JPH0315057Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 産業上の利用分野 この考案は、手術室にて天井部からシーリング
アームを介して吊持され手術用機器を装備した設
置台の位置にて手術用の情報を表示する装置に関
するものである。

Ｂ 従来技術 通常シーリングアームを介して吊持された設置
台上には、手術用の麻酔器とか人工呼吸器、さら
にはモニターなどの機器が備え付けられ、手術の
便に供されている。ところで手術中の患者（被術
者）の状態は麻酔医師が監視して制御し全責任を
負つているわけであるが、この場合手術は被術者
から採取した生体試料に関する情報すなわち血液
検査結果の情報などにもとづいて行なわねばなら
ない。

血液などの生体試料の分析は種々の分析機で行
なわれる。分析には種々の試薬が用いられる関係
で、清潔域の手術室の汚染を避けるため、分析機
を手術室内に設置することができず、分析機は手
術室とは隔れた別室に設置されている。

そのために、分析に際しては血液などの生体試
料の手術室外への運び出し、ならびに分析結果の
運び込みのために、麻酔医師、あるいは看護婦が
手術室から内外へ出入している。

Ｃ 考案が解決しようとする問題点 しかしながら通常検査室などは手術室のような
清潔域（室）ではなく、したがつて手術室の清潔
を維持するためには分析情報を持ち運ぶ出入者の
クリーニングおよびデータシートのクリーニング
をその都度行なう必要があり、また分析情報の持
ち運びに時間を要し、分析情報を入手するまでに
時間を要する欠点を有している。

この考案は、このような問題点を解消した手術
用表示装置を提供しようとするものである。

Ｄ 問題点を解決するための手段 この考案は検査室に設置された分析機からの生
体試情報の分析結果の情報を伝送系を介して手術
室に伝送するとともに、この伝送された分析情報
を手術室の天井部より吊持されたシーリングアー
ムの設置台に設置された表示機に表示するように
したことを特徴としている。

Ｅ 作用 生体試料の分析情報は伝送系で手術室に伝送さ
れて表示機に表示されるので、清潔域を汚染する
ことなく、分析情報の持ち運びが解消される。

Ｆ 実施例 以下図面に示される一実施例についてこの考案
を説明する。

図においてＡが清潔域の手術室を示し、Ｂが非
清潔域の検査室等を示している。ａ，ｂはそれぞ
れ天井を示している。両室Ａ，Ｂは通常遠隔され
ている。

５は天井ａから回転自在に吊持されたシーリン
グアームを示し、垂直杆６を介して下方に手術用
機器のための設置台７が取り付けられている。こ
の台７上には、麻酔器１、人工呼吸器２さらには
モニタ３などが設置されている。４は手術台上の
被術者を示している。９は垂直杆６の上端部に接
続された可撓パイプで各機器への電力供給用リー
ド線、ケーブルなどが内挿されている。８はこの
考案による生体試料の分析結果としての分析情報
を表示するプリンタを示しており台７上に備え付
けられている。Ｐはこのプリンタ８の出力データ
シートを示す。

さて、このプリンタ８は検査室Ｂ側からの信号
が伝送ケーブルＬを介して送られてくるとき作動
するわけであるが、検査室Ｂにはまず被術者４の
血液等の生体試料が前もつて運び込まれ、分析機
１３によつて分析が行なわれる。分析結果は出力
ライン１２を介してキーボード器１１に送られ
る。キーボード器では分析情報が一旦保持され、
キーの操作によりたとえば手術室等が指定され、
あるいは分析情報の種類、番号などが指定される
と、分析情報は伝送パイプ１０を介し前述のとお
り伝送ケーブルＬを経てプリンタ８に伝送される
わけである。

この考案の特徴は以上のとおりであるが、上記
ならびに図示例に限定されるものではない。被術
者（患者）の分析情報としては血液の分析結果の
みに限定されず呼気、尿などの生体試料の分析結
果が含まれ、しかもそれらは前もつて分析されて
いるもののみでなく手術中手術室から検査室に運
び込まれた生体試料の分析情報も含まれる。分析
機器とキーボードを直接結ぶ方式のみでなく検査
者がキーボードに分析結果を投入する方式のもの
も含まれる。そして他方、情報を表示する機構は
プリンターのみでなく、アナログ式のメータある
いはデイジタル式のメータでもよく、小形の画像
表示器でもよい。更には音声式表示機器でもよ
い。シーリングアームの形状、機能も図示例には
限定されない。

G.考案の効果 この考案が提供する表示装置は以上詳述したと
おりであるから、清潔域の手術室を汚染すること
なく、被術者の各種生体試料の分析情報を医師に
迅速に知らせることができるとともに、しかも迅
速に知らせることができ、手術を清潔域にて円滑
かつ適正に行なわせることを保障する。表示をプ
リンタで行なわせる場合はデータを保存すること
ができ、転記ミスも解消され適性な手術が保障さ
れる。また、表示機はシーリングアームの設置台
に設置されているので、医師等の行動範囲を阻害
せず、適切な処置が行な得る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の構成を示す一実施例である。 １……麻酔器、２……人工呼吸器、３……モニ
タ、４……被術者、５……シーリングアーム、６
……垂直杆、７……台、８……プリンタ、９……
可撓パイプ、１０……伝送パイプ、１１……キー
ボード器、１２……出力ライン、１３……分析
機、Ａ……手術室、Ｂ……検査室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手術室以外の検査室等に設置され、被術者の生
   体試料を分析する分析機と、この分析機からの分
   析情報を前記手術室に伝送する伝送系と、この伝
   送された分析情報を表示する表示機とを有し、こ
   の表示機構を手術室の天井部よりシーリングアー
   ムを介して吊持された手術用機器を装備する設置
   台に設置したことを特徴とする手術用表示装置。