JPH03154641A - 横流式イオン交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は原液をイオン交換筒内に横流式に通流させて処
理するようにした新規なイオン交換装置に関するもので
ある。

〈従来の技術〉 従来のイオン交換装置においては、イオン交換樹脂を充
填したイオン交換筒（または塔）を竪形に設け、当該イ
オン交換筒内に原液や再生剤等の液体を下降流または上
昇流で流すというのが常識であり、具体的な操作方法と
しては再生剤を被処理液の通流方向と同じ方向に流す並
流再生式（通常は両液体を下降流で流す。以下、これを
下降流再生という）と、前記両液体を互いに逆向きに流
す向流再生式（通常は原液を下降流、再生剤を上昇流で
流す。以下、これを上昇流再生という）とがある。

両者を比較すると、それぞれ同量の再生剤を用いて再生
した場合、向流再生である上昇流再生の方が並流再生で
ある下降流再生よりも一般的に高純度あるいは高品質の
処理液を得ることができ、換言すれば所定の純度あるい
は品質の処理液を得るために要する再生剤の使用量は上
昇流再生の方が下降流再生よりも少なくてよいという利
点を有する。しかし、上昇流再生の場合は再生剤をイオ
ン交換筒の下部から上昇流で流入させるので、再生剤の
上昇流によってイオン交換樹脂層が押し上げられ流動す
るのを防ぐことが必要であり、そのため例えばイオン交
換樹脂層の上面よりやや下に再生廃液排出用のコレクタ
を埋没させ、再生剤を筒下部から上昇流で流入させる際
に、筒上部より水または空気を流入させて再生廃液排出
用のコレクタから再生廃液とともに排出し、当該水また
は空気の流入圧力により樹脂層を保持しながら再生を行
うといったような方法が採られるが、このような方法は
下降流再生に比べて技術的に難しいとともに装置的にも
複雑になるという不利がある。

〈発明が解決しようとする問題点〉 ところで、イオン交換筒による液体の処理では、原液中
に含まれている懸濁物質（以下ＳＳという）が原液の通
液工程においてイオン交換樹脂層内で濾過、捕捉され、
そのためにイオン交換筒の圧力損失が増加するので、例
えば通液工程を数サイクル繰り返す毎に定期的に筒下部
より逆洗水を上昇流で筒内に流入させてイオン交換樹脂
層の逆洗洗浄を行い、当該イオン交換樹脂層を膨張させ
て層内に捕捉されたＳＳを除去する逆洗操作が必要であ
る。

そのため、従来のイオン交換筒は並流再生式、向流再生
式にかかわらず、イオン交換筒内の上部にイオン交換樹
脂充填層とほぼ同じ高さの逆洗用空間部（通常フリーボ
ードと称している）を有している。イオン交換筒におけ
る樹脂の充填層高は、高ければ高い程イオン交換樹脂の
利用効率が高くなって有利であり、そのため通常は１ｍ
以上の高さを採る。従って、当該充填層高とほぼ同じ高
さの逆洗用空間部、および付随する配管類とを加えると
、イオン交換装置全体の高さは多くの場合３ｍを越えて
しまう。

一方、イオン交換装置に限らず他の産業機械の場合も同
じであるが、装置を各部品毎に据付場所（以下現場とい
う）に運搬し、これを現場にて据え付けし組み立てるよ
りも、当該装置を予め工場内で組み立てて架台上に据え
付け、いわゆるスキッド化して当該スキッド品を現場に
運搬する方が経済的である。しかし、竪形のイオン交換
筒を備えた従来のイオン交換装置の場合は上述のごとく
その高さが３ｍを越えてしまうので、これをスキッド化
した場合にはトラックやトレーラ−等に乗せて運搬する
ことが道路運行上の高さ制限の関係から多くの場合困難
（通常は、スキッド品自体の高さとして約２．８ｍが限
度）となる。

本発明は竪形のイオン交換筒を備えた従来のイオン交換
装置におけるこのような問題点を解決し、装置全体の高
さを従来より大幅に低くすることができ、スキッド化し
た場合にトランクやトレーラ−等に乗せてそのままｉ！
搬することのできるイオン交換装置を提供することを目
的とするものである。

〈問題点を解決するための手段〉 上記目的を実現するために成された本発明は、原液を一
方の端部から他方の端部に向けてほぼ横流式に通流させ
て処理するようになした横長に設けた筒状のイオン交換
筒と、内部に受け入れたイオン交換樹脂を上昇流の逆洗
水によって逆洗するための竪形に設けた逆洗用ホッパー
とを備え、当該逆洗用ホッパーの底部と前記イオン交換
筒の原液流入側の端部とを遮断弁を介して接続するとと
もに前記イオン交換筒内、または前記イオン交換筒内お
よび前記イオン交換筒と前記遮断弁との間の配管内にイ
オン交換樹脂を隙間なく充填したことを特徴とする横流
式イオン交換装置である。

以下に本発明を図面に基づいて詳細に説明する。

なお、本発明のイオン交換装置は、並流再生式、向流再
生式のいずれの構成とすることもできるが特に向流再生
式装置に最適であり、以下には向流再生式のイオン交換
装置とした場合の例について説明する。

第１図は本発明よりなるイオン交換装置の構成の一例を
示す図であり、図中１は横長に設けた、長さが例えば１
〜３ｍ程度の筒状のイオン交換筒を、２は竪形に設けた
イオン交換樹脂の逆洗用ホッパーを示している。前記イ
オン交換筒１の一方の端部には、イオン交換樹脂は通過
させないが液体は通過させる透水性支持体３を介して処
理液流出管４を接続し、当該端部を処理液流出側となす
とともにもう一方の端部を原液流入側となし、原液を図
面左方から右方に向けて横向きに通流させる構成としで
ある。

イオン交換筒１の前記原液流入側の端部と前記逆洗用ホ
ッパー２の底部とは、当該逆洗用ホッパー２に近接させ
て設けた遮断弁５を介して配管６によって接続し、更に
当該遮断弁５とイオン交換筒１の間の配管６に、透水性
支持体７を介して再生廃液排出管８を分岐して接続する
。また、遮断弁５とイオン交換筒ｌの端部に付設した前
記透水性支持体３との間の配管６内およびイオン交換筒
ｌ内にイオン交換樹脂９を隙間なく充填する。

一方、前記逆洗用ホッパー２内の上部に、原液の供給と
逆洗廃水の集水とを行うための集配法機構１０を設け、
当該集配液機ｉｉｏに原液流入管１１を接続するととも
に当該原液流入管１１に逆洗廃水排出管１２と洗浄水流
人管１３とをそれぞれ分岐して接続する。

また、前記処理液流出管４に、再生剤流入管１４、逆洗
水流人管１５、およびブロー管１６をそれぞれ分岐して
接続する。

なお、１７〜２４はそれぞれ弁を示している。

〈作用〉 上述のような構成とした本発明のイオン交換装置におけ
る原液の処理操作およびイオン交換樹脂の再生操作につ
いて以下に説明する。

原液の処理に際しては、イオン交換筒１内および配管６
内に充填したイオン交換樹脂９を後述のごとく再生した
後に弁１７、遮断弁５および弁２１を開けるとともにそ
の他の弁を閉じ、原液を原液流入管１１を介して集配法
機構１０から逆洗用ホッパー２内に流入させる。流入し
た原液は遮断弁５および配管６を介してイオン交換筒１
内に流入して当該筒内を横向きに流れ、この間にイオン
交換樹脂９と接触して処理され、処理液は処理液流出管
４より部外に流出する。

このような処理を継続すると、充填されているイオン交
換樹脂９のイオン交換能力が低下し、所定の純度あるい
は品質の処理液が得られなくなるので、その時には弁１
７、遮断弁５および弁２１を閉じて原液の流入を停止し
、以下のようなイオン交換樹脂の再生操作を行う。

すなわち、遮断弁５を閉じたまま弁２０および弁２２を
開け、再生剤流入管１４より再生剤をイオン交換筒１内
に流入させる。流入した再生剤は前記原液の通液方向と
は逆に、イオン交換筒１内を処理液流出側から原液流入
側に向けて横向きに流れその後配管６内に流入するが、
この間にイオン交換筒１内および配管６内に充填されて
いるイオン交換樹脂９が再生され、再生廃液は再生廃液
排出管８より排出される。

本発明のイオン交換装置を向流再生式とした場合は、上
述のごとく再生操作に際して遮断弁５を閉じ、遮断弁５
とイオン交換筒ｌとの間の配管６内、およびイオン交換
筒１内の空間部にイオン交換樹脂９を隙間なく充填した
状態で再生剤を流入させるので、通薬中にイオン交換樹
脂９の層が流動することはない。

再生剤の通薬工程が終了したら、次に押し出し水を上記
再生剤と同経路で通流させて押し出し工程を行い、押し
出し終了後は弁２０および弁２２を閉じ、一方遮断弁５
および弁２４を開け、更に弁１８を開けて洗浄水流人管
１３より洗浄水を逆洗用ホッパー２内に流入させてイオ
ン交換樹脂９の洗浄工程を行う。流入した洗浄水は遮断
弁５を経て配管６内、次いでイオン交換筒１内に流入し
、イオン交換樹脂９に付着している少量の再生剤を洗い
流し、洗浄廃水はブロー管１６より排出される。なお、
処理すべき原液が例えば市水、工業用水等の水である場
合は、前記洗浄をこれらの水を使用して行うこともでき
、その場合は原液流入管１１より原液を流入させて洗浄
工程を行えばよく、従って洗浄水流人管１３を省略する
ことができる。

上記洗浄工程終了後、弁１８および弁２４を閉じ、一方
弁１７および弁２１を開けて原液流入管１１より原液を
逆洗用ホッパー２内に流入させ、再び前述のような原液
の通液工程を行う。

なお、前述した原液の通液工程においては、原液中に含
まれているＳＳがイオン交換樹脂９の充填層内で濾過、
捕捉されるので、前記処理工程と上記再生工程とを繰り
返し行うと、イオン交換樹脂９の充填層内にＳＳが次第
に蓄積され、イオン交換筒１の圧力損失が次第に増加す
るようになる。

そこで、原液の処理と再生とをある程度繰り返したら、
イオン交換樹脂９の充填層を定期的に逆洗し、当該充填
層内に捕捉されているＳＳの除去を行う。

当該逆洗工程は、通液工程終了後、再生工程に先立って
以下のようにして行う。

すなわち、弁２３、遮断弁５、および弁１９を開けると
ともにその他の弁を閉じ、逆洗水を逆洗水流人管１５を
介してイオン交換筒ｌの処理液流出側の端部から当該筒
１内に流入させる。当該逆洗水の流入によってイオン交
換筒１内および配管６内に充填されていたイオン交換樹
脂９は第１図において図面左方に押され、そして配管６
および遮断弁５を通過して逆洗用ホッパー２の底部より
逆洗水とともに当該ホンパー２内に移送される。

逆洗用ホッパー２内に移送されたイオン交換樹脂９は、
イオン交換筒１および配管６を通過して引き続き逆洗用
ホッパー２の底部より流入する逆洗水の上昇流によって
膨張し、第２図に示したごとき状態となり、イオン交換
樹脂９の充填層内に捕捉されていたＳＳが除去される。

次いで、除去されたＳＳを多量に含む逆洗廃水は、逆洗
用ホッパー２の上部に付設した集配法機構１０を介して
逆洗廃水排出管１２より排出される。

このような逆洗操作を所定時間行った後に弁１９、弁２
３を閉じて逆洗水の流入を停止し、逆洗用ホッパー２内
で膨張しているイオン交換樹脂層を沈整させ、次いで当
該イオン交換樹脂９を再びイオン交換筒ｌ内および配管
６内に隙間なく充填する操作を行う、すなわち、弁１８
を開けて洗浄水流人管１３より洗浄水を逆洗用ホッパー
２内に流入させるとともに弁２４を開けてブロー管１６
よりイオン交換筒１内の水をブローさせ、このような操
作によって逆洗用ホッパー２内のイオン交換樹脂９をイ
オン交換筒１内に移送するとともに、当該イオン交換筒
１内および当該イオン交換筒１と遮断弁５との間の配管
６内にイオン交換樹脂９を再び隙間なく、密に充填する
ことができる。なお、このようなイオン交換樹脂の充填
操作を行った際に、イオン交換筒１内あるいは当該イオ
ン交換筒ｌと遮断弁５との間の配管６内にイオン交換樹
脂９の充填されていない隙間を可及的に生じないように
するため、イオン交換筒１内および当該イオン交換筒１
と遮断弁５との間の配管６内の空間部を完全に満たして
なお遮断弁５の原液上流側の配管６内あるいは逆洗用ホ
ッパー２内にイオン交換樹脂９が多少残留するように、
イオン交換樹脂９を予め余分に系内に充填しておくとよ
い。また、上記樹脂充填操作においてイオン交・換部１
内にイオン交換樹脂９を確実に、かつ円滑に隙間なく充
填するために、イオン交換筒ｌをその原液流入側の端部
の方が処理液流出側の端部よりもやや高い水準位置とな
るように若干傾斜させて横長に設けることも効果的であ
り、またこのように傾斜させた場合は万一イオン交換筒
ｌ内の上部側壁に気泡が残留したとしても、これを前記
逆洗と同様な操作によって簡単に追い出すことができる
。また、第１図の構成において、原液流入管１１を逆洗
用ホッパー２に接続する代わりに再生廃液排出管８に分
岐して接続し、原液を遮断弁５の原液下流側の配管６内
に流入させる構成としてもよい。

以上本発明の実施態様の一例について説明したが、本発
明のイオン交換装置は上剥の他にも種々の構成とするこ
とができ、例えば第３図に示したごとく遮断弁５をイオ
ン交換筒１に近接して設けるとともに原液流入管１１お
よび再生廃液排出管８をイオン交換筒ｌの側壁に直接接
続した構成としてもよく、この場合はイオン交換樹脂９
をイオン交換筒ｌ内にのみ隙間なく充填すればよい。な
お第３図において２５は原液流入管１１の一端部に接続
した配液機構である。

本発明のイオン交換装置は上述の実施態様に示したよう
な向流再生式イオン交換装置に特に好適であるが勿論並
流再生式のイオン交換装置とすることもでき、その場合
は例えば第１図において再生剤流入管１４の接続位置と
再生廃液排出管８の接続位置とを互いに逆にすればよい
。

また、本発明のイオン交換装置は純水の製造や糖液の脱
色、脱塩、あるいは各種有価物の精製分離等、従来のイ
オン交換装置が適用されている分野のすべてに適用する
ことができ、例えば純水製造の場合には本発明装置を２
基用意し、その一方にＨ形のカチオン交換樹脂を充填し
てに塔とし、他方にＯＨ形のアニオン交換樹脂を充填し
てＡ塔とするとともに、必要に応じ脱炭酸塔（Ｄ塔）を
設置し、これらのイオン交換装置に原水をに塔−り塔−
Ａ塔のごとく、直列に通水することによって純水を得る
ことができる。

更に、本発明装置は従来のイオン交換装置と同様に種々
の使用態様で用いることができ、例えば本発明装置を複
数系列設け、原液をこれらの装置にそれぞれ並列に通液
するとともに各装置の再生時期が互いに重ならないよう
な運転方法として処理液を連続して得るようにしたり、
あるいは複数のイオン交換装置に原液をシリーズで通液
するとともに、原液上流側の第１段目のイオン交換装置
内に充填されているイオン交換樹脂の能力が飽和に達し
た場合には、当該装置の再生を行うとともに次回の通液
においては当該再生後のイオン交換装置を最終段に連結
し、原液を第２段目のイオン交換装置から流入させてシ
リーズ通液を行うというように、いわゆるメリーゴーラ
ンド方式によって処理するような場合にも適用できる。

く効果〉 以上説明したごとく、本発明のイオン交換装置はイオン
交換樹脂を充填したイオン交換筒と、前記イオン交換樹
脂を逆洗するための゛逆洗用ホッパーとを別々に設ける
とともにイオン交換筒自体を従来と相違して横長に設け
るので、イオン交換装置全体の高さを従来より大幅に低
くすることができる。

従って、本発明装置をスキンド化した場合は、これをト
レーラ−やトラック等に乗せてそのまま現場に運搬する
ことができ、よって現場における据え付け、組み立て工
事がほとんど不要となるので設置コストを従来より大幅
に軽減することができる。

また、本発明装置を向流再生式のイオン交換装置とした
場合は、遮断弁によって閉鎖した空間部内にイオン交換
樹脂を隙間なく充填した状態で再生剤を流入させるとい
う極めて簡単な構造かつ操作でイオン交換樹脂の流動化
を防止することができ、よって理想的な向流再生を行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図はいずれも本発明の実施態様を示す
図面であり、第１図は本発明装置の構成例を示す図、第
２図は第１図のイオン交換装置におけるイオン交換樹脂
逆洗時の状態を示す説明図、第３図は他の構成例を示す
図である。 ｌ・・・イオン交換筒　　　　２・・・逆洗用ホッパー
３・・・透水性支持体　　　　４・・・処理液流出管５
・・・遮断弁　　　　　　　６・・・配管７・・・透水
性支持体　　　　８・・・再生廃液排出管９・・・イオ
ン交換樹脂　　１０・・・集配法機構１１・・・原液流
入管　　　　１２・・・逆洗廃水排出管１３・・・洗浄
水流人管　　　１４・・・再生剤流入管１５・・・逆洗
水流入管 １７〜２４・・・弁 １６・・・ブロー管 ２５・・・配液機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原液を一方の端部から他方の端部に向けてほぼ横向きに
   通流させて処理するようになした横長に設けた筒状のイ
   オン交換筒と、内部に受け入れたイオン交換樹脂を上昇
   流の逆洗水によって逆洗するための竪形に設けた逆洗用
   ホッパーとを備え、当該逆洗用ホッパーの底部と前記イ
   オン交換筒の原液流入側の端部とを遮断弁を介して接続
   するとともに前記イオン交換筒内、または前記イオン交
   換筒内および前記イオン交換筒と前記遮断弁との間の配
   管内にイオン交換樹脂を隙間なく充填したことを特徴と
   する横流式イオン交換装置。