JPH025426Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、周波数変調された信号を水中へ発
射し、この信号をパルス圧縮して必要な信号を検
出する送受信装置に関する。

（従来の技術） 従来装置は、送受信をアナログ的に行ない、ま
たパルス圧縮は最適フイルターを用いてアナログ
的に行なつていた。

（考案が解決しようとする問題点） 送受信をアナログ的に行なう従来装置では、送
信側で周波数変調される信号の周波数スイープの
直線性や再現性が悪く、また、それに伴い、受信
側で用いられるマツチドフイルターと受信信号と
の最適なマツチングがとれず、受信感度が低下し
ていた。この考案は、周波数が変化する信号をデ
ジタル的に生成送信することにより、マツチドフ
イルターの製作を容易にするとともに、受信信号
とマツチドフイルターとのマツチングを容易にと
れるようにし受信感度の良い送受信装置を提供す
ることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） この考案の送受信装置は、所定周期のパルス列
を送出するパルス発生器と、 その周波数が変化するパルス列を表わすデータ
信号を予め記憶し、上記パルス発生器から供給さ
れるパルス列に応答して順次このデータ信号を送
出する記憶器と、 該記憶器から送出されるデータ信号を上記その
周波数が変化するパルス列に変換する変換器と、 該変換器の出力信号を超音波信号に変換して送
信する送波器と、 この超音波信号を受信し、その周波数が変化す
る上記パルス列の電気信号に変換する受波器と、 該受波器が送出するパルス列信号を記憶し、そ
の複数の出力端子にその各記憶素子に記憶される
信号を出力するシフトレジスタと、 その周波数が、上記のその周波数が変化するパ
ルス列と同じに変化する信号を上記シフトレジス
タの出力端子に対応する複数の出力端子に出力す
る基準信号発生器と、 上記シフトレジスタの複数の出力端子に送出さ
れる信号と、上記基準信号発生器の上記シフトレ
ジスタの出力端子に対応する複数の出力端子に送
出される信号とを互いに加算し、更に各出力端子
毎に得られた加算信号を互いに加算する加算器と
で構成される。

（実施例） 第１図は、この考案の実施例を示す。

パルス発生器１は、所定周期のパルス列を記憶
器２の読み出し制御端子に供給する。記憶器２は
読み出し専用の記憶器で、所定データを“１”ま
たは“０”の２進値信号で予め記憶しておき、パ
ルス発生器１からパルス信号が供給された時記憶
されているデータ信号を、デジタル−アナログ変
換器（以下「Ｄ−Ａ変換器」という）３へ送出す
る。Ｄ−Ａ変換器３は、入力信号が“１”のと
き、例えば振幅が５〔Ｖ〕の信号を上記パルス列
の周期の間送波器４へ送出し、また入力信号
“０”のとき、例えば０〔Ｖ〕の信号を上記パルス
列の周期の間送波器４へ送出する、このように、
Ｄ−Ａ変換器３は、周波数が直線的に変化する信
号を送出する。送波器４は、その搬送周波数が直
線的に変化するパルス信号を水中へ発射する。

受波器５は、受信したパルス信号をシフトレジ
スター６へ順次供給する。シフトレジスター６
は、各記憶素子に記憶される信号をそれらの出力
端子を介して加算器７へ送出する。基準信号発生
器８は、例えばシフトレジスターで構成され送波
器４から発射される周波数が直線的に変化する信
号と同じ信号をシフトレジスター６の出力端子の
各々に対応する出力端子を介して加算器７へ供給
する。加算器７は、例えば、抵抗と演算増幅器で
構成され、先ず基準信号発生器８の各出力端子に
送出される信号とシフトレジスター６の対応する
各出力端子に送出される信号とを互いに加算し、
次いでこのようにして得られた加算信号の全てを
互いに加算し出力信号として表示器９へ送出す
る。加算器７は、基準信号発生器８が送出する信
号とシフトレジスター６に記憶される信号とが一
致した時に最大振幅の信号を送出する。

所定周期のパルス列が記憶器２の読み出し制御
端子に供給されると、所定のデータが順次Ｄ−Ａ
変換器３へ供給される。その結果、その搬送周波
数が直線的に変化するパルス信号が、送波器４か
ら水中へ発射される。

受波器５により受信されるパルス信号は、シフ
トレジスター６内に順次記憶される。シフトレジ
スター６に記憶される信号と基準信号発生器８の
出力信号とが互いに加算され、パルス圧縮されて
表示器９へ送出される。

なお、上記実施例においては、伝送される信号
の周波数が直線的に変化するものについて説明し
たが、周波数が直線的以外の変化をする信号を用
いる場合にも同じ効果を得ることができる。

（考案の効果） この考案は、周波数が変化する信号をデジタル
的に生成送信し、受信側でデジタル的に信号処理
するので、マツチドフイルターの製作が容易で、
マツチドフイルターと受信信号との最適なマツチ
ングをとることができ受信感度の良い送受信装置
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の実施例を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 所定周期のパルス列を送出するパルス発生器
   と、 その周波数が変化するパルス列を表わすデータ
   信号を予め記憶し、上記パルス発生器から供給さ
   れるパルス列に応答して順次このデータ信号を送
   出する記憶器と、 該記憶器から送出されるデータ信号を上記その
   周波数が変化するパルス列に変換する変換器と、 該変換器の出力信号を超音波信号に変換して送
   信する送波器と、 この超音波信号を受信し、その周波数が変化す
   る上記パルス列の電気信号に変換する受波器と、 該受波器が送出するパルス列信号を記憶し、そ
   の複数の出力端子にその各記憶素子に記憶される
   信号を出力するシフトレジスタと、 その周波数が、上記のその周波数が変化するパ
   ルス列と同じに変化する信号を上記シフトレジス
   タの出力端子に対応する複数の出力端子に出力す
   る基準信号発生器と、 上記シフトレジスタの複数の出力端子に送出さ
   れる信号と、上記基準信号発生器の上記シフトレ
   ジスタの出力端子に対応する複数の出力端子に送
   出される信号とを互いに加算し、更に各出力端子
   毎に得られた加算信号を互いに加算する加算器と
   を具備することを特徴とする送受信装置。