JPH0299262A - 特殊回転鍋及びその搬送台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、溶湯を収容し、処理し、鋳型に鋳造するた
めの特殊回転鍋、及びこの特殊回転鍋を搬送するための
搬送台車に関する。

［従来の技術］ 製鋼工程及び溶銑予備処理工程においては、溶湯を次工
程に搬送するために、取鍋及び溶銑鍋等の多数の鍋が使
用される。例えば、転炉溶鋼を大型の取鍋に受鋼し、こ
れを転炉工場から鋳造工場まで搬送する間に、ＬＦ法あ
るいはＲＨ脱ガス法等の取鍋精錬を実施する。ＬＦ設備
及びＲＨ脱ガス設備は、取鍋を受入れて溶鋼を処理する
ために、攪拌ガス供給装置、副原料投入装置、リフトテ
ーブル等の種々の装置を備えている。

従来の取鍋及び溶銑鍋は、カップ状をなし、その底部に
吐出ノズル及び攪拌ガス吹込みノズルを有している。

［発明が解決しようとする課ｆｆｉ］ しかしながら、従来の取鍋及び溶銑鍋においては、吐出
ノズル及び攪拌ガス吹込みノズルを共に容器底部に設け
ているので、一方を開けて他方を閉じたときに、閉じた
ほうのノズル孔に溶湯が差込み凝固し、ノズル詰まりを
起こし易い。このため、吹込みガスの溶湯攪拌力が低下
し、初期の溶湯吐出速度が変動する等の種々の不都合を
生じる。

特に、吹込みガスによる溶湯攪拌力が低下すると、溶湯
及びスラグの反応が促進されず、処理が長時間に及ぶの
で、処理コストが上昇するという問題点がある。

この発明は、かかる事情に鑑みてなされたちのであって
、ノズル詰まりを生じることなく、溶湯を強攪拌するこ
とができる特殊回転鍋を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る特殊回転鍋は、円筒状の鍋本体と、鍋本
体の軸が実質的に水平となる姿勢で鍋本体を転動させる
手段と、鍋本体の側周部に設けられ、溶湯を鍋本体に受
入れる装入口と、装入口とは反対側の鍋本体側周部に設
けられ、溶湯にガスを吹込む多数の細孔が形成されたガ
ス吹込みノズルと、このガス吹込みノズルにガスを供給
する手段と、鍋本体 の側周部に設けられ、鍋本体内の溶湯を吐出する吐出ノ
ズルとを有し、前記吐出ノズル が最下部に位置するときに、前記装入口及びガス吹込み
ノズルが湯面より高いところに位置することを特徴とす
る。この場合に、多数の細孔が形成された前記第１のガ
ス吹込みノズルが最下部に位置するときに、湯面より低
いところに位置する第２のガス吹込みノズルを有し、第
１及び第２のガス吹込みノズルのそれぞれを介して溶湯
にガスを吹込むようにすることが好ましい。更に、この
場合に、吐出ノズルが流ｔｉｌ調節機能を有するスライ
ディングノズルであることが好ましい。

また、この発明に係る特殊回転鍋の搬送台車は、円筒状
の鍋本体の側周部の一部がはまり込むような凹所が形成
された載置台と、凹所にはめ込まれた鍋を軸回りに回転
させる手段と、載置台を走行させる手段とを有すること
を特徴とする。

［作用コ この発明に係る特殊回転鍋及びその搬送台車においては
、装入口が上側に位置する姿勢で鍋本体を台車の凹所に
はめ込み、第１及び第２のガス吹込みノズルから鍋本体
内にガスを吹込みつつ、溶湯を鍋本体内に装入する。次
いで、鍋を台車上で回転させ、第１及び第２のガス吹込
みノズルを湯面より上方に位置させ、この姿勢のままで
鍋を処理設備まで搬送する。この間、第１及び第２のガ
ス吹込みノズルを湯面より上方に位置させているので、
ノズル詰まりを生じない。処理設備に至ると、鍋を再び
回転させ、第１のガス吹込みノズルを最下部に位置させ
、第１及び第２のガス吹込みノズルから溶湯にガスを吹
込み、溶湯を攪拌しつつ処理する。処理終了後、鍋を再
び回転させ、吐出ノズルを最下部に位置させ、この姿勢
のままで鍋を鋳造設備まで搬送する。鋳造設備に至ると
、吐出ノズルを開け、溶湯を鋳型に注入する。

［実施例］ 以下、添付の図面を参照してこの発明の実施例について
具体的に説明する。

第１図乃至第４図に示すように、回転鍋１０の本体１２
は、円筒状をなし、その両端面にトラニオンリング１８
、その側周面に装入口１４．吐出ノズル１６．第１及び
第２のガス吹込みノズル２０．２２をそれぞれ有してい
る。鍋１０は鉄皮で覆われ、鉄皮に耐火物が内張すされ
ている。装入口１４は、鍋本体１２に対して偏心して設
けられ、その開口１５の大きさは鍋本体１２の径の１／
２程度である。１対のトラニオンリング１８が鍋本体１
２の軸に沿って鍋本体１２の両端面に取付けられており
、後述する搬送台車の回転ギアにトラニオンリング１８
が噛合わされて鍋１０の全体が水平軸回りに回転される
ようになっている。

吐出ノズル１６が、装入口１４から約９０″回転した位
置に設けられている。吐出ノズル１６は、スライディン
グ式であり、鉄皮に固定された固定プレート及び固定プ
レートに対してスライドするように取付けられたスライ
ディングプレートを有している。

第１のガス吹込みノズル２０が、装入口１４から約１８
０°回転した位置に設けられている。第１のガス吹込み
ノズル２０は、全部で３個あり、鍋本体１２の長手に沿
って３個が等間隔に並んでいる。この第１のノズル２０
は、ガス溜り室及びこれに連通ずる多数の細孔を有する
耐火物製のマルチホールプラグ（ＭＨＰ）である。

第２のガス吹込みノズル２２が、装入口１４から約２４
０’回転した位置に設けられている。第２のガス吹込み
ノズル２２も、上述の第１のガス吹込みノズル２２と同
様に３個が鍋本体長手方向に等間隔に並んでいる。この
第２のノズル２２は、ステンレス鋼製の二重管ノズルで
ある。また、ノズル２２のガス吹込み通路は、第１のノ
ズル２０を最下部に位置させたときに、水平になるよう
に形成されており、湯面にほぼ平行にガスが噴射される
ようになっている。

下記に、鍋１０の各部寸法を示す。

鍋本体１２は、内径が３８００ｍｍ、外径が４２００ｍ
ｍ。

長手方向の長さが４２００ｍ５、耐火物の厚さが３００
■である。また、装入口１４は、内径が２０ＱＯａｍ、
高さが９００１である。更に、第２のガス吹込みノズル
２２は、第１のガス吹込みノズル２０が最下部に位置す
るときに底部内面から９００−　　以下のところに開口
している。

次に、第５図乃至第９図を参照しながら、上記の回転鋼
を用いて受鋼から鋳造に至るまでの各工程について順次
説明する。

搬送台車３０は、複数対の駆動車輪３２により支持され
、軌道（図示せず）上を走行するようになっている。台
車３０の載荷部中央には凹所３１が形成され、回転＃１
４１０が凹所３１にはまり込むようになっている。また
、台車３０は、凹所３１の両端に回転装置（図示せず）
を有しており、回転装置のギアが鍋のトラニオンリング
１８に噛合うようになっている。

第５図は、転炉出鋼時における転炉及び台車に搭載され
た回転鋼を示す模式図である。回転鋼１０を、装入口１
４が上側に向く姿勢で搬送台車３０上に搭載し、ガス配
管２１．２３を各ノズル２０．２２に接続する。吹錬終
了後の転炉３を約９０°傾動させ、出鋼口４の部材５を
フレキシブルジヨイント６を介して鍋の装入口１４に接
続する。ノズル２０．２２から不活性ガスを鍋１０に吹
込み、鍋内を不活性ガス雰囲気とする。不活性ガスを吹
込みつつ、出鋼口４を開け、転炉溶鋼２を鍋１０に出鋼
する。出鋼量が約５０トンを越すと、第２のノズル２２
のガス吹込み口が溶鋼に浸漬される。更に、溶鋼装入を
続け、出鋼量が約７５トンに達すると、出鋼口４を閉じ
る。このときの溶鋼の深さは最深部で約１２０Ｏｎ＋ａ
＋であり、フリーボードは約２４００＋ｕ＋となる。し
たがって、出鋼停止時において、吐出ノズル１６は湯面
上方に位置する。

転炉３と鍋１０との接続を解除し、鍋１０を９０”回転
させ、第１及び第２のガス吹込みノズル２０．２２を湯
面上方に位置させる。ガス配管２１．２３を取外す。第
６図に示すような姿勢で鍋１０を台車３０により脱ガス
設備に搬送する。

第７図に示すように、脱ガス設備に到着すると、ガス配
管２５．２７をノズル２０．２２にそれぞれ接続し、不
活性ガスを吹込みつつ鍋１０を９０″回転させ、装入口
１４を再び上に向ける。

排気ダクト４０をフレキシブルジヨイント４２を介して
装入口１４に接続し、ダクト４０を介して鍋内のガスを
排気する。ノズル２０．２２へのガス供給量を増加させ
て溶鋼２を強攪拌しつつ、シュータ４４を介して溶鋼２
に所定量の合金材及び副原料を添加し、溶鋼を目標成分
に調整する。脱ガス処理後、ダクト４０の接続を解除し
、吐出ノズル１６が最下部に位置するように、鍋１０を
９０″回転させる。ガス配管２５．２７を取外す。

装入口１４が水平方向を向く姿勢で、鍋１０を連続鋳造
設備に搬送する。

第８図に示すように、鋳造設備のクレーン５０のフック
５１．５２をそれぞれトラニオンリング１８、吊り金具
５３に掛け、鍋１０を台車３０から吊上げ、吐出ノズル
１６に浸漬ノズル５５を取付ける。これを連続鋳造設備
のタンデイツシュカーに搭載し、鋳型６０の上方に搬送
する。

第９図に示すように、鋳型６０の上方にて装入口１４に
盲板５７を取付け、開口１５を塞ぐと共に、ノズル２０
．２２にガス配管５８．５９を接続する。鍋１０に不活
性ガスを供給し、溶鋼２の酸化防止を図る。鍋１０を下
降させ、浸漬ノズル５５を鋳型６０のキャビティに挿入
する。次いで、ノズル１６を開け、鋳造を開始する。鋳
造開始と共にダミーバー（図示せず）を所定速度で引抜
く。

鋳型６０により溶鋼２を冷却し、凝固殻を形成する。凝
固殻を多数のガイドローラ６２で案内しつつスプレィ冷
却し、これを完全凝固させて鋳片６４とする。

上記実施例によれば、ＲＨ脱ガス炉を使用することなく
、溶鋼を強攪拌しつつ脱ガス処理することができる。ま
た、受鋼時及び鋳造時における溶鋼の酸化を有効に防止
することができる。

なお、上記実施例では、溶鋼鍋として使用する場合につ
いて説明したが、これに限られることなく、回転鋼を溶
銑鍋として使用してもよい。

［発明の効果］ この発明によれば、処理時にはガス吹込みノズルを湯面
下方に位置させ、溶湯をガス攪拌し、非処理時にはガス
吹込みノズルを湯面上方に位置させるので、ノズル詰ま
りを生じることなく、溶湯を強攪拌することができる。

このため、ＬＰ処理、脱ガス処理、溶銑予備処理等の種
々の処理を同一の鍋で効率良く行うことができ、精椋全
体の処理時間を大幅に短縮化することができる。

また、鋳造鋼としても用いることができ、鋳造時にガス
吹込みノズルを介して鍋内に不活性ガスを吹込むことに
より溶湯の酸化を有効に防止することができる。

更に、鍋の姿勢を種々変えることができるので、鍋の保
守点検作業が容易になる。

また、更に、搬送途中においてノズルを交換することも
可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例に係る特殊回転鍋の横断面図
、第２図は特殊回転鍋の縦断面図、第３図は装入口の側
から見た特殊回転鍋を示す図、第４図は特殊回転鍋を概
念的に示す斜視図、第５図乃至第９図は受鋼から鋳造ま
での各工程における特殊回転鍋をそれぞれ示す模式図で
ある。 １０：回転鋼、１２；鍋本体、１４：装入口、１６：吐
出ノズル、１８；トラニオン、２０；第１のガス吹込み
ノズル（ＭＨＰ）　、２２　；第２のガス吹込みノズル
（二重管）、３０；台車、３１；凹所、３２；車輪 第３図 １ら 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）円筒状の鍋本体と、鍋本体の軸が実質的に水平と
   なる姿勢で鍋本体を転動させる手段と、鍋本体の側周部
   に設けられ、溶湯を鍋本体に受入れる装入口と、装入口
   とは反対側の鍋本体側周部に設けられ、溶湯にガスを吹
   込む多数の細孔が形成されたガス吹込みノズルと、この
   ガス吹込みノズルにガスを供給する手段と、鍋本体の側
   周部に設けられ、溶湯を吐出する吐出ノズルと、を有し
   、前記吐出ノズルが最下部に位置するときに、前記装入
   口及びガス吹込みノズルが湯面より高いところに位置す
   ることを特徴とする特殊回転鍋。（２）多数の細孔が形
   成された前記第１のガス吹込みノズルが最下部に位置す
   るときに、湯面より低いところに位置する第２のガス吹
   込みノズルを有し、第１及び第２のガス吹込みノズルの
   それぞれを介して溶湯にガスを吹込むようにしたことを
   特徴とする請求項１記載の特殊回転鍋。 （３）吐出ノズルが流量調節機能を有するスライディン
   グノズルであることを特徴とする請求項１記載の特殊回
   転鍋。 （４）円筒状の鍋本体の側周部の一部がはまり込むよう
   な凹所が形成された載置台と、凹所にはめ込まれた鍋を
   軸回りに回転させる手段と、載置台を走行させる手段と
   を有することを特徴とする特殊回転鍋の搬送台車。