる定数 さて、ガラス溶解窯は側面と底面を耐火物の壁で囲まれ
ているので、この部分を通してのガスのやりとりはなく
、すべてガラス融液の表面を通して行われる。これが拡
散方程式(49)の境界条件となる。ガラス融液の表面
は、境界条件という観点からはガラス融液が燃焼雰囲気
に直接に接している領域とガラス原材料で覆われている
領域(バ・ノチ領域)に部分できる。燃焼雰囲気のガス
分圧は蓄熱室モデルMlで求めたように燃料の組成、各
ポートごとの過剰燃焼空気量から計算できる。バッチ9
1314については、本実施例では、ガスプロフィール
装置で測定された情報に基づき、ガス分圧を決定した。
第9図は、ヘリウム気流中でガラス原材料を昇温速度3
℃/分で加熱し、そのとき発生するガスの種類と発生速
度をガスクロマトグラフで測定した結果である。この結
果より本モデルで必要とする温度域(約900−160
0″Cの温度域)において発生するガスは、その大部分
が炭酸ガスと酸素であることがわかる。第10図は第9
図の炭酸ガスと酸素の発住量を分圧比に換算したもので
ある0本実施例ではバッチ領域の境界条件として、バッ
チ領域下のガラス融液温度に応じた分圧を第10図に基
づき決定している。
清澄剤の分解による酸素の湧き出し速度Sも、前記ガス
プロフィール装置で測定した結果を利用した。第1)図
はその結果である。同図の曲線Iは清澄剤を含むガラス
について測定された酸素のガスプロフィールである0曲
線■は清澄剤を含まないガラスについて測定された酸素
のガスプロフィールである。
したがって、曲線1から曲線■を差し引いた曲線■が、
清澄剤の分解による酸素の湧き出し速度であると考える
ことができる。清澄剤を含まないガラスでも高温になる
につれて酸素の放出が大きくなる理由は、温度の上昇と
ともに拡散係数の増加、溶解度の減少によって、予め溶
存している酸素がヘリウム気流中に押し出されている現
象とみることができる。上述したような境界条件と、第
1)図の各温度における清澄剤からの酸素の湧き出し速
度を使用し、上記(49)式の拡散方程式を有限差分法
で解くと、ガラス融液内のガス濃度分布が得られる。第
12図から第15図はガラス融液中の窒素、水蒸気、炭
酸ガス、酸素の各ガス濃度の分布、第16図から第19
図はガラス融液中の窒素、水蒸気、炭酸ガス、酸素の各
ガス濃度を溶解度定数で除算して得られる各々のガス分
圧の分布を示している。
初期泡中のガス分圧r’Jtbについては、熱流動解析
によって得られたガラス融液の温度に対応するガス分圧
をガスプロフィール測定によって得られた第10図を用
いて決定し、これらのガス分圧をもつ成分ガスから初期
泡が構成されているものとした。
(C)泡の軌跡の解析 ガラス融液内に存在する泡の軌跡の解析は、前述したス
トークスの法則(36)と拡散方程式(37)を使って
、次のように進められる。
まず、バッチ領域下の任意位置に任意径の初期泡を設定
する。初期泡に含まれるガスの組成(ここでは、炭酸ガ
スと酸素を考える)は、第10図の結果を利用する。
この初期泡が、熱流動モデルM4で求めた速度分布をも
つガラス融液の流れに乗って、浮上および泡径の変化を
受けながら、どのように移動するかを次のような手法で
求める。
簡単のため窯の中心線で切断した断面の2次元モデルに
ついて説明するが、3次元モデルもに同様の考え方が適
用できる。
熱流動モデルM4では、第2図に示した溶解室1の中心
断面上の各格子における流速ベクトルが求められる。以
下、第20図および第21図を参照して、格子P1〜P
4内にある任意の位置Pの流速ベクトルを求めるための
手法を説明する。
各格子P1〜P4における流速ベクトルV1〜v4は、
Y方向の速度成分vlxv、と、Z方向の速度成分W1
〜W4に分解できる。任意位置Pの流速ベクトルVの各
速度成分v、wは、Pから各格子点P1〜P4までの距
離に応じて、各格子点の流速がPの速度に影響を及ぼす
ものと考えて、例えば次のような手法により求めること
ができる。
格子PI−P4で囲まれた領域を、第21図に示すよう
に4分割し、各分割領域の面積をAI、A2、A3.A
4とする。格子P1〜P4で囲まれた領域に対する各分
割領域の面積比率を、AAI、AA2 AA3.AA4
とすると、格子Pi−P4内にある任意の位1pの流速
ベクトルの成分v、wは次式で与えられる。
v=(vB^A1+vz・^^2 +vs ・AA3+
v4・八A4 )          ・−・−・(5
1)w=(wBA^1 + wz ・AA2 + ws
 ・AA3+−1・AA4 )          ・
・・・・・(52)ここで、AA1=AI/A AA2=A2/A A^3=A3/A A^4=A4/A 任意位置Pの流速ベクトルVが求まると、例えば次のよ
うな手順に従って、ガラス融液内の泡の軌跡を求める。
■ 任意の微小時間を設定し、Pの流速ベクトルと微小
時間との積をとることによって、Pの位置にあった泡の
移動距離、すなわち、微小時間後の泡の位置を求める。
■ 微小時間後の泡の位置が求まると、その位置にある
泡が、第20図の2方向(反重力方向)に作用する浮力
によって、微小時間の間に移動する距離、すなわち、微
小時間後の泡の位置をストークの法則により求める。
■ 次に、その位置で微小時間内にガス拡散によって変
化する泡径を計算する。
以上のような■〜■の手順を繰り返し行うことにより、
熱流動と浮上による泡の新しい位置と、ガス拡散による
新しい泡径とを求めながら、泡の移動を追跡する。
以上のようにして求められたガラス融液中の泡の挙動を
、第22図〜第25図に示す。
第22図は、バッチ領域下に設定した泡がスロートに至
るまでの温度履歴を示す、第23図は、池内のガス分圧
比の時間変化を示す、第24図は泡径の時間変化を示す
、第25図は泡の軌跡を示す。
第24図より明らかなように、バッチ領域下に設定した
外径が0.27園−の初期泡は、スロート4で0゜16
m5程度に変化することがわかる。なお、同図の下に記
載した最終泡径と、CO□分圧値は、ガラス製品中に残
存する泡の径と、炭酸ガスの分圧値の推定値である。す
なわち、泡が冷えると、池内の酸素と水蒸気はガラス融
液のガス溶解度が増加するために、ガラス融液に吸収さ
れて無くなり、池内には窒素と炭酸ガスだけが残ると考
えられる。
したが、って、泡の径も縮小し、さらに池内のガスがガ
ラスの成形温度近くまで冷やされたときの外径変化の影
響も考慮して推定したものである。
〔3〕実施例による評価結果 以上のような手法を用いて、バッチ領域下の任意の位置
に、任意の大きさの初期泡を設定して、その泡の軌跡を
求め、その泡がスロート4から流出するか否かを判定し
た。
ここでは、初期泡の位置、ガス組成、大きさをそれぞれ
次のように設定して評価を行った。
(a)  バッチ領域下を10等分し、それぞれの場所
に初期泡を設定する。
(bl  初期泡のガス組成は、その位置にある初期ガ
ラス融液のガス分圧に等しいとする。
(C)  初期泡の大きさは、O,15m+n以上で0
.01mm刻みの大きさとし、泡がスロートに出る限り
泡径を増やしていくことにする。
このようにして求めた評価結果を、第1表および第2表
に示す。第1表は泡の最終径を示し、第2表は最終泡の
炭酸ガスの分圧債を示している。
各表の横軸はパンチ領域の長さに対する初期泡の位置を
比率で示し、縦軸は初期泡の外径(mm)を示す。なお
、泡の最終径は、前述のように、スロートでの泡の中か
ら酸素と水蒸気を取り除き、その泡をガラス軟化点まで
冷やしたときの泡径のことである。また、各表の「・・
・・・・」印は、泡がスロートに至るまでに浮上によっ
て消滅し、製品に存在しないことを示す。
邸牒胛e唸: 〔4〕実際のガラス溶融炉の泡不良率と、実施例の評価
結果との照合 以上のようにして求められた評価結果が、実際のガラス
溶融炉の泡不良率とどのように対応するかを調べた。第
3表は、実際のガラス溶融炉の操業条件A−Eの各ケー
スについて、上述した泡清澄性能の評価方法を適用して
算出した最終泡径の結果である。ケースC,Dは、実炉
の泡品位が不良であり、不良率としては60%前後であ
った。泡品位が良好な他のケースA、B、Eの不良率は
、それぞれ10%未満であった。
(以下、余白) $騒早e唸: 第3表(評価結果) 第3表より明らかなように、各条件における泡洗清澄性
能を、最終泡径が0.17mm以上の泡散で比較した場
合、実炉で泡品位の悪かったケースC5Dの場合、本実
施例の評価結果でも、最終泡径が0.17IIIm以上
の泡散がケースCで「13」個、ケースDで「12」個
であったのに対し、他のケースA。
B、 Eでは「0」であった0以上のことから、本発明
に係る評価方法が、連続式ガラス溶融炉の泡清澄性能の
評価方法として有効であることを確認することができた
〔4〕変形例 (1)上述の実施例では、電気加熱を用いたガラス溶融
炉の評価を例にとって説明したので、電気ポテンシャル
モデルM2を作成したが、電気加熱を用いないガラス溶
融炉である場合には、上記電気ポテンシャルモデルM2
は不要であることはいうまでもない。
(2)また、例えば熱電対などによってガラス融液の表
面温度を測定し、これをガラス融液表面の境界条件とし
て使用する場合には、実施例で説明した輻射伝熱モデル
M3を作成する必要はない。
(3)ガラス製品中に存在する泡の原因としては、上述
した実施例のようにガラス原材料の反応により発生する
泡が一次的(主要)な原因ではあるが、突発的に発生す
る2次的な原因としては、ガラス溶解窯に使用されてい
る耐火物とガラス融液との反応により発生した泡やバブ
リングによって混入した泡などがある。このように2次
元的にガラス融液中で発生する泡の発生位置、泡の大き
さ、組成が分るならば、同様な手法でその軌跡を追跡し
て、その泡が製品中に混入するかどうかを求めることに
よって、より精度の高い泡品位の評価を行うことができ
る。
(4)上述の実施例では、溶解室1内の泡の清澄に関し
説明したが、同様の泡清澄のメカニズムは、溶解室1に
接続した清澄室3やフィーダー5においても成立するも
のであるので、上述した一連の評価手法は清澄室3やフ
ィーダー5にも適用することができる。
(5)上述の実施例に係る評価では、スロート4から流
出する泡の径や成分ガスの分圧値に基づきき、ガラス製
品中に残存する最終泡の径や分圧値を推定し、その結果
から泡品位を評価したが、スロート4から流出する泡と
、ガラス製品中に残存する最終泡の泡との間には、その
径および個数において相関があるので、スロート4から
流出する泡の径や個数から、直接的に泡品位を評価する
こともできる。
(6)また、実施例中で説明した各モデルMl〜M6に
おける演算手法は、種々変更実施することができるもの
であり、本発明は実施例で説明したような手法に限定さ
れないことは言うまでもない。
〈発明の効果〉 以上の説明から明らかなように、本発明に係る連続式ガ
ラス溶融炉の泡清澄性能の評価方法によれば、バッチ領
域とガラス融液との界面に、ガラス原材料のガラス化反
応に応じた組成および分圧比をもつ、種々の大きさの初
期泡を設定し、この初期泡がガラス融液の流れに乗って
移動する過程において、浮力による浮上およびガラス融
液との拡散による泡径の変化を考慮し、スロートに至る
泡の個数およびその径を求めているので、その結果に基
づきガラス溶融炉の清澄性能を直接的、かつ正確に把握
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る評価方法の対象となる
連続式ガラス溶融炉の概略構成を示した一部判断斜視図
、 第2図は溶解室内に設けられた補助加熱用電極の説明図
、 第3図は溶解室内のガラス融液の流れの説明図、第44
図は評価対象となるガラス溶融炉のモデルの説明図、 第5図は輻射伝熱量の算出処理の説明図、第6図は輻射
伝熱量の分布図、 第7図はガラス融液の温度分布図、 第8図はガラス融液の流線図、 第9図はガラス原材料を高温加熱して得られるガス・ブ
ロイールの説明図、 第10図は第9図中の炭酸ガスと酸素ガスの分圧比の温
度変化を示す図、 第1)図はガラス原材料を高温加熱して得られる酸素ガ
スのプロフィールの説明図、 第12図はガラス融液中の窒素ガスの濃度分布図、第1
3図はガラス融液中の水蒸気の濃度分布図、第14図は
ガラス融液中の炭酸ガスの濃度分布図、第15図はガラ
ス融液中の酸素ガスの濃度分布図、第16図はガラス融
液中の窒素ガスの分圧分布図、第17図はガラス融液中
の水蒸気の分圧分布図、第18図はガラス融液中の炭酸
ガスの分圧分布図、第19図はガラス融液中の酸素ガス
の分圧分布図、第20図および第21図は格子内の任意
位置における流速ベクトルの算出手法の説明図、 第22図はバッチ領域下に設定された泡の温度変化を示
した図、 第23図は部内のガス分圧比を示した図、第24図は泡
径の変化を示した図、 第25図は泡の軌跡を示した図である。 1・・・溶解室    2・・・清澄室3・・・投入口
    4・・・スロート5・・・フィーダー  6・
・・ボート7・・・蓄熱室    8・・・電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)溶解室内にガラス原料を連続的に投入しつつ、ガ
    ラス融液の引き上げを行う連続式ガラス溶融炉の泡清澄
    性能を評価する方法であって、ガラス原材料の投入口側
    のガラス融液表面に、ガラス溶解室に投入されてガラス
    融液に浮上しているガラス原材料の領域(バッチ領域)
    を設定し、前記バッチ領域とガラス融液との界面にあた
    る任意の位置に、任意の大きさで、かつ、ガラス原材料
    のガラス化反応に応じた組成および分圧比をもった初期
    泡を設定し、 前記初期泡が、予め求められた速度分布、温度分布およ
    び濃度分布をもつガラス融液中を、浮力によって浮上し
    、かつガラス融液との間のガス拡散によって泡径の変化
    を受けながら、移動してスロートに至る少なくとも泡の
    個数およびその径を求め、 前記泡の個数およびその径に基づいて、当該ガラス溶融
    炉の泡清澄性能を評価することを特徴とする連続式ガラ
    ス溶融炉の泡清澄性能の評価方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH1111953A (ja) * 1997-06-17 1999-01-19 Nippon Sanso Kk ガラスの溶解方法及び装置
JP2008143111A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Toyota Motor Corp ガス溶解度予測方法並びに発泡性樹脂の流動解析方法及びプログラム
CN114436505A (zh) * 2022-02-10 2022-05-06 成都光明光电股份有限公司 光学玻璃澄清装置及其澄清方法

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