JPH027500A

JPH027500A - 電磁シールドシートおよびその製造方法

Info

Publication number: JPH027500A
Application number: JP15672488A
Authority: JP
Inventors: Masahiro Oguchi; 小口　昌弘; Yoshio Harakawa; 原川　義夫
Original assignee: Teikoku Piston Ring Co Ltd
Current assignee: TPR Co Ltd
Priority date: 1988-06-27
Filing date: 1988-06-27
Publication date: 1990-01-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、静磁気シールド・低周波磁気シールド（以下
「電磁シールド」という）効果を有する非晶質合金扁平
粉複合ゴムシートからなる電磁シールドシート及びその
製造方法に関する。

（従来の技術）近年マグネットを利用した商品は、ネックレス、ハンド
バッグ、自動車部品に数多く採用されているために、靜
磁堝中に各種の電気機器がさらされ、磁気の障害を受け
る機会が増加している。

また低周波磁界としてはモーターからの磁界による電気
機器障害がある。家庭の電化度はモーターの数によって
決まるといわれる程であり、ミニモータから冷蔵庫用の
モーターまでパソコン等家庭用デジタル製品に与える電
磁気障害を与える汚染源も多い、その一方で「現金から
カードへ」と言われる様に、磁気により変化してしまう
商品が数多く民生品として使用されている。

したがって、エレクトロニクス機器や商品を静電気及び
／又は電磁波の悪影響から遮蔽し、保護するためのシー
ト材料が多く提案されている。

従来、静電気保護シート材としては、金属箔または金属
粉を含有する導電性シートが用いられているが、電磁波
保護効果は十分といえないものであった。また、靜磁界
・低周波磁界用保護材として、鉄板・電解鉄箔・パーマ
ロイ板等が使われていたが、保護効果は十分とは言えな
いものであった。これらは特に加工が難しいなめ、所望
の形状のシールド体とするには特殊なプレス等を必要と
し、また既存のエレクトロニクス機器にユーザーが後か
ら取り付けることは至難である。

特開昭５９−２０２６９７号公報によれば、平均アスペ
クト比が３〜３０００、平均長さが０．１〜３０ｍｍの
非晶質磁性合金の繊維を４５容量％以下エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン樹脂等に分散
した電磁シールド材料が提案されている。

（発明が解決しようとする課題）本発明者等は、非晶質合金粉を樹脂に分散した電磁シー
ルド材料の特性を種々検討し、所望の保護効果を達成す
るためには非晶質合金をかなりの程度の厚さの樹脂に分
散させる必要があり、このため電磁シールド板の剛性が
高くなり、折り曲げ・復元性に劣るという欠点が招かれ
ることを見出した。

（課題を解決するための手段）本発明は、非晶質合金を用いた電磁気シールドシートに
おいて、厚さ５〜５０μｍ、アスペクト比（但し、アス
ペクト比は厚さに対する最大長さの比である）１００〜
ｉｏ、ｏｏｏの扁平粉状非晶質合金を複層のゴムシート
間に、シールドシートの全容積に対して５００〜１５０
０ｋｇ／ｍ３１層状に配置したことを特徴とする電磁シ
ールドシートを提供する。

以下、本発明の詳細な説明する。

従来電磁シールドに使われていた鉄板・電解鉄箔は電磁
シールド特性は良好と言えるが、残留磁気が高くそのた
め２次汚染を引き起こすことがあるため、本発明におい
ては非晶質合金を電磁シールド効果を担う磁性・導電材
料として使用する０本発明に用いられる非晶質合金の組
成については、それが外部磁場から機器を十分に保護す
るに足る高い透磁率と導電率を有している限り、格別の
限定はなく、−最にＣＯ２ＮｉやＦｅを主成分にＢ、Ｓ
ｉ、Ｃ及びＮｂ、Ｃｒ％Ｍｏから選ばれた１種以上を添
加して得られる非晶質合金から選ばれる。

また、非晶質合金の特性を代表する軟磁性としては、１
．０００ガウスのマグネット中に暴露されても、暴露後
の残留磁気が０．１ガウス以下の残留磁気特性のものが
２次汚染がなく、また、繰り返し使用できるため好まし
い、このような特性を充たす、例えば、ＣＯ７（ＩＦ　
ｅ　ｓＳ　ｉ　ｔｏＢ　ｔｓ、Ｆ　ｅ　３＊Ｎ　ｉ　ｕ
ｓ　１ｔｏＢ　ｔｚなどを用いることができる。

本発明に用いられる非晶質合金粉平粉のアスペクト比は
１００〜１０，０００、好ましくは５００〜６．０００
の範囲である。

アスペクト比が１００未満であると磁気抵抗が増大し、
１０，０００を越えるとフレキシビリティが劣るため、
アスペクト比は１００〜ｉｏ、ｃ＞ｏｏの範囲とする。

また、本発明に用いられる非晶質合金扁平扮の厚さは５
〜５０μｍの範囲である。厚さが５μｍ未満であると、
穴あきの扁平体となり磁気抵抗が増大し、５０μｍを越
えるとシートのフレキシビリティが劣化するため、厚さ
は５〜５０μｍの範囲とする。

扁平粉の使用量はシート全体の体積に対して５０Ｃ）〜
１５００ｋｇ／ｍζ好ましくは７５０〜１２５０ｋｇ／
ｍ’である。使用量が５００ｋｇ／ｍ’未満であると磁
気抵抗が高くなりシールド効果が劣り、１５００ｋｇ／
ｍ’をこえるとシールド効果は増大するがシートのフレ
キシビリティが劣化する。

よって、扁平粉の使用量は５００〜１５００ｋｇ／ｍ’
の範囲とする。シートの基板に使われ、非晶質合金扁平
粉を間挿するゴムは、フレキシビリティのある加硫とし
、天然ゴム・ネオプレンゴム・クロロプレンゴム・シリ
コーンゴム・ハイパロンその他合成ゴムあるいは、カー
ボン入り導電性ゴムを使用する。導電性ゴムとしては天
然ゴム・ネオプレンゴム・クロロプレンゴム・シリコン
ゴム・ハイパロンその他合成ゴムへのカーボン添加量の
調整により比導電率が１０２〜１０６Ωｃｍとなる様調
整されたものが使用される。

比導電率が１０２Ωｃｍ未満の場合、その為に導電率を
上げる必要が生じ、その結果導電率を上げるための顔料
が多くなり、ゴムのフレキシビリティが劣り、１０’Ω
ｃｍを超えると静電シールド効果が失われるため、この
範囲の導電率が好ましい。

本発明において基板として使用されるゴムシートの厚み
は０．１〜２ｍｍの範囲にあることが好ましい、ゴムの
厚みが薄すぎると非晶質合金扁平粉を安定して保持する
ことができなくなり、厚すぎるとフレキシビリティが劣
化するので、適宜ゴムの厚さを定める必要がある。ゴム
シートの層数は３〜５が好ましい、上記したゴムシート
の厚み７層数を充足するシールドシート全体の厚みは０
．３〜１．０ｍｍとすることが望ましい。

本発明に係る電磁シールドシートは、厚さ５〜５０μｍ
、アスペクト比１００〜１０，０００の扁平粉状非晶合
金を中間に配置した複数のゴムシートをホットプレスす
ることにより扁平粉状非晶合金をゴムシート間に圧着す
ることによって、製造することができる。

シートを重ね加熱する温度は１５０〜１６０℃、加圧力
は、５０〜６０　ｋ　ｇ／　ｃ　ｍ”、加圧時間は１０
〜３０分閘が好ましい、このホットプレス中、軟化した
ゴムの一部は扁平粉の間の間隙に侵入するため、ゴムと
扁平粉との固着が強固になる。

（作用）本発明の電磁シールドシートは、ゴムシートの間に非晶
質合金扁平粉を密な集まりである層として充満させるこ
とができるので、ゴム等に一様に非晶質合金を分散させ
るシートに比べて、同一体積のシートに比べ静磁場・低
周波磁場シールド特性に優れるか、あるいは同じシール
ド特性の場合はシートの体積を少なくすることができる
。

扁平粉を複数のゴム層間に分散させることにより、ゴム
のフレキシビリティを損なうことなく、シールド効果も
発揮できる。

（実施例）以下、実施例により本発明の詳細な説明する。

実施例　１通常の片ロール非晶質作製装置により作製した非晶質合
金組成Ｃ０７゜Ｆｅ、Ｓｉ、。Ｂ１％の扁平粉で第１表
のＮ００１〜８に示される寸法のものを用意した。

シリコンゴムシート（加ｉｔ）又は導電ゴムシート（比
抵抗、１０３Ωｃｍ）の厚さ０．ｌｍｍＸｌｍＸ１ｍの
５枚のものを用意し、眉間に第１表に示される量の粉末
を散布した。次にシートを重ね、温度１５０〜１６０℃
、圧力５０〜６０ｋｇ／ｃｍ２の条件で２０分間ホット
プレスした。

実施例２組成Ｆ　ｅ　３９Ｎ　ｌ　３９ｓ　ｌ　１（ＩＢ　１２
の非晶質合金扁平粉（厚さ１０〜３０μｍ、幅０．５〜
２．０ｍ／ｍ、長さ１０〜２０ｍ／ｍ、アスペクト比５
００〜８００のものをシリコンゴムシートに５００ｇ１
０．５ｔ／ｍ”の比で配合し、磁気シールドを作製した
ところマグネットシールド性８９％、直流磁場シールド
性８０％、６０Ｈｚ交流磁場シ一ルド性７８％の結果が
得られた。

比較例　１第１表のＮ００５の非晶質合金をＮ００５と同一の割合
でポリプロピレン樹脂に混錬し、成型した厚み１゜０ｍ
ｍシートのマグネットシールド性では７０％、直流磁場
シールド性は５５％、６０Ｈｚ交流磁場シールド性は５
４％、の結果が得られた。

（以下余白）（発明の効果）本発明は、上述のように非晶質合金粉平粉をゴムシート
の複層間に層として配置することにより、静磁界・低周
波磁界に対して優れた保護効果を有し、フレキシビリテ
ィの高いシートを提供するものである。

このため、シートを適当な大きさに切断し、曲げてハウ
ジングの内側に接着することにより容易に機器の電磁シ
ールドとすることができる。

また、厚みを０．３〜１．０ｍｍとすると、電子機器の
ハウジング内の取り付はスペースが非常に少なくなる。

さらに、本発明の方法は、非晶質合金粉の分散むらを生
じ易い混合工程がないため、非晶質合金粉を一様に分布
させることができるなどの製造上の利点が多い。

特許出願人　　　帝国ピストンリング株式会社特許出願
代理人　弁理士　村井卓雄

Claims

【特許請求の範囲】

１．非晶質合金を用いた電磁シールドシートにおいて、
厚さ５〜５０μｍ、アスペクト比（但し、アスペクト比
は厚さに対する最大長さの比である）１００〜１０，０
００の扁平粉状非晶質合金を複層のゴムシート間に、シ
ールドシートの全容積に対して５００〜１５００ｋｇ／
ｍ＾３、層状に配置したことを特徴とする電磁シールド
シート。
２．厚みが０．３〜１．０ｍｍであることを特徴とする
請求項１記載の電磁シールドシート。
３．厚さ５〜５０μｍ、アスペクト比１００〜１０，０
００の扁平粉状非晶質合金を中間に配置した複数のゴム
シートをホットプレスすることにより扁平粉状非晶質合
金をゴムシート間に圧着することによって、シールドシ
ートの全容積に対して５００〜１５００ｋｇ／ｍ＾３の
非晶質合金が含まれた複合体を得ることを特徴とする電
磁気シールドシートの製造方法。