JPH0254196B2 - - Google Patents
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- JPH0254196B2 JPH0254196B2 JP59120525A JP12052584A JPH0254196B2 JP H0254196 B2 JPH0254196 B2 JP H0254196B2 JP 59120525 A JP59120525 A JP 59120525A JP 12052584 A JP12052584 A JP 12052584A JP H0254196 B2 JPH0254196 B2 JP H0254196B2
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Links
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K31/00—Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
- Arc Welding In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は金属材料を溶接によつて接続するに際
して、溶接継手部に溶接後に発生する残留応力を
低減もしくは制御する処理方法に関するものであ
る。
して、溶接継手部に溶接後に発生する残留応力を
低減もしくは制御する処理方法に関するものであ
る。
一般に金属材料を、溶接する場合たとえば容器
や構造物を製作するに際しての溶接作業や配管を
連結するため等の溶接作業においては、金属材料
の溶接継手部には、溶接後の冷却に伴つて生ずる
収縮と拘束とによつて、残留応力が発生すること
は避けられない。
や構造物を製作するに際しての溶接作業や配管を
連結するため等の溶接作業においては、金属材料
の溶接継手部には、溶接後の冷却に伴つて生ずる
収縮と拘束とによつて、残留応力が発生すること
は避けられない。
即ち第1図は、外的拘束のない二枚の金属材料
をその端面で突合せて溶接した場合に金属材料に
発生する残留応力の分布状態を模式的に示したも
のである。
をその端面で突合せて溶接した場合に金属材料に
発生する残留応力の分布状態を模式的に示したも
のである。
ここにδX,δYは夫々溶接線Mに直角方向並びに
溶接線に沿つた方向に発生する残留応力を示すも
のであり、いずれも溶接中央部では引張り残留応
力が発生し、周囲に行くにしたがつて圧縮残留応
力となる。これらの特性は一般によく知られてい
るものであり、特に溶接方向の応力δYの値は材料
の降伏点又はそれ以上の値を示すこともまた知ら
れている。
溶接線に沿つた方向に発生する残留応力を示すも
のであり、いずれも溶接中央部では引張り残留応
力が発生し、周囲に行くにしたがつて圧縮残留応
力となる。これらの特性は一般によく知られてい
るものであり、特に溶接方向の応力δYの値は材料
の降伏点又はそれ以上の値を示すこともまた知ら
れている。
そして上記した如き発生した引張り残留応力は
製作物及び構築物を損傷せしめる等障害を惹起す
る大きな原因となる場合がある。
製作物及び構築物を損傷せしめる等障害を惹起す
る大きな原因となる場合がある。
たとえばオーステナイト系ステンレス鋼を使用
した容器、構造物、配管等においては、材質、使
用環境、応力発生状況などの条件により、その程
度の差はあるが応力腐食割れが発生し、オーステ
ナイト系ステンレス鋼を使用する場合の最も大き
な問題となつている。又高張力鋼、合金鋼におい
ても同様に残留応力の存在に起因する応力腐食割
れ、その他の発生は数多く見られる。
した容器、構造物、配管等においては、材質、使
用環境、応力発生状況などの条件により、その程
度の差はあるが応力腐食割れが発生し、オーステ
ナイト系ステンレス鋼を使用する場合の最も大き
な問題となつている。又高張力鋼、合金鋼におい
ても同様に残留応力の存在に起因する応力腐食割
れ、その他の発生は数多く見られる。
このようなことより溶接後の金属材料の残留応
力を全面的緩和させるため、炉内応力除去焼鈍
(Thermal Stress Relief Treatment in
Furnace)又は現場作業を考慮した局部応力焼鈍
が広く採用されている。
力を全面的緩和させるため、炉内応力除去焼鈍
(Thermal Stress Relief Treatment in
Furnace)又は現場作業を考慮した局部応力焼鈍
が広く採用されている。
しかしながらこのような方法では、たとえば
SUS304ステンレス鋼の如き金属材料の応力除去
に対して適用した場合、溶接後約850℃に加熱し、
熱分布を均等化する為徐冷することによつて残留
応力の緩和は可能であるが、このような高温度に
加熱することは、上記の金属材料ではクロムカー
バイドが発生し、これによつて粒界腐食を惹起
し、機械的性質を低下せしめるような別の問題が
生じる。更には850℃又はそれ以上の温度に加熱
することは構造物の大きい変形を伴うことや、加
熱により表面に酸化物が発生するなどの欠点があ
り技術的にも問題があつた。
SUS304ステンレス鋼の如き金属材料の応力除去
に対して適用した場合、溶接後約850℃に加熱し、
熱分布を均等化する為徐冷することによつて残留
応力の緩和は可能であるが、このような高温度に
加熱することは、上記の金属材料ではクロムカー
バイドが発生し、これによつて粒界腐食を惹起
し、機械的性質を低下せしめるような別の問題が
生じる。更には850℃又はそれ以上の温度に加熱
することは構造物の大きい変形を伴うことや、加
熱により表面に酸化物が発生するなどの欠点があ
り技術的にも問題があつた。
又一方高張力鋼、合金鋼の残留応力を緩和させ
るため従来の上記の加熱により行なう場合、調質
鋼では加熱温度を焼戻し温度以下にすることが材
料の強度を保持することより必須である。このた
め加熱温度を低めにとり加熱保持時間を長時間と
することとなり作業性を低下せしめるばかりでな
く、残留応力の緩和を充分達成し得ないのが実情
である。
るため従来の上記の加熱により行なう場合、調質
鋼では加熱温度を焼戻し温度以下にすることが材
料の強度を保持することより必須である。このた
め加熱温度を低めにとり加熱保持時間を長時間と
することとなり作業性を低下せしめるばかりでな
く、残留応力の緩和を充分達成し得ないのが実情
である。
このようなことより溶接後、継手部の両側を上
記した加熱温度より低い温度で加熱して、より効
果的な残留応力を緩和する方法が、1964年テイ
ー.ダブリユ.グリーン(T.W.Greene)とエ
ー.エー.ハルツバー(A.A.Halzbaur)により
提案されたことがあつた(ウエルデイング ジヤ
ーナル(Welding Journal)Vol.25、No.3、
March、1946、P.171s−L.85s)。この方法は溶接
後、溶接継手部両側の一定範囲を200℃〜300℃前
後に加熱した後、溶接部を常温に保つ為に直ちに
水冷して両側からの熱膨張力により溶接部を引張
り塑性変形を起させることによつて残留応力を緩
和しようとするいわゆるControlled Low
Temperature Stress Relief法(低温応力緩和
法)と称するものであつて、母材の物理的、治金
的変化を与えないで応力を緩和する方法として誠
に興味深い方法といえよう。事実建造過程中にお
いて、船体の外板溶接部に適用された実積もあ
る。しかしこの方法では、水を使用するため、材
料によつては被溶接金属に酸化腐食を惹起する恐
れがあるばかりでなく、製作過程中の事であれば
水処理に対する処置もとれるが、完成品や貯蔵タ
ンク等の開放検査時における補修溶接部にこの方
法を適用しようとすれば、作業環境を悪化するこ
とは否めない。又補修溶接時の形状、長さは勿論
その存在作業場所により所定の加熱位置や加熱幅
などの所定の条件がとれなくて所定の温度では充
分その目的を達し得ない場合も生じることがあ
る。所栓、残留応力処理法としては炉内焼鈍や現
場での局部焼鈍が主流をしめ、法規などに定めら
れており、かかる方法は主流にはなり得ない宿命
にあつたと思われる。
記した加熱温度より低い温度で加熱して、より効
果的な残留応力を緩和する方法が、1964年テイ
ー.ダブリユ.グリーン(T.W.Greene)とエ
ー.エー.ハルツバー(A.A.Halzbaur)により
提案されたことがあつた(ウエルデイング ジヤ
ーナル(Welding Journal)Vol.25、No.3、
March、1946、P.171s−L.85s)。この方法は溶接
後、溶接継手部両側の一定範囲を200℃〜300℃前
後に加熱した後、溶接部を常温に保つ為に直ちに
水冷して両側からの熱膨張力により溶接部を引張
り塑性変形を起させることによつて残留応力を緩
和しようとするいわゆるControlled Low
Temperature Stress Relief法(低温応力緩和
法)と称するものであつて、母材の物理的、治金
的変化を与えないで応力を緩和する方法として誠
に興味深い方法といえよう。事実建造過程中にお
いて、船体の外板溶接部に適用された実積もあ
る。しかしこの方法では、水を使用するため、材
料によつては被溶接金属に酸化腐食を惹起する恐
れがあるばかりでなく、製作過程中の事であれば
水処理に対する処置もとれるが、完成品や貯蔵タ
ンク等の開放検査時における補修溶接部にこの方
法を適用しようとすれば、作業環境を悪化するこ
とは否めない。又補修溶接時の形状、長さは勿論
その存在作業場所により所定の加熱位置や加熱幅
などの所定の条件がとれなくて所定の温度では充
分その目的を達し得ない場合も生じることがあ
る。所栓、残留応力処理法としては炉内焼鈍や現
場での局部焼鈍が主流をしめ、法規などに定めら
れており、かかる方法は主流にはなり得ない宿命
にあつたと思われる。
本発明は上述の如き現状に鑑みなされたもの
で、特に、応力腐食割れや使用中の発生割れの如
く、使用応力集中の烈しい所に発生した割れ部分
を補修溶接した場合、かかる溶接部分に残る残留
応力を制御することにより、その安全性を確保す
ることを主目的とし、その特徴は、金属材料を溶
接した後、溶接継手部の両側を金属材料に可及的
低い温度好ましくは200℃以下で加熱するととも
に、溶接継手部に低温液化ガスを噴射せしめて該
溶接継手部を0℃以下に強制冷却することによ
り、継手部の残留応力を処理する方法にある。
で、特に、応力腐食割れや使用中の発生割れの如
く、使用応力集中の烈しい所に発生した割れ部分
を補修溶接した場合、かかる溶接部分に残る残留
応力を制御することにより、その安全性を確保す
ることを主目的とし、その特徴は、金属材料を溶
接した後、溶接継手部の両側を金属材料に可及的
低い温度好ましくは200℃以下で加熱するととも
に、溶接継手部に低温液化ガスを噴射せしめて該
溶接継手部を0℃以下に強制冷却することによ
り、継手部の残留応力を処理する方法にある。
以下第2図により本発明方法を説明する。
接続すべき所望の金属材料A1,A2を溶接線M
に沿つて突合せ溶接した後、両金属材料A1,A2
の溶接継手部1の圧縮残留応力が存在する両側
2,2′を火口3,3′から放射される加熱用火炎
にて可及的低い温度好ましくは200℃以下で加熱
するとともに直ちに溶接継手部1の溶接線Mに沿
つて貯槽4に蓄えられている液化窒素(沸点約−
196℃)、液化炭酸ガス(三重点−79℃)、液体ア
ルゴン(沸点約−186℃)あるいは液体空気(沸
点約−194℃)等の冷却剤5を弁6、可撓管7を
介して噴霧管8より噴霧せしめて該溶接継手部1
の周辺を0℃以下に強制冷却する。この場合、冷
却剤を単に注ぐのみでは、この冷却剤が蒸発し、
これによつて膜が生じて冷却剤が金属表面に達す
るのを妨げ、効果的な冷却をし得ないので、好ま
しくは冷却剤を高速でかつ連続的に噴射すること
が有効である。尚溶接部だけを冷却して応力緩和
をしたいようなときは、冷却剤の噴流9が被冷却
部以外の場所に出来るだけ当らないようたとえば
被覆カバー10を設けるとよい。
に沿つて突合せ溶接した後、両金属材料A1,A2
の溶接継手部1の圧縮残留応力が存在する両側
2,2′を火口3,3′から放射される加熱用火炎
にて可及的低い温度好ましくは200℃以下で加熱
するとともに直ちに溶接継手部1の溶接線Mに沿
つて貯槽4に蓄えられている液化窒素(沸点約−
196℃)、液化炭酸ガス(三重点−79℃)、液体ア
ルゴン(沸点約−186℃)あるいは液体空気(沸
点約−194℃)等の冷却剤5を弁6、可撓管7を
介して噴霧管8より噴霧せしめて該溶接継手部1
の周辺を0℃以下に強制冷却する。この場合、冷
却剤を単に注ぐのみでは、この冷却剤が蒸発し、
これによつて膜が生じて冷却剤が金属表面に達す
るのを妨げ、効果的な冷却をし得ないので、好ま
しくは冷却剤を高速でかつ連続的に噴射すること
が有効である。尚溶接部だけを冷却して応力緩和
をしたいようなときは、冷却剤の噴流9が被冷却
部以外の場所に出来るだけ当らないようたとえば
被覆カバー10を設けるとよい。
前記の火口3,3′は夫々管11,11′を介し
てアセチレン、プロパン、液化天然ガス、メタン
等の燃料ガス及び支燃用酸素ガス源(図示せず)
に連通されているとともに溶接継手部1の両側
2,2′に加熱用火炎を放射できるように金属材
料A1,A2の溶接線に沿つて冷却剤を噴霧する噴
霧管1の両側に適宜間隔を隔てて配置され、支持
部材12に噴霧管8と共に一体的に保持されてい
る。
てアセチレン、プロパン、液化天然ガス、メタン
等の燃料ガス及び支燃用酸素ガス源(図示せず)
に連通されているとともに溶接継手部1の両側
2,2′に加熱用火炎を放射できるように金属材
料A1,A2の溶接線に沿つて冷却剤を噴霧する噴
霧管1の両側に適宜間隔を隔てて配置され、支持
部材12に噴霧管8と共に一体的に保持されてい
る。
この方法によると溶接継手部1のビードの冷却
と、その両側部2,2′の加熱とによつて、温度
差をより一層大きくすることが可能であり、これ
により補修溶接部などで最適の加熱位置や加熱幅
が充分とれないような場合でも残留応力の緩和効
果をより一層顕著にすることが可能である。又溶
接継手部1に発生する残留引張応力を積極的に圧
縮残留応力に変換させる事もできる。さらに、各
種欠陥が伴い易い溶接継手部1に生じる最高の残
留引張応力の発生位置を健全な母材側に移動せし
め得る。又噴霧管8より噴霧される冷却剤を一層
低い温度のものを使用して溶接継手部1の冷却を
より低温にすれば上記溶接継手部1の両側部2,
2′の加熱温度を高くすることなく、大きな温度
差が得られ、充分なる残留応力の緩和が可能とな
り、耐応力腐食割れ等の発生が防止し得る。
と、その両側部2,2′の加熱とによつて、温度
差をより一層大きくすることが可能であり、これ
により補修溶接部などで最適の加熱位置や加熱幅
が充分とれないような場合でも残留応力の緩和効
果をより一層顕著にすることが可能である。又溶
接継手部1に発生する残留引張応力を積極的に圧
縮残留応力に変換させる事もできる。さらに、各
種欠陥が伴い易い溶接継手部1に生じる最高の残
留引張応力の発生位置を健全な母材側に移動せし
め得る。又噴霧管8より噴霧される冷却剤を一層
低い温度のものを使用して溶接継手部1の冷却を
より低温にすれば上記溶接継手部1の両側部2,
2′の加熱温度を高くすることなく、大きな温度
差が得られ、充分なる残留応力の緩和が可能とな
り、耐応力腐食割れ等の発生が防止し得る。
又単に溶接継手部1を冷却するのみの処理で、
たとえば0℃〜−100℃に遷移温度を有する軟鋼
や高張力鋼などのフエライト系の材料を処理する
にあたつては、残留応力緩和のため極端な低温度
処理過程中で若し継手部に脆性割れの恐れがある
場合には、冷却温度は必然的に制限されて幾分高
めにすることが必要となるので、残留応力を充分
に満足し得るように緩和し得ない。このような時
には本発明の第2図の如き方法で冷却部の両側を
加熱することによつて、残留応力緩和を補充し、
満足し得る緩和効果が得られる。勿論この方法の
如く、加熱による膨張力や冷却による収縮力を利
用する場合所定の加熱温度や冷却温度は、材料の
膨張係数、降伏点の大きさに左右されることは勿
論である。
たとえば0℃〜−100℃に遷移温度を有する軟鋼
や高張力鋼などのフエライト系の材料を処理する
にあたつては、残留応力緩和のため極端な低温度
処理過程中で若し継手部に脆性割れの恐れがある
場合には、冷却温度は必然的に制限されて幾分高
めにすることが必要となるので、残留応力を充分
に満足し得るように緩和し得ない。このような時
には本発明の第2図の如き方法で冷却部の両側を
加熱することによつて、残留応力緩和を補充し、
満足し得る緩和効果が得られる。勿論この方法の
如く、加熱による膨張力や冷却による収縮力を利
用する場合所定の加熱温度や冷却温度は、材料の
膨張係数、降伏点の大きさに左右されることは勿
論である。
本発明の方法は上述した如く残留応力処理に
種々の効果を発揮するが、特に引張り残留応力の
存在が応力腐食割れ発生の原因となりやすいオー
ステナイト系ステンレス鋼、アルミニウム合金、
銅合金、高張力鋼、合金鋼等の金属材料、更には
これら金属材料のグラツド鋼の溶接継手部に本発
明方法を適用すると極めて効果的である。
種々の効果を発揮するが、特に引張り残留応力の
存在が応力腐食割れ発生の原因となりやすいオー
ステナイト系ステンレス鋼、アルミニウム合金、
銅合金、高張力鋼、合金鋼等の金属材料、更には
これら金属材料のグラツド鋼の溶接継手部に本発
明方法を適用すると極めて効果的である。
次に本発明方法の実施例を例示し、その溶接線
に沿つた残留応力(δY)を、溶接線よりの距離と
関連して、従来方法によるものと比較して第3図
に図示する。
に沿つた残留応力(δY)を、溶接線よりの距離と
関連して、従来方法によるものと比較して第3図
に図示する。
実施例
第3図は残留応力軽減状態を調べるために行な
つたもので、板厚6mm、240×480mm角の軟鋼板の
中心(240mm)にビードを盛り、次の如き処理を
行なつたものの応力分布特性を示したものであ
る。
つたもので、板厚6mm、240×480mm角の軟鋼板の
中心(240mm)にビードを盛り、次の如き処理を
行なつたものの応力分布特性を示したものであ
る。
(A) ビード盛り後、未処理のまま大気中に放置し
た場合の残留応力の状態(線101) (B) ビード盛り後、ビードに沿つて液体窒素を噴
射し該部を約−100℃に冷却した場合の残留応
力の状態(線102) (C) ビード盛り後、本発明の方法で第2図の如く
ビード両側をビード中心より20mm外側より各々
約50mm幅を約200℃に加熱した後、直ちにビー
ドの中心より両側各々20mm幅に液体窒素を噴射
し、該部を約−50℃に冷却した場合の残留応力
の状態(線103)。
た場合の残留応力の状態(線101) (B) ビード盛り後、ビードに沿つて液体窒素を噴
射し該部を約−100℃に冷却した場合の残留応
力の状態(線102) (C) ビード盛り後、本発明の方法で第2図の如く
ビード両側をビード中心より20mm外側より各々
約50mm幅を約200℃に加熱した後、直ちにビー
ドの中心より両側各々20mm幅に液体窒素を噴射
し、該部を約−50℃に冷却した場合の残留応力
の状態(線103)。
この実験は、加熱位置が引張り残留応力の発生
位置にかかつている為、加熱帯に塑性変形を起
し、その部分にかなり高い引張り応力を発生して
いる。なお、本実験は実際の工事の状態を想定し
て行なつたものである。
位置にかかつている為、加熱帯に塑性変形を起
し、その部分にかなり高い引張り応力を発生して
いる。なお、本実験は実際の工事の状態を想定し
て行なつたものである。
これらの残留応力分布特性を比較して明らかな
ように、本発明により溶接継手部のビードの冷却
のみによつても応力値は相当緩和されるが、更に
その両側部の加熱とによつて、温度差をより一層
大きくすることが可能であり、これによつて加熱
位置の選定を誤つたとしても引張り残留応力を逆
に圧縮残留応力に確実に転換することも出来る。
又種々の欠陥を伴い易い溶接継手部に生じる最高
の残留引張り応力の位置を健全な母材部に移動し
ている。
ように、本発明により溶接継手部のビードの冷却
のみによつても応力値は相当緩和されるが、更に
その両側部の加熱とによつて、温度差をより一層
大きくすることが可能であり、これによつて加熱
位置の選定を誤つたとしても引張り残留応力を逆
に圧縮残留応力に確実に転換することも出来る。
又種々の欠陥を伴い易い溶接継手部に生じる最高
の残留引張り応力の位置を健全な母材部に移動し
ている。
第1図は金属材料の溶接によつて発生する残留
応力分布模式図、第2図は本発明方法の一実施例
を説明する説明図、第3図は本発明方法による効
果を比較した図である。 A1,A2は金属材料、Mは溶接線、1は溶接継
手部、2,2′はその両側、3,3′は火口、4は
冷却剤、5は低温液化ガス貯槽、7は可撓管、8
は噴霧管、10は被覆カバーである。
応力分布模式図、第2図は本発明方法の一実施例
を説明する説明図、第3図は本発明方法による効
果を比較した図である。 A1,A2は金属材料、Mは溶接線、1は溶接継
手部、2,2′はその両側、3,3′は火口、4は
冷却剤、5は低温液化ガス貯槽、7は可撓管、8
は噴霧管、10は被覆カバーである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 金属材料を溶接した後、溶接継手部の両側を
加熱昇温せしめるとともに、溶接継手部に低温液
化ガスを噴射せしめて該溶接継手部を0℃以下に
強制冷却することを特徴とする溶接継手部の残留
応力処理法。 2 金属材料がオーステナイト系ステンレス鋼、
アルミニウム合金、銅合金、高張力鋼、合金鋼あ
るいはこれら金属材料のグラツド鋼であることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の溶接継手
部の残留応力処理法。 3 低温液化ガスが液体窒素、液化炭酸ガス、液
体アルゴンおよび液体空気より選ばれた冷媒であ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
溶接継手部の残留応力処理法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12052584A JPS6018292A (ja) | 1984-06-12 | 1984-06-12 | 溶接継手部の残留応力処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12052584A JPS6018292A (ja) | 1984-06-12 | 1984-06-12 | 溶接継手部の残留応力処理法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58059667 Division |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6018292A JPS6018292A (ja) | 1985-01-30 |
JPH0254196B2 true JPH0254196B2 (ja) | 1990-11-20 |
Family
ID=14788414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12052584A Granted JPS6018292A (ja) | 1984-06-12 | 1984-06-12 | 溶接継手部の残留応力処理法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6018292A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62292279A (ja) * | 1986-06-11 | 1987-12-18 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 溶接管製造装置 |
JP4347173B2 (ja) | 2004-09-15 | 2009-10-21 | 三菱重工業株式会社 | キャンドモーターポンプ |
DE102008060205A1 (de) * | 2008-12-04 | 2010-06-10 | Rolls-Royce Deutschland Ltd & Co Kg | Verfahren zur Herstellung eines geschweißten Rotors für ein Gasturbinentriebwerk |
CN102166683B (zh) * | 2011-03-29 | 2012-12-12 | 武汉科技大学 | 一种快速冷却焊接接头的风冷装置及其使用方法 |
CN114378489B (zh) * | 2021-12-31 | 2024-06-25 | 西安理工大学 | 一种在焊接时快速冷却的装置及其冷却方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5447844A (en) * | 1977-09-21 | 1979-04-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Automatic straightening method |
JPS5447843A (en) * | 1977-09-21 | 1979-04-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Automatic straightening method |
-
1984
- 1984-06-12 JP JP12052584A patent/JPS6018292A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5447844A (en) * | 1977-09-21 | 1979-04-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Automatic straightening method |
JPS5447843A (en) * | 1977-09-21 | 1979-04-14 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Automatic straightening method |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6018292A (ja) | 1985-01-30 |
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