JPH029684Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案はビーチサンダル、散歩用シユーズサ
ンダル等のサンダルに係り、足の甲部あるは甲部
と踵部の固定をよくして歩行がスムーズで靴の機
能を持たせたサンダルに関するものである。

〈従来の技術とその問題点〉 サンダルとしては、従来ビーチサンダルや突つ
かけサンダルのようなものが知られており、これ
らは底部材と同材料あるいは異種材料からなる下
駄の鼻緒のような固定具で足を固定するようにし
たビーチサンダルあるいは足の甲部に相当する位
置に帯状バンドを固定具として取付けた突つかけ
サンダルである。

しかして、これらのサンダルは何れも殆んど素
足で履用するものであり、従つて鼻緒や帯状バン
ドの材質によつては足のこれらに接触する部分が
皮むけしたりして長距離を履くには不適当であ
る。

また、特に帯状バンドにおいては足の固定が充
分でないという欠点もあつた。

〈問題点を解決するための手段〉 この考案は上記の鑑みて、足への固定が確実で
しかも足の接触部分が皮むけなど起すことのない
サンダルを提供することを目的とするものであ
る。

即ち、この考案は積層底部材の上部基板の両側
縁部にかけて足あたりがよく伸縮性またはクツシ
ヨン性を有するバンド部材を取付け、さらに該バ
ンド部材上に締着部を有するベルトを取付けてな
るサンダルである。

〈作用〉 以下、この考案のサンダルを図面により説明す
る。

第１図はこの考案の第１の実施例を示す斜視図
である。

同図において、１は合成ゴムおよび／または合
成樹脂基板の積層にて形成した積層底部材であ
る。２は足の甲部付近を固定するバンド部材であ
り、該バンド部材２は底部材１の上部基板３の両
側縁に切込み４を設けて、該切込み４内にバンド
部材２の先端を挿込んで基板３の裏側で接着また
は縫着の手段により取付けてある。また該バンド
部材２の上部には締着部６を有するベルト５がバ
ンド部材２の両側縁に縫着７するようにして形成
されている。

この考案のサンダルは上記した構造からなり、
足の甲部をバンド部材２で抑え、さらにベルト５
を締着部６で締付けることにより、その固定を確
実にするものである。

この考案において、２のバンド部材は合成ゴム
あるいは合成樹脂の溌泡体あるいはその両面に足
あたりのソフトな基布を貼合わせた伸縮性の構造
のものが好ましい。またスパンボンド（ポリウレ
タン系）などの伸縮性を有する編物、織物やクツ
シヨン性を有する不織布、伸縮性のある基布を使
用したストレツチ製合成皮革、皮革または合成皮
革の中にゴムを挿入して縮めた形で固定させ伸縮
性をもたせた素材なども使用できる。

バンド部材２の上に設けるベルト５としては、
天然繊維、合成繊維（綿、ナイロン、ポリプロピ
レン等）の帯状織物、皮革、合成皮革等の伸縮性
のない強度の高い素材や強度のある不織布などが
よく、その幅はバンド部材のそれよりやや狭くし
て足の甲部に直接接触しないようにすることが望
ましい。このベルト５の締着部６は図示のような
尾錠のほかマジツクフアスナーを用いてもよい。

底部材１は図示のように複数個の積層体からな
り、この積層体は合成ゴムおよび／または合成樹
脂の基板を、軽量にしてクツシヨン効果大で履き
心地のよいように適宜組み合わせて形成してやれ
ばよい。

また合成ゴムや合成樹脂の基板を発泡体とし、
他の素材との複合体とすることもできる。

第２図はこの考案の他の実施例を示すものであ
つて、ベルト５とバンド部材２よりなる固定具を
第１図と同じ足の甲部のあたる個所とともに足首
付近にも取付けたものである。このように固定具
を２ケ所に設けると、これを履用した場合、後方
の固定具により踵部がサンダルから離れることが
ないため、かなりの長距離にこのサンダルを使用
することができる。従つて２ケ所に固定具を取付
けたサンダルにおいては靴としての性質を持たせ
ることができ、疲れにくいという利点も有してい
るのである。

しかして第２図のように２ケ所に固定具を設け
る場合には後方に取付けるバンド部材の方を前方
のバンド部材より幅広くする方が脱げにくくて好
ましい。

このように２ケ所に固定具を設けて場合には、
底部材の屈曲部分はより曲がりやすい材質とする
か、または構造的に曲がりやすくして返り（フレ
キシビリテイ）のよい構造にすることが好まし
い。

〈考案の効果〉 以上説明したように、この考案は固定具がバン
ド部材とベルトよりなるサンダルであつて、固定
具で足の固定をした時、従来のサンダルよりクツ
シヨン性を与え、それによつて足にフイツト感を
与え、履く人の足にあつた一般の履物をはいてい
るような安定した感覚で歩行することができ、従
つて、長い距離でも疲れることなく使用できると
いう実用的効果は大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの考案のサンダルの斜
視図である。 １…底部材、２…バンド部材、３…上部基板、
４…切込み、５…ベルト、６…締着部、７…縫着
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 積層底部材の上部基板の両側縁部にかけて伸
   縮性を有するバンド部材を取付け、さらに該バ
   ンド部材上に締着部を有するベルトを取付けて
   なるサンダル。 (2) 締着部を有するベルトを上面に取付けたバン
   ド部材を積層底部材の上部基板の前方と後方の
   ２ケ所に取付けてなる実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のサンダル。 (3) 積層底部材が合成ゴムおよび／または合成樹
   脂基板の積層よりなる実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のサンダル。 (4) 上部基板が皮、合成皮革、ビニルレザー、あ
   るいは芯材を皮、合成皮革、ビニルレザー、織
   布、不織布等で被覆した素材からなる実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のサンダル。