JPH027355B2 - - Google Patents

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JPH027355B2
JPH027355B2 JP11483081A JP11483081A JPH027355B2 JP H027355 B2 JPH027355 B2 JP H027355B2 JP 11483081 A JP11483081 A JP 11483081A JP 11483081 A JP11483081 A JP 11483081A JP H027355 B2 JPH027355 B2 JP H027355B2
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calcium acetate
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Yoshiaki Oikawa
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Kyodo Yushi Co Ltd
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Kyodo Yushi Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は新規の固体潤滑剤の組合せを必須成分
とする潤滑組成物に関するもので、詳しくはカル
シウムフエライトと酢酸カルシウムの組合せを必
須成分として含有する潤滑組成物に関するもので
ある。
カルシウムフエライトは固体潤滑剤として優れ
た性質をもつていることは本発明者等が先に出願
した特願昭55−5214号明細書に開示した。
すなわちカルシウムフエライトは化学的に安定
な化合物であり、耐熱性が高く、潤滑個所におい
て優れた耐焼付性を示すもので一般に使用される
固体潤滑剤でありグラフアイト、二硫化モリブデ
ン等に較べてより優れた固体潤滑剤である。
所がこのカルシウムフエライトを各種の潤滑個
所に使用した場合に改良を要する点があることが
新たに見出された。それは比較的軽荷重の条件の
潤滑個所に使用した場合に必ずしも期待通りの高
性能を示さないことである。ここにおいてカルシ
ウムフエライトの優れた潤滑特性を広い範囲の潤
滑条件に適応させ産業上の利用範囲を広めるため
には軽荷重に対する潤滑性能を改良する必要に迫
られたのである。
本発明はかような目的を達成しようとして研究
を進めた結果得られたものであつて、カルシウム
フエライトと酢酸カルシウムを組合せ共存させる
ことにより軽荷重の条件の潤滑個所に使用して潤
滑性能が著しく改良された効果が得られるという
新規な知見に基くものである。さらに低温の軽荷
重の場合にも高温の軽荷重にも優れた効果がある
という新規な知見に基づくものである。すなわち
本発明はカルシウムフエライトと酢酸カルシウム
を必須成分とする潤滑組成物である。
ここで酢酸カルシウムは比較的低融点の化合物
でしかも高温で分解し易い化合物であるので、カ
ルシウムフエライトと混合し潤滑剤として使用し
た場合に普通の考え方からすれば低温軽荷重の条
件の潤滑個所に効果があることは当然予測し得て
も高温軽荷重の条件に効果があることは当然予測
し得ない所である。ところが本発明のカルシウム
フエライトと酢酸カルシウムの組合せの潤滑組成
物においては、低温の場合に限らず高温軽荷重の
条件にも効果が大きいことを研究の結果、知り得
たのである。この理由についてはまだ確証した訳
ではないがカルシウムフエライトと酢酸カルシウ
ムとは高温において反応して新しい潤滑物質を生
成しこれが高温軽荷重の条件で効果をもたらすも
のと推定している。酢酸カルシウムは250〜300℃
程度の温度でまず分解して炭酸カルシウムとな
り、より高温になるとさらに約825℃で分解して
酸化カルシウムとなる。
この酸化カルシウムとカルシウムフエライトが
高温(1000℃程度と推定)で固溶体をつくりこの
固溶体が高温軽荷重の条件で潤滑効果を発揮する
ものと推定している。すなわち低温の酢酸カルシ
ウムの安定な温度領域においてはカルシウムフエ
ライトと酢酸カルシウムの組合せが軽荷重におい
て潤滑効果を示し、それよりやゝ高温の炭酸カル
シウムの存在する温度領域においてはカルシウム
フエライトと炭酸カルシウムの組合せが存在して
軽荷重において潤滑効果を示し(また酢酸と潤滑
面の鉄と反応して酢酸鉄が生成し潤滑効果を示す
ことも、更に酢酸と鉄とカルシウムとが反応して
三者の複合塩を生成して潤滑効果を示すことも考
えられる)、さらに高温においてはカルシウムフ
エライトと酸化カルシウムの組合せが存在して潤
滑効果を示し、より高温では前述のカルシウムフ
エライト―酸化カルシウム固溶体が存在し該固溶
体もしくはカルシウムフエライトと該固溶体の組
合せが効果を示すこととなる。従つて低温から高
温までのあらゆる温度段階において軽荷重の条件
に適合するものといえる。
本発明者等はカルシウムフエライトと各種の潤
滑剤との組合せについて軽荷重の条件について研
究を進めた結果、カルシウムフエライトと酢酸カ
ルシウムの組合せには上記のように他の組合せに
は見られない特異性があり低温から高温にいたる
すべての温度範囲に効果があることを知り得たの
であつて、カルシウムフエライトと他の潤滑剤と
の組合せではかような効果は得られないことも知
り得た。また二硫化モリブデン、グラフアイトの
ような格子状層状固形潤滑剤と酢酸カルシウムと
の組合せの潤滑剤は特公昭40−13493号公報で公
知のものであるが、上述のような特殊な反応機構
はなく、本発明の潤滑組成物とは全く異なるもの
で、二硫化モリブデン、グラフアイトなどはカル
シウムフエライトより高温潤滑性能が劣るし、固
溶体をつくり高温軽荷重の条件に効果を示すこと
や、低温より高温にいたる各温度段階においてそ
れぞれ分解生成物が効果を示すことは考えられず
本発明の目的は全く達成し得ないものである。従
つて本発明はカルシウムフエライトと酢酸カルシ
ウムを必須成分として含有する潤滑組成物であつ
て、この両成分の組合せに特徴を有するものであ
る。
本発明のカルシウムフエライトと酢酸カルシウ
ムの混合比率は重量比で95/5ないし5/95が使
用し得る範囲であ67/33ないし33/67が適当な範
囲である。95/5ないし5/95の範囲外において
は上述の共同潤滑効果が発揮し得ず、本発明の目
的を達しないので不適である。
77/33ないし33/77の範囲内が両成分の効果の
バランスがよく高温における固溶体の性状も良好
で最も好適な範囲である。本発明に使用し得るカ
ルシウムフエライトは次の一般式 CaxFeyOx+3/2y (1) (式中のxは1または2、yはまたは4を示
し、xが1の場合はyは2または4、xが2の場
合はyは2を示す)で表わされるカルシウムフエ
ライト群から選ばれた1種または2種以上を主成
分とするものである。
カルシウムフエライト群は、元素の構成比、す
なわちCaOとFe2O3のモル比により 1 モノカルシウムフエライト CaFe2O4 (=CaO・Fe2O3) 2 ジカルシウムフエライト Ca2Fe2O5 (=2CaO・Fe2O3) 3 ヘミカルシウムフエライト CaFe4O7 (=CaO・2Fe2O3) があり、このうちジカルシウムフエライトが潤滑
性能が他の二者より優れていることが研究の結果
認められたが、他の二者も本発明の目的を十分に
達し得るものであり、いずれのものも本発明に使
用することができることは勿論である。
これらのカルシウムフエライト群は酸化鉄とカ
ルシウム化合物を反応させて製造するが、製造時
の両者のモル比を適当に選ぶことにより単一組成
のカルシウムフエライトを得ることができるし、
また任意の比率の混合物をつくることもできる。
本発明ではかならずしも単一組成にする必要はな
い。
本発明に使用するカルシウムフエライトで重要
なことはその純度で、該フエライトが主成分であ
ることが必要で、60重量%以上含有することが望
ましく、80重量%以上含有することが適当であ
り、さらに、95重量%以上含有することも最も適
当である。不純物としては、製造時における未反
応物である各種の鉄酸化物、酸化カルシウム及び
原料に含まれる不純物としてシリカ、アルミナ等
が考えられる。これらのうち、酸化カルシウムは
比較的影響しないが、酸化第二鉄、シリカ、アル
ミナは硬度が高く研摩作用を有し潤滑性に悪影響
を与えるため、出来るだけ含有しない様にするこ
とが望ましく、少くとも20重量%以下にすること
が望ましく、5重量%以下にすることが適当であ
る。
従つて、原料としての酸化鉄やカルシウム化合
物はできるだけシリカ、アルミナ等の不純物の含
有量の少ないものを使用することが望ましい。ま
た、製造条件は遊離の酸化第二鉄の生成量をでき
るだけ少なくなる様に選ぶことが望ましく、カル
シウム化合物の量を理論上より若干量過剰に使用
する方が良い。
カルシウムフエライト群の合成方法は、製鋼に
おける焼結鉱やペレツト等において研究されてお
り種々の方法があり、いずれの方法で製造しても
良い。カルシウムフエライト群の製造方法の一例
を次に示す。
酸化第二鉄と生石灰(酸化カルシウム)、消石
灰(水酸化カルシウム)、炭酸カルシウム等から
選定したカルシウム化合物を、酸化第二鉄/カル
シウム化合物=1/0.5〜1/2の範囲のモル比
で混合し溶融するまで加熱(1200〜1400℃、組成
比により異なる)し、数時間保持後冷却する。そ
の他、共沈や摩砕を利用し固相反応(700〜1000
℃)で合成する方法、湿式で合成する方法などが
ある。
上記の方法や他の方法にて製造されたカルシウ
ムフエライト群を本発明に使用するためには、ボ
ールミル、ジエツトミル等の粉砕機の微粉化する
が粒度は少なくとも平均径100μ以下にすること
が適当であり、0.1〜5μにすることが最も適当で
ある。100μより大きいと潤滑面への付着が弱い
ので効果的でなく、0.1μより小さくても使用でき
るが著しい性能の向上は認められず粉砕のコスト
アツプが大きく経済的に不利である。分散性、潤
滑性能、経済性等で総合的に判断すると0.1〜5μ
が適当である。
本発明に使用し得る酢酸カルシウムはすべての
形態のものを包含する。すなわち酢酸カルシウム
無水物(CH3COO)2Ca、酢酸カルシウム1水和
物(CH3COO)2Ca・H2O、酢酸カルシウム2水
和物(CH3COO)2Ca・2H2O、これらの混合物、
および有機物で表面を被覆処理したこれらの酢酸
カルシウム等の各種の形態のものが使用し得る。
しかし本発明の目的からいつて、酢酸カルシウ
ムは微粉状であつてカルシウムフエライトと混和
性が良く熱分解反応が容易に生起し得る形態のも
のが良い。また室温で安定であり取扱い易く、さ
らに入手し易く安価なものが実用的である。これ
らの点より酢酸カルシウム無水物または酢酸カル
シウム1水和物の微粉状のものが適当といえる。
また酢酸カルシウムの表面を有機物で被覆処理す
ると耐水性が向上しまた潤滑油類と混和して使用
する場合の分散性も向上し好ましいことである。
カルシウムフエライトと酢酸カルシウムの混合物
を表面処理すれば分散性はより向上しさらに好ま
しい。表面処理に使用する処理剤には表面を被覆
して撥水性および親油性を付与する効果を有する
ものでかつ高温潤滑に使用した場合に上記のカル
シウムフエライトと酢酸カルシウムの共同作用に
障害にならないものであることが必要である。
具体的にはメチレンビスステアロアミド、アル
キルケテンダイマー、エチレン尿素、親油性極微
粒子シリカゲル等をあげることができる。中でも
メチレンビスステアロアミドは本発明において表
面処理を行う目的を最もよく達し得るもので最も
適当である。
表面処理の処理方法にはボールミル中に処理剤
と酢酸カルシウムまたはカルシウムフエライトと
酢酸カルシウムの混合物とを入れ粉砕混和する方
法、処理剤を有機溶剤に溶解しその中に酢酸カル
シウムまたはカルシウムフエライトと酢酸カルシ
ウムの混合物とを入れ撹拌混和し吸着する方法等
の各種の処理方法をあげることができる。この内
第1の方法が均一な付着複合物を得ることがで
き、また引火等の危険性も少なくより適当であ
る。
本発明はその他の固体潤滑剤を併用することも
できる。本発明に併用し得る固体潤滑剤としては
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、炭酸カ
ルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、
ほう酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のカ
ルシウム化合物、マグネタイト、ウースタイト等
の鉄化合物、銀、亜鉛等の金属の粉末、ほう酸カ
リ、ほう砂、ほう酸、窒化ほう素等のほう素化合
物、二硫化モリブデン、硫化カルバミン酸モリブ
デン等のモリブデン化合物、ステアリン酸、ダイ
マー酸、オレイン酸等の有機酸およびそれらの
塩、酢酸亜鉛等の酢酸金属塩、硫化油脂、ジチオ
カルバミン酸亜鉛、塩素化パラフイン等をあげる
ことができる。この中では種々の検討の結果
PTFEが最も効果的であることが判つた。この理
由については完全に確認し得た訳ではないが、高
温においてカルシウムフエライトや酢酸カルシウ
ムと何等かの反応をなし、より好ましい状態を呈
するものと考えられる。固体潤滑剤の使用量はカ
ルシウムフエライトと酢酸カルシウムの合計量と
固体潤滑剤との重量比で60/40ないし100/0の
範囲内が好ましい。固体潤滑剤が40重量%以上に
なると耐熱性が低下し好ましくない。
これらの固体潤滑剤の表面処理すると分散性が
向上し好ましく、カルシウムフエライトと酢酸カ
ルシウムと固体潤滑剤の混合物を表面処理するこ
とが最も適当である。
本発明はカルシウムフエライトと酢酸カルシウ
ムの混合粉末、この二成分の1種または2種が表
面処理されている混合粉末、カルシウムフエライ
ト、酢酸カルシウム、その他の固体潤滑剤の混合
粉末、これらの1種又は2種以上が表面処理され
ている混合粉末の外これらの混合粉末を潤滑油類
と混合した混合物としても使用できる。この場合
の潤滑油類(基油)には潤滑剤として使用される
すべての油類が使用できる。例えば鉱物油、動植
物油、エステル油、シリコーン油、フツ素油等の
合成潤滑油、パラフインワツクス、マイクロクリ
スタリンワツクス、エステルワツクス等のワツク
ス類あるいはグリース、コンパウンド等の二次加
工された油類をあげることができる。基油に対す
る本発明の潤滑組成物の混合量は基油と潤滑組成
物粉末との重量比で99.9/0.1ないし0/100の範
囲内のすべてが使用し得るものである。また上記
の混合粉末をアルキツド樹脂、アクリル樹脂、メ
ラミン樹脂、ウレタン樹脂等のバインダーと混和
しこの混合物としても使用できる。この場合は潤
滑面に固体皮膜を形成して潤滑する。
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例 1 (1) カルシウムフエライトの製造 酸化第二鉄粉末(平均径3μ)56gと水酸化カ
ルシウム粉末(平均径3μ)52gを磁製ルツボに
秤量し、均一になる様に混合し、電気炉に入れ
1200℃で5時間加熱した。冷却後ルツボより内容
物を取り出し、ボールミルにて平均径3μに粉砕
し暗褐色のさらさらした粉末を得た。この粉末は
X線回析によりジカルシウムフエライト
(Ca2Fe2O5)が95重量%以上であることを確認し
た。
(2) 潤滑組成物試料の調製 (1)で得られたカルシウムフエライト5重量%と
酢酸カルシウム無水物粉末95重量%を混合しボー
ルミルにて10時間粉砕、混和し粉末状の潤滑組成
物試料を得た。この粉末の粒度は光学顕微鏡によ
り測定して平均径2μであつた。
(3) 潤滑性能評価 (2)で得られた混合粉末10重量%を鉱油
(5.4cst、100℃)90重量%と混合し三段ロールミ
ルにて均一に分散混和した試料をフアレツクス
(Falex)試験機でフオード(Ford)法(IP241―
MethodA法)にて試験し、焼付荷重および焼付
荷重までの摩擦係数(μ)を測定しこの数値によ
り潤滑性能を評価した。
実施例 2 (1) カルシウムフエライトの製造 実施例1と同じ方法で行つた。
(2) 潤滑組成物試料の調製 メチレンビスステアロアミド10重量%をボール
ミルに入れ十分に粉砕し、その後、酢酸カルシウ
ム1水和物45重量%を少量ずつ添加しながらボー
ルミルで混練し、その後(1)のカルシウムフエライ
ト45重量%、全量を加え十分に粉砕、混和し粉末
状の潤滑組成物試料を得た。この粉末の粒度は光
学顕微鏡で測定して平均径1μであつた。
(3) 潤滑性能評価 実施例1と同じ方法で行つた。
実施例 3 潤滑組成物試料の配合がカルシウムフエライト
95重量%、酢酸カルシウム無水物5%であること
以外はすべて実施例1と同じ方法で試料を調製し
潤滑性能を評価した。
実施例 4 潤滑組成物試料の配合をメチレンビスステアロ
アミド9重量%、酢酸カルシウム1水和物30重量
%、カルシウムフエライト30重量%、PTFE31重
量%とし、その他はすべて実施例2と同じ方法で
試料を調製し潤滑性能を評価した。ただし試料の
調製の際にPTFEはカルシウムフエライトと同時
に加えた。
実施例 5 潤滑組成物試料の配合がメチレンビスステアロ
アミド10重量%、酢酸カルシウム1水和物30重量
%、カルシウムフエライト60重量%であること以
外はすべて実施例2と同じ方法で試料を調製し潤
滑性能を評価した。
実施例 6 潤滑組成物試料の配合がエチレンビスステアロ
アミド10重量%、酢酸カルシウム1水和物60重量
%、カルシウムフエライト30重量%であること以
外はすべて実施例2と同じ方法で試料を調製し、
潤滑性能を評価した。
比較例 1〜4 実施例1の(1)のカルシウムフエライト単独の試
料(比較例1)、酢酸カルシウム無水物粉末を実
施例1の(2)の方法で粉砕して得た平均径2μの酢
酸カルシウム無水物単独の粉末の試料(比較例
2)、二硫化モリブデンの粉末(平均径3μ)(比
較例3)、二硫化モリブデン粉末(平均径3μ)50
重量%と比較例2の粉末50重量%の混合物(比較
例4)について実施例1の(3)の方法で潤滑性能を
評価した。各例の潤滑性能評価結果 第1図に示す様に横軸に荷重、縦軸に摩擦係数
(μ)をとり荷重の増加に伴う摩擦係数の変動と
焼付荷重を表示した。第1図より現在一般に使用
されている固体潤滑剤の二硫化モリブデン(比較
例3)と較べてカルシウムフエライト単独(比較
例1)は焼付荷重は遥かに大きいものの摩擦係
数、特に1250ポンド(568Kg)位の軽荷重におけ
る摩擦係数が大きいことが認められる。この改良
を目的として調製した実施例1〜6においてはい
ずれも軽荷重における摩擦係数の大幅な低下に成
功したことが認められる。焼付荷重においても二
硫化モリブデンより遥かに優れているカルシウム
フエライト単独と比較しても実施例1〜6はさら
に改良され、いずれも同等もしくは格段に優れた
成績であることが認められる。
荷重を増大し焼付に至る過程においては摩擦部
分は局部的に著しい高温となり潤滑剤が高温に耐
えなくなり摩擦部分の金属同志が局部的に熔着し
焼付きとなるのであるから焼付荷重の大ない実施
例1〜6は高温にもよく耐える潤滑組成物である
といえる。なお酢酸カルシウム単独(比較例2)
および二硫化モリブデンと酢酸カルシウムとの混
合物(比較例4)はいずれも成績が劣ることが認
められた。すなわちカルシウムフエライトと酢酸
カルシウムを組合せ共存させた本発明の潤滑組成
物によりカルシウムフエライト単独の場合より軽
荷重の条件の潤滑性能が著しく改良され、また高
温においても優れた効果が得られることが実証さ
れ、ここに本発明者等はカルシウムフエライトの
優れた潤滑特性をさらに広い範囲の潤滑条件に適
応させることに成功したものである。
従つて本発明は機械および機械部品のすべり摩
擦面、ころがり摩擦面、圧延、引抜、伸線プレ
ス、鍛造、切削、研削等の金属加工における摩擦
面等の広い範囲の潤滑個所に適用し得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の潤滑組成物(実施例1〜6)
および対照品の固体潤滑剤(比較例1〜4)につ
いてフアレツクス試験機により試験しその結果を
比較図示したもで荷重を変化させた場合の摩擦係
数の変化および焼付荷重を示した線図である。 1……実施例1、2……実施例2、3……実施
例3、4……実施例4、5……実施例5、6……
実施例6、7……比較例1、8……比較例2、9
……比較例3、10……比較例4、↑……焼付、
→……焼付なし。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カルシウムフエライト5〜95重量%、酢酸カ
    ルシウム95〜5重量%、固体潤滑剤0〜40重量%
    より成ることを特徴とする潤滑組成物。 2 酢酸カルシウムまたはカルシウムフエライト
    および酢酸カルシウムおよび固体潤滑剤が表面処
    理されたものである特許請求の範囲第1項記載の
    潤滑組成物。
JP11483081A 1981-07-22 1981-07-22 潤滑組成物 Granted JPS5815594A (ja)

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