JPH0315538Y2 - - Google Patents

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JPH0315538Y2
JPH0315538Y2 JP4850383U JP4850383U JPH0315538Y2 JP H0315538 Y2 JPH0315538 Y2 JP H0315538Y2 JP 4850383 U JP4850383 U JP 4850383U JP 4850383 U JP4850383 U JP 4850383U JP H0315538 Y2 JPH0315538 Y2 JP H0315538Y2
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carbonization
coal
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heating
carbon
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、石炭試料を対象とした試験用加熱
炉に関するものであり、さらに詳しくは、コーク
ス炉で石炭を乾留するに際し炉壁に付着して成長
する所謂デイポジツトカーボンの量を試験する用
に供するものである。
一般にコークスは、煉亙を精緻に積み上げて構
築されたコークス炉の炭化室に原料石炭を装入
し、該原料石炭を煉亙製の炉壁を介して加熱する
ことにより得られる。
上述のような石炭の乾留にあつては、上記炭化
室内に常温で装入された原料石炭は、炉壁からの
熱を得て急激に加熱され、石炭中の主に複雑な芳
香族化合物からなる有機物は熱分解して、所謂コ
ークス炉ガスやコールタールとなつて回収される
が、通常炭化室内炉壁は乾留過程においては800
℃前後の高温状態に加熱されていることから、炭
化室内で発生した炭化水素化合物からなる分解生
成物は、室内を移動中に上記高温の炉壁に接触し
て更に熱分解を起こし、微細な炭素が遊離する。
このような遊離炭素のほとんどは、コークス炉ガ
スと同伴して系外に導出されるが、一部は所謂カ
ーボンデイポジツトとして炉壁に付着し成長す
る。
ところで、炉壁に付着したカーボンがあまり多
くない場合には、コークス炉の操業にさしたる支
障は生じないが、これが成長しある程度以上多く
なると、炉壁で挟まれた炭化室の巾、所謂炉巾が
実質的に小さくなつて炭化室の内容積が少なくな
ることから、炭化室への原料石炭の装入量が減少
し、生産性が低下することの他、乾留終了後のコ
ークスを炭化室から室外に押し出して排出するに
際し、付着カーボンが抵抗となつて過大な動力を
要したり、最悪の場合にはコークスを室外に押し
出し得ない所謂押し詰まりが発生する。
このような不都合を解消するために、従来よ
り、炉壁へのカーボン付着がある程度成長したと
ころで、炭化室には石炭を装入しない状態で、し
かも室内に空気の流通があるようにして加熱する
所謂カーボン焼き落しと言う操作が行われてい
た。このカーボン焼き落し操作は、カーボンの付
着状況によつても異なるが、従来一つの炭化室当
り1回/2ケ月ぐらいであつた。しかし近年原料
事情の悪化に伴い、従来コークス製造用としては
あまり適さないとされていた劣質炭に、粘結剤と
してピツチやアスフアルト更には劣質炭を改質し
た人造粘結炭等を添加混合して原料となし、これ
をコークス炉に装入して乾留したり、また、上記
粘結剤の添加混合された原料を加圧成型して成型
炭とし、この成型炭を配合粉炭に混入して後乾留
する等のコークス製造の新技術が採用されるに至
つたが、このような粘結剤には石炭よりも多くの
芳香族性有機化合物が含まれていることから、こ
れらが混入された原料石炭を乾留すれば、従来よ
りも炉壁へのカーボン付着は多くなり、結果とし
て上記カーボン焼き落し操作の頻度を多くしなけ
ればコークス炉の操業が正常に行い得ないと言う
問題が新たに提起されてきた。
そこで、このような不都合をなくすために、予
めどのような石炭や粘結剤が炉壁へのカーボン付
着に寄与するかを試験して究明し、なるだけカー
ボン付着の少ない石炭を使用するようにしなけれ
ばならない。しかしながら、従来このような目的
のために用いられる試験用乾留炉がなかつたこと
から、上述のような炉壁へのカーボン付着につい
ては、原料石炭中の揮発分が多くなるとそれに従
つて炉壁へのカーボン付着も増加するという従来
公知の知見を拠り所に、上記揮発分をなるだけ少
なくするような石炭配合がおこなわれていたが、
石炭の揮発分として表示される値は、それの乾留
により得られる水素、メタン、エタン、プロパ
ン、それら以外の炭化水素、一酸化炭素、二酸化
炭素、タール、軽油、水等の合計量であつて、そ
れらのうちどの成分が炉壁へのカーボン付着に寄
与しているかについては充分に解明されておら
ず、従つて、同一揮発分値であつてもカーボン付
着状況が異なることから、該揮発分値を指標にし
てなるだけ付着量を抑えるような石炭配合を行つ
ても、予想どおりの結果はえられず、結果として
このような揮発分値のみでは、現場操業に耐え得
るコントロールが行い得ないという不都合があつ
た。
そこで、本考案者は鋭意研究を行い、直接カー
ボン付着量を測定することのできる試験用乾留炉
を考案するに致つたものであつて、本試験用乾留
炉によつて各種石炭やそれに添加される各種粘結
剤からの炉壁へのカーボン付着量の測定を可能な
らしめたものであり、その要旨は内部を貫通孔の
設けられた仕切板で上下2室に分割し、上室には
セラミツク製粒状物を充填すると共に下室には試
料石炭を充填するようにした円筒状乾留管と該乾
留管を内装する加熱炉とよりなり、更に該加熱炉
には上記乾留管の上室、下室をそれぞれ別個に加
熱する発熱体を備えてなる試験用加熱炉に存す
る。
以下、本考案の一例につき図面を基に詳細に説
明する。
第1図は本考案装置の一部断面説明図であり、
第2図は本考案装置構成の一部である乾留管の一
部切欠側面図である。また、第3図は本考案装置
を用いた試験装置の全体流れ図である。
1は円筒状の乾留管であり、該乾留管1内に石
炭や粘結剤等の試料及び後述するセラミツク製粒
状物が装填されて後、加熱炉2内に装入されて乾
留に供される。。乾留管1はその上部に取外し自
在の蓋体7が設けられると共に、内部は貫通孔の
設けられた仕切板3で上室4と下室5の上下2室
に分割されており、上室4内にはセラミツク製の
粒状物6が、また下室5には試料9が装填され
る。而して、セラミツク製粒状物6としては、ア
ルミナ成分やシリカ成分等を含む化合物又は混合
物からなる所謂セラミツクと通称される物質を粒
状に成形加工したものであり、コークス炉の炉壁
と同一か或いは類似した物質が用いられる。
また、仕切板3はその中心部を貫通する仕切板
支持棒8によつて固設支持されているので、試料
9及びセラミツク製粒状物6の乾留管1内への装
填は、まず所定の試料9を乾留管1内に入れて後
仕切板支持棒8をその下部先端が乾留管1の底部
に到達するまで装入し、次ぎにセラミツク製粒状
物6を装入するという順序で行われる。なお、1
0は仕切板支持棒8下部に摺動自在に嵌装された
錘であつて、このような錘10によつて乾留管1
の底部に装填された試料は適宜の加重で押圧さ
れ、実際のコークス炉内におけると同一の加重を
受けるので、再現性が良好となつて都合がよい。
更に、仕切板支持棒8を中空状態となせば、そこ
に温度計11を装着することができるので具合が
よい。なお、12は乾留管1を加熱炉2に支持せ
しめる鍔体であり、13は試料9の乾留中に発生
する乾留ガスの導出管である。
次ぎに、加熱炉2は乾留管1を装入せしめるた
めの炉室14、乾留管1の上室4を加熱するため
の上室加熱用発熱体15及び下室5を加熱するた
めの下室加熱用発熱体16、これら発熱体15,
16からの熱を外部に逃がさないための断熱部材
17、並びに該断熱部材を覆う金属性の外皮18
から構成されており、該加熱炉2の炉室14内に
装着された乾留管1は、それぞれ別個に設けられ
た上室加熱用発熱体15及び下室加熱用発熱体1
6によつて各々別個に上室4と下室5は加熱され
る。このように、上室4と下室5とを別個に加熱
するようにしたのは、実際のコークス炉において
乾留が進行中に発生する乾留ガスは、未だ乾留途
中で比較的低温の石炭中より発生し、比較的高温
の炉壁と接触してカーボン付着が起こること、即
ち石炭が乾留されている温度とカーボン付着が起
こる温度とが異なることを再現するためである。
なお、上記発熱体15,16については、通
常、加熱制御が行い易いという特質から電気的な
発熱体が用いられるが、ガス等の燃料を燃焼させ
るものでもよく、特に特定はしない。
次ぎに、本発明装置を用いた試験について説明
する。
まず、乾留管1内に試料9を装填する。試料9
の量は試験装置の規模によつても異なるが、乾留
管1の内径が150mmで高さが1500mm程度のもので
ある場合には、通常約300g程度が適量である。
次ぎに、仕切板支持棒8を、その下部先端が乾
留管1の底部に到達するまで装入し、次いでセラ
ミツク製粒状物(アルミナボール)6を装填す
る。乾留管1が上記規模である場合には、該粒状
物6はその粒径が15mm程度であつて、その総量が
3.3Kgとなるようにするのがよい。
試料9及びセラミツク製粒状物6の装填された
乾留管1は加熱炉2の炉室14内に装入されると
共に、蓋体7が被せられ、該蓋体7に設けられた
乾留ガス導出管13は後述する乾留ガスの処理系
列に接続される。
炉室14内は、上室加熱用発熱体15によつて
上室4内が約750℃〜800℃の定温になるように加
熱されていると共に、下室加熱用発熱体16によ
つて下室5は5℃/分の加熱速度で900℃まで加
熱し、この温度を45分間保持するようになされて
いるので、試料9は実際のコークス炉における乾
留を模して乾留され、該乾留時に発生するガス
は、後述する吸引ブロワーの吸引力によつて乾留
管1の上部より導出され、まず冷却器20で冷却
されて後順次タール安水トラツプ21でタール及
び水が、濾紙の装着された濾過器22でガス中の
ミスト類が、硫酸の満たされたアンモニアトラツ
プ23でアンモニアが、最後に零度以下の循環冷
媒が満たされた軽油トラツプ24で軽油分がそれ
ぞれ回収され、バルブ25、吸引ブロワー19を
介してガスホルダー26に貯蔵される。
乾留終了後、アルミナボールを取り出し、その
時アルミナボール6に付着したカーボンの量を秤
量してその試料石炭からのカーボン付着量を調べ
るのである。
本考案は以上のようになされているので、従
来、実際には測定し得なかつた各種石炭や石炭に
添加される粘結剤をコークス炉で乾留した場合の
炉壁へのカーボン付着の度合を、実際のコークス
炉での乾留に模して試験することができるので、
その結果を基にして、予め適切な石炭配合や粘結
剤の添加を行うことができる等、工業上極めて有
用な考案である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案装置の一部断面説明図であり、
第2図は本考案装置構成の一部である乾留管の一
部切欠側面図である。また、第3図は本考案装置
を用いた試験装置の全体流れ図である。 1……乾留管、2……加熱炉、3……仕切板、
4……上室、5……下室、6……セラミツク製粒
状物、7……蓋体、8……仕切板支持棒、9……
試料、10……錘、11……温度計、12……鍔
体、13……乾留ガス導出管、14……炉室、1
5……上室加熱用発熱体、16……下室加熱用発
熱体、17……断熱部材、18……外皮、19…
…吸引ブロワー、20……冷却器、21……ター
ル安水トラツプ、22……濾過器、23……アン
モニアトラツプ、24……軽油トラツプ、25…
…バルブ、26……ガスホルダー。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 内部を貫通孔の設けられた仕切板で上下2室に
    分割し、上室にはセラミツク製粒状物を充填する
    と共に下室には試料石炭を充填するようにした円
    筒状乾留管と該乾留管を内装する加熱炉とよりな
    り、更に該加熱炉には上記乾留管の上室、下室を
    それぞれ別個に加熱する発熱体を備えてなる試験
    用加熱炉。
JP4850383U 1983-03-31 1983-03-31 試験用乾留炉 Granted JPS59153346U (ja)

Priority Applications (1)

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JP4850383U JPS59153346U (ja) 1983-03-31 1983-03-31 試験用乾留炉

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JP4850383U JPS59153346U (ja) 1983-03-31 1983-03-31 試験用乾留炉

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JPS59153346U JPS59153346U (ja) 1984-10-15
JPH0315538Y2 true JPH0315538Y2 (ja) 1991-04-04

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JP4850383U Granted JPS59153346U (ja) 1983-03-31 1983-03-31 試験用乾留炉

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5775280B2 (ja) * 2010-09-15 2015-09-09 関西熱化学株式会社 カーボン付着量評価装置およびカーボン付着量評価方法
JP6418982B2 (ja) * 2015-03-04 2018-11-07 関西熱化学株式会社 石炭乾留試験炉、石炭乾留試験装置、及び石炭乾留試験方法

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JPS59153346U (ja) 1984-10-15

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