JPH0317796Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコーヒー豆の粉、紅茶の葉又は緑茶の
葉等から抽出したエキスを含む飲料を作るための
器具に関する。

〔考案の概要〕

本考案は、ボイラ部で作られた熱湯を、ボイラ
部内の蒸気圧で被抽出物を入れたストレーナを通
過させ、ポツト部に貯留するようにしたいわゆる
コーヒーメーカといわれるコーヒー、紅茶等の飲
料を作るためのコーヒー等の抽出器具において、
飲料を作つた後、洗滌水をボイラー部の水蒸気凝
結による負圧を利用してストレーナ内に逆流させ
ることにより、ストレーナ内の被抽出物残留かす
を洗滌するようにしたものである。

〔従来の技術〕

従来のコーヒー等の抽出器具は、第２図及び第
３図に示すように、初めに水を入れるボイラ部１
と、このボイラ部１内に取付けるストレーナ２
と、ボイラ部１に一体的に取付けるポツト部３と
より成る。このボイラ部１の上部には外周に螺子
溝を切つた環状の取付ねじ首部４を設ける。

また、ストレーナ２は、コーヒー豆の粉又は紅
茶の葉等の被抽出物を入れる筒状の筒部５と、こ
の筒部５底面中央から下方に導通したパイプ状の
管部６と、この筒部５の上部に鍔状に突設した取
付ねじ首部４の環状端面に合致する大きさの環状
のフランジ部７とより成る。

さらに、筒部５の底面には、管部(6)との導通口
に被さつて被抽出物がこぼれないようにする網材
８を設置する。

また、ポツト部３は、その底部の開口周部にボ
イラ部１の取付ねじ首部４に密閉可能に螺着する
被着ねじ部９を設け、またこの被着ねじ部９の開
口に被さるようにマイクロフイルタ１０を設置
し、さらにその上にコラム１１を設置する。

このコラム１１は全体がロートを逆さにしたよ
うな形状でマイクロフイルタ１０と略同径の円形
皿状部１２と、管状の管部１３とより成る。そし
てその円形皿状部１２はポツト部３の底面にある
マイクロフイルタ１０を覆い気密を保てるように
装着し、この円形皿状部１２がポツト部３の底部
を構成するようにする。

また、この状態で管部１３を、ポツト部３内に
立設したことになる。

この管部１３の頂部側壁には噴出口１４を開口
し、円形皿状部１２の中央の開口に通ずる管部１
３の管孔の出口とする。

このように構成されたコーヒー等の抽出器具を
使用する場合には、ボイラ部１内に適量の水を入
れ、さらにストレーナ２に適量のコーヒーの粉を
入れる。そして、ボイラ部１を加熱すると、お湯
が沸きボイラ部１内の蒸気圧が高まり湯面を押し
下げ熱湯がストレーナ２を通過し、その時コーヒ
ーエキスを高温で瞬時に押出する。押出されたコ
ーヒーはマイクロフイルタ１０で濾されコラム１
１を昇つて噴出口１４からポツト部３内に流出
し、ここにためられる。そこで、このコーヒーを
ポツト部３からカツプに移し、飲用に供する。

使用後のコーヒー等の抽出器具内には、抽出後
のコーヒー粉のかすが残るので、ボイラ部１から
ポツト部３を外し、コーヒー粉の残りかすを洗滌
水するようにしていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述のように構成されたコーヒー等の抽出器具
では、ボイラ部１内の熱湯が、その内部の水蒸気
に加圧されてストレーナ２内を通過するので、コ
ーヒー粉等の残りかすはマイクロフイルタ１０部
分にこびり付いてしまい、これを洗滌して落すの
が困難であるという問題があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案のコーヒー等の抽出器具は、密閉可能に
着脱するボイラ部とポツト部との内部にストレー
ナとコラムとを設置し、ボイラ部１の周側部にポ
ケツト状の溝部を形成する受容器１５を構成し、
使用後の洗滌時にポツト部３内に洗滌水をあふれ
るまで注入し、このあふれた洗滌水が受容器１５
の溝内に貯まり、ボイラ部１を冷却するように構
成したことを特徴とする。

〔作用〕

上述のように構成することにより、ボイラ部１
を冷却して、その内部の水蒸気を凝結させ、ボイ
ラ部１内を負圧とし、ポツト部３内の洗滌水を噴
出口１４からコラム１１及びストレーナ２を急速
に逆流させ、マイクロフイルタ１０にこびりつい
たコーヒー粉等の残りかすを洗い落して後の洗滌
作業を容易にする作用を有する。

〔実施例〕

以下、本考案のコーヒー等の抽出器具の一実施
例を第３図によつて説明する。

なお、この第３図において第１図及び第２図に
対応する部分には同一符号を付すこととしその詳
細な説明を省略する。

第１図は、本例のコーヒー等の抽出器具の縦断
側面図で、ボイラ部１の周側部には受容器１５が
設置してある。

この受容器１５はボイラ部１の底面から延出し
た底面部１６と、この底面部１６からボイラ部１
の周側部と平行に立ち上る円錐筒部１７とより成
り、ボイラ部１の周側部と共に断面Ｕ字状の溝を
構成するものである。

次に上述のように構成されたコーヒー等の抽出
器具の洗滌時の使用法を説明する。

まず、ポツト部３内から飲用コーヒーを移した
後、ポツト部３内に洗滌水として水道の水等をあ
ふれるまで注ぐ。するとポツト部３からあふれた
水は、このポツト部３の外周側部を伝わつて受容
器１５の溝内に貯まり、ボイラ部１の側面を冷却
し、ボイラ部１内の水蒸気を凝結させ、ボイラ部
１内の気圧を急速に下げる。

このため、ポツト部３内の洗滌水は、噴出口１
４から急速に逆流し、コラム１１を通つてマイク
ロフイルタ１０にこびりついたコーヒー粉のかす
に吹き付けられて、マイクロフイルタ１０からコ
ーヒー粉等を洗い落し、この後洗滌水はストレー
ナ２からボイラ部１内に流入することになる。

これにより、コーヒー粉のかすは、ストレーナ
２の下部に貯つた状態にあるので、ボイラ部１か
らポツト部３を外し、ストレーナ２内のコーヒー
粉のかすをすてた後、マイクロフイルタ１０にこ
びりついたコーヒー粉のかすを洗い落すという手
間のかかる作業もなく、その内部を容易に洗滌し
て、次回の使用に備えることができるものであ
る。

なお、上述の実施例では、コーヒーの抽出の例
について説明したが、本例の器具は紅茶、緑茶等
の抽出にも使用できること勿論である。

なお、上述した以外の構成作用、効果は前述し
た第２図及び第３図に示す従来例のものと同様で
ある。

〔考案の効果〕

本考案のコーヒー等の抽出器具によれば、ボイ
ラ部の外周側部に受容器を設けてあるので、コー
ヒー等の飲料を作つた使用後、ポツト部内に洗滌
水を注入しあふれさせるようにすると、このあふ
れた洗滌水が受容器に貯つてボイラ部を急冷し、
その内部を負圧にする。

よつて、コラムの噴出口から逆流した洗滌水が
マイクロフイルタに吹き付けられこれにこびり付
いたコーヒー等の抽出かすを洗い落すので、後の
洗滌作業を容易にできるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のコーヒー等の抽出器具の一
実施例を示す縦断面図、第２図は従来のコーヒー
等の抽出器具の一実施例を示す縦断面図、第３図
はその分解斜視図である。 １はボイラ部、２はストレーナ、３はポツト
部、１０はマイクロフイルタ、１１はコラム、１
４は噴出口、１５は受容器である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ボイラ部とポツト部と、ストレーナとコラムと
   を有するコーヒー等の抽出器具において、 上記ボイラ部の外周部に上記ポツト部からあふ
   れた洗滌水を受けるための受容器を設けたことを
   特徴とするコーヒー等の抽出器具。