JPH026185B2 - - Google Patents

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JPH026185B2
JPH026185B2 JP20936881A JP20936881A JPH026185B2 JP H026185 B2 JPH026185 B2 JP H026185B2 JP 20936881 A JP20936881 A JP 20936881A JP 20936881 A JP20936881 A JP 20936881A JP H026185 B2 JPH026185 B2 JP H026185B2
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JP
Japan
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getter
getter device
boron oxide
oxidation
nickel powder
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JP20936881A
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Tadaki Okai
Katsuhiro Shimura
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J7/00Details not provided for in the preceding groups and common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J7/14Means for obtaining or maintaining the desired pressure within the vessel
    • H01J7/18Means for absorbing or adsorbing gas, e.g. by gettering

Landscapes

  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Common Detailed Techniques For Electron Tubes Or Discharge Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は受信管、X線管、陰極線管等の電子管
内残留ガスを吸着する蒸発性の耐酸化性ゲツタ装
置に関する。
発明の技術的背景とその問題点 ゲツタ装置を大別すると、電子管等の真空領域
内でバリウムを蒸発して得られた薄膜に残留ガス
を吸着させる蒸発型ゲツタ装置と、チタン、ジル
コニウム、タンタル等を真空領域内に配置してゲ
ツタ作用を行わせる非蒸発型ゲツタ装置とに分け
られる。
このうち蒸発型ゲツタ装置の蒸発物質即ち残留
ガスを吸着する物質としてはバリウムが広く用い
られているが、これは大気中で容易に酸化するた
めバリウム―アルミニウム(以下Ba―Alと称す
る)合金とし、これを粉末化してゲツタ材として
いる。
さらに主に用いられるゲツタ装置としてはBa
―Al合金粉末にニツケル粉末の反応添加材の粉
末を混合して導電性容器に充填したものがある。
これは、ゲツタ装置が加熱されるとBa―Al合金
粉末中のアルミニウムとニツケル粉末(反応添加
材)とが反応を起こし、その反応熱によつてバリ
ウムの蒸発が容易になる。
上記のゲツタ装置は高周波加熱などにより加熱
しバリウムのゲツタ膜を真空容器内壁に形成す
る。
しかし乍らゲツタ装置を蒸発させる以前に、ゲ
ツタ装置が不所望な加熱をしばしば受け、ゲツタ
材のうち主としてニツケルが酸化されて、ゲツタ
膜を形成する上で支障となる場合がある。
たとえば、英国特許第1226728号明細書に開示
されているような場合である。この開示例によれ
ば、陰極線管を構成するパネル部とフアンネル部
とが、フリツトガラスにより封着される前にゲツ
タ装置が内部に取り付けられる。その後、大気中
でフリツトガラスをフアンネルとパネルとの封着
部に塗布し、450℃で1時間高温処理を行つて封
着を完了させる。
この際、Ba―Al合金粉末とニツケル粉末との
混合粉末が充填されたゲツタ装置は、上記封着工
程時の大気中450℃の1時間の高温処理中に酸化
して、主として酸化ニツケル(以下NiOと称す
る)を生じる。NiOがゲツタ装置中に存在すると
NiOとBa―Al合金粉末とが高温時に急激な反応
を生じ、ゲツタ装置を加熱してバリウムを蒸発さ
せる(以下ゲツタフラツシユと称する)際に、爆
発的なバリウムの飛散という結果をもたらす。
NiOの生成量が多量の場合、金属容器そのものま
でが溶断されてゲツタ材と共に爆発的な飛散をも
たらす危険性がある。たとえば、カラーテレビジ
ヨン用陰極線管において、この種の爆発的飛散は
耐圧不良等の原因となり管機能を損うので絶対に
避けなければならない。
以下の理由から大気中で高温に曝されても何ら
障害を生じないゲツタ装置が求められている。こ
のような目的で表面に有機シランを被覆したゲツ
タ装置が特開昭52―84960号公報に、また酸化シ
リコンを被覆したゲツタ装置が特開昭52―139355
号公報に、またホウ素酸化物を被覆したゲツタ装
置が特開昭56―61736号公報に開示されている。
特開昭52―84960号公報によれば、アルキル、
アリール、アラルキル、アルカリールおよび水素
を含むポリシロキサンなどの有機シランにより被
覆されたゲツタ装置が空気中420℃で1時間の加
熱に耐え、爆発的な飛散を呈することなくバリウ
ムを蒸発せしめ得ることが示されている。
しかしながら、このような有機シランにより被
覆されたゲツタ装置でゲツタフラツシユを行つた
際、有機シランから主として炭化水素系の気体が
多量に放出され、これらの気体はゲツタ膜に容易
に吸着されず、ゲツタフラツシユ後しばらくの間
管内圧力が10-3Torr程度に放置されるという問
題が生じる。
このような多量の残留ガスは、テレビ用陰極線
線管内等の高電圧で負荷された空間内ではイオン
化され、加速されて陰極あるいは陽極に衝突しス
パツタリング現象をおこす。このスパツタリング
現象により陰極上の電子放射性物質の一部が他の
好ましくない箇所に飛着し耐圧特性を著しく劣化
させたり、或は陽極側でいわゆるイオンスポツト
を生ずる。
また、特開昭52―139355号公報に示された酸化
シリコン層により被覆されたゲツタ装置は高温酸
化に対しかなりの保護効果を示す。
即ち、前記ゲツタ装置を大気中で加熱後、ゲツ
タフラツシユした場合、爆発的飛散の程度はかな
り改善されたが、少量のゲツタ材の脱落と一部焼
結したゲツタ材の容器外への浮き上りが認められ
た。しかし乍ら陰極線管等の電子管の耐圧特性の
劣化防止のため、軽度にせよゲツタフラツシユ時
の爆発的飛散とゲツタ材の浮き上り及びゲツタ材
の脱落は完全に避ける必要がある。
即ち、爆発的な飛散は飛散粒子が管内の不所望
な箇所へ飛着し、耐圧特性の劣化のみならず回路
の短絡をひき起こす場合がある。またゲツタ材の
浮き上りはゲツタフラツシユを行つた際管内の不
所望な箇所へバリウム膜を形成せしめ、耐圧特性
の劣化の原因となると共に、ゲツタフラツシユ後
ゲツタ残留物が管内に落下し、管内の塵芥のもと
となり管機能を著るしく損う。
さらに、酸化シリコン層で被覆したゲツタ装置
表面を電子顕微鏡を用いて観察したところ酸化シ
リコン層が多孔質な構造からなることが判明し
た。即ちこの細孔を通してゲツタ装置表面へ酸素
が供給され、ゲツタ材の一部、主にニツケル粉末
が酸化される。このゲツタ材中のニツケル粉末の
酸化が、軽度といえども爆発的な飛散を引き起す
原因と考えられる。
次に、特開昭56―61736号公報にはゲツタ材中
のBa―Al合金粉末とニツケル粉末とをホウ素酸
化物で被覆したゲツタ装置が開示されている。こ
のゲツタ装置はゲツタ材自身が耐高温酸化性にす
ぐれるという効果を有しているが、一方Ba―Al
合金粉末とニツケル粉末との反応性が悪くなると
いう問題を有している。
すなわち、ガラス質ホウ素酸化物で被覆してい
ないゲツタ装置(以下前者のゲツタ装置と称す
る)と特開昭56―61736号公報に示したゲツタ装
置(以下後者のゲツタ装置と称する)とを高周波
加熱で同じ条件で加熱し飛散させて比較した場
合、後者のゲツタ装置は前者のゲツタ装置より
も、飛散開始時間が遅くなつた。その為、ゲツタ
フラツシユの時間を前者のゲツタ装置と同程度に
し、ゲツタフラツシユの時間を短縮させて陰極線
管の生産性を向上させるためには、後者のゲツタ
装置に、高周波誘導加熱のパワーアツプが必要と
なる。
また、後者のゲツタ装置に高周波誘導加熱を加
えると、Ba―Al合金粉末とニツケル粉末との両
表面が被覆されているため、ひとたびBa―Al合
金粉末とニツケル粉末とが、反応し始めると急激
な反応をひき起こし、ゲツタ材の浮き上りの原因
ともなるという問題が生じた。さらに後者のゲツ
タ装置に飛散開始時間を合わせるのに高周波誘導
加熱のパワーアツプを行なうと、この問題はさら
にひどくなつた。
その上、後者のゲツタ装置の製造法は、ゲツタ
装置自身をホウ素酸化物の溶剤に浸漬するだけな
ので、全てのゲツタ材が完全にホウ素酸化物で被
覆されるとは限らない。さらにゲツタ材を充填し
た容器を溶剤に浸すので、ホウ素酸化物をゲツタ
材の表面から被覆することになり、被覆膜の厚さ
を調整することがむずかしい。その為、ゲツタ材
主にニツケルが酸化して、NiOを生じ、ゲツタフ
ラツシユ際急激な反応が生じるという前者のゲツ
タ装置の問題さえ完全には防止されない。
発明の目的 本発明の目的は以上の点に鑑みてなされたもの
で、耐高温酸化性を有し、酸化ニツケル生成を防
止し、爆発的な飛散を呈することなくバリウムを
蒸発させることが出来る耐酸化性ゲツタ装置を提
供することにある。
発明の概要 本発明はBa―Al合金粉末とホウ素酸化物で被
覆したニツケル粉末とからなるゲツタ材と、この
ゲツタ材を充填した金属保持器とからなり、ゲツ
タフラツシユ前の高温雰囲気中でのニツケルの酸
化を効果的に防止し、ゲツタフラツシユ時のBa
―Al合金とニツケルとの急激な反応を抑制した
耐酸化性ゲツタ装置である。
発明の実施例 以下に本発明の実施例をあげて詳細に説明す
る。第1図は本発明に適用される耐酸化性ゲツタ
装置中のゲツタ材1の模式図である。ゲツタ材は
Ba―Al合金粉末2と、透明で緻密なガラス質ホ
ウ素酸化物3で被覆されたニツケル粉末4とから
なるコーテイング粉末5とで形成されている。ち
なみに、第1図のBa―Al粉末2の大きさは略
40μm〜150μm、ニツケル粉末4の大きさは3μm
〜7μmで、ガラス質ホウ素酸化物3の量はニツ
ケル重量の略0.15%〜0.30%である。
第2図は、本実施例のゲツタ材を充填したゲツ
タ装置の断面図である。この耐酸化性ゲツタ装置
13は外径22.0mm、内径15.0mm、高さ2.7mm、厚さ
0.18mmで断面がU字形の不銹鋼からなり、内縁部
16は中空である環状金属製ゲツタ容器からなつ
ている。そして、U字部14には、本実施例のゲ
ツタ材15が充填されている。
次に本発明によつて得られたゲツタ装置を実際
に陰極線管に用いた場合について説明する。第3
図は陰極線管31の一部切欠断面図である。第3
図に示すように、前面ガラスパネル20内面に螢
光面21、アルミ蒸着面22が順次被着形成さ
れ、フレーム24を介して取り付けられたシヤド
ウマスク23はパネル側壁に支持固定されてい
る。次に本発明による耐酸化性ゲツタ装置25は
支持板26を介してフレーム24に取り付けられ
ている。しかる後に、内面に導電膜27が塗布さ
れたフアンネル28とガラスパネル20との当接
面にフリツトガラス29が被着され、約450℃で
1時間の高温処理により両者は封着されると共に
螢光膜とメタルバツク被膜との間の有機材が蒸発
される。この後に電子銃はネツク部30に封着さ
れ、排気工程を経て陰極線管31は封止されてい
る。その後、高周波誘導加熱によりゲツタフラツ
シユが行なわれ、電子銃のエージング等を経て陰
極線管31が完成する。
このようにして得られた陰極線管は、ゲツタ装
置が電子銃に取り付けられた従来の陰極線管と比
較し、電子放射特性及び耐圧特性が同等であるこ
とが確認された。したがつて、本発明による耐酸
化性ゲツタ装置を用いることにより、ゲツタ装置
をフアンネルのネツク部から挿入する必要はなく
なり、ゲツタ容器を充分な大きさに保つたままネ
ツク径を小さくすることが出来た。これは、陰極
線管を小型化された省電力型とする場合に有益で
ある。また、ゲツタ装置を電子銃から電気的に切
り離すことができるので、不所望のサージ電流が
ゲツタ装置―電子銃間に流れることを防止するこ
とができる。
上記実施例のゲツタ装置のゲツタ材自身は多孔
質ではあるが、ニツケルが酸化されることがなく
ゲツタ容器の底の方からもゲツタフラツシユの際
バリウムが蒸発しやすい。そして、Ba―Al合金
粉末はホウ素酸化物で被覆されておらず、ニツケ
ル粉末のみが被覆されておりニツケル粉末の被覆
膜の厚さは適宜調整することが出来る。これは、
本発明ではニツケル粉末をホウ素酸化物で被覆す
る工程は、ゲツタ材を容器充填前に行うからであ
る。本発明のゲツタ装置を高周波誘導加熱でゲツ
タフラツシユさせた場合、Ba―Al合金粉末とニ
ツケル粉末との反応性は良く、ホウ素酸化物で被
覆していないゲツタ装置と同じ飛散開始時間で飛
散し始めた。その上、本発明の耐酸化性ゲツタ装
置を例えば大気中2時間450℃で高温処理した際
にもニツケル粉末が酸化されないのでNiOを形成
してNiOとBa―Al合金粉末とが急激な反応を起
こすこともなかつた。そして、形成したバリウム
膜の分布および飛散バリウム量、放出ガス量(主
として窒素ガス等)を測定したところ、従来のゲ
ツタ装置と同等の特性を示した。さらにゲツタフ
ラツシユにかかる時間を短縮して陰極線管の製造
時間を短縮するために飛散開始時間を調べてみる
と、特開昭56―61736号公報に示された耐酸化性
ゲツタ装置は飛散開始するまでの時間を13秒以下
に押えると浮き上りが発生しはじめるのに対し、
本発明の耐酸化性ゲツタ装置は飛散開始するまで
の時間を8秒に早めても浮き上りが見られないこ
とが確認された。即ち、本発明により得られた耐
酸化性ゲツタ装置を用いることにより陰極線管の
製造時間が特開昭56―61736号公報に示された耐
酸化性ゲツタ装置よりも短縮されることが暗示さ
れている。
次にホウ素酸化物をニツケル粉末に被覆する方
法について述べる。
たとえば無水ホウ酸を1.5重量%含むたとえば
エチレングリコールモノメチルエーテル溶液中に
ニツケル粉末を浸漬し、ボールミルを30分間行な
つた後、大気中で150℃2時間電熱型乾燥器を用
いて乾燥させた。さらに真空中500℃で30分間加
熱し被覆したニツケル粉末をほぐした後、Ba―
Al合金粉末と窒化ゲルマニウム―鉄粉末との重
量組成比を略49:49:2に調整した。この様にし
て、製造されたゲツタ材をゲツタ装置に充填す
る。そしてこのゲツタ装置に対して真空加熱によ
り脱ガスを行なつて本実施例のゲツタ装置は完成
される。またゲツタ材に窒化ゲルマニウム―鉄粉
末を加えたのは、ゲツタ装置からバリウムが蒸発
する前に窒素がゲツタ装置から分離放出され、こ
の窒素に後から蒸発したバリウムが衝突し拡散し
て広い範囲にバリウム膜を形成させるためであ
る。そして、窒化ゲルマニウム―鉄粉末をゲツタ
材に加える量を2重量%としたのは、窒素ガスが
過剰に放出されるとゲツタ膜が広く薄く形成され
る為、ガス吸着の機能が低下するからである。ま
た、この窒素ガスは、役割を果たした後、バリウ
ム膜に吸着されるのは言うまでもない。
さらに本発明のようにニツケル粉末のみにホウ
素酸化物を被覆したことによるゲツタ材の酸化防
止について、第4図により詳細に説明する。
第4図は横軸にニツケル材に被覆されているホ
ウ素酸化物量、縦軸にゲツタ装置を大気中450℃
2時間で高温処理を行なつた場合のゲツタ材の酸
化による増量をゲツタ材中のニツケル量に対する
重量比で示したものである。この場合、酸化増量
をニツケル量に対する重量比で示したのは、ゲツ
タ材中、Ba―Al合金粉末はほとんど酸化せず、
主として酸化するのはニツケル粉末だからであ
る。
さて、特性41に示す特開昭56―61736号公報
に示されたゲツタ装置を用いた場合は、被覆量が
増えても酸化による増量は0.8重量%以下にはな
らないのに対し、本発明の耐酸化性ゲツタ装置を
用いた場合の特性42では被覆量の増加と共に酸
化による増量も減少している。これは、本発明に
よりゲツタ材の酸化防止が有効であり、NiO生成
を防止して、NiOとBa―Al粉末との急激な反応
を避けることが可能なことを意味している。
さらに、ニツケル粉末にホウ素酸化物を被覆す
る際、ホウ素酸化物で被覆したニツケル粉末に対
してホウ素酸化物の重量組成比が略0.15%〜0.30
%程度が最良であつた。すなわち、ホウ素酸化物
の被覆量は略0.03重量%以上ならば、爆発的な飛
散を惹き起こすNiOの生成を防止する効果を有す
るが、被覆量が略0.03重量%〜0.15重量%では浮
き上り現象が多少認められる。また被覆量が略
0.30重量%以上となるとBa―Al合金粉末とニツ
ケル粉末との反応性が低下し飛散バリウム量が減
少する。
なお、ニツケル粉末をホウ素酸化物で被覆する
ために、本実施例では溶剤としてエチレングリコ
ールモノメチルエーテルを使用したが、これ以外
にエチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノ―n―ブチルエーテルよりな
る群から選ばれた単体または混合溶液をも使用す
ることができる。また、混合溶液とする際、エチ
レングリコールモノメチルエーテルも他の溶液と
混合出来、さらに混合の割合はそれ程厳密でなく
とも本発明の効果には影響を及ぼさない。その上
ホウ素酸化物で被覆されていない従来のゲツタ材
製造工程時の溶剤として通常は用いられない水を
本発明では使用し、ニツケル粉末にホウ素酸化物
を被覆する際の溶剤とすることが出来る。この
為、溶剤に水を使用する場合は、ニツケル粉末に
ホウ素酸化物を被覆する工程がより容易にかつ安
価に実施できる利点を有する。またホウ素酸化物
は無水ホウ酸以外にオルトホウ酸、メタホウ酸、
および四ホウ酸よりなる群から選ばれた単体、ま
たは無水ホウ酸を加えた群からの混合物をもちい
てもよい。
さらに本実施例のゲツタ装置では、ニツケル粉
末のみにホウ素酸化物を被覆するため、ホウ素酸
化物を融解しニツケル粉末の全表面に透明で緻密
なガラス質ホウ素酸化物を被覆する際、真空処理
を用いたが水素処理を用いても形成されたホウ素
酸化物で被覆したニツケル粉末の効果は同じであ
つた。さらに水素処理を用いることにより、ホウ
素酸化物で被覆したニツケル粉末は量産が可能と
なる利点を有する。また、本発明の耐酸化性ゲツ
タ装置を電子銃に取り付けて陰極線管のネツク部
から挿入しても良いのは言うまでもない。
発明の効果 以上のように本発明によればニツケル粉末のみ
にホウ素酸化物を被覆したため、Ba―Al合金粉
末とニツケル粉末との反応性を低下させることな
く、ニツケルの酸化を防止出来る。従つてゲツタ
装置がゲツタフラツシユ前に高温雰囲気中に曝さ
れてもゲツタ装置のバリウムを蒸発させる際、バ
リウム―アルミニウム合金粉末と酸化ニツケル粉
末とが急激な反応を引き起こすことを防止でき、
爆発的な飛散を呈することなくバリウムを蒸発さ
せることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による耐酸化性ゲツタ装置のゲ
ツタ材の構成を示す模式図、第2図は本実施例の
ゲツタ材を充填した耐酸化性ゲツタ装置を示す断
面図、第3図は本発明の耐酸化性ゲツタ装置を適
用した陰極線管の一部切欠断面図、第4図はニツ
ケル粉末のホウ素酸化物被覆量と酸化による増量
比を示す特性図である。 1…ゲツタ材、2…Ba―Al合金粉末、3…ガ
ラス質ホウ素酸化物、4…ニツケル粉末、5…コ
ーテング粉末、13,25…耐酸化性ゲツタ装
置、14…U字部、15…本実施例のゲツタ材、
16…内縁部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ホウ素酸化物で被覆したニツケル粉末とバリ
    ウム―アルミニウム合金粉末とを少なくとも具備
    したゲツタ材と、前記ゲツタ材を充填した金属保
    持器とからなることを特徴とする耐酸化性ゲツタ
    装置。 2 前記ホウ素酸化物が無水ホウ酸であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の耐酸化性
    ゲツタ装置。 3 前記ホウ素酸化物の重量組成比が、前記ホウ
    素酸化物で被覆したニツケル粉末に対して、略
    0.15%〜0.30%であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の耐酸化性ゲツタ装置。
JP56209368A 1981-12-25 1981-12-25 耐酸化性ゲツタ装置 Granted JPS58111237A (ja)

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IT1290219B1 (it) * 1997-01-30 1998-10-22 Getters Spa Dispositivo getter evaporabile con ridotto tempo di attivazione
IT1301948B1 (it) * 1998-07-28 2000-07-20 Getters Spa Processo per la produzione di dispositivi getter evaporabili conridotta perdita di particelle

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