JPH0317842Y2 -

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【考案の詳細な説明】本考案は皮膚の平滑度測定装置に関する。

これまで、人の皮膚の平滑度は、専ら人の感覚
によつて測られており、測定装置は何ら提案され
ていない。

人の皮膚の平滑度は、健康状態を知るための一
つの因子としても考えられ、これを正確にかつ簡
便に測定できる装置の提案が望まれている。

本考案はかかる要請に合致し、人の皮膚の平滑
度が正確に、かつ簡便に測定できる装置を提供す
るものである。

以下、本考案を、添付図面の説明と併せて詳説
する。

第１図は本考案装置の一例の概念図である。図
中１は、有底筒状体、２は有底筒状体１の開放口
である。該開放口２は、皮膚面３に対する当接部
となる。

皮膚面３に対する当接は、できるだけ密の方が
当接部から不必要な入光がなくなるので好まし
い。したがつて、開放口２が皮膚面３に対して密
に当接できるように、該開放口２の口縁部に可撓
性を付与することが好ましい。

有底筒状体１の内周面は、光吸収面とすること
が好ましい。これは、後述する照射装置から照射
された光が、皮膚面３で反射され、該反射光のう
ち、有底筒状体１の内周面に反射されてきた光
が、さらに該内周面によつて反射されて後述する
受光装置に入ることを防ぐためである。

有底筒状体１の内周面を光吸収面とするには、
例えば該内周面を黒色にすればよい。

４は、皮膚面３に対して光を照射する照射装置
である。

５は、照射装置４の光源であつて、そのまわり
には遮光筒６が設けられている。該遮光筒６の内
外周面は、有底筒状体１の内周面と同様に光吸収
面とする。こうすることにより、光源５の光は、
有底筒状体１の内周面に散乱することなく、前記
皮膚面３に対して直進する。

なお、遮光筒を設ける代りに、光源とレンズと
の組合せ等で平行度の揃つた光線を皮膚面に照射
するようにしてもよい。

７は、照射装置４から皮膚面３に対して照射さ
れた光のうち、皮膚面３から直接反射された光を
受光するための受光装置である。

受光装置７は、照射装置４から皮膚面３に対し
て照射された光のうち、皮膚面３から直接反射さ
れた光を集光するための集光レンズ８および該集
光レンズ８の後方の光電池９を包含する。

集光レンズ８および光電池９は、前記照射装置
４の遮光筒６と同様な遮光筒１０でとり囲まれて
いて余分な光が光電池９に入らないようになつて
いる。

１１は、受光装置７によつて受光した光量を表
示するための表示装置である。

前記したような有底筒状体、照射装置、受光装
置および表示装置から成る本考案の測定装置の原
理および使用態様を以下に説明する。

まず、有底筒状体１の開放口２を、平滑度を測
定しようとする皮膚面３に当接する。この当接に
際しては、当接部から外の光が入光しないように
密に当接させる。

該当接後、照射装置４から皮膚面３に対して一
定の照射を行なう。このときの照射光量を、第１
図でL_Rとする。

皮膚面３に照射された光は、該皮膚面３の状態
すなわち平滑度によつて、反射光量（図示L_F）
と乱反射光量（図示L_M）に分かれる。なお、こ
こでは、便宜的に反射光量と乱反射光量の全量
を、それぞれ一本の矢印で表わした。

皮膚面３が粗いと乱反射光量L_Mが大きくなり、
反射光量L_Fは小さくなる。逆に、皮膚面３が平
滑であると、乱反射光量L_Mは小さくなり、反射
光量L_Fは大きくなる。

乱反射光量Lは、前記したとおり、有底筒状体
１の内周面すなわち光吸収面に吸収されてしまう
ので、さらに反射することはない。

したがつて、受光装置７には、皮膚面３から直
接反射した光のみが受光される。こうして受光し
た光により光電池９に電圧を生ぜしめ、その大小
を表示装置に表わす。こうすることにより、皮膚
の平滑度が測定できる。

本考案の測定装置によれば、皮膚面３への当接
に先だつて、表面が平滑な白色面材等で、反射光
量L_Fを予め校正しておけば、皮膚面３からの反
射光量L_Fは、校正した値に対しての％表示が可
能である。

さらに、受光装置７における光電池９の電圧を
拡大することにより、精密な表示も可能である。

以上のように、本考案の装置によれば、皮膚の
平滑度が正確かつ簡便に測定でき、その実用効果
は顕著である。

なお、以上に説明し、図面に示したものは本考
案の理解を助けるために代表的な例を示したもの
であり、本考案はこの例に限られず、考案の要旨
内でその他の変更、変形例を採ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る装置の一例の概念図で
ある。１…有底筒状体、２…開放口、３…皮膚面、４
…照射装置、７…受光装置、１１…表示装置。

【実用新案登録請求の範囲】