JPH03164597A - ポンプのタンデム形メカニカルシール装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば水冷却装置の冷却水循環ラインに組
込んで使用する循環ポンプを対象としたポンプのタンデ
ム形メカニカルシール装置に関する。

〔従来の技術〕

まず第３図に頭記した水冷却装置の概要を説明する。図
において、１は水冷、空冷式熱交換器等として成る放熱
器、２は電子装置等の熱負荷２ａに装備した水冷却器、
３は駆動モータ４に直結した循環ポンプ、５は開放形の
冷却水膨張タンクであり、これらの間を結んで冷却水循
環ライン６が構成されている。ここで循環ポンプ３を運
転することにより、冷却水循環ライン６に矢印のように
冷却水が循環送流され、この循環過程で熱負荷２ａに発
生した熱は水冷却器２で冷却水中に取り込まれた後に放
熱器１より糸外に排熱される。なおポンプ３は流体吸込
口３ａ、吐出口３ｂを有するポンプケーシング３Ｃ％駆
動軸３ｄ上に直結したランナ３ｅから成り、かつポンプ
ケーシング３ｃを貫通する駆動軸３ｄの軸封部にはこの
発明の対象となるメカニカルシール７が装備されている
。

一方、メカニカルシール７はＪＩＳ規格で定義されてい
るように、「密封端面の摩耗に従い軸方向に働くことの
できる従動リングと動かないシートリングから成り、緩
衝機構を有し、軸に略垂直な相対的に回転する密封端面
において流体を密封する働きのものとする」シール機構
であり、その機構に付いては周知であるのでここでは詳
細な説明は省く。

ところでかかるメカニカルシールは、従動リングとシー
トリングとが摺動し合う密封端面で高圧側の密封液体を
シールするようにしているが、この場合に通常のシール
状態でも前記の密封端面を通じて僅かな密封液体のスロ
ーリークの生じるのが避けられない。しかも前記ポンプ
３の吐出圧力。

つまり密封流体圧が高圧であったり、液中に含まれてい
る異物、不純物がメカニカルシールの部分に停滞してい
ると液のリーク量が増す傾向にあることが知られている
。

そこで密封流体のスローリーク量を抑えてメカニカルシ
ールのシール性能をさらに高めるために、第４図のよう
に軸封部に高圧段、低圧段の２段のメカニカルシールを
並設したタンデム形メカニカルシール装置が公知である
。すなわち図示のようにポンプケーシング３ｃを貫通す
る軸３ｄの軸封部には、ポンプ送液流体の通流するケー
シング内の高圧側液室８の背後に低圧側液室９を画成し
た上で、該高圧側液室８．および低圧側液室９にそれぞ
れ高圧段のメカニカルシール７Ｈ，低圧段のメカニカル
シール７Ｌが配備されており、かつ低圧段のメカニカル
シール７Ｌを配備した低圧側液室９に対してはポンプ１
０を含むシール液循環回路１１を通じてシール液を循環
送流してクーリング、フラッシングを行い、メカニカル
シール密封端面の摺動に伴って発生する摩擦熱の除熱、
および異物の停滞防止を図るようにしている。

かかるタンデム形メカニカルシール装置によれば、高圧
側の密封流体圧と外気圧との間の圧力差を高圧段、低圧
段の２段のメカニカルシール７Ｈ。

７して分担するので、総合的なシール性能は第３図のよ
うにメカニカルシールを１段設けたものと比べて格段に
向上させることが可能である。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで上記したタンデム形メカニカルシール装置では
、そのシール性能を充分に発揮させるには運転中に低圧
側液室９内に充填したシール液圧を高圧側液室８の密封
流体圧と外気圧との中間圧に常時保つ必要があり、かか
る点従来では第４図のようにシール液循環回路１１を設
けて低圧側液室９のシール液圧を所定圧に保持するよう
にしている。しかしながらこのような方式ではシール液
循環用ポンプ１０が補機として必要となり、全体として
の設備費がコスト高となる他、低圧段のメカニカルシー
ル７Ｌからのリークの異常増加等によりシール液量が減
少した場合にはなんらかの別途低圧側液室にシール液を
補給しなければならない。

この発明は上記の点にかんがみ成されたものであり、そ
の目的はタンデム形メカニカルシール装置を対象に、先
記した低圧側液室に対するポンプ装備のシール液循環回
路を省略し、その代わりに簡易な手段を付加することに
より低圧側液室へ所定圧に調整されたシール液を補給し
て常に安定したシール性能を発揮できるようにして構造
の簡易化を図ったポンプの軸封用メカニカルシール装置
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するために、この発明によれば、ポンプ
ケーシングの軸封部に高圧段、低圧段の２段のメカニカ
ルシールを並設して送液流体をシールするポンプのタン
デム形メカニカルシール装置において、ポンプ送液流体
の通流するケーシング内の高圧液室と低圧段のメカニカ
ルシールを収容した低圧側液室との間を減圧弁機構を介
して連通させ、該減圧弁機構を通じて高圧側液室より低
圧側液室へ減圧されたシール液を補給するよう構成する
ものとする。

〔作用〕

上記の構成において、減圧弁機構は高圧側液室（−次側
）の密封流体圧を所定の圧力に減圧して低圧側液室（二
次側）に供給する機能を持った減圧弁であり、運転中に
は低圧側液室の圧力を高圧側液室と外気圧との中間圧に
保持しつつ、かつ低圧段のメカニカルシールからのリー
クに伴って低圧側液室のシール液量が減少するような状
態になると、殆ど遅れなしに減圧弁機構を通じてケーシ
ング内の高圧側液室より低圧段のメカニカルシールを配
備した低圧側液室へ所定圧に減圧したシール液が補給さ
れるようになる。

なおこの場合にポンプ吐出圧力（−次側圧力）が例えば
３ｋｇ／ａｄであれば、減圧弁機構の設定圧力調整によ
り低圧側液室の圧力（二次側圧力）を１ｋｇ／ｃ＋＋！
程度の低圧に減圧して補給する。

〔実施例〕

第１図はこの発明実施例の構成図、第２図は第１図にお
ける減圧弁機構の具体的な構造断面図であり、第４図に
対応する同一部品には同じ符号が付しである。すなわち
この発明により、高圧側液室８と低圧側液室９との間に
またがって連通管路１２が設けられ、かつこの連通管路
１２内に減圧弁機構１３が介装されている。この減圧弁
機構１３の詳細構造は第２図に示すごとくであり、弁箱
１４の内部には高圧側から低圧側への方向、およびその
逆方向に流れの方向を規制するばね付勢された逆止抵抗
弁として成る弁１５と１６が装備されている。ここで１
５に付いては、例えば高圧側液室が３ｋｇ／ｃｒＡであ
れば付勢ばね１７のばね圧を’ｌ　ｋｇ　／　ｃＩｌｌ
に設定し、一方の弁１６に付いては付勢ばね１８のばね
圧を弱くして殆どクラッキング圧を与えないようにしで
ある。

かかる構成において、運転開始に際してはあらかじめ低
圧側液室９内に別な給水口を通じて室内を清浄なシール
液を充填しておく。ここで通常の運転時にはポンプの揚
程により３　ｋｇ／ｃｊ程度に昇圧された高圧側液室８
に対し、減圧弁機構１３を介して高圧側液室８と通じる
低圧側液室９の圧力は１ｋｇ／ｃＩｌ！程度に保持され
る。また低圧段メカニカルシール７Ｌのリークにより低
圧側液室９内のシール液量が減少するような状態になれ
ば、高圧側液室８より減圧弁機構１３を通じて減圧され
た液体が低圧段のメカニカルシール７Ｌに対するシール
液として低圧側液室９へ補給されることになり、これに
より高圧段、低圧段の各メカニカルシール７Ｈ。

７Ｌを常に安定した状態で使用することができる。

一方、低圧段のメカニカルシール７Ｌの異常温度上界等
により低圧側液室９内の液圧が上昇し、高圧側液室８の
内圧よりも高くなった場合には、前記の弁１６が開放し
て圧力を高圧側液室８へ逃がすことができるので安全で
ある。

なお図示例では２基の減圧弁機構１３を設けた例を示し
たが、これは冗長性を考慮したものであり、原理的には
１基の減圧弁機構でもよい。

〔発明の効果〕

以上述べたようにこの発明によれば、ポンプケーシング
の軸封部に高圧段、低圧段の２段のメカニカルシールを
並設して送液流体をシールするポンプのタンデム形メカ
ニカルシール装置において、ポンプ送液流体の通流する
ケーシング内の高圧液室と低圧段のメカニカルシールを
収容した低圧側液室との間を減圧弁機構を介して連通さ
せ、該減圧弁機構を通じて高圧側液室より低圧側液室へ
減圧されたシール液を補給するよう構成したことにより
、低圧段のメカニカルシールを配備した低圧側液室に対
し従来のように独立したシール液循環回路を設けること
なく、ポンプ送液流体の通流する高圧側の密封液体を利
用して低圧側液室へのシール液補給を行うことができ、
これにより構造の筒略化を図りつつ、タンデム形メカニ
カルシール装置のシール性能を常に安定よ（発揮させる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の構成図、第２図は第１図におけ
る減圧弁機構の詳細構造を示す断面図、第３図はこの発
明の実施対象となるポンプを含む水冷却装置の系統図、
第４図は従来におけるタンデム形メカニカルシール装置
の略示構成図である。 各図において、 ３・・・ポンプ、３ｃ・・・ポンプケーシング、３ｄ・
・・回転軸、３ｅ・・・ボンプランナ、４・・・駆動モ
ータ、７Ｈ・・・高圧段メカニカルシール、７Ｌ・・・
低圧段メカニカルシール、８・・・高圧側液室、９・・
・低圧側液室、１３・・・減圧弁機構。 第１ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ポンプケーシングの軸封部に高圧段、低圧段の２段のメ
   カニカルシールを並設して送液流体をシールするポンプ
   のタンデム形メカニカルシール装置において、ポンプ送
   液流体の通流するケーシング内の高圧液室と低圧段のメ
   カニカルシールを収容した低圧側液室との間を減圧弁機
   構を介して連通させ、該減圧弁機構を通じて高圧側液室
   より低圧側液室へ減圧されたシール液を補給するよう構
   成したことを特徴とするポンプのタンデム形メカニカル
   シール装置。