JPH03106393A - 洗剤濃度検知装置およびそれを用いた洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、洗剤濃度検知装置および洗濯機に係り、特に
洗濯機における洗剤の適正使用量あるいは洗浄やすすぎ
行程における進行状況を検知するための装置およびそれ
を用いた洗濯機に関する。

〔従来の技術〕

従来の洗濯機の洗浄やすすぎを制御するためのセンサと
しては、特開昭５４　−　３０６７５号公報に記載のよ
うに洗濯水の透明度あるいは特開昭６０１４４６５３号
公報に記載のように洗濯水の電気抵抗を検知する手段を
用いたものが多い。

また水溶液中の洗剤濃度に対する特性が変化するものに
は、界面張力あるいは表面張力や電気伝導度などあるこ
とが、洗浄と洗剤（地人書館）、第５６頁から第６３頁
において論じられている。

これら界面張力あるいは表面張力を測定する方法として
は毛管上昇法，最大泡圧法，静滴法，静抱法，懸滴法，
滴重法，輸環法，重直板法など様々な方法があり、それ
らの方法については、新実験化学講座１８「界面とコロ
イド』　（丸善）第６９頁から第８７頁において総論的
に論じられている。

〔発明が解決しようとする課題〕

洗濯機用センサとして上記の光の透過度を利用したもの
は、洗剤中の界面活性剤に起因した起泡力を測定したも
のであった。つまり水溶液中に生じた泡により光の透過
率が異なる原理を用いたもので、気抱濃度により洗剤濃
度すなわちすすぎの度合を検知したものであった。しか
し界面活性剤のすべでか良好な起泡力をもっているわけ
でなく、ある界面活性剤は消泡剤として働くものもあり
個体差が大きく起抱力から洗剤濃度を測定することには
問題があった。一方電気電導度を用いた方法でぼ、水中
でイオン解離した界面活性剤量に応じて水溶液の電気抵
抗が変化することを検知したものであった。しかしこの
電気抵抗を測定するためには洗濯槽に裸の金属電極を備
えなければならず，電気的感電の危険や電極表面の汚れ
による抵抗特性変化などの問題があった。

水溶液の界面張力＼あるいは表面張力を測定する前記従
来技術番こおける方法では、測定に手間がかかり洗濯機
の洗い，すすぎ行程中随時その界面張力あるいは表面張
力をモニターすることは困難であった。特に液滴を使っ
て測定するものには懸滴法と滴重法があげられるが、懸
滴法では液滴の形状を正確に測定しなければならず、液
滴の写真撮影や長さの精密測定が行なわなければ誤差を
生じやすい問題があった。また滴重法では液滴の重量を
測定しなければならないとともに測定に時間が−３− −４− かかる問題があった。

本発明の目的は、洗濯液中の洗剤漉度に相関性がありか
つ使用する洗剤の挿類による差がない水溶液の特性でも
って、洗濯の洗剤投入量あるいは洗いやすすぎ等の行程
を制御することができる洗濯機を提供することにある。

発明の他の目的は、洗剤濃度に相関性のある特性を検知
するときに迅速に測定できる洗剤濃度検知装置を提供す
ることにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達或するために、本発明では洗剤の溶けてい
る洗潅液の表面張力あるいは界面張力を検出する方法に
より洗濯機の行程を制御するようにした。

表面張力あるいは界面張力を迅速に検出するために，洗
濯液を細管の開口端より滴下させその滴下時間間隔ある
いは液滴の大きさあるいは液滴の透明度など滴下状態を
測定する手段をとった．滴下状態を測定するために、対
向する発光素子および受光素子をその光路が液滴に当た
るように設置した。さらに測定精度を良くするために対
向した発光素子および受光素子の位置をその光路が細管
の開．口端で生成される液滴に当るように設定した。滴
下させる方法としては，洗濯液を加圧あるいはポンプ等
で一定速度で送液し細管の開口端より滴下させるように
した。また滴下状態をつくるために他の手段＆して洗濯
液の洗濯槽の高さの異なる２ケ所から重力のみでそれぞ
れ滴下させた。

洗剤濃度検知装置の長期使用時における特性変化あるい
は温度特性変化を、洗剤を含まない水で同一の検知装置
で測定をおこなった結果で補正した。

〔作用〕

洗濯液を表面張力あるいは界面張力は、そこに溶けてい
る洗剤の濃度と良い相関性があることが分かった。これ
により洗濯の行程における最適洗剤投入量あるいは洗い
，すすぎなどに必要な洗剤量をモニターできるようにな
った。

外径との細管の開口端より滴下する液滴の重量Ｍと表面
張力γとはγ＝ＭｇＦ／（２πｒ）、（ここで、ｇ：重
力加速度，Ｆ：補正式）の関係で表わせる。したがって
加圧あるいはポンプ等で一定速度で送液した場合、単位
時間あたりの送液量をＳ、滴下吋　　隔Ｔとするとγ＝
ＳＴ．ｇＦ／（２πｒ）となり滴下時間間隔と表面張力
とは比例関係にあることが分かる。これにより滴下時間
間隔を測定することにより洗濯中の洗剤濃度を知ること
ができる。この滴下状態は設置した発光素子および受光
素子による光路を液滴がさえぎる際、受光素子の受光量
が変化する周期によってとらえることができる。またこ
の手段により滴下状態における滴下時間間隔のみならず
、液滴の大きさも測定できる。つまり液滴の半径Ｒと表
面張力γと４ の関係は密度をρとすると、γ＝−覚Ｒ８ρｇＦ３ ／（２ｚｒ）となり半径の３乗と表面張力とが比例関係
にあることが分かる。つまり液滴の大きさを測定するこ
とにより滴下時間間隔と同様に洗剤濃度を知ることがで
きる。ここで液滴の大きさは受光素子での受光量の変化
量を測定することによりとらえることができる。また洗
いにおける洗濯水の汚れ度合もこの受光量変化からわか
る。つまり汚れている場合光の透過量が変化する。この
透過量に応じて汚れ具合を判定することができる。

一定の送液を行わないで液滴をつくる方法として、重力
による自然落下を用いることができる。

しかしこの方法では洗濯槽中の洗濯液の量に応じて同じ
表面張力であっても滴下時間間隔などが変化してしまう
。ここで高さの異なる２ケ所から配管して滴下させて、
両方の発光素子および受光素子からなる検知装置の差を
とると洗濯液の量に関係なく表面張力あるいは界面張力
を測定できる。

滴下状態を測定するために設置した発光素子と受光素子
の光路を、細管の開口端で生成される液滴に当たるよう
にすると，落下途中の液滴を測定するより精度が良くな
る。これは落下途中だと液滴の通過時間が数１０ｍｓｅ
ｃ程度と非常に短く、滴下時間間隔を測定するには問題
はないが大きさ、透過率を測定するのは測定回路が複雑
になり非常に難しい。

一方滴下中ではなく液滴が生威されている間は一７ー −８− 大きさや透過率を測定する時間が長いため精度良く測定
できる。滴下用細管内部や開口端に汚れが付着し実質的
な細管径や抵抗が異なることや、温度により表面張力あ
るいは界面張力値が変化する。

そこで同じ検知装置で洗剤を含まない水を滴下させるこ
とにより、これら変化は水での測定値にも同じ影響を与
える。従って洗潅液の測定値を水での測定値により補正
することにより温度特性や長期使用による特性変化の影
響を受けずに測定できる。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図により説明する。第１
図は洗剤濃度検知装置の全体構威を示している。洗濯槽
１にある洗濯液２は電磁弁３ａが開きピストン４が上に
行ったとき加圧器５の内部に逆流防止弁６ａが開き送液
される。次にピストンが下がると逆流防止弁６ｂが開き
細管７まで送液され開口部にて液滴８が生成され次々と
滴下する。この時発光素子ＬＥＤ９と受光素子ＰＤＩＯ
の光路はさえぎられ、ＰＤでの受光量が変化する。

この変化する周期が滴下時間間隔であり光学測定回路で
時間計測し洗濯機制御回路ｌ２で読みとる。この時検出
器の特性変化を補正するため洗濯に用いた洗剤を含まな
い水を次に電磁バルブ３ｂを開き洗濯液のときと同様に
滴下させ測定する。

この結果から洗濯液の測定結果を補正し洗濯行程におけ
る洗濯あるいはすすぎを制御する。

第２図は本発明による洗剤濃度検知器を用いて洗剤濃度
応答について調べた結果を示す。横軸は洗濯に用いる基
準洗剤濃度に対する洗剤量比を表し、縦軸は水に対する
洗濯液の滴下時間間隔を表わしている。この結果から本
発明による検知器を用いると洗剤濃度を．モニタできる
ことが分った。

第２の実施例を第３図により説明する。第３図は第１の
実施例における洗剤濃度検知装置を用いた全自動洗濯機
のコントロール部のブロックダイヤグラムである。各セ
ンサを用いて洗浄，すすぎ，脱水等の洗濯行程を制御し
ている。センサとしては蓋センサ１３，アンバランスセ
ンサ１４，圧力センサ１５，洗剤濃度検出器１６を有し
、操作ボタン入力回路１７の入力に従いプログラムが設
定され表示回路ｉｓ，ｌＩｉ動回路工９に出力する。

洗浄，すすぎ，脱水の時間は代表的な汚れを設定し、標
準サイクルとしてすでにマイコン２０の記憶回路２１に
記憶させている。洗濯サイクルは標準とセンサ制御の２
通りのサイクルを入力パネルにより選択できる。またこ
れら全自動運転以外にも手動運転ができるように各洗浄
，すすぎ，脱水が個別に設定できるボタンを用意してい
る。これらはタイマ回路２９により行程移行が行なわれ
る。全自動運転の場合各センサにより洗濯行程を制御す
る。

蓋センサは脱水時等洗濯物投入口の蓋を開けたとき信号
を発し入力回路２２を経て入力判定，出力制御回路２３
により判定し出力回路２４より駆動回路に信号を送り脱
水槽にブレーキをかけモータ２５の運転を一時停止させ
る。アンバランスセンサは脱水時の槽の揺れを検帛し、
もしアンバランスが発生した場合脱水運転を一時停止し
、布の片寄りをなくした後再度脱水を行う。またどうし
てもアンバランスが解消できない場合異常を報知＄２６
で知らせる。圧カセンサは洗濯機内の水位を検知し給水
の完了，排水の完了，給水能力の判断などを行い給水弁
２７，排水弁２８などを開閉させる． 洗剤濃度検出器は洗濯開始時に投入した洗痢量が適正か
どうかを判定し．もし不足の場合はさらに洗剤の追加投
入を行う。すすぎ時においてはすすぎが充分行なわれて
いるか、すすぎ液中の洗剤量を連続モニタし、すすぎ完
了とともに信号を出し次の脱水行程に移る。以上のよう
に各センサを使いマイコンの演算処理，判断機能を活用
してきめ細かな洗濯の自動化が可能となった。

〔発明の効果〕

本発明によれば、洗濯液の洗剤量を検知することができ
るので洗濯機による洗濯行程のタイミング等を自動制御
できる効果がある。また検知手段に一対の発光，・受光
素子を用いることにより洗濯液と非接触で測定できるの
でセンサの劣化を防ぐことができる６さらに滴下方法と
して一定の圧力−１１ー −１２− ？送液することにより滴下時間を等間隔とすることがで
き信号処理回路が容易になる。高さの異なる２ケ所より
重力のみで滴下する方法ではポンプ等の送液システムな
しで検知器を構威することができる。また滴下状態を測
定する発光，”受晃黍子の位置を細管の開口端近くに設
置することにより液滴の大きさ、透明度も精度高く測定
できる。洗剤を含まない水で測定した結果で補正するこ
とにより長期使用時における特性変化あるいは温度特性
変化の影■響を受けない効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の洗剤濃度検知装置の全体構
或図、第２図は洗剤濃度検゛知装置の洗細濃度応答を示
す図、第３図は洗剤濃度検知装置を用いた全自動洗濯■
機のコントロール部のブロックダイヤグラムである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、洗剤が溶けている洗濯液の表面張力あるいは界面張
   力を検出し、この検出に基づいて洗い、あるいはすすぎ
   行程を制御することを特徴とする洗濯機。 ２、対向せしめ設置した発光素子および受光素子の光路
   をさえぎるよう洗剤の溶けた洗濯液を滴下せしめ、該受
   光素子の出力変動により滴下時間間隔あるいは液滴の大
   きさあるいは液滴の透明度などの滴下状態を検出し水溶
   液中の洗剤濃度を検出することを特徴とする洗剤濃度検
   知装置。 ３、請求項第２項記載の洗剤濃度検知装置において、洗
   剤の溶けた洗濯液を一定加圧せしめ、あるいは一定速度
   で送液せしめ細管の開口端より滴下させる滴下機構を設
   けたことを特徴とする洗剤濃度検知装置。 ４、発光素子および受光素子を液滴が生成され滴下する
   細管の開口端付近に設けたことを特徴とする請求項第２
   項記載の洗剤濃度検知装置。 ５、滴下状態測定において測定対象である洗濯水の滴下
   状態を洗剤を含まない水での滴下状態と比較し補正する
   ことを特徴とする請求項第２項記載の洗剤濃度検知装置
   。 ６、洗剤の溶けた洗濯液を洗濯槽の高さの異なる２ケ所
   よりそれぞれ重力で送液せしめ細管の開口端より滴下せ
   しめ、それぞれに洗剤検知装置を設けたことを特徴とす
   る洗濯機。