JPH03128685A - 形状記憶材の複合体 - Google Patents

形状記憶材の複合体

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JPH03128685A
JPH03128685A JP20570489A JP20570489A JPH03128685A JP H03128685 A JPH03128685 A JP H03128685A JP 20570489 A JP20570489 A JP 20570489A JP 20570489 A JP20570489 A JP 20570489A JP H03128685 A JPH03128685 A JP H03128685A
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shape
memory material
memory
cylindrical body
cylinder
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JP20570489A
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Hirotsune Momose
百瀬 皓常
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UINGU HAISERA KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は形状記憶材の線材を螺線状に成形して構成した
筒体の内部に形状記憶材を収納した形状記憶材の複合体
に関するものである。
〈従来の技術〉 現在、一定の温度条件のもとに所定の形状を記憶させ、
これを所望の形状に変形させた後、所定温度以上に再加
熱すると記憶形状を回復することが出来る形状記憶合金
又は形状記憶樹脂等の形状記憶材が開発されている。
前記形状記憶合金は、該合金を記憶させるべき形状に拘
束して300℃〜600℃の範囲に加熱すると、金属組
織がオーステナイト相(A相)となり、このとき形状記
憶合金の原子が拘束形状に応した配列状態となる。そし
て前記温度範囲から冷却することによって形状記憶合金
の組織をマルテンサイト相(M相〉に変態させ、A相に
於ける原子配列を固定することで、拘束形状を記憶させ
ることが出来る。
形状記憶合金のM相に於ける横弾性係数はA相に於ける
横弾性係数よりも小さいため、M相状態の形状記憶合金
を変形させることは容易であり、且つM相からA相への
変態に伴う記憶形状を回復する際に力を発生し、この力
により外部に仕事をなすことが出来る。
また前記形状記憶樹脂は、該樹脂を約120℃以上の温
度で成形し、40℃以下の温度に冷却することによって
成形状態の分子配列を固定することで形状を記憶させる
ことが出来る。そして冷却状態にある形状記憶樹脂を約
60℃〜70℃の範囲に加熱して所望の形状に変形させ
、その後約60℃〜80℃に加熱することで記憶形状を
回復させることが出来る。
上記の如く、形状記憶合金或いは形状記憶樹脂を形状回
復温度以下の低温域で所望の或いは任意の形状に変形さ
せても、形状回復温度以上に加熱することで、該合金或
いは樹脂の記憶形状を回復させることが出来る。
上記形状記憶合金或いは形状記憶樹脂としては、通常線
状或いは板状に成形されると共に、比較的単純な形状、
例えばバネ等の形状を記憶させて用いられている。
上記形状記憶合金或いは形状記憶樹脂の形状回復は非可
逆的であるため形状回復後、初期形状に復帰させるため
には、何等かの外力を付与することが必要である。この
ため、上記技術にあってはバイアスバネ等を設け、該ハ
ネ等の付勢力によって形状回復後の合金をるいは樹脂を
初期形状に復帰させるように構成している。
〈発明が解決しようとした課題〉 上記従来の技術にあっては、形状記憶合金或いは形状記
憶樹脂等の形状記憶材が記憶形状を回復した後初期形状
に復帰させるために、該形状記憶材に外力を作用させる
ことが不可欠の条件となっている。
このため、形状記憶材を用いて多関節の駆動装置を構成
しようとした場合、各関節毎に形成するバネ等の外力付
与手段の構成が複雑となり、且つ駆動装置の構造が複雑
となる等の問題がある。
本発明の目的は可逆的形状変化をなし得る形状記憶材の
複合体、或いは多関節機能を有する形状記憶材の複合体
を提供せんとしたものである。
〈課題を解決するための手段〉 上記課題を解決するために本発明に係る形状記憶材の複
合体は、形状記憶材の線材を螺線状に成形して構成され
且つ所定の形状を記憶した筒体と、前記筒体内に収納さ
れると共に該筒体と一体化され且つ該筒体に記憶された
形状とは異なる形状を記憶した形状記憶材とにより構成
されるものである。
また他の形状記憶材の複合体は、異なる形状を記憶させ
た複数の形状記憶材を互いに断熱して並列させると共に
、形状記憶材の線材を螺線状に成形して構成され且つ所
定の形状を記憶した筒体内に収納し、前記複数の形状記
憶材と前記筒体とを一体化したものである。
また他の形状記憶材の複合体は、前記各複合体に於いて
、前記筒体を構成する形状記憶材及び該筒体に収納され
る形状記憶材が形状記憶合金であり、前記筒体の一端と
該筒体内に収納された形状記憶材の一端とを電気的に接
続して構成されるものである。
前記各形状記憶材の複合体に於いて、形状記憶材の線材
を螺線状に成形して構成した筒体を可撓性を有する材料
によって被覆することが好ましい。
く作用〉 上記第1の手段によれば、形状記憶材(形状記憶合金、
形状記憶樹脂等)の複合体(以下、単に1複合体」とい
う)を、形状記憶材の線材を螺線状に成形して構成され
且つ予め所定の形状を記憶した筒体(以下r筒体jとい
う)と、前記筒体が記憶した形状とは異なる形状を記憶
した形状記憶材(以下r記憶材」という)を前記筒体内
に収納し、これ等を一体化して構成したので、複合体の
温度に応して3S 72合体を構成する筒体及び記憶材
が記憶形状を回復することで、複合体を温度に応した形
状に変形させることが出来る。
例えば、筒体の形状回復温度を低く設定すると共に複合
体の待機状態の形状を記憶させ、且つ記憶材の形状回復
温度を高く設定すると共に目的の機能を発揮し得る形状
を記憶させた場合、複合体の温度を上昇させると、先ず
形状回復温度の低い筒体が記憶形状を回復し、このとき
複合体の形状は待機状態となる。更に複合体の温度を上
昇させると、筒体に収納された記憶材が記憶形状を回復
し、この形状回復に伴って筒体が変形する。従って、複
合体が記憶材の形状回復に伴って変形することで、該記
憶材の形状回復が終了したときに目的の機能を発揮する
ことが出来る。
また複合体の温度が降下した場合には、記憶材の剛性が
低くなり、且つ筒体が形状回復状態にあることから、複
合体の形状は筒体が記憶した形状に変形する。従って、
複合体の形状は待機状態となる。
上記第2の手段によれば、異なる形状を記憶させた複数
の記憶材を互いに断熱して並列させると共に筒体内に収
納し、該筒体と記憶材とを一体化して構成したので、複
合体を構成する筒体或いは該筒体に収納された個々の記
憶材を選択的に加熱することで、加熱された記憶材の記
憶形状を回復させることが出来る。従って、複合体を構
成する筒体或いは複数の記憶材を選択的に且つ連続的に
加熱及び非加熱状態としたことによって複合体に経時的
な形状変化を行わせることが出来る。
また上記第3の手段によれば、記憶材を形状記憶合金と
し、複合体を構成する筒体の一端と該筒体に収納された
記憶材の一端とを接続したので、筒体を導線として用い
ることが出来、このため、筒体に収納された記憶材にi
l電することで筒体及び記憶材を発熱させることが出来
る。
上記各手段に於いて、筒体を可撓性を有する材料によっ
て被覆した場合には、複合体の表面に柔軟性を持たせる
ことが出来る。
〈実施例〉 以下上記手段を適用した複合体の実施例について図を用
いて説明する。
〔第1実施例〕 第1図は第1実施例に係る複合体の説明図、第2図は筒
体の説明図、第3図は記憶形状の説明図、第4図は複合
体が変形したときの説明図である。
図に於いて、複合体Aは予め所定の形状を記憶させた筒
体lに該筒体1とは異なる形状を記憶した記憶材2を収
納すると共に筒体lと一体化して構成されている。
前記複合体Aを構成する筒体l及び記憶材2としては、
形状記憶機能を有する所謂形状記憶合金又は形状記憶樹
脂の全てを用いることが可能である。
前記形状記憶合金として、例えばニアケル−チタン(N
i−Ti)糸形状記憶合金、ニッケルーチタン−コバル
ト(Ni −Ti−Co)糸形状記憶合金、銅−亜鉛一
アルミニウム(Cu−Zn−AI>系形状記憶合金等が
知られている。また形状記憶樹脂としては、例えばポリ
ノルボルネン、スチレン・ブタジェン共重合体、ポリウ
レタン等が知られている。
前記Ni −Ti系形状記憶合金は形状回復温度範囲が
比較的高く、約30℃〜120℃の範囲に設定されてい
る。また横弾性係数も比較的高い値が得られる。
前記Ni −Ti −Co系形状記憶合金は形状回復温
度範囲が約−30℃〜30℃の範囲に設定されており、
横弾性係数はNi−Ti系形状記憶合金よりも高い値が
得られる。
前記Cu−Zn−Al系形状記憶合金は形状回復温度範
囲が約−100℃〜100℃と最も広い範囲に設定され
ているが、横弾性係数は最も低い値となっている。
このように、各形状記憶合金毎に夫々異なった性質を有
しているため、これ等の形状記憶合金を本発明に係る筒
体1.記憶材2として用いる場合には、形状回復温度、
横弾性係数等を考慮して目的に応じて選択することが必
要である。
また上記各形状記憶合金に於ける形状回復温度は、化学
成分、加工率、記憶処理温度等の相乗効果により夫々の
形状回復温度範囲内に於ける所望の値に設定することが
可能である。
本実施例では、筒体lにNi −Ti −Co系形状記
憶合金を用い、また記憶材2にNi −Ti系形状記憶
合金を用いることで、これ等の筒体l及び記憶材2の形
状回復温度を異なった値に設定している。
本実施例では、記憶材2に対する記憶処理温度を約55
0℃として処理することによって、記憶材2の形状回復
温度約110℃として設定している。
また筒体1の形状回復温度約−5℃として設定している
前記筒体lは第2図に示すように、形状記憶合金の線材
を螺線状に底形して筒状に構成されている。そして前記
筒体lを構成した後、所定の形状を記憶させている0本
実施例では筒体1を直線状に拘束して記憶処理を施すこ
とで複合体Aの初期状態である直線状の形状を記憶させ
ている。また筒体lは特に形状記憶合金の超弾性現象を
利用している。
形状記憶合金の線材を螺線状に底形して筒体1を構成す
るに際し、線材を互いに密着させて巻回しても良いが、
隣接する線材の間に僅かな間隙を持って巻回することが
好ましい。
筒体lの隣接する線材間に間隙を形成することによって
、該筒体lの内部に収納した記憶材2の熱交換を効率良
〈実施することが可能である。また記憶材2が記憶形状
を回復した場合、該記憶材2の回復形状に於ける曲率の
小さい側では筒体1の間隙が小さくなり、且つ曲率の大
きい側では間隙が更に大きくなることで、記憶材2の形
状回復に伴い筒体lが円滑に変形することが可能である
前記記憶材2には、筒体1が記憶した形状以外の形状で
あって、該記憶材2が記憶形状を回復することによって
、複合体Aが目的の仕事をなし得る形状が記憶されてい
る0本実施例では記憶材2には第3図に示すようなフン
ク状の形状が記憶されている。
また本実施例では、筒体1がA相状態にあり、且つ記憶
材2がM相状態にあるときに、筒体1の剛性が記憶材2
の剛性よりも高くなるよう構成し、且つ筒体1及び記憶
材2がA相状態にあるときには、記憶材2の剛性が筒体
1の剛性よりも高くなるように構成している。従って、
複合体Aは常温状態に於いて筒体lの形状、即ち初期状
態となる。
また筒体1.記憶材2が共にA相であるときには、複合
体Aは記憶材2の形状、即ち作動状態となる。
筒体lと記憶材2とを一体化して複合体人を構成する場
合について説明すると、上記の如くして夫々所定の形状
を記憶した筒体l、記憶材2を形状回復温度以下の温度
状態に於いて互いに同一の形状、例えば直線状に変形さ
せ、記憶材2を筒体1の内部に挿入して互いに密着させ
ることで複合体Aを構成することが可能である。
また形状回復温度以下の温度状態に於いて、筒体1の内
部にエアチューブ等を挿入して膨張させ、これにより筒
体lの径を膨張させた状態で記憶材2を挿入し、その後
筒体1を形状回復温度以上に加熱して形状を回復させ、
筒体1を記憶材2に密着させることで記憶材2と筒体1
とをゴ体化させることも可能である。
上記の如く、筒体lと記憶材2とを密着させることによ
って、筒体1と記憶材2とを一体化することが可能であ
るが、これ等筒体1と記憶材2との間に約0.2m〜0
.5fi程度の間隙を形成しても良い。
上記の如くして構成された複合体Aの形状は、筒体1.
記憶材2を一体化するのに適した形状を有している。即
ち、前記状態に於ける複合体Aの形状は筒体1の記憶形
状或いは記憶材2の記憶形状等特定の形状を有するもの
ではない。
このような状態に於ける複合体Aを加熱し該複合体Aの
温度が約−5℃以上になると、筒体lの記憶形状が回復
する。このとき、筒体lの&[l織はA相であり、且つ
記憶材2の&ll織はM相である。
従って、筒体1によって発生する力が記憶材2の剛性に
打ち勝って、複合体Aを第1図に示す形状、即ち初期状
態にまで変形させる。
複合体Aの温度が上昇し約110℃以上になると、筒体
l、記憶材2の組織が共にA相となることから、記憶材
2は筒体lの剛性に抗して記憶形状を回復する。従って
、複合体Aは第4図に示す形状に変形する。このときの
複合体への形状変化によって目的の仕事をなすことが可
能となる。
同図に示す如く、複合体Aが記憶材2の記憶形状に変形
したとき、筒体1は記憶材2の回復形状に伴って無理無
く変形することが可能である。即ち、筒体1が形状記憶
合金を螺線状に成形して形成されることから、該筒体1
は無指向性を有することとなる。従って、筒体lに加え
られる外力の方向に応して変形することが可能となる。
複合体Aの温度が降下し約110℃以下になると、記憶
材2のm織がM相となり、且つ筒体lの&ll織はA相
を維持するため、筒体lが記憶材2に抗して記憶形状で
ある直線状に復帰する。この形状復帰に伴い複合体Aは
第1図に示す形状に変形することで初期状態に復帰する
上記の如く作動する複合体Aは、例えば円筒状の被駆動
物体を把持するための把持手段として用いることが可能
である。即ち、記憶材2が記憶形状を回復したときの形
状を被駆動物体の径と等しく設定した場合には、複合体
Aの温度が上昇し、記憶材2が記憶形状を回復したとき
に筒体1が被駆動物体と接触して該被駆動物体を把持す
ることが可能となる。
本実施例に於いて、筒体1.記憶材2として異なる材質
の形状記憶合金を用いたが、同一種類の形状記憶合金を
用いても良いことは当然である。
即ち、本実施例では異なる材質の形状記憶合金の材質を
用いることで、異なる形状回復温度を得ているが、同一
材質の形状記憶合金に異なる記憶処理温度で記憶処理す
ることによって、形状回復温度を異なった値に設定する
ことは容易である。
〔第2実施例〕 第5図は第2実施例に係る複合体の説明図、第6図は第
5図のvi−vy断面説明図、第7図は第5図の■−■
断面説明図、第8図は記憶材の説明図、第9図は被覆材
の説明図、第1θ図(^)〜(E)は複数の記憶材に記
憶させた形状の説明図、第11図は複合体の動作説明図
である。
複合体Bは第5図に示すように、アーム部B、の先端を
二股に分割した指部8183を有するマニピュレータと
して形成されている。
複合体Bは複数の記憶材11a−11cを夫々被覆材1
2によって断熱し、且つ該被覆材12を介して互いに接
触させて並列させると共に、前記記憶材11a〜llc
を、形状記憶合金の線材を螺線状に成形して形成した筒
体13a−13cに収納して一体化して構成されている
。複合体Bのアーム部B1には、前記筒体13aの内部
に記憶材11 a −11Cが第6図に示すように配設
されており、指部B2には筒体13bの内部に記憶材t
iaが単独で配設され、且つ指部B、には筒体13cの
内部に記憶材11bが単独で配設されている。
アーム部B1と指部Bt、 BsとはY字状に形成され
た連結部材14によって連結されている。前記連結部材
14は銅、アルミニウム等の導電性を有する金属によっ
て形成されている。連結部材14の穴14aにはアーム
部B1を構成する筒体13aが嵌合され、また穴14b
、14Cには夫々指部BI Bsを構成する筒体13b
、13Cが嵌合されることで、複合体Bを構成している
前記穴14a〜14Cに対し筒体13a〜13cを嵌合
した後、該穴14a〜14cをかしめることによって、
筒体138%13cを強固に一体化することが可能であ
る。
前記アーム部B1及び指部Bt、 Bsを構成するには
、前述の実施例で説明したと同様にして記憶材118〜
IICを夫々筒体13a〜13Cに挿入して一体化する
ことが可能である。
前記の如く構成した複合体Bに於いて、記憶材11 a
−11Cの何れかが記憶形状を回復する際に発生する力
は、被覆材12を介して筒体13a或いは13b、13
cに伝達され、更に筒体13a−13cから他の記憶材
11a〜llcに伝達されることで、複合体B全体が変
形し得るように構成されている。
前記記憶材113〜llcとして、本実施例では前述の
実施例と同様にNi−Ti系形状記憶合金を用いている
記憶材11 a 、 11 bは形状記憶合金の単一線
材で形成されている。記憶材11cは第8図に示すよう
に、夫々所定の長さを持って切断された形状記憶合金の
線材によって記憶材11c+〜11c3を形成し、これ
等の記憶材11c、〜11c3を導電性を有する接合部
材15a、15bによって接合して形成されている。
前記記憶材tta、llbの形状回復温度は約80℃記
憶材11C+、 11Czの形状回復温度は約90℃、
記憶材11ciの形状回復温度は約100℃として設定
されている。また筒体13a−13cを構成する形状記
憶合金線材としてNi −Ti  Co系形状記憶合金
を用いており、筒体13a〜13cの形状回復温度を約
−5℃に設定している。
前記記憶材11a、llbには第10図(A) 、 (
B)に示すように、アーム部B1に対応する部分には略
直線状の形状が記憶され、また指部th、 83に対応
する部分にはフック状に屈曲した形状が記憶されている
。記憶材HCI、 1lczには同図(C) 、 (D
)に示すような屈折形状が記憶されている。また記憶材
11ciには同図(E)に示すような屈折形状が記憶さ
れている。また筒体13a−13cには第5図に示す複
合体Bの初期状態の形状が記憶されている。
前記各記憶材11a−11Cは互いに断熱状態で筒体1
3a−13c内に収納されることから、各記憶材112
〜llcを選択的に加熱し得るように構成した場合には
、記憶材112〜IIC及び筒体13a〜13Cの形状
回復温度を同一温度にしても良く、また異なる温度を持
って構成しても良い。
被覆材12は、各記憶材11 a %11 C及び筒体
13a〜13cを互いに断熱状態に維持するものであり
、記憶材11a−11c及び筒体13a−13cの形状
回復を阻害するものであってはならない。このため、本
実施例に於ける被覆材12は第9図に示すように、中心
に孔12aを形成すると共に、球状の外形を持った所謂
ビーズ状に形成されている。
前記被覆材12は本実施例ではセラミックスによって形
成されているが、他の材料例えば合成樹脂或いはガラス
等によって形成することも可能である。また被覆材12
は断熱性の他に電気絶縁性をも有することが好ましい。
このように断熱性及び電気絶縁性を有する被覆材12に
よって記憶材11a〜11Cを被覆することで、記憶材
113〜IICを相互に、及びこれ等の記憶材11a〜
llcと筒体13a〜13cとを互いに断熱及び絶縁状
態に維持することが可能となり、記憶材11a〜IIC
及び筒体13a〜13cを通電によって発熱させること
が可能となる。
前記の如くビーズ状に形成した多数の被覆材12を記憶
材11a〜llcに装着することによって、記憶材11
a〜llc及び筒体13a−13c間の断熱性を維持す
ることが可能である。また被覆材12が多数に分割され
ていることから、記憶材u a−11c及び筒体13a
−13cが記憶形状を回復する際に、該形状回復に伴っ
て被覆材12が夫々隣接する被覆材12との位置を相対
的に変更することが可能であり、このため、記憶材11
a 〜llc及び筒体13a−13cの形状回復動作を
阻害することがない。
また記憶材11a#lICに被覆された被覆材12は夫
々が分割して形成されていることから、隣接する被覆材
12の間に微小な間隙が生じており、該間隙を通して熱
の流通が許容されている。
筒体13a413Cは、記憶材11 a −11Cの何
れかが記憶形状を回復する際の力の伝達手段となると共
に、複合体Bの外皮となるものである。即ち、本実施例
の如く複合体Bによってマニピュレータを構成した場合
には、筒体138〜13Cが被駆動物体と当接し、該被
駆動物体に記憶材11a−11cが形状回復の際に発生
する力を伝達する機能を有するものである。
このため、筒体13a−13cとしては可撓性を有する
と共に、記憶材11a〜IICを一体化し得ることが必
要である。本実施例では筒体13a〜13cを形状記憶
合金の線材を螺線状に底形して形成することから、該筒
体13a〜13Cは充分な可撓性と伸縮性を有している
本実施例の如く、複合体Bによってマニピュレータを構
成した場合、被駆動物体と直接接触する部分には、柔軟
性及び可撓性を有するゴム、合成樹脂、布等によって被
覆することが好ましい。このため、複合体Bの指部Bt
、 Bsと対応した筒体13b、13cの表面には極く
薄いゴムの被覆層16が形成されている。前記被覆層1
6を形成することによって複合体Bの指部Bt、 Bs
が被駆動物体と当接したときに、該被駆動物体を弾力的
に把持することが可能となる。
上記の如く構成した複合体Bには第6図に示すように、
筒体13aの内面と各記憶材11a〜IICとの間に空
隙17を形成することが可能である6、従って、前記空
隙17に冷却空気を流通し得るように構成した場合には
、被覆材12を直接冷却すると共に該被覆材12の相互
間に形成された微小間隙を通して流通する熱を遮断する
ことによって、各記憶材112〜IICの断熱効果を向
上させることが可能であり、且つ各記憶材118〜ll
c何れかへの加熱を連断した際に該記憶材の温度を速や
かに降下させることが可能となる。
また筒体13a〜13cが形状記憶合金の線材を隣接す
る線材間に微小な間隙を持たせて螺線状に底形されてい
ることから、記憶材113〜IICと外気との熱交換を
円滑に実施することが可能である二また前記空隙17に
所定温度に加熱した空気を流通させて各記憶材11a〜
IIC及び筒体13aを加熱することが可能である。こ
の場合には、各記憶材11a−11C及び筒体13aの
形状回復温度を異なる温度に設定しておくことが必要で
ある。
また各記憶材11a〜llc及び筒体13a〜13Cに
夫々図示しないヒーター等の発熱体を添わせて配設し、
これ等の発熱体を選択的に発熱させることで記憶材11
a〜llc及び筒体13a−13cを加熱することも可
能である。
本実施例では、各記憶材118〜IICの一端と筒体1
3a−13Cの一端とを接続すると共に、各記憶材11
 a −11cの他端を図示しないスイッチと接続し、
筒体13a〜13Cを共通線として用いることで、直接
通電して各記憶材11a〜llc及び筒体13a〜13
cを発熱させるように構成している。従って、本実施例
の複合体Bにあっては、前記各記憶材11a−11cの
何れかが通電されて発熱している場合、筒体13a或い
は13b、13Cも通電されて発熱し得るように構成さ
れている。
前記各記憶材11 a −11C及び筒体13a−13
cに対する通電を制御するために、図示しないマイクロ
コンピュータ或いはシーケンサ等の制御装置を用いるこ
とが好ましい、前記の如き制御装置を用いることによっ
て、各記憶材11a=11cを予め設定された順序及び
時間間隔を持って連続的に通電して複合体Bを経時的に
変形させることが可能となる。
上記の如く構成した複合体Bに於いて、各記憶材11a
−1ie、筒体13a−13CのA相状態に於ける剛性
について説明すると、記憶材11a、llbの剛性は複
合体Bの指部B1. B、を構成する筒体13b。
13cの剛性よりも大きく設定されている。また記憶材
11cの剛性はアーム81を構成する筒13a、記憶材
11a、llbの全剛性よりも大きく設定されている。
上記の如く構成した複合体Bの動作について第11図(
A)〜(D)により説明する。
先ず、筒体13aの内部に形成された空隙17に冷却空
気を流通させ、該筒体13a及び各記憶材11a〜li
eを略室温程度に冷却すると、筒体13a −130の
形状回復温度が約−5℃に設定され、且つ各記憶材11
a−11c(7)形状回復温度が80℃〜10o℃の温
度域で設定されていることから、筒体13a〜13Cの
みがA相状態となり記憶形状を回復する。
このとき複合体Bは同図(A)に示す初期状態となる。
次に、記憶材11a、llbに予め設定された電圧を通
電すると、この通電によって記憶材11a、11bの組
織がA相となり、該記憶材11a、llbが指部Bt、
 B3に対応する筒体13b、13Cの剛性に抗して第
10図(A) 、 (B)に示すフック状の記憶形状を
回復する。前記記憶材11a、llbの形状回復により
筒体13b、13Cは第11図(B)に示すように変形
する。この形状は指部B、、 B、の位置に二点鎖線で
示す円筒状の被駆動物体18が供給されていた場合、筒
体13a、13bによって該被駆動物体18を把持し得
る形状である。
次に、記憶材11a、Ilbに対する通電を維持して予
め設定された電圧で記憶材11cに通電すると、記憶材
11c+、 11Czの組織がA相となり第10図(C
)。
(D)に示す形状を回復し、複合体Bのアーム部B1に
対応する筒体13aは第11図(C)に示すように変形
し、被駆動物体18を把持した筒体13b、 13cを
平行状態を保持して上方に移動させる。
次いで、記憶材11cに対する通電電圧を上昇させると
、記憶材11c、のm織がA相となり第10図(E)に
示す形状を回復し、筒体13aは第11図(D)に示す
ように変形し、被駆動物体18を当初位置から移動させ
る。
前記移動位置に於いて、記憶材liGに対する通電を維
持して記憶材11a、llbに対する通電を遮断すると
、該記憶材11a、llbが冷却空気によって冷却され
、速やかにM相に変態する。このとき、筒体13b、 
13cの&Il織がA相状態にあるため、指部Bg、 
Bzが直線状に変形し把持した被′駆動物体18を解放
する。
次いで記憶材11Cに対する通電を遮断すると、記憶材
11c+〜11C1がM相に変態する。このとき、複合
体Bのアーム部B1を構成する筒体13aがA相状態を
維持していることから、該アームB、が初期状態である
直線状に変形する。このとき、複合体B全体が初期状態
である同図(A)の形状に復帰す上記したように複合体
Bによってマニピュレータを構成した場合、被駆動物体
18を複合体Bの指部Bt、 B3によって把持すると
共に、把持した被駆動物体18を移動させることが可能
である。
本実施例に於いて、被覆材12として外形が球状に成形
されたものを用いたが、この形状に限定されるものでは
無く、例えば細長比(径に対する長さの比)の小さい円
筒状に形威した被覆材であっても良い。
上記各実施例に於いて、複合体A、Bを構成する記憶材
2.lla〜IICの数は本実施例の数に限定されるも
のでは無く、目的の機能を発揮するために必要な数を用
いることが可能である。
複合体Aを雰囲気温度によって作動、非作動状態とした
場合には、該複合体Aを構成する個々の記憶材の形状回
復温度、A相及びM相に於ける横弾性係数等を考慮して
個々の記憶材の材質、断面積等を設定する必要がある。
また上記各実施例に於いて、複合体A、  Bを構成す
る個々の記憶材に形状回復温度の異なる領域を形威し、
特定の記憶材に特定の形状を経時的に形状回復させるこ
とも可能である。即ち、記憶材に対し記憶させるべき形
状を曲げ或いは曲げと捩じりの合成形状に分解すると共
に、これ等の形状を記憶させる際の記憶処理温度を変化
させることで、一つの記憶材であっても形状回復温度を
異なる値に設定することが可能である。従って、夫々特
定の目的を達成し得る形状を記憶した複数の記憶材を一
体化することで、複合体A、 Bに複数の目的に応じた
動作をさせることが可能となる。
また上記各実施例に於いて、主として形状記憶合金の線
材を用いて複合体A、Bを構成した場合について説明し
たが、形状記憶樹脂の線材を用いて複合体A、Bを構成
しても同様の作用を有するものである。
〈発明の効果〉 以上詳細に説明したように本発明に係る複合体は、形状
記憶材の線材を螺線状に成形して構成され且つ予め所定
の形状を記憶した筒体内に、前記筒体が記憶した形状と
は異なる形状を記憶した記憶材を収納して一体化して構
成したので、複合体の温度に応して該複合体を構成する
筒体及び/又は記憶材が記憶形状を回復することで、複
合体を温度に応じて筒体或いは記憶材が記憶した形状に
変形させることが出来る。従って、筒体及び記憶材に複
合体の初期状態の形状及び複合体の動作形状等を記憶さ
せた場合には、複合体を温度に応して動作させ、或いは
初期状態で待機させることが出来る。即ち、複合体を可
逆的に形状変化させることが出来る。
また他の複合体は、異なる形状を記憶させた複数の記憶
材を互いに断熱して並列すると共に筒体内に収納し、複
数の記憶材と筒体とを一体化したので、複合体を構成す
る筒体或いは該筒体に収納された個々の記憶材を選択的
に加熱することで、加熱された記憶材の記憶形状を回復
させることが出来る。従って、筒体或いは複数の記憶材
に複合体の初期状態の形状或いは目的の動作形状等を記
憶させ、これ等の筒体及び各記憶材を選択的に且つ連続
的に加熱及び非加熱状態としたことによって、複合体を
経時的に且つ連続的に目的の動作形状に変形させ、或い
は初期形状で待機させることが出来る。即ち、複合体を
被駆動物体を駆動するためのアクチュエータとして構成
することが出来る。
また他の複合体は、筒体及び記憶材を形状記憶合金によ
って形威し、筒体の一端と該筒体に収納された記憶材の
一端とを電気的に接続したので、筒体を導線として用い
ることが出来、このため、筒体に収納された記憶材に通
電することで筒体及び記憶材を発熱させることが出来る
前記各複合体に於いて、筒体を可撓性を有する材料によ
り被覆した場合には、複合体の表面に柔軟性を持たせる
ことが出来る。このため複合体をアクチュエータとして
用いた場合、被駆動物体を柔軟性を持って駆動すること
が出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例に係る複合体の説明図、第2図は筒
体の説明図、第3図は記憶形状の説明図、第4図は複合
体が変形したときの説明図、第5図は第2実施例に係る
複合体の説明図、第6図は第5図のVl−Vl断面説明
図、第7図は第5図の■−■断面説明図、第8図は記憶
材の説明図、第9図は被覆材の説明図、第1O図(A)
〜(E)は複数の記憶材に記憶させた形状の説明図、第
11図は複合体の動作説明図である。 A、Bは複合体、l、13a 〜13cは筒体、211
a〜llcは記憶材、12は被覆材、14は連結部材、
15a、15bは接合部材、16は被覆層、17は空隙
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)形状記憶材の線材を螺線状に成形して構成され且
    つ所定の形状を記憶した筒体と、前記筒体内に収納され
    ると共に該筒体と一体化され且つ該筒体に記憶された形
    状とは異なる形状を記憶した形状記憶材とにより構成し
    たことを特徴とした形状記憶材の複合体。 (2)異なる形状を記憶させた複数の形状記憶材を互い
    に断熱して並列させると共に、形状記憶材の線材を螺線
    状に成形して構成され且つ所定の形状を記憶した筒体内
    に収納し、前記複数の形状記憶材と前記筒体とを一体化
    したことを特徴とした形状記憶材の複合体。(3)前記
    筒体を構成する形状記憶材及び該筒体に収納される形状
    記憶材が形状記憶合金であり、前記筒体の一端と該筒体
    内に収納された形状記憶材の一端とを電気的に接続した
    ことを特徴とした請求項(1)又は(2)記載の形状記
    憶材の複合体。 (4)形状記憶材の線材を螺線状に成形して構成した筒
    体を可撓性を有する材料によって被覆したことを特徴と
    した請求項(1)乃至(3)何れかに記載の形状記憶材
    の複合体。
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