JPH0311199A - 斜流圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は斜流圧縮機に関する。

〔従来の技術〕

取扱流量の大きいつまり高比速度のターボ圧縮機では、
出口が半径方向を向いた遠心羽根車よりも出口（子午面
内の流出方向）を半径方向から傾けた斜流羽根車を用い
た圧縮機つまり斜流圧縮機を使用することが多い、斜流
羽根車を用いると、子午面流路の曲率が小さくなるため
羽根車性能が向上すること、また曲率に起因する羽根車
内の２次流れの減少により羽根車出口の流れが幅方向に
一様化されて下流のディフューザ性能が向上することに
より圧縮機性能は向上する。

第５図は従来の斜流圧縮機の縦断面図であり、１は斜流
羽根車、２は回転軸、３は前記羽根車１を回転軸２に固
定するためのナツトである。羽根車１の外方には１対の
ディフューザ板４，５により構成され流路が入口部では
羽根車流出方向と同じ方向を向き出口では半径方向を向
いた斜流羽根なしディフューザ６が設けられ、更にその
外方にはケーシング７が設けられている。

気体は吸込管８を通って羽根車１に吸込まれ昇圧された
後羽根車から吐出されディフューザ６に入る。ディフュ
ーザ６内で流れは減速されケーシング７に入る。このよ
うな従来の圧縮機では、子午面流路の曲率が小さい斜流
羽根車を使用しているため、羽根車出口つまりディフュ
ーザ入口の流れは第６図に示すように幅方向にほぼ一様
になる。

ディフューザ６の曲がり部の曲率半径は圧縮機の軸方向
長さを短くするため小さくする必要がある。

この曲率半径が小さい場合には１曲率の影で曲がり終り
部６ａでは第７図に示すように幅方向の流れの歪が大き
くなりディフューザ性能が低下して圧縮機性能も低下す
るという欠点があった。

また、圧縮機の流量が小さくなると羽根車入口部の相対
流れ角は羽根角よりも小さくなるため、羽根車は入口部
で失速してやがてはサージが発生し、圧縮機の運転が出
来なくなる。このように、従来の斜流圧縮機は作動範囲
が狭いという欠点もあった。

なお、この種の装置として関連するものには、例えば空
気機械工学便覧基礎線、ｐ２４２〜ｐ２４３（昭和５４
年）に論じられているもの等が挙げられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述の斜流圧縮機に関する従来技術では、ディフューザ
入口面がり部の曲率半径を小さくしたままでディフュー
ザ性能向上をはかることに関しては考慮されておらず、
性能が低いという問題点があった。また、上記従来技術
は羽根車入口部の失速を遅らせることに関しては配慮が
されておらず、作動範囲が狭いという欠点もあった。

本発明の目的は、ディフューザ入口面がり部の曲率半径
を小さくしたままディフューザ性能軸つて圧縮機性能を
向上させる斜流圧縮機を提供することにある。

本発明の他の目的は、羽根車入口部の流れを改良するこ
とにより、羽根車の失速を遅らせ、圧縮機の作動範囲を
拡大させる斜流圧縮機を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、ディフューザ入口面がり部
の側板側流路表面を凹ませることによりチャンバーを設
けたものである。

上記他の目的を達成するために、上記チャンバー内の流
体を吸込管に導くための案内流路を設けたものである。

上記他の目的を達成するために上記案内流路に流量調節
装置を設けたものである。

〔作用〕

入口面がり部の曲率半径の小さいディフューザでは１曲
率の影響で流れは心根側に寄り、側板側の流体の流速は
小さくなる６本発明では、側板側流路表面を凹ませるこ
とによりチャンバーを設けたので、側板側の流速の遅い
流体の一部はチャンバー内に入り、曲がり終り部の流れ
は幅方向に一様化される。

また、圧力の高い上記チャンバーと圧力の低い吸込管を
結ぶ案内流路を設けたので、チャンバーから吸込管に流
体が流れる。その結果、側板側の流速の遅い流体は５案
内流路がない場合よりも多くチャンバーに吸込まれ１曲
がり終り部の流れは幅方向により一様化される。さらに
、案内流路を通り吸込側に導かれた流体は１羽根車側板
個人口部の流れを増加させる。従って、相対流れ角を大
きくする作用がある。

また、案内流路に流量調整装置を設けることにより、チ
ャンバーから吸込管に流れる流量を調整し、圧縮機の作
動点により羽根車入口の相対流れ角を調整できる作用が
ある。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図により説明する。

本発明による斜流圧縮機は、吸込管８．斜流羽根本１．
ディフューザ６およびケーシング７により構成される。

ディフューザ６は１対のディフューザ板４，５で構成さ
れ、軸方向長さを小さくするため流路は入口部で小さい
曲率半径で半径方向に向けられている。そして、ディフ
ューザ６の入口面がり部の側板側には流路表面を凹ませ
ることによりチャンバー９が設けられている。更に、チ
ャンバー９と吸込管を結ぶ案内流路１０が設けられてい
る。

流れは、吸込管８から斜流羽根車１に吸込まれ。

昇圧された後ディフューザ６で減速され、ケーシング７
に入る。斜流羽根車１の子午血流路の曲率は小さいので
羽根車出口の流れは幅方向にほぼ一様となる。羽根車１
を出てディフューザ６に入った流れは、ディフューザ６
人口曲がり部の曲率半径が小さいので、右板側に寄り、
側板側の流速は小さくなる傾向がある。しかしながら、
ディフューザ６人口部にチャンバー９があり、高圧のチ
ャンバー内の流体は案内流路１０を通り吸込管８内に流
れるため、側板側の流速の低い流体はチャンバー９内に
吸込まれることになる。その結果、ディフューザ曲がり
終り部６ｂの流れは、第２図に示すように幅方向に一様
になり、ディフューザ性能従って斜流圧縮機の性能は大
幅に向上することになる。

さらに、案内流路１０を通って吸込管８内に流体が流れ
込むので、羽根車入口部の側板側の流量が増加して側板
側入口部の相対流れ角が大きくなる。従って、圧縮機の
流量が小さい場合には従来技術の場合よりも相対流れ角
は入口羽根角度に近づくため、羽根車は失速しにくくな
り、サージ流量も小さくなって圧縮機の作動範囲は大幅
に拡大することになる。

第３図には、本発明による他の実施例を示す。

この実施例では、ディフューザ６は１対のディフューザ
板４，５により構成され、流路は入口部で小さい曲率半
径で半径方向に向けられている。そして、ディフューザ
６の入口面がり部の側板側にはチャンバー９が設けられ
ている。ディフューザの曲がり終り部より下流には円形
翼列状の案内羽根１２が設けられている。更に、チャン
バー９と吸込管８を結ぶ案内流路１０が設けられている
。

この場合にも、チャンバー９内の高圧の流体が吸込管８
内に流れ込むため、ディフューザ６内の側板側の流速の
低い流体はチャンバー内に吸込まれ、曲がり終り部の流
れは幅方向に一様化される。

その結果、曲がり終り部より下流に設けられた円形翼列
状の案内羽根１２を用いたディフューザ部の性能ひいて
は斜流圧縮機の性能が従来技術の場合よりも大幅に向上
する。

更に、案内流路１０を通って吸込管８内にディフューザ
の流体が流れ込むので、羽根車１の側板側入口部の相対
流れ角が大きくなる。その結果、圧縮機の流量が小さく
なった場合、相対流れ角は従来技術の場合より羽根角度
に近づくので、羽根車は失速しにくくなり、圧縮機の作
動範囲も従来技術の場合よりも大幅に広くなる。

第４図には、本発明による更に他の実施例を示す１本実
施例は、第１図の実施例の案内流路１０の途中に流量調
整装置を設けたものである。

この場合には、圧縮機の流量が多い場合には、流量調整
装置１１を絞って案内流路１０の流量を減らし、圧縮機
流量が少ない場合には流量調！１１装置１１を開いて案
内流路の流量を増加させる。

圧縮機流量が少ない場合には、案内流路１０ｆ！：通過
する流量は多いので、第１図の場合と同様、ディフュー
ザの曲がり終り部の流れは一様になるので斜流圧縮機の
性能が大幅に向上するとともに、羽根車側板側入口部の
相対流れ角の増加により羽根車が失速しにくくなって圧
縮機の作動範囲は従来技術の場合よりも大幅に増加する
ことになる。

圧縮機流量が多い場合には、羽根車入口部の相対流れ角
は羽根角度よりも大きいので、案内流路１０から多量の
流体が流入すると逆に圧縮機性能が低下する０本実施例
では、圧縮機流量が多い場合には、流量調整装置１１０
を絞り案内流路１０から吸込管１０に流れ込む流量を減
少させたので、圧縮機性能が低下する心配はない。

〔発明の効果〕

本発明によれば、斜流圧縮機のディフューザ曲がり終り
部の流れを幅方向に一様にすることが出来るので、ディ
フューザひいては斜流圧縮機の性能を大幅に向上できる
。

また、斜流圧縮機の流量が少ない場合、羽根車入口にお
ける相対流れ角を大きくして羽根車の失速を遅らせるこ
とが出来るので、斜流圧縮機の作動範囲を大幅に拡大す
ることもできる。

【図面の簡単な説明】

８・・・吸込管、９・・・チャンバー、１０・・案内流
路、１１・・流量調整装置、１２・・案内羽根。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、流れを羽根車に導くための吸込管と、羽根車の子午
   面における流出方向が半径方向から傾いた斜流羽根車と
   、斜流羽根車の下流に設けられ、１対のディフューザ板
   により構成され、流路が入口から出口に向つて半径方向
   に曲げられるディフューザとを備える斜流圧縮機におい
   て、ディフューザ入口曲がり部の側板側流路表面を凹ま
   せることによりチャンバーを設けるとともに、このチャ
   ンバーの流体を吸込管に導くための案内流路を設けたこ
   とを特徴とする斜流圧縮機。 ２、請求項１記載の斜流圧縮機において、案内流路の途
   中に流量調整装置を設けたことを特徴とする斜流圧縮機
   。 ３、請求項１記載の斜流圧縮機において、チャンバー下
   流の１対のディフューザ板で構成される流路に円形翼列
   状の案内羽根を設けたことを特徴とする斜流圧縮機。 ４、請求項２記載の斜流圧縮機において、チャンバー下
   流の１対のディフューザ板で構成される流路に円形翼列
   状の案内羽根を設けたことを特徴とする斜流圧縮機。