JPH0255377B2 - - Google Patents

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JPH0255377B2
JPH0255377B2 JP56134769A JP13476981A JPH0255377B2 JP H0255377 B2 JPH0255377 B2 JP H0255377B2 JP 56134769 A JP56134769 A JP 56134769A JP 13476981 A JP13476981 A JP 13476981A JP H0255377 B2 JPH0255377 B2 JP H0255377B2
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JP
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titanium trichloride
ether
solid titanium
ester
polymerization
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JP56134769A
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Masayoshi Hasuo
Sadanori Suga
Yukitoshi Suzuki
Yasuo Maruyama
Junichi Goto
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Publication of JPS5836928A publication Critical patent/JPS5836928A/ja
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はα−オレフイン重合用触媒成分として
有用な固体三塩化チタンの製造法に関する。 エーテルの存在下で可溶化せしめた三塩化チタ
ン液状物を150℃以下の温度で加熱処理して得ら
れる微粒状固体三塩化チタンをα−オレフイン重
合用触媒成分とすることは知られている。この三
塩化チタン液状物からの微粒状固体三塩化チタン
の析出処理に際し、本発明者等は先に特開昭52−
91794号においてエステル、ホスフアイト等の電
子供与性化合物を共存させることによつてさらに
高い立体規則性の重合体を与える触媒成分とする
方法を、また特開昭55−116626号において炭素数
が大で嵩高いカルボン酸エステルを共存させるこ
とによつて重合活性が向上した高立体規則性の重
合体を与える触媒成分とする方法を提示した。本
発明はこれらの方法を更に改良したものである。 すなわち、三塩化チタン液状物からの微粒状固
体三塩化チタンの析出処理に際して共存させる電
子供与性化合物の種類によつては最終の微粒状固
体三塩化チタンを触媒成分として用いてα−オレ
フイン特にプロピレンの重合を行なつた場合、生
成プロピレン重合体の分子量分布が広がることが
ある。このようなプロピレン重合体をインフレフ
イルムあるいはTダイフイルムに押出成形を行な
つた場合、成形時のメルトテンシヨンが増大した
り、成形品の透明性や耐衝撃性が低下したりす
る。よつて特にフイルム用途において透明性や耐
衝撃性を重視した場合、重合体の分子量分布が広
がることは好ましくない。 本発明者等はかかる欠点を解決すべく鋭意検討
した結果、微粒状固体三塩化チタンの析出処理に
際して特定の電子供与性化合物を共存させること
によつて重合体の立体規則性が向上することは勿
論、分子量分布の広がりが抑えられ、かつその添
加時期を調整することにより、実質的に別粉を含
まない重合体を製造し得るという好ましい効果が
得られることを見い出し本発明に到達した。 すなわち本発明の要旨は、エーテルの存在下で
液状化させた三塩化チタン液状物を150℃以下の
温度で析出処理し微粒状固体三塩化チタンを製造
する方法において、該三塩化チタン液状物からの
微粒状固体三塩化チタンの析出量が60%以上とな
つた時点で一般式 (式中R1およびR2は水素または炭素原子数1〜
3のアルキル基を表わし、R3は炭素原子数6以
上のアルキル基を表わす) で示されるエステル化合物を添加することを特徴
とする固体三塩化チタンの製造法に存する。 本発明をさらに詳細に説明するに、三塩化チタ
ン液状物を調製するのに用いられるエーテルとし
ては、炭化水素溶媒に可溶なエーテルが選ばれ、
通常は一般式R4−O−R5(式中、R4およびR5
同一または異なる炭化水素残基を表わす)で示さ
れるエーテルが挙げられる。式中のR4、R5とし
ては、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシル等
のアルキル基、好ましくは、直鎖状アルキル基;
ブテニル、オクテニル、デシニル等のアルケニル
基好ましくは直鎖状アルケニル基;トリル、キシ
リル、エチルフエニル等のアリール基、ベジル等
のアラルキル基等が挙げられる。好ましいもの
は、ジアルキルエーテル、ジアルケニルエーテ
ル、アルキルアルケニルエーテル等である。具体
例としては、ジエチルエーテル、ジ−n−プロピ
ルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−n−
アミルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジ
−n−ヘプチルエーテル、ジ−n−オクチルエー
テル、ジ−n−デシルエーテル、ジ−n−ドデシ
ルエーテル、n−アミル−n−ブチルエーテル、
n−ブチル−n−オクチルエーテル、n−プロピ
ル−n−ヘキシルエーテル、ビス(1−ブテニ
ル)エーテル、ビス(1−オクテニル)エーテ
ル、プロピル−1−ブテニルエーテル等が挙げら
れる。 上記のようなエーテルの存在下に三塩化チタン
の液状物を調製する方法としては、通常、次の2
つの方法が挙げられる。 (A) 四塩化チタンを出発原料として、これをエー
テルおよび必要に応じて適当な溶媒の存在下に
有機アルミニウム化合物で還元する方法 (B) 固体三塩化チタンを出発原料として、これを
必要に応じて適当な溶媒の存在下にエーテルで
処理する方法 まず(A)法について説明すると、還元に用いられ
る有機アルミニウム化合物としては、一般式
AlR6 oX3-o(式中、R6は炭素原子数1〜20の炭化水
素残基、nは1〜3の数、Xはハロゲン原子を表
わす)で示される化合物が挙げられるが、好まし
くは該式中のR6がメチル、エチル、プロピル、
ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル等の炭素
数1〜10のアルキル基である化合物が挙げられ
る。具体的には、トリエチルアルミニウム、トリ
プロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム
のようなトリアルキルアルミニウム;ジメチルア
ルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウム
モノクロリド、ジプロピルアルミニウムモノクロ
リド、ジエチルアルミニウムモノプロミドのよう
なジアルキルアルミニウムモノハライド;エチル
アルミニウムセスキクロリドのようなアルキルア
ルミニウムセスキハライド;メチルアルミニウム
ジクロリド、エチルアルミニウムジクロリドのよ
うなアルキルアルミニウムジハライドが挙げられ
る。 具体的に(A)法における液状物の調製法を説明す
ると、 (a) 四塩化チタンおよびエーテルからなる均一な
液状物に有機アルミニウム化合物を添加するか
またはこの添加順序を逆に行なう方法。 (b) 四塩化チタンに有機アルミニウム化合物およ
びエーテルからなる均一な液状物を添加する
か、またはこの添加順序を逆に行なう方法。 (c) 四塩化チタンおよびエーテルからなる均一な
液状物に有機アルミニウム化合物およびエーテ
ルからなる均一な液状物を添加するか、または
この添加順序を逆に行なう方法。 (d) −30℃以下の温度で上記(a)〜(c)を行ない所定
温度まで昇温する方法。 等が挙げられる。 処理温度は通常−30℃〜35℃好ましくは0℃〜
35℃の範囲から選ばれる。各成分の使用量は、有
機アルミニウム化合物は、四塩化チタン中のチタ
ン:有機アルミニウム化合物中の炭化水素基(一
般式中ではR6)とのモル比で示して、1:0.1〜
1:50好ましくは1:0.3〜1:10の範囲から、
エーテルは、エーテル:四塩化チタンのモル比
で、1:0.05〜1:5好ましくは1:0.25〜1:
2.5の範囲から、それぞれ選ばれる。 また、液状物を調製する際にあるいは液状物を
調製したのち、適当な溶媒例えば炭化水素溶媒ま
たはハロゲン化炭化水素溶媒を、エーテルに対し
て2倍量以上存在させておくことが好ましい。炭
化水素溶媒としては、n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ドデカ
ン、流動パラフイン等の飽和脂肪族炭化水素:シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式
炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素;クロロベンゼン、ブロモベンゼ
ン、オルトー、メタ−、パラ−ジクロロベンゼン
等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。具体的に
は主として用いるエーテルの種類に応じて適宜選
択され、例えば、ジエチルエーテルを用いるとき
は、ハロゲン化炭化水素溶媒またはハロゲン化炭
化水素溶媒とと炭化水素溶媒との混合物が選ば
れ、エーテルとして前示一般式中のR4、R5の少
くとも一方が炭素数3〜5のアルキル基、アルケ
ニル基であるものを用いるときは、好ましくは芳
香族炭化水素溶媒が、次いで脂環式炭化水素溶媒
が選ばれ、またR4、R5が炭素数6以上のアルキ
ル基、アルケニル基であるエーテルを用いるとき
は、好ましくは飽和脂肪族炭化水素溶媒が用いら
れる。 さらに、エーテルの存在下に四塩化チタンを有
機アルミニウム化合物で還元する際に、少量のヨ
ウ素、四臭化チタンまたは四ヨウ化チタンを存在
させてもよい。 次に(B)法について説明すると、固体三塩化チタ
ンとしては、例えば四塩化チタンを水素ガス、ア
ルミニウムもしくは有機アルミニウム化合物で還
元して得られる固体三塩化チタンまたはこのよう
にして得られる固体三塩化チタンをさらにボール
ミルで粉砕したもの等が挙げられる。固体三塩化
チタンをエーテルで処理するのは任意の方法で混
合することにより行なわれる。このような処理は
通常、前記(A)法と同様に、適当な溶媒例えば炭化
水素溶媒またはハロゲン化炭化水素溶媒をエーテ
ルに対して2倍量以上存在させて行なうことが好
ましい。炭化水素溶媒およびハロゲン化炭化水素
溶媒としては、前示のものが挙げられ、エーテル
の種類に応じて適宜選択される。(B)法にいて使用
されるエーテルの使用量はエーテル:三塩化チタ
ンのモル比が1以上好ましくは1〜5の範囲であ
る。 かくして得られた液状物は、四塩化チタンの還
元により生成した三塩化チタンがエーテルと錯化
した三塩化チタン・エーテルの炭化水素可溶の均
一な溶液もしくは混合物であつて、褐色または条
件により緑色を帯びた褐色の液状物であるが、場
合によつては少量の固体成分を含んでいてもよ
い。 本発明方法は、以上のような方法により調製し
た三塩化チタン液状物を150℃以下の温度で析出
処理する際に、一般式 (式中、R1およびR2は水素または炭素原子数1
〜3のアルキル基であり、R3は炭素原子数6以
上のアルキル基を表わす) で示されるエステル化合物の存在下に行なうこと
を骨子とするが、このようなエステル化合物とし
ては、具体的にはアクリル酸のヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、デシル、ドデシル、トリデシル、
オクタデシルエステル;メタクリル酸のヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシル、ト
リデシル、オクタデシルエステル;クロトン酸の
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシ
ル、トリデシル、オクタデシルエステル;イソク
ロトン酸のヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシ
ル、ドデシル、トリデシル、オクタデシルエステ
ル;アンゲリカ酸のヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、デシル、ドデシル、トリデシル、オクタデシ
ルエステル;チグリン酸のヘキシル、ヘプチル、
オクチル、デシル、ドデシル、トリデシル、オク
ダデシルエステル等が挙げられる。 このようなエステル化合物のうち、前示一般式
においてR1およびR2のうち少くとも一方が水素
であり他方が水素またはメチル基であつてR3
炭素数6〜18のアルキル基であるような化合物が
好ましく、メタクリル酸のエステル、例えばヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシ
ル、デシル、ドデシル、トリデシル、オクタデシ
ルエステル等が特に好ましい。 このようなエステル化合物を添加する時期につ
いては、固体三塩化チタンの析出が完了する以前
ならばどの段階で添加してもよいが、固体三塩化
チタンの析出量が少なすぎる段階でエステル化合
物を添加した場合には最終的に得られた微粒状固
体三塩化チタンを触媒成分として用いてα−オレ
フインの重合を行なつた場合、生成プロピレン重
合体粉末中に微粉が生成することがあるので好ま
しくない。 これは言うまでもないことであるが、重合体中
の微粉は例えば重合体スラリー配管やフラツシユ
系ガス配管等に付着し、これらの閉塞の原因にな
つたり、重合体粉末の取扱い作業に際して安全性
を損う原因になつたりするからである。 通常、固体三塩化チタンの析出量が全析出量の
約60重量%以上となつた段階でエステル化合物を
添加するのが好ましい。また、添加方法はエステ
ル化合物をそのまま添加してもよく、また、炭化
水素溶媒またはハロゲン化炭化水素溶媒で稀釈し
て添加してもよい。その添加量はエステル化合
物/析出三塩化チタンのモル比で0.005〜0.50好
ましくは0.01〜0.20である。 液状物から150℃以下の温度で析出処理し、微
粒状固体三塩化チタンを得る方法に特に制限はな
く、例えば、液状物をそのまま或いは必要に応じ
て炭化水素溶媒またはハロゲン化炭化水素溶媒を
加えたのち、150℃以下の温度、通常20℃〜150
℃、好ましくは40℃〜120℃とくに好ましくは60
℃〜100℃に昇温して析出させる。なお、三塩化
チタン液状物中のチタンとアルミニウムとの合計
モル数がエーテルのモル数より少ない場合には、
遊勇化剤を添加して析出を促進してもよい。遊離
化剤としては、上記液状物を構成している三塩化
チタンとエーテルとの錯体と反応して遊離の三塩
化チタンを析出せしめる機能を有するもので、三
塩化チタンより酸性の強いルイス酸、例えば、四
塩化チタン、三フツ化ホウ素、三塩化ホウ素、四
塩化バナジウム、三塩化アルミニウム、アルキル
アルミニウムジクロリド、アルキルアルミニウム
セスキクロリド、ジアルキルアルミニウムクロリ
ド等が挙げられる。このうち、四塩化チタン、ア
ルミニウム塩化物、例えば三塩化アルミニウム、
アルキルアルミニウムジクロリド等が好ましい。
遊離化剤の使用量は、液状物中のチタンの5倍モ
ル以下が好ましい。 以上のようにして、液状物から紫色の微粒状固
体三塩化チタンが得られるが、これは、液状物中
の三塩化チタン・エーテル錯体が、液状物中に既
に存在する遊離化剤(例えば過剰の四塩化チタ
ン)またはあらたに添加した遊離化剤と反応し
て、遊離の固体三塩化チタンとして析出するため
と考えられる。 かくして得られる固体三塩化チタンは共触媒と
共にα−オレフインの重合に用いる場合には、触
媒中に未反応の四塩化チタンが残存していると、
固体触媒当りの重合活性が低下し、またスラリー
重合を行なう場合、生成するポリマーのスラリー
性状が悪化する。従つて得られた固体三塩化チタ
ンを炭化水素溶媒で洗浄しておくことが好まし
い。洗浄に使用する炭化水素溶媒は触媒に不活性
な溶媒であれば特に制限はない。重合の際に使用
する溶媒と同一であれば便利である。なお、本発
明方法で得られる紫色の微粒状固体三塩化チタン
には、少量の錯化したエーテルや添加したエステ
ルが含まれているがアルミニウム化合物成分はほ
とんど検出されず、多い場合でもチタンに対する
アルミニウムの重量比は5%を超えることはな
い。 以上のようにして得られた微粒状固体三塩化チ
タンは、α−オレフイン重合用触媒成分として、
とくに有用である。すなわち、有機アルミニウム
化合物と組合せてα−オレフインの重合に用いる
と、とくに高い重合活性を有し、極めて良好な立
体規則性および狭い分子量分布を示すα−オレフ
イン重合体を与える触媒となる。α−オレフイン
の重合に用いる場合について説明すると、共触媒
として用いられる有機アルミニウム化合物として
は、一般式AlR7 nY3-n (式中、R7は炭素原子数1〜8のアルキル基を、
mは1〜3の数を、Yはハロゲン原子を表わす)
で示される有機アルミニウム化合物、例えばジエ
チルアルミニウムモノクロリド、ジメチルアルミ
ニウムモノクロリド、ジ−n−プロピルアルミニ
ウムモノクロリド、ジ−n−ブチルアルミニウム
モノクロリド、ジ−n−ヘキシルアルミニウムモ
ノクロリド等のジアルキルアルミニウムモノハラ
イド等が挙げられる。このうち、R7がノルマル
プロピルまたはノルマルヘキシルで、Yが塩素
で、mが1.955〜2.10であるような化合物は、と
くに高い重合活性を有し、極めて良好な立体規則
性のα−オレフイン重合体を与える点で好まし
い。α−オレフインの重合には、上記固体三塩化
チタンおよび共触媒のほかに触媒第3成分として
電子供与性化合物を用いることができる。このよ
うな電子供与性化合物としては、トリアルキルホ
スフアイト、トリアリールホスフアイト、カルボ
ン酸エステル等が挙げられる。触媒成分の使用割
合は、通常、三塩化チタン:有機アルミニウム化
合物のモル比で1:1〜100好ましくは1:2〜
40の範囲から選ばれる。触媒第3成分を使用する
場合には、同じく三塩化チタン:触媒第3成分の
モル比で、1:0.01〜10好ましくは1:0.05〜2
になるように選ばれる。重合されるα−オレフイ
ンとしては、プロピレン、ブテン−1、4−メチ
ルペンテン−1等が挙げられ、これらのα−オレ
フインの単独重合、これらとエチレンとの共重
合、またはこれら相互の共重合がおこなわれる。
とくに、プロピレン単独重合体、プロピレン90重
量%以上を含むランダム共重合体またはプロピレ
ン80重量%以上を含むブロツク共重合体を製造す
る立体規則性重合に好適である。重合反応は、気
相重合で行なつてもよく、またペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、液状プロピレン等の稀釈剤の存在
下にスラリー重合で行なつてもよい。また、重合
の温度と圧力については特に限定はないが、通
常、30℃〜100℃、好ましくは50℃〜90℃、圧力
は大気圧〜100気圧程度である。なお、重合の際、
水素、ハロゲン化炭化水素等の公知の分子量制御
剤を用いることもできる。 次に本発明を実施例および比較例により更に具
体的に説明する。なお、実施例および比較例中、
触媒効率(CE)は、紫色固体三塩化チタン中の
チタン原子1g当りのポリプロピレン生産量
(g)である。また触媒活性(K)はチタン原子
1g当り、1時間当り、プロピレン圧1Kg/cm2
りのポリプロピレン生産量(g)である。CEお
よびKの算出は生成重合体粉末からプレス片を作
成して螢光X線分析(以下、FX分析という)で
Ti含量を定量して求めた。アイソタクチツクイ
ンデツクス(II)は改良型ソツクスレー抽出器で
沸騰ノルマルヘプタンにより生成重合体を6時間
抽出した際の残量(重量%)を表わす。メルトフ
ローインデツクス(MFI)はASTM−D1238に
よつて測定した。FRは分子量分布の広がりを示
す簡便法であり、5.528Kg荷重、230℃におる溶融
重合体の押出量と、0.553Kg荷重、230℃における
同押出量の比で表わした。このFRが大きい程分
子量分布が広がつていることを示す。 ポリマー粉末の粒径はふるい分別法により測定
した。 実施例 1 〔A〕 紫色固体三塩化チタンの製造 窒素置換した容量1のフラスコに精製トル
エン170ml、TiCl4180mmol、ジ−n−ブチル
エーテル180mmolを加え27℃に調節した。つ
いで撹拌下、ジエチルアルミニウムモノクロリ
ド90mmolを含むトルエン溶液20mmolを添加
した。撹拌下、均一溶液を30℃に30分間保ち、
ついで50℃に昇温した。最初は褐色の均一溶液
であつたが50℃への昇温途中より紫色の固体三
塩化チタンの生成がまつた。50℃に120分間保
つた後にメタクリル酸トリデシルエステル(以
下TMAという)12.6mmol(TMA/TiCl4
0.07)を含むトルエン溶液6.3mlを添加した。
この添加時期での紫色固体三塩化チタンの析出
量は同一条件で行なつた別の実験によると91重
量%であつた。エステルを添加後98℃に昇温
し、同温度で120分間保ち、ついて冷却後析出
した沈澱を別し、トルエン200mlで5回洗浄
して微粒状紫色の固体三塩化チタンを得た。ス
ラリー濃度より求めた収量は32gであつた。こ
のものの分析の結果、組成はTiCl3・(AlCl3
0.004・(nBu2O)0.06・(TMA)0.07であつた。 また、BET法によるこのものの比表面積は
7m2/gであつた。 〔B〕 プロピレンによる前処理 窒素置換した容量1のフラスコに精製トル
エン400ml、ジ−n−プロピルアルミニウムモ
ノクロリド10mmolおよび上記〔A〕で得た紫
色固体三塩化チタンをTiCl3の量が1.6gとなる
ように仕込んだ。内温を20℃に調節し撹拌下に
プロピレンガスの吹き込みを開始した。重合し
たプロピレンが約8gになつた時点で吹き込み
を停止し、ついで固体を分離しトルエンで洗浄
を繰返して、ポリプロピレン含有三塩化チタン
を得た。 〔C〕 プロピレンの重合 窒素で置換した容量2の誘導撹拌式オート
クレーブに共触媒ジ−n−プロピルアルミニウ
ムモノクロリド2.0mmolを仕込みついで水素ガ
スを2.1Kg/cm2、液化プロピレンを700g仕込ん
だ。内温が65℃になつた時点で上記〔B〕で得
られたポリプロピレン含有三塩化チタンを
TiCl3として25mgとなる量、窒素で圧入し重合
反応を開始した。3時間後、未反応のプロピレ
ンを速やかにパージし放冷後白色粉末状のポリ
プロピレン371gを得た。FX分析によるポリマ
ー中のTi含有量は20.9ppmであり、CE=
47800、K=579であつた。またII=98.2%、
MFI=10.2、FR=39であつた。さらにポリマ
ー物末の平均粒径は430μであり、100μ以下の
微粉は認められなかつた。 比較例 1 TMAは全く添加しないほかは、実施例1の
〔A〕と全く同様にして紫色の固体三塩化チタン
を得た。この固体三塩化チタンを用いて実施例1
の〔B〕、〔C〕と同様にしてプロピレンの重合を
行ないその結果を表−1に示した。 比較例 2 比較例1で得られた固体三塩化チタンを用い重
合反応系にTMAを添加してプロピレンを重合し
た。即ち比較例1でTMA/TiCl3mol比が0.07
(実施例1〔A〕の固前三塩化チタンに付着してい
るものと同一量)となる様に重合系に添加し比較
例1と同様にプロピレンの重合を行ないその結果
を表−1に示した。 比較例 3〜8 実施例1を繰返した。但しTMAの代りに表−
1に示す様なエステルを用いた。その結果を表−
1に示した。
【表】
【表】 本発明方法である実施例1に比べ、比較例1お
よび比較例2の如き方法では重合活性Kと立体規
則性IIのバランスが劣つており、比較例3〜5の
如きエステルを用いた場合はFRが大、すなわち
分子量分布の広がりが生じており、比較例6〜8
の如きエステルを用いた場合は重合活性Kが低下
していることが明らかである。 比較例 9 実施例1を繰返した。但しTMAの添加時期を
50℃昇温直後(TiCl3析出量56重量%)に変更し
た。 その結果K=585、II=98.5%、FR=39ポリマ
ー粉末の平均粒径=380μであつたが、粒径100μ
以下の微粉含量は0.8%に増大した。 実施例2〜3、比較例10 実施例1を繰返した。但しTMAの代りにメタ
クリル酸n−オクチルエステルを用い、かつ、エ
ステルの添加時期を表−2に示すように変更し
た。結果を表−2に示す。
【表】 比較例10はTiCl3の析出量が少い段階でエステ
ルを添加した場合であり、ポリマー粉末中の微粉
含量が増大することを示す。 実施例 4〜10 実施例1を繰返した。但し、実施例4、5にお
いてはTMAの添加量を各々TMA/TiCl4
0.05、0.15に変更し、実施例6〜10においては
TMAの代りに表−3に示す様なエステルを用い
た。その結果を表−3に示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エーテルの存在下で液状化させた三塩化チタ
    ン液状物を150℃以下の温度で析出処理し微粒状
    固体三塩化チタンを製造する方法において、該三
    塩化チタン液状物からの微粒状固体三塩化チタン
    の析出量が60%以上となつた時点で一般式 (式中、R1およびR2は水素または炭素原子数1
    〜3のアルキル基を表わし、R3は炭素原子数6
    以上のアルキル基を表わす。) で示されるエステル化合物を添加することを特徴
    とする固体三塩化チタンの製造法。 2 エステル化合物がメタクリル酸のC6〜18アル
    キルエステルである特許請求の範囲第1項記載の
    方法。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5446191A (en) * 1977-08-31 1979-04-11 Ici Ltd Transition metal composition and manufacture
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