JPH0315589B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明の分野 本発明は鉄道車両台車、特に台車に使用する動
揺防止−台車組立構造保持装置に関連する。

本発明の背景 鉄道車両台車は一般に、横方向に一定間隔離れ
ているサイドフレーム、即ち側ばりに取付けられ
た一対のホイールセツト、即ち輪軸を有する。側
ばりはボルスタによつて車体の下面に装着され
る。ボルスタは車両に対して横方向にあり、ボル
スタ両端部は側ばりの孔を貫通する。ボルスタ両
端部は側ばり孔内に弾性保持され、一定範囲の垂
直緩衝運動ができる。この緩衝運動は、ボルスタ
と側ばりの両摩擦面間に配置された弾性保持摩擦
シユートによつて行われる。

台車構造体の摩耗を減少し、又乗心地をよくす
るためには、台車は“動揺”及びいわゆる“菱形
変形”即ち側ばりと輪軸の矩形組立構造が菱形に
変形することを最小限にするか又は阻止すること
が望ましい。本明細書中の用語“動揺”は、例え
ば上方彎曲軌道を走行する車両のボルスタが側ば
りに対してボルスタ縦軸の周りで回転しようとす
る傾向を意味する。又“菱形変形”は一定間隔離
れて配置された両側ばりが、ボルスタ両端部の垂
直軸線の周りに回転しようとする傾向を意味し、
従つて輪軸と側ばりは矩形の正常関連位置から菱
形の平行四辺形状に変形する傾向がある。

米国特許第3109387号及び第3408955号の明細書
には、上記の菱形変形及び動揺を最小限にするた
めの構造が記載されている。これら両特許の構造
体は、上記菱形変形と動揺を最小限に保持する目
的でボルスタと側ばり上にそれぞれ形成され、か
つ十分な長さと幅を有する相補的な平坦面を使用
する。この両平坦面は側ばりに取付けた摩擦板に
平行に配置され、通常ランドと呼ばれる。

上記のように形成されたランドを含む台車の構
造は、菱形変形と動揺を最小限にする効果がある
が、ボルスタ端部と側ばりとの間にある程度の相
対的回転が起こる。この相対的回転運動間に両ラ
ンドの直立縁は相補的ランドを溝状に摩耗し、相
補的ランドに疲れ破損を発生する危険がある。

本発明の要約 本発明は従来の欠点を克服するランド装置構造
を提供するものである。

このランド装置構造は一般に、ボルスタと側ば
り上に相補的停止面を形成することにより達成さ
れ、許容される相対的回転間、これらの停止面は
従来のような縁対縁接触でなく、面対面関係で接
触する。

要約すると、本発明を具体化した台車構造体
は、一対の縦方向に一定間隔離れて配置されたコ
ラム、即ち柱状部材で限定される孔を有する側ば
りを含む。ボルスタ端部はこの孔を貫通し、かつ
ばね装置でこの孔の中に弾性支持される。ボルス
タ端部の両側に沿つて形成されたポケツト内には
摩擦シユーが配置され、この摩擦シユーは上記柱
状部材内側の摩擦面と接触する。摩擦シユーは、
このシユーを摩擦面に接触させるように制御ばね
によつて上方にばね弾力が加えられる。

本発明の改良構造によつて、側ばりに対するボ
ルスタの水平回転を減少するのに有効である上記
停止面は、摩耗板の両側に沿つて側ばりに形成さ
れたランド、及びボルスタ両端部に設けられ、上
記側ばりランドに接触する相補的ランドによつて
得られる。上記の側ばりランドは、停止面が、垂
直平坦な摩耗板摩擦面に対してある角度傾斜し、
その内縁部が上記摩擦面の平面と一致するように
形成される。ボルスタ端部の上記ランドは、上記
摩擦面の垂直面に対して一定角度傾斜し、側ばり
ランドと面接触するように配置される。

上記の傾斜ランド装置によつて、対角線上反対
側にランドが形成され、これらのランドによつて
垂直軸線の周りのボルスタ端部と側ばりの相対的
回転間傾斜ランドに沿う面接触が得られる。

好適実施例の簡単な説明 添付図面には本発明の構造を具体化した台車１
０が示される。台車１０は一定間隔離れた直立柱
状部材１８により相互連結された圧縮部材１４、
張力部材１６を含む側ばり１２を有する。上記の
各部材１４，１６及び１８は、ボルスタ２０の一
端部が嵌合される窓１９を形成する。ボルスタ２
０は通常ばね２２で弾性支持される。

ボルスタ２０と側ばり１２間の相対的垂直運動
を安定させるため、一対の摩擦シユー２４が設け
られる。この摩擦シユー２４は、ボルスタ２０の
両側部２８に形成された摩擦シユーポケツト２６
内に配置される。各ポケツト２６は摩擦シユー２
４の垂直運動を案内するように形成され、通常、
傾斜した楔壁３０と、摩擦面３４を有する垂直壁
３２とで構成される楔形形状である。摩擦面３４
は、両側突起３６が設けられた垂直壁の外面に形
成され、これらの突起３６はポケツト内に突出し
ている両ジブ３８間を案内移動される。

ばね２２は、楔壁３０に沿つて摩擦シユー２４
に上向き弾力を加えるから、摩擦面３４は、側ば
り柱状部１８上の摩耗板４０と強制的摩擦接触す
る。摩耗板４０は平坦摩擦面４２を有し、又柱状
部材１８に形成された垂直凹部４４内に溶接によ
つて固定される。この凹部４４は、摩耗板４０の
摩擦面に一致する内向き平坦面、即ちランド４６
を有する一対の直立リブ４５で限定され、このラ
ンド４６はジブ３８に設けられた外向き平面、即
ちランド４８に接触する。平坦ランド面４６を有
する直立リブ４５、及び平坦ランド４８を有する
ジブ３８の上記配置により、側ばりとボルスタの
相対的運動を制限する停止面が得られる。

従来、上記のようなランドは、ボルスタのＸ軸
と側ばりのＹ軸とが直交する時には、摩耗板摩擦
面と平行で、ジブのランドはリブのランドと平行
配置であつた。各ランドの上記の配置では、ボル
スタと側ばりに相対的回転が起こると、Ｘ軸とＹ
軸はそれぞれ正常位置から偏位し、各ランドの外
縁は対向ランドに溝状摩耗を生じランド面を摩耗
して台車に菱形変形を起こさせる危険がある。

特に第３及び４図に示されるように、本発明に
よればランド４６及び４８は、摩耗板４０の平坦
摩擦面３４に対してそれぞれ傾斜している。ボル
スタの内縁５０は摩擦面４２の平面と一致し、又
この内縁５０から初まる平坦側ばりランド４６
は、ボルスタ２０の隣接側壁から離れるように傾
斜している。ボルスタランド４８は同様に、側ば
りランド４６に平行となるように傾斜している。
ボルスタランドと側ばりランドは、好適には第４
図に示されるように、各摩擦面に対して3゜ないし
5゜の角度傾斜している。

上記のように各ランド４６及び４８の傾斜配置
のため、垂直軸線の周りにボルスタと側ばりの相
対的回転が起こつてＸ軸とＹ軸が正しい矩形関係
から外れると、図示のように対向ランド４６と４
８は全面積で相互接触するので、従来発生した縁
接触による溝状摩耗の発生を阻止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構造を有する鉄道車両台車の
部分的側面図で、一部を破砕して要部の詳細を示
す。第２図は第１図の２−２線に沿う断面図であ
る。第３図は第１図の３−３線に沿う拡大断面図
である。第４図は第３図に類似する拡大図で、台
車が正常位置から外れてボルスタ端部と側ばりが
垂直軸線の周りに回転した時の諸部品の相対的関
係を示す。 １０…台車、１２…側ばり、１８…柱状部材、
２０…ボルスタ、２４…摩擦シユー、３８…ジ
ブ、４０…摩耗板、４５…リブ、４６…側ばりラ
ンド、４８…ボルスタランド。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 縦方向に一定間隔離れて配置された一対の柱
   状部材により形成されるボルスタ孔を有する側ば
   りと、ボルスタ孔を貫通する外端部を有しかつボ
   ルスタ孔内で一定範囲の垂直運動が可能に弾性支
   持されるボルスタと、ボルスタの両側に配置され
   かつ柱状部材の垂直摩擦面と接触する摩擦面を有
   する摩擦シユーとを含む鉄道車両台車において、 各柱状部材の両側に形成されかつボルスタに向
   かつて突出する複数の側ばりランドと、これらの
   側ばりランドとそれぞれ対向接触可能にボルスタ
   の両側垂直面に沿つて形成されたボルスタランド
   とを設け、それぞれ柱状部材の平坦摩擦面に対し
   て一定角度傾斜する平坦面を側ばりランドに形成
   し、側ばりランドの平坦面と相補的角度で傾斜す
   る停止面をボルスタランドに設けたことを特徴と
   する緩衝鉄道車両台車。 ２ ボルスタランドの平坦面は柱状部材の摩擦面
   に対し3゜〜5゜の角度で傾斜する特許請求の範囲第
   １項記載の緩衝鉄道車両台車。