JPH031407B2 - - Google Patents
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- JPH031407B2 JPH031407B2 JP3809786A JP3809786A JPH031407B2 JP H031407 B2 JPH031407 B2 JP H031407B2 JP 3809786 A JP3809786 A JP 3809786A JP 3809786 A JP3809786 A JP 3809786A JP H031407 B2 JPH031407 B2 JP H031407B2
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- Preliminary Treatment Of Fibers (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は熱可塑性合成繊維の捲縮トウを開繊し
た後、切断して開繊された熱可塑性合成繊維綿を
製造する方法に係り、さらに詳しくは、寝具、防
寒着、人形等の詰綿として使用する際に、加工業
者が開繊機を必要としないほど開繊された合成繊
維綿を生産性良く製造する方法に関するものであ
る。 (従来の技術) 従来、寝具、防寒着、人形等に詰綿が用いられ
ているが、従来の詰綿に用いられる原綿は繊維塊
を含んでいる。そのため原綿を打綿機で小さく開
繊し、さらに梳綿機で開繊を行い、最終的には繊
維を完全に分離してウエブ状となした後、所定の
形状に加工し詰綿として用いるのが現状であり、
開繊機としての打綿機や梳綿機が必要で、維持費
及び手間のかかるものであつた。 近年、梳綿機を必要としない、開繊された原綿
を製造する方法として例えば特開昭59−44292号
公報、同59−44293号公報等には捲縮トウを予備
開繊し、切断後直ちに空気力で開繊する方法が提
案されているが、この場合も予備開繊機の他に空
気ノズル等の設備が必要である。 (発明が解決しようとする問題点) 上記のように、従来合成繊綿を詰綿として用い
るためには原綿製造後にあらためて開繊するか、
空気ノズルと組合せた予備開繊装置を用いること
が必要であり、生産性が悪いものであつた。 本発明は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、後工程で開繊の必要のない原綿を生産性良く
製造することができる合成繊維開繊綿の製造方法
を提供することを技術的課題とするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記課題を達成するために鋭意検
討した結果、延伸捲縮加工された熱可塑性合成繊
維トウをそのまま、または要すれば乾燥工程に引
続き、特定の張力下で開繊すれば、よく開繊され
た熱可塑性合成繊維綿を製造し得ることを見出し
て本発明に到達したものである。 すなわち、本発明は、延伸された熱可塑性合成
繊維トウに捲縮を付与し、次いで捲縮トウを0.1
g/d以上の張力下にシゴキバーガイドで開繊し
た後、カツターで切断することを特徴とする合成
繊維開繊綿の製造方法を要旨とするものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明ではまず延伸された熱可塑性合成繊維ト
ウに捲縮を付与し、要すれば乾燥させた後、捲縮
トウに0.1g/d以上の張力を掛け、シゴキバー
ガイドで開繊させることが重要である。 本発明で使用するシゴキバーガイドとは捲縮ト
ウに摩擦抵抗力をかけて開繊するように配置した
バーガイドをいうものであり、材質、大きさ等に
特に制限はないが、直径20〜100mmの丸鋼、また
は鋼管にピツチ1〜4mmの三角溝あるいはJIS規
格の各種のネジあるいはウイツトネジ等を螺旋状
に三角溝として切つたものが好ましい。なお、丸
鋼の場合、溝付のものに比べて開繊作用がやや劣
る場合があるので、切断した綿を圧力空気でさら
に開繊する方法を採るのがより好ましい。 ところで一般的な工程では、捲縮性能を低下さ
せないためにトウ張力はせいぜい0.03〜0.08g/
d程度に抑えてあるが、切断後開繊させるために
カードをかける必要があり、そのため捲縮性能は
低下する。一方、本発明ではトウ張力を0.1g/
d以上と高目にするため、トウの段階で捲縮性能
がやや低くなるが、後工程で開繊のためにカード
をかける必要はなく、したがつて最終的に得られ
る開繊綿の捲縮性能・嵩高性は、従来法で得られ
るものに比べて劣ることはない。 捲縮トウを開繊させるためには、トウの張力を
0.1g/d以上にしてシゴキバーガイドでしごく
必要があり、捲縮トウの張力が0.1g/dに満た
ない場合には殆ど開繊作用がない。 さらに捲縮トウの張力は0.1g/d以上で一定
値とした方が開繊度合いが一定となるのでより好
ましい。 また捲縮トウに張力をかけるには、ダンシング
ローラを使用するのが適当である。このダンシン
グローラは捲縮トウのデニールに応じて適当な重
さのおもりを下げる形式であつてもよい。 次ぎに本発明の一実施態様を図面に基づいて詳
細に説明する。 第1図は本発明に用いる開繊装置の一例を示す
もので、延伸した熱可塑性合成繊維トウ1を捲縮
付与に引続いて乾燥処理を施し、次いでトウ規制
ガイド(図示せず)でトウ幅、トウ厚さを調節し
た後、三角溝付きのシゴキバーガイド2,3で前
段階の張力を付与して開繊を開始する。続いてア
ーム4,5に固定した三角溝付きのバーガイド
6,7で強力な摩擦抵抗力によるトウ厚さ方向の
層ずれが発生し、トウ1はシゴキバーガイド6,
7の谷の部分に均等に入り込み、山の部分が露出
するような状態で開繊する。続いて三角溝付のシ
ゴキバーガイド8を通過してトウ1の単繊維1
本、1本がほぼ完全に開繊する。開繊したトウ1
をローラ9、ダンシングローラ10を経て引取ロ
ーラ11で引取り、次いで切断機(図示せず)で
切断して開繊綿を得る。第2図はトウ引取り張力
を一定に制御するためのダンシングローラ10と
シゴキバーガイド6,7との連動制御を示す。ま
ず、引取りローラ11は延伸速度に同期設定され
た回転指令で回転するモーター12を動力源に、
ギヤーボツクス13、カツプリング14を介して
軸受15,16に保持された軸17で回転する。
ニツプローラ18は高度に開繊されたトウ1を流
体シリンダー19で圧着把持して引取り、所定重
量のダンシングローラ10はトウに張力を付与す
る。 ダンシングローラ10は中心位置10M、上昇
位置10Hおよび下降限位置10Lの間を上下に
スライドする機構を持ち、シンクロ発信器20か
ら発せられるダンシングローラ10の現在位置を
示す交流電圧を変換器21で直流低電圧に変換
し、この電圧をG/0モータの制御器22に送信
する。制御器22で受信された直流電圧の増減変
化を電空変換器23で空気圧に変換し、この空気
圧信号によつてG/0モータ24に取込んだロツ
ド25が前進あるいは後退する。ロツド25の動
作によりスイングアーム26が揺動し、キイー2
7を介して軸受28,29,30に保持された軸
31を回転動作に変換する。軸31に固定された
アーム4,5が旋回動作し、シゴキバーガイド
6,7が同期旋回する。G/0モータのロツド2
5の前進、後退の移動量の制御は、ダンシングロ
ーラ10の現在位置をシンクロ発信器20の発信
信号量に変換し、ダンシングローラ10を中心位
置10Mに戻すように、フイードバツク空気圧信
号32により行う。すなわち、ダンシングローラ
10の重量でトウ引取り張力がある程度決まり、
開繊装置のシゴキバーガイド6,7は、ダンシン
グローラ10が中心位置10Mの場合6,7で示
す旋回位置にある。何らかの外乱でトウ張力が高
まり、ダンシングローラ10が上昇限位置10H
に移動すると、シゴキバーガイドは6A,7Aで
示す旋回位置に移動し、シゴキ角度が鈍角になつ
て摩擦抵抗力が低下するため、トウ張力を弱める
ことができる。 逆に張力が弱くなりすぎて、ダンシングローラ
10が下降限位置10Lに移動すると、シゴキバ
ーガイドは6B,7Bで示す旋回位置となつてシ
ゴキ角度が鋭角になり、摩擦抵抗力が増加してダ
ンシングローラが中心位置10Mへ向かつて上昇
する。このようにしてトウ張力を一定にするとと
もにダンシングローラ10を中心位置10Mに保
持するように制御することによつてトウの開繊の
度合いが常に安定するのである。 なお、本発明の方法により十分に開繊した綿が
得られるが、捲縮トウを切断した後、直ちに高圧
空気を吹き付けて分離することにより、嵩高性を
さらに増大させることもできる。 (実施例) 次に、本発明を実施例により、さらに具体的に
説明する。 実施例中、嵩高性が良好なほど開繊の度合いが
良好であるとして評価した。 嵩高性は、50cm×50cmに縫製した座ブトン状の
袋に各綿を600g投入し、無荷重(測定板50cm×
50cm、加重400g)時、加重(25Kg)時および除
重時(無荷重時と同様の荷重)の高さを測定し、
高いものほど嵩高性が良好と評価した。 実施例 1 30℃のフエノール−四塩化エタンの等重量混合
溶媒で測定した極限粘度が0.68のリエチレンテレ
フタレートを常法により溶融紡糸し、これをトウ
となした後、150m/minの延伸速度で熱延伸し
て60万デニール(単糸6デニール)のトウを得
た。 このトウを押込み型捲縮付与装置に通して平均
捲縮数8個/25mmの捲縮を付与した後、熱風循環
型乾燥機(140℃×5分)にて絶乾状態にし、引
続いて開繊および切断処理を施した。開繊は捲縮
トウ幅450mm、三角溝付シゴキバーガイド(メー
トルネジM30×P2有効幅500mm×5本)を有する
第1図の開繊装置を用い、ダンシングローラ重量
300Kgとして第2図に示す方法でトウ張力が0.25
g/dとなるように制御して行い、ほぼ完全に開
繊されたトウを得、切断機にて切断して繊度6デ
ニール、繊維長32mmの嵩高い開繊された綿を得
た。 実施例 2 実施例1において、切断機直下に噴射流が回転
するような吹出孔を4個有する直径200mm、長さ
500mmのパイプを設置してこのパイプに3Kg/cm2
ゲージ圧の圧力空気を導入し、切断された綿がこ
のパイプ中を通過するようにした以外は実施例1
と同様に実施した。 実施例 3 実施例2において、シゴキバーガイドとして直
径30mmSUS304、ミガキ丸鋼0号、有効幅500mm
のものを用いた以外は実施例2と同様に実施し
た。 実施例4〜5および比較例1 実施例1において、ダンシングローラ重量を変
えてトウ張力を種々変更した以外は実施例1と同
様に実施した。これらの結果を第1表に示す。
た後、切断して開繊された熱可塑性合成繊維綿を
製造する方法に係り、さらに詳しくは、寝具、防
寒着、人形等の詰綿として使用する際に、加工業
者が開繊機を必要としないほど開繊された合成繊
維綿を生産性良く製造する方法に関するものであ
る。 (従来の技術) 従来、寝具、防寒着、人形等に詰綿が用いられ
ているが、従来の詰綿に用いられる原綿は繊維塊
を含んでいる。そのため原綿を打綿機で小さく開
繊し、さらに梳綿機で開繊を行い、最終的には繊
維を完全に分離してウエブ状となした後、所定の
形状に加工し詰綿として用いるのが現状であり、
開繊機としての打綿機や梳綿機が必要で、維持費
及び手間のかかるものであつた。 近年、梳綿機を必要としない、開繊された原綿
を製造する方法として例えば特開昭59−44292号
公報、同59−44293号公報等には捲縮トウを予備
開繊し、切断後直ちに空気力で開繊する方法が提
案されているが、この場合も予備開繊機の他に空
気ノズル等の設備が必要である。 (発明が解決しようとする問題点) 上記のように、従来合成繊綿を詰綿として用い
るためには原綿製造後にあらためて開繊するか、
空気ノズルと組合せた予備開繊装置を用いること
が必要であり、生産性が悪いものであつた。 本発明は上記の点に鑑みてなされたものであ
り、後工程で開繊の必要のない原綿を生産性良く
製造することができる合成繊維開繊綿の製造方法
を提供することを技術的課題とするものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記課題を達成するために鋭意検
討した結果、延伸捲縮加工された熱可塑性合成繊
維トウをそのまま、または要すれば乾燥工程に引
続き、特定の張力下で開繊すれば、よく開繊され
た熱可塑性合成繊維綿を製造し得ることを見出し
て本発明に到達したものである。 すなわち、本発明は、延伸された熱可塑性合成
繊維トウに捲縮を付与し、次いで捲縮トウを0.1
g/d以上の張力下にシゴキバーガイドで開繊し
た後、カツターで切断することを特徴とする合成
繊維開繊綿の製造方法を要旨とするものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明ではまず延伸された熱可塑性合成繊維ト
ウに捲縮を付与し、要すれば乾燥させた後、捲縮
トウに0.1g/d以上の張力を掛け、シゴキバー
ガイドで開繊させることが重要である。 本発明で使用するシゴキバーガイドとは捲縮ト
ウに摩擦抵抗力をかけて開繊するように配置した
バーガイドをいうものであり、材質、大きさ等に
特に制限はないが、直径20〜100mmの丸鋼、また
は鋼管にピツチ1〜4mmの三角溝あるいはJIS規
格の各種のネジあるいはウイツトネジ等を螺旋状
に三角溝として切つたものが好ましい。なお、丸
鋼の場合、溝付のものに比べて開繊作用がやや劣
る場合があるので、切断した綿を圧力空気でさら
に開繊する方法を採るのがより好ましい。 ところで一般的な工程では、捲縮性能を低下さ
せないためにトウ張力はせいぜい0.03〜0.08g/
d程度に抑えてあるが、切断後開繊させるために
カードをかける必要があり、そのため捲縮性能は
低下する。一方、本発明ではトウ張力を0.1g/
d以上と高目にするため、トウの段階で捲縮性能
がやや低くなるが、後工程で開繊のためにカード
をかける必要はなく、したがつて最終的に得られ
る開繊綿の捲縮性能・嵩高性は、従来法で得られ
るものに比べて劣ることはない。 捲縮トウを開繊させるためには、トウの張力を
0.1g/d以上にしてシゴキバーガイドでしごく
必要があり、捲縮トウの張力が0.1g/dに満た
ない場合には殆ど開繊作用がない。 さらに捲縮トウの張力は0.1g/d以上で一定
値とした方が開繊度合いが一定となるのでより好
ましい。 また捲縮トウに張力をかけるには、ダンシング
ローラを使用するのが適当である。このダンシン
グローラは捲縮トウのデニールに応じて適当な重
さのおもりを下げる形式であつてもよい。 次ぎに本発明の一実施態様を図面に基づいて詳
細に説明する。 第1図は本発明に用いる開繊装置の一例を示す
もので、延伸した熱可塑性合成繊維トウ1を捲縮
付与に引続いて乾燥処理を施し、次いでトウ規制
ガイド(図示せず)でトウ幅、トウ厚さを調節し
た後、三角溝付きのシゴキバーガイド2,3で前
段階の張力を付与して開繊を開始する。続いてア
ーム4,5に固定した三角溝付きのバーガイド
6,7で強力な摩擦抵抗力によるトウ厚さ方向の
層ずれが発生し、トウ1はシゴキバーガイド6,
7の谷の部分に均等に入り込み、山の部分が露出
するような状態で開繊する。続いて三角溝付のシ
ゴキバーガイド8を通過してトウ1の単繊維1
本、1本がほぼ完全に開繊する。開繊したトウ1
をローラ9、ダンシングローラ10を経て引取ロ
ーラ11で引取り、次いで切断機(図示せず)で
切断して開繊綿を得る。第2図はトウ引取り張力
を一定に制御するためのダンシングローラ10と
シゴキバーガイド6,7との連動制御を示す。ま
ず、引取りローラ11は延伸速度に同期設定され
た回転指令で回転するモーター12を動力源に、
ギヤーボツクス13、カツプリング14を介して
軸受15,16に保持された軸17で回転する。
ニツプローラ18は高度に開繊されたトウ1を流
体シリンダー19で圧着把持して引取り、所定重
量のダンシングローラ10はトウに張力を付与す
る。 ダンシングローラ10は中心位置10M、上昇
位置10Hおよび下降限位置10Lの間を上下に
スライドする機構を持ち、シンクロ発信器20か
ら発せられるダンシングローラ10の現在位置を
示す交流電圧を変換器21で直流低電圧に変換
し、この電圧をG/0モータの制御器22に送信
する。制御器22で受信された直流電圧の増減変
化を電空変換器23で空気圧に変換し、この空気
圧信号によつてG/0モータ24に取込んだロツ
ド25が前進あるいは後退する。ロツド25の動
作によりスイングアーム26が揺動し、キイー2
7を介して軸受28,29,30に保持された軸
31を回転動作に変換する。軸31に固定された
アーム4,5が旋回動作し、シゴキバーガイド
6,7が同期旋回する。G/0モータのロツド2
5の前進、後退の移動量の制御は、ダンシングロ
ーラ10の現在位置をシンクロ発信器20の発信
信号量に変換し、ダンシングローラ10を中心位
置10Mに戻すように、フイードバツク空気圧信
号32により行う。すなわち、ダンシングローラ
10の重量でトウ引取り張力がある程度決まり、
開繊装置のシゴキバーガイド6,7は、ダンシン
グローラ10が中心位置10Mの場合6,7で示
す旋回位置にある。何らかの外乱でトウ張力が高
まり、ダンシングローラ10が上昇限位置10H
に移動すると、シゴキバーガイドは6A,7Aで
示す旋回位置に移動し、シゴキ角度が鈍角になつ
て摩擦抵抗力が低下するため、トウ張力を弱める
ことができる。 逆に張力が弱くなりすぎて、ダンシングローラ
10が下降限位置10Lに移動すると、シゴキバ
ーガイドは6B,7Bで示す旋回位置となつてシ
ゴキ角度が鋭角になり、摩擦抵抗力が増加してダ
ンシングローラが中心位置10Mへ向かつて上昇
する。このようにしてトウ張力を一定にするとと
もにダンシングローラ10を中心位置10Mに保
持するように制御することによつてトウの開繊の
度合いが常に安定するのである。 なお、本発明の方法により十分に開繊した綿が
得られるが、捲縮トウを切断した後、直ちに高圧
空気を吹き付けて分離することにより、嵩高性を
さらに増大させることもできる。 (実施例) 次に、本発明を実施例により、さらに具体的に
説明する。 実施例中、嵩高性が良好なほど開繊の度合いが
良好であるとして評価した。 嵩高性は、50cm×50cmに縫製した座ブトン状の
袋に各綿を600g投入し、無荷重(測定板50cm×
50cm、加重400g)時、加重(25Kg)時および除
重時(無荷重時と同様の荷重)の高さを測定し、
高いものほど嵩高性が良好と評価した。 実施例 1 30℃のフエノール−四塩化エタンの等重量混合
溶媒で測定した極限粘度が0.68のリエチレンテレ
フタレートを常法により溶融紡糸し、これをトウ
となした後、150m/minの延伸速度で熱延伸し
て60万デニール(単糸6デニール)のトウを得
た。 このトウを押込み型捲縮付与装置に通して平均
捲縮数8個/25mmの捲縮を付与した後、熱風循環
型乾燥機(140℃×5分)にて絶乾状態にし、引
続いて開繊および切断処理を施した。開繊は捲縮
トウ幅450mm、三角溝付シゴキバーガイド(メー
トルネジM30×P2有効幅500mm×5本)を有する
第1図の開繊装置を用い、ダンシングローラ重量
300Kgとして第2図に示す方法でトウ張力が0.25
g/dとなるように制御して行い、ほぼ完全に開
繊されたトウを得、切断機にて切断して繊度6デ
ニール、繊維長32mmの嵩高い開繊された綿を得
た。 実施例 2 実施例1において、切断機直下に噴射流が回転
するような吹出孔を4個有する直径200mm、長さ
500mmのパイプを設置してこのパイプに3Kg/cm2
ゲージ圧の圧力空気を導入し、切断された綿がこ
のパイプ中を通過するようにした以外は実施例1
と同様に実施した。 実施例 3 実施例2において、シゴキバーガイドとして直
径30mmSUS304、ミガキ丸鋼0号、有効幅500mm
のものを用いた以外は実施例2と同様に実施し
た。 実施例4〜5および比較例1 実施例1において、ダンシングローラ重量を変
えてトウ張力を種々変更した以外は実施例1と同
様に実施した。これらの結果を第1表に示す。
【表】
*2:丸鋼製シゴキバーガイ
ド使用
参考例 実施例1において、ダンシングローラ、シゴキ
バーガイドを使用しない以外は実施例1と同様に
実施して原綿を得た。原綿の嵩高性は無荷重時
11.0cm、加重時4.1cm、除重時6.2cmであつた。 この原綿を常法に従つて打綿機および梳綿機を
用いて開繊し、ウエブを得た。その嵩高性は無荷
重時21.6cm、荷重時9.0cm、除重時12.6cmであつ
た。 第1表から明らかなように本発明の実施例1〜
5で得られた開繊綿は、無荷重時、加重時、除重
時のいずれにおいても比較例1の開繊綿より嵩高
であり、打綿機と梳綿機を用いて開繊させた参考
例のウエブと同程度の嵩高性を有していた。 (発明の効果) 上述したように、本発明は、捲縮トウに1.0
g/d以上の張力を掛けてシゴキバーガイドで開
繊するので、トウはシゴキバーガイドとの摩擦抵
抗によつて十分に開繊し、このトウを切断した綿
は、従来の方法で得られる原綿に比べて嵩高性が
著しく向上し、従来の方法で得られた原綿に通常
の開繊処理を施した綿と同程度の嵩高性を示すの
で、打綿機や梳綿機等の複雑な構造の開繊機が不
要であり、シゴキバーガイドという簡単な装置を
通すだけで切断後の開繊工程が不要な開繊綿を能
率よく製造することができるという利点がある。
ド使用
参考例 実施例1において、ダンシングローラ、シゴキ
バーガイドを使用しない以外は実施例1と同様に
実施して原綿を得た。原綿の嵩高性は無荷重時
11.0cm、加重時4.1cm、除重時6.2cmであつた。 この原綿を常法に従つて打綿機および梳綿機を
用いて開繊し、ウエブを得た。その嵩高性は無荷
重時21.6cm、荷重時9.0cm、除重時12.6cmであつ
た。 第1表から明らかなように本発明の実施例1〜
5で得られた開繊綿は、無荷重時、加重時、除重
時のいずれにおいても比較例1の開繊綿より嵩高
であり、打綿機と梳綿機を用いて開繊させた参考
例のウエブと同程度の嵩高性を有していた。 (発明の効果) 上述したように、本発明は、捲縮トウに1.0
g/d以上の張力を掛けてシゴキバーガイドで開
繊するので、トウはシゴキバーガイドとの摩擦抵
抗によつて十分に開繊し、このトウを切断した綿
は、従来の方法で得られる原綿に比べて嵩高性が
著しく向上し、従来の方法で得られた原綿に通常
の開繊処理を施した綿と同程度の嵩高性を示すの
で、打綿機や梳綿機等の複雑な構造の開繊機が不
要であり、シゴキバーガイドという簡単な装置を
通すだけで切断後の開繊工程が不要な開繊綿を能
率よく製造することができるという利点がある。
第1図は本発明に使用する開繊装置の一例を示
す斜視図、第2図は同上の開繊装置の制御方法を
示す説明図である。 1:トウ、2,3,6,7,8:シゴキバーガ
イド、10:ダンシングローラ。
す斜視図、第2図は同上の開繊装置の制御方法を
示す説明図である。 1:トウ、2,3,6,7,8:シゴキバーガ
イド、10:ダンシングローラ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 延伸された熱可塑性合成繊維トウに捲縮を付
与し、次いで捲縮トウを0.1g/d以上の張力下
にシゴキバーガイドで開繊した後、カツターで切
断することを特徴とする合成繊維開繊綿の製造方
法。 2 捲縮トウの張力を0.1g/d以上で一定値に
制御する特許請求の範囲第1項記載の合成繊維開
繊綿の製造方法。 3 ダンシングローラ重量で捲縮トウに張力を付
与して溝付シゴキバーガイドの溝に熱可塑性合成
繊維捲縮トウを喰い込ませ、開繊する特許請求の
範囲第1項または第2項記載の合成繊維開繊綿の
製造方法。 4 捲縮トウの張力変動によるダンシングローラ
の変位を検知し、それに応じて捲縮トウとシゴキ
バーガイドとの接触角度を変化させて張力を一定
に保つ特許請求の範囲第2項または第3項記載の
合成繊維開繊綿の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3809786A JPS62199820A (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | 合成繊維開繊綿の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3809786A JPS62199820A (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | 合成繊維開繊綿の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62199820A JPS62199820A (ja) | 1987-09-03 |
JPH031407B2 true JPH031407B2 (ja) | 1991-01-10 |
Family
ID=12515972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3809786A Granted JPS62199820A (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | 合成繊維開繊綿の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62199820A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3678637B2 (ja) | 2000-09-01 | 2005-08-03 | ユニ・チャーム株式会社 | 連続フィラメントの開繊方法および開繊装置 |
JP4979290B2 (ja) | 2006-07-21 | 2012-07-18 | 北陸電気工業株式会社 | 表面実装用可変抵抗器 |
-
1986
- 1986-02-22 JP JP3809786A patent/JPS62199820A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62199820A (ja) | 1987-09-03 |
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