JPH03173763A - 透明物品 - Google Patents

透明物品

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JPH03173763A
JPH03173763A JP31185189A JP31185189A JPH03173763A JP H03173763 A JPH03173763 A JP H03173763A JP 31185189 A JP31185189 A JP 31185189A JP 31185189 A JP31185189 A JP 31185189A JP H03173763 A JPH03173763 A JP H03173763A
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Hidemi Nakai
日出海 中井
Yoshinari Kiuchi
木内 良成
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は透明基体の表面に被膜が被覆された透。
明物品に関し、とりわけ自動車や建築用の窓ガラスに適
した熱線遮へい性を有し、単板の状態で使用可能な優れ
た耐摩耗性を有する透明物品に関する− [従来の技術] 基体の上に耐摩耗性の被膜を被覆した透明物品としては
、特開昭63−206333に開示されているように、
被膜の最上層に酸化物の厚膜、たとえばSin、層の少
なくとも1μm以上を被覆したものが知られている。ま
た、特公昭62−52028では、電気絶縁性の炭化ケ
イ素のターゲットを高周波スパッタリング法により被覆
した耐摩耗性の膜が知られている。
[発明が解決しようとする課題] 車両や建築物の窓ガラスのように直接種々の接触にさら
される状態で用いられる場合、被膜が被覆された物品は
、被膜に機械的および化学的耐久性が要求されるが、と
りわけスクラッチに対する耐摩耗性が要求される。その
ような場合、最上層の被膜の強度を向上させることが最
も重要な課題となる。上記した従来技術では、酸化物の
厚膜を最上層に被覆したものは被膜が厚いために、被覆
に多大の時間を要し生産性が悪いという欠点がある。ま
た電気絶縁性の炭化ケイ素ターゲットを使用する場合は
、高周波によるスパッタリングを必要とするので、自動
車の窓ガラスのように大きな面積の基体に膜を均一に被
覆するのが困難という問題がある。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記した従来の物品が有する問題点を解決する
ためになされたものであって、スクラッチなどの機械的
強度を確保するのに、最上層が厚い層ではなく薄い層の
被覆でよい透明物品を提供するものである。
本発明は、透明基体の上に少なくとも1層の被膜が被覆
された透明物品であって、前記被膜の最上層が、シリコ
ンと炭素と窒素とからなる化合物の層からなり、前記シ
リコンと炭素と窒素とからなる層が、10〜20重量%
のSi原子を含む炭化ケイ素のターゲットを減圧された
窒素を含む雰囲気中で直流スパッタすることにより被覆
された透明物品である。シリコンと炭素と窒素からなる
化合物の層は、5iCXN1なる化学式で表わすことが
でき、Y/X比は必要とする透明性や耐摩耗性を考慮し
て定められる。すなわち可視域の全波長にわたって透明
であることを重視するときは、Y/N比が大きくなるよ
うに調整され、耐摩耗性を重視する場合は、可視域での
吸収が大きくならない程度にY/N比は小さく調整され
る。
炭化ケイ素の焼結体からなるターゲットは導電性が低い
ために、直流スパッタリングにより安定して被膜を形成
することができない、炭化ケイ素(SiC)に遊離のシ
リコンを含有させることにより、ターゲットの導電性は
大きくなり直流によるスパッタリングが安定しておこな
えるようにすることができる。ここで炭化ケイ素に含有
されるシリコンは10〜20重量%が好ましい、含有さ
れるシリコンの量が10重量%より少いと導電性が十分
でなく、大電流の高速スパッタリングを行ううえで放電
が不安定となるので好ましくない。
又20重量%より多いと、焼結体のターゲットがもろく
なり安定した放電を長く続けることが困難になる。
上記した5iC1Nyの層のY/X比は層の吸収が実質
土庄じないように調整され、好ましくは屈折率が1.9
5〜2.15になるように調整される。雰囲気ガスは、
不活性ガスと窒素の混合ガスあるいは、窒素ガスのみの
いずれも用いることができるが、アルゴンと窒素の混合
ガスで少なくとも窒素は0.066 P a以上であっ
て、全圧の20%以上を窒素とするのが好ましい。さら
に、全圧の30〜90%の窒素を含むガスが最も好まし
く用いられる。
窒素ガスが0.066Pa以下であって20%以下の窒
素分圧でスパッタリングした場合、可視光線領域で若干
吸収のある膜となり、その透明性がやや低下する。
本発明は、シリコンと炭素と窒素とからなる化合物の層
がSnm以上であり、前記透明基体と前記シリコンと炭
素と窒素とからなる化合物の層との間に、少くとも1層
からなる熱線遮へい性を有する層が設けられた透明物品
である。
透明基体上に設けられる熱線遮へい性を有する層は、特
に限定されるものではなく、単層からなる膜であっても
2層以上の積層体からなる膜であってもよい。例えば、
近赤外線域の波長に対して遮へい性を有する窒化チタン
や窒化ジルコニウムなどの窒化物の膜や、これら窒化物
の膜とTiO2膜、SnO□膜、ZrO2膜など可視域
で透明な膜とを積層したものを用いることができる。ま
た、可視域で透明な高屈折率の膜と低屈折率の膜を交互
に積層した多層膜干渉フィルターのタイプのものも用い
ることもできる。
本発明の透明物品は、透明な基体上に被覆された熱線遮
へい性の層が基体側から数えて第1Nとして、45〜6
Snmの厚みで屈折率が1.9ないし2.1の実質上透
明な層、第2層として45〜65n11の厚みのTiO
2層、第3層として25〜45n11の厚みで屈折率が
189ないし2.1の実質上透明な層とし、最上層に1
0〜20nmの厚みのシリコンと炭素と窒素とからなる
化合物の層を被覆したものである。かかる熱線遮へい性
の透明物品は、可視光線透過率が70%以上で窓として
明るく、かつ。
太陽光エネルギーを効果的に遮へいする性能を有してい
るとともに、単板で使用し得る耐摩耗強度を有している
。太陽光エネルギーの遮へい性をさらに向上させるため
に、Snmを越えない厚みの窒化チタン、窒化ジルコニ
ウム、または窒化ハフニウムの層を、前記第1層と第2
層の間または第2層と第3層の間のいずれかまたは両方
に設けることができる。
本発自における屈折率が1.9ないし−2,1の実質上
透明な層としては、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛
、酸化タンタル、酸化ジルコニウムのいずれか、もしく
はこれらの複合酸化物が用いられる。
また本発明の透明物品は、透明基体上に被覆された層が
、基体側から数えて、第1層として8〜20nw+の厚
みのTiO2、第2層として160〜230nmの厚み
のSiO,、第3層として70〜120n−の厚みのT
iO,、第4層として10〜30nmの厚みのSiO,
が被覆され、最上層に5〜30nmの厚みのシリコンと
炭素と窒素とからなる化合物の層を被覆したものである
。このような熱線遮へい層を有する透明物品は、可視光
線透過率が70%以上で窓として明るく、かつ、太陽光
エネルギーを効果的に遮へいする性能を有しているとと
もに、単板で使用し得る耐摩耗強度を有している。
本発明において、透明基体とシリコンと炭素と窒素とか
らなる化合物の層との間に設けられる透明な肩や金属窒
化物の層は、公知のスパッタリング法やアーク蒸着法に
より被覆することができる。
また本発明にかかる透明基体としては、無色透明のフロ
ートガラスやブロンズ、グレー、ブルーなどの着色フロ
ートガラスを用いることができる。
[作用] 本発明の透明物品の最上層のシリコンと炭素と窒素とか
らなる化合物の暦は透明で、かつ、摩耗強度が大きいの
で、透明基体上に被覆された層を、摩耗やスクラッチな
どの外力から保護し、キズを生じにくくする。さらに、
シリコンと炭素と窒素とからなる化合物の層の厚みおよ
び屈折率を調整することにより、熱線遮へい性の透明物
品の可視光反射率を低く抑えることができる。
[実施例コ 以下実施例に基いて詳細に説明する。第1図は、本発明
の透明物品の1実施例の一部断面図で、1はガラス板、
2は熱線遮へい性を有する層、3はシリコンと炭素と窒
素とからなる化合物の層である。
実施例1 2つのカソードが設置された直流マグネトロンスパッタ
装置の、第1のカソードに金属チタンを、第2のカソー
ドに約18重量%の遊離の5iJ7i子を含む炭化ケイ
素をターゲットとして設置した。
清浄にされた2al!+厚の板ガラスを真空槽内に入れ
クライオポンプで1.33X 10−’Paまで真空に
引いた後、Arガスを20 secm、酸素ガスを80
secmの流量で真空槽内に導入し、その圧力が0.4
Paになるように!g!+整した。直流電源からチタン
ターゲットに電力を投入しスパッタリングを生起させた
5Aの電流値にセットした後、チタンターゲットの上方
にあるシャッターを開いて、5分間対面する位置にある
ガラス上に酸化チタンの被膜を付着せしめた0次いで、
真空槽を再び1.33X1σ3Paまで排気した後、A
rガスを50secm、窒素ガスを50 secmの流
量で真空槽に導入し、その圧力が0.4 P aになる
ように調整した。直流電源から炭化ケイ素ターゲットに
電力を投入しスパッタリングを生起させた。LAの電流
値にセットした後、炭化ケイ素ターゲットの上方にある
シャッターを開いて、1分間対面する位置にあるガラス
にシリコンと炭素と窒素とからなる化合物の層を被膜し
た。
このようにして得られたガラス基板上の約5On鵬の酸
化チタンと約15nmのシリコンと炭素と窒素とからな
る化合物の層との2層からなる被膜に対して、市販のテ
ーパー摩耗試験機を用いて耐摩耗試験を行なった。C3
lOF番の摩耗輪に500gの荷重をかけ、60rpm
の回転数でt 、 oo。
回転の摩耗を被膜に加えた後、ヘイズ率を測定したとこ
ろ、わずか1.5%であり、傷はほとんど目立たなかっ
た。同じスパッタ装置を用いて、ガラス基板上に約10
0t+n+のシリコンと炭素と窒素とからなる化合物の
単層の被膜を付着させ、そこから小サンプルを切り出し
て、X線回折分析と電子顕微鏡による観察とを行なった
。X線回折によれば基板ガラスのブロードなピーク以外
に全く結晶性に基づくピークは観測されなかった。一方
電子顕微鏡lI!察によれば、被膜は緻密であって、柱
状の構造は全く認められず、その表面は極めて平滑であ
ることがわかった。
実施例2 3つのカソードを備えたマグネトロンスパッタ装置内に
ターゲットとして、錫、チタン、および約18重量%の
遊離のSi原子を含む炭化ケイ素ターゲットをそれぞれ
のカソードにセットした。
表面を清浄にした5mm厚のブロンズ色フロートガラス
板を真空槽内の基板ホルダーにセットした。
真空ポンプで1,33X 10−”Paまで排気した後
、Arガスを50secm、酸素ガスを50secmの
流量で真空槽内に導入し、圧力を0.4Paになるよう
に調整した。錫ターゲットに3W/cdの電力を印加し
て、所定時間スパッタを行い、ガラス上に54nmの厚
みのSnO,を被覆し放電を停止した。
次に真空槽内にArガスを5C)sccm、酸素ガスを
50sccmの流量で導入し、0.4Paの圧力でチタ
ンターゲットに3W/ajの電力を印加して、所定時間
スパッタをおこない55nmのTiO2をSnO2層の
上に被覆し、放電を停止した。引続き雰囲気ガスをその
ままにして、錫ターゲットに3W/alの電力を印加し
て、所定時間スパッタを行い、34nmの厚みのSnO
,をTi02層の上に被覆し、放電を停止した。最後に
、真空槽内をもう一度1.33 X 10 ”” Pa
まで排気した後、Arガスを50sccm、窒素ガスを
50 sec+aの流量で導入し、0.4Paの圧力で
、炭化ケイ素ターゲットに3W/dの電力を印加し、所
定時間スパッタを行い。
15nmの厚みの透明なシリコンと炭素と窒素とからな
る化合物の層を被覆し、放電及びガスの導入を停止し、
ガラス板上に4層からなる膜が被覆された熱線遮へい性
能を有するサンプル1を得た。
得られたサンプル1の光学性能及び耐摩耗性を調ベた結
果を第1表に示す。本実施例に述べたのと同一の条件で
被覆した約1100nの厚みのシリコンと炭素と窒素と
からなる化合物の単層膜の光学定数を測定した結果を、
第2表に示す。
実施例3 実施例2と同一の条件で、5III11厚ブロンズ色フ
ロートガラス上にSinmの5n02Nを被覆した後。
真空槽内にArガスを85secm、窒素ガスを15s
ecmの流量で導入し、0.4Paの圧力でチタンター
ゲットに5W/cdの電力を印加し、所定時間スパッタ
を行い、SnO2層の上に窒化チタンの層を1 、5n
m被覆し放電を停止した。次に、実施例2と同様の方法
で、窒化チタンの膜の上に、順次57nmのTiO,層
、43nmのSnO,層、9rv+のシリコンと炭素と
窒素とからなる化合物の層を被覆し、ガラス板上に5層
からなる膜が被覆された熱線遮へい性能を有するサンプ
ル2を得た。得られたサンプル2の光学性能及び耐摩耗
性を調べた結果を第1表に示す。
実施例4 実施例2と同じ装置に、ターゲットとしてチタン、シリ
コン、約18重量%の遊離のSi原子を含む炭化ケイ素
ターゲットをそれぞれのカソードにセットした。表面を
清浄にした5哨厚のブロンズ色フロートガラス板を真空
槽のホルダーにいれ、真空ポンプで1.33X1σ3P
aまで排気した。Arガスを50sec+a、酸素ガス
を50secmの流量で真空槽に導入し、0.4Paの
圧力に調整した。チタンターゲットに3 W/adの電
力を印加して、所定時間スパッタをおこない、ガラス上
に14nmの厚みのTi02層を被覆し放電を停止した
。同様の雰囲気でシリコンターゲットに5W/alの電
力を印加して所定時間スパッタを行い、第2Nとして2
00rvの厚みのSin2層を被覆して放電を停止した
0次に、同様の雰囲気で、90nmの厚みのTiO□層
と、22n+sの厚みのSin、層を順次被覆した。最
後に、真空槽をもう一度1.33X1σ3Paまで排気
した後、Arガスを50secm、窒素ガスを50se
cmの流量で真空槽内に導入し、0.4Paの圧力で、
炭化ケイ素ターゲットに3 W/a#の電力を印加し、
所定時間スパッタをおこない、Ion讃の厚みの透明な
シリコンと炭素と窒素とからなる化合物の層を被覆し、
放電及びガスの導入を停止し、ガラス板上に5層からな
る膜が被覆された熱線遮へい性能を有するサンプル3を
得た。得られたサンプル3の光学性能及び耐摩耗性を調
べた結果を、第1表に示す。
実施例5 実施例1〜4では、炭化ケイ素と窒素との反応生成物を
被覆する際の雰囲気ガスとして、Arガスを50sec
m、窒素ガスを50secmの流量で真空槽に導入した
が、導入するガスの流量の割合を変化させて、シリコン
と炭素と窒素とからなる化合物の単層の被膜を被覆した
。得られたサンプルについて、その光学定数を測定した
結果を第2表に示す。窒素ガスの流量比が20%以上で
屈折率が2.0〜2.1、吸収係数が0.06以下の透
明性が優れた被膜が得られた。
実施例6 実施例1と同様の方法で、ガラス基板上に50nmの厚
みのTi02層を被覆し、その後真空槽を再び1.33
X 10−”Paまで排気した後、Arガスと窒素ガス
の流量比を実施例5と同様に変化させて真空槽に導入し
た。いずれの場合も真空槽の圧力が0.4Paになるよ
うに調整した。いずれのガス条件でも直流電源から炭化
ケイ素ターゲットに電力を投入しスパッタリングを生起
させ、IAの電流値にセットした後、シャッターを開い
て所定時間被覆し、約15nmのシリコンと炭素と窒素
とからなる化合物の層をTiO2層の上に被覆した。こ
のサンプルに実施例1と同様の方法でテーパー摩耗試験
を行なった結果を第2表に示す。
比較例1 実施例1と同じスパッタ装置を用いて、清浄にされた2
■厚の板ガラス基板上に、約5OnI11の厚みの単層
の酸化チタンの被膜を付着した。その被膜に対して、実
施例1と同一の条件でテーパー耐摩耗試験を行なったと
ころ、ヘイズ率は6.3%で。
目立った傷がIi!察された0次に、同様にして、約1
100nの厚みの酸化チタンの単層の被膜を板ガラス上
に付着させ、そこから小サンプルを切り出して、X線回
折分析と電子顕微鏡による観察とを行なった。X線回折
によると、明らかなアナターゼ型結晶のピークと弱いル
チル型結晶のピークとが1!測された。一方、電子顕微
鏡によれば、被膜は柱状の構造の発達した、比較的粗で
、かつ表面の凹凸の大きい構造であることがわかった。
比較例2 最上層にシリコンと炭素と窒素とからなる化合物の保護
層を設けない実施例2の比較サンプルとして、5圃厚ブ
ロンズ色フロートガラスに、65nmの厚みの5002
層、50nmの厚みのTie□層、50nmの厚みのS
nO,層をこの順番で順次被覆して、比較サンプル1を
得た。このサンプルの耐摩耗性を第1表に示す。
比較例3 最上層にシリコンと炭素と窒素とからなる化合物の保護
層を設けない実施例4の比較サンプルとして、5a++
厚ブロンズ色フロートガラスに、18nmの厚みのTi
O、層、190nmの厚みのS i Oz 層、89n
mの厚みのTi02層、65nmの厚みの5i02層を
この順番で順次被覆して、比較サンプル2を得た。この
サンプルの耐摩耗性を第1表に示す。
第1表に示すように、本発明にかかる、最上層にシリコ
ンと炭素と窒素とからなる化合物の保護層を設けたサン
プル1〜3は、いずれも前記保護層を設けない比較サン
プル1〜2よりも耐摩耗性が優れていることがわかる。
さらに得られた実施サンプル1〜3は、いずれも可視光
線透過率が70%以上で、日射光透過率が60%以下で
、窓ガラスとして明るい熱線遮へい性能を有するガラス
であることがわかる。また、実施サンプル1〜3は可視
光線反射率が10%を越えないことから。
窓ガラスとして外観がギラギラすることがないことがわ
かる。
第1表から、耐摩耗性テスト後のサンプルのヘイズ率は
1本発明にかかる最上層がシリコンと炭素と窒素とから
なる化合物の層が被覆されたサンプル1〜3については
1.8〜2.3で、最上層にシリコンと炭素と窒素とか
らなる化合物の層を被覆しない比較サンプル1,2の4
.0〜5.4より小さく。
本発明にかかるサンプルの耐摩耗性が優れていることが
分る。また、本発明にかかるシリコンと炭素と窒素とか
らなる化合物の層を反応性スパッタリングで被覆すると
きは、第2表より雰囲気中の窒素の体積比が20%以上
であることが、得られる膜の耐摩耗性および透明性をよ
くするうえで好ましいことが分る。
第1表 第2表 [発明の効果] 本発明の透明物品は、空気と接する層が耐摩耗性に優れ
たシリコンと炭素と窒素とからなる化合物の層になって
いるので、直接外気に触れる状態で使用することができ
る。また上記したシリコンと炭素と窒素とからなる化合
物の層の被覆にあたっては、直流スパッタリングが可能
な大きいサイズの導電性のターゲットを用いることがで
きるので、大きな透明基体であっても、層の厚みを均一
に被覆することができる。したがって本発明より、大き
な面積の基体に耐摩耗性が優れた保護層を均一に被覆す
ることができる。
また、本発明にかかる熱線遮へい性能を有する透明物品
は、最上層が耐摩耗性に優れたシリコンと炭素と窒素と
からなる化合物の保護層を有するため、実用に耐える摩
耗強度をもつ。したがって。
窓ガラスとして使用するにあたっては、複層ガラスや合
わせガラスにする必要がなく、直接種々の接触にさらさ
れる単板ガラスとして使用することができる。また、本
発明の熱線遮へいガラスは、シリコンと炭素と窒素とか
らなる化合物の層の厚みおよび屈折率を調整することに
よりガラス面からの可視光線反射率が低く、自動車や建
築物などの窓ガラスとして使用するとき、ギラギラした
感じを与えないようにすることができる。
さらに1本発明の熱線遮へい性能を有する透明物品の製
造にあたっては、保護層と熱線遮へい層を連続した真空
成膜プロセスで被覆することができるので、経済性が良
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の透明物品の1実施例の一部断面図で
ある。 1・・・ガラス板、2・・・熱線遮へい性能を有する層
、3・・・シリコンと炭素と窒素とからなる化合物の層
。 JFjLIf: 屯IJl”l二・・、4Y 123い迄1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)透明基体の上に少なくとも1層の被膜が被覆された
    透明物品であって、前記被膜の最上層がシリコンと炭素
    と窒素とからなる化合物の層からなり、前記シリコンと
    炭素と窒素とからなる層が、10〜20重量%のSi原
    子を含む炭化ケイ素のターゲットを減圧された窒素を含
    む雰囲気中で直流スパッタすることにより被覆されたこ
    とを特徴とする透明物品。 2)前記シリコンと炭素と窒素とからなる化合物の層の
    厚みが5nm以上であり、前記透明基体と前記シリコン
    と炭素と窒素とからなる化合物の層との間に、少くとも
    1層からなる熱線遮へい性を有する層が設けられた特許
    請求範囲第1項記載の透明物品。 3)前記透明基体上に被覆された熱線遮へい層は、基体
    側から数えて第1層が45〜65nmの厚みで屈折率が
    1.9ないし2.1の可視域で透明な層、第2層が45
    〜65nmの厚みのTiO_2層、第3層が25〜45
    nmの厚みで屈折率が1.9ないし2.1の可視域で透
    明な層からなり、前記シリコンと炭素と窒素とからなる
    化合物の層の厚みが、10〜20nmであることを特徴
    とする特許請求範囲第2項記載の透明物品。 4)5nmを越えない厚みの、窒化チタン、窒化ジルコ
    ニウムまたは窒化ハフニウムのいずれかの層が、前記第
    1層と前記第2層との間に設けられたことを特徴とする
    特許請求範囲第3項記載の透明物品。 5)5nmを越えない厚みの、窒化チタン、窒化ジルコ
    ニウムまたは窒化ハフニウムのいずれかの層が、前記第
    2層と前記第3層との間に設けられたことを特徴とする
    特許請求範囲第3項記載の透明物品。 6)前記可視域で透明な層が、酸化錫、酸化亜鉛、酸化
    タンタル、酸化ジルコニウムのいずれか、もしくはこれ
    らの複合酸化物であることを特徴とする特許請求範囲第
    3項乃至第5項のいずれかの項に記載の透明物品。 7)前記透明基体上に被覆された熱線遮へい層は、基体
    側から数えて第1層が8〜20nmの厚みのTiO_2
    、第2層が160〜230nmの厚みのSiO_2、第
    3層が70〜120nmの厚みのTiO_2、第4層が
    10〜30nmの厚みのSiO_2からなり、前記シリ
    コンと炭素と窒素とからなる化合物の層の厚みが、5〜
    30nmであることを特徴とする特許請求範囲第2項記
    載の透明物品。 8)前記透明基体がフロートガラスの板であって、かつ
    、可視光線透過率が70%以上、可視光線反射率が10
    %以下である特許請求範囲第3項乃至第7項のいずれか
    の項に記載の透明物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0415908A (ja) * 1990-05-09 1992-01-21 Shin Etsu Chem Co Ltd SiCとSi↓3N↓4よりなる複合膜の製造方法およびX線リソグラフィー用マスクの製造方法
JP4733890B2 (ja) * 1999-10-13 2011-07-27 Agcセラミックス株式会社 SiO2を主成分とする膜の成膜方法

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