JPH0250329B2 - - Google Patents
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- JPH0250329B2 JPH0250329B2 JP58142117A JP14211783A JPH0250329B2 JP H0250329 B2 JPH0250329 B2 JP H0250329B2 JP 58142117 A JP58142117 A JP 58142117A JP 14211783 A JP14211783 A JP 14211783A JP H0250329 B2 JPH0250329 B2 JP H0250329B2
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- JP
- Japan
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- nut
- bolt
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Links
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Landscapes
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
- Connection Of Plates (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明は、ボルト・ナツトにより被締結材を
締結具の軸方向に締付けると共に径方向(ラジア
ル方向)にはしまりばめの状態として締結するよ
うにした締結方法および該方法に用いるボルト・
ナツトからなる締結具に関するものである。
締結具の軸方向に締付けると共に径方向(ラジア
ル方向)にはしまりばめの状態として締結するよ
うにした締結方法および該方法に用いるボルト・
ナツトからなる締結具に関するものである。
従来技術
従来、第1図に示す如く、2枚の被締結材1
A,1Bをボルト2とナツト3とで締結した場合
には、通常、振動等によりゆるみが発生し、種々
の支障が発生する。このゆるみ防止対策として、
従来、座金方式、ダブルナツト方式、ナイロンナ
ツト方式、ピン方式、舌式座金方式等が採用され
ているが、いずれも耐振性が乏しく確実なゆるみ
止めが出来ない。このゆるみ止めを確実に行う方
式として、油圧ボルト方式があるが、該方式は構
造が複雑となり、かつ、締付装置も必要となり高
価なものとなる欠点があつた。
A,1Bをボルト2とナツト3とで締結した場合
には、通常、振動等によりゆるみが発生し、種々
の支障が発生する。このゆるみ防止対策として、
従来、座金方式、ダブルナツト方式、ナイロンナ
ツト方式、ピン方式、舌式座金方式等が採用され
ているが、いずれも耐振性が乏しく確実なゆるみ
止めが出来ない。このゆるみ止めを確実に行う方
式として、油圧ボルト方式があるが、該方式は構
造が複雑となり、かつ、締付装置も必要となり高
価なものとなる欠点があつた。
発明の目的
この発明は、上記した従来の問題を解消せんと
するもので、耐振性があるゆるみ止めが確実にな
され、かつ、油圧ボルトの如く特別な締付装置を
必要とせず、安価かつ簡単に締結が行える締結方
法及び該方法に使用するボルト・ナツトからなる
締結具を提供することを目的とするものである。
するもので、耐振性があるゆるみ止めが確実にな
され、かつ、油圧ボルトの如く特別な締付装置を
必要とせず、安価かつ簡単に締結が行える締結方
法及び該方法に使用するボルト・ナツトからなる
締結具を提供することを目的とするものである。
発明の構成及び作用
この発明は、上記目的を達成するため、ボルト
とナツトの両方を変態温度以下で変形させたもの
に熱を加えると変形前の形状にもどり、かつその
後変態温度以下に冷却されても形状が変わらない
特性を有する1方向形状記憶合金で形成すること
を特徴とし、被締結材への組付後にボルトは軸方
向の長さが短くなり(縮み)またナツトは軸方向
の長さが長くなり(伸び)締付力が強くなると共
に、ボルトは径方向が太くなりまたナツトはめね
じ内径方向が細くなりラジアル方向にしまりばめ
の状態を得られるように前以つてボルトの場合軸
方向の長さが短くなり径が太い形状を、またナツ
トの場合軸方向の長さが長くめねじ内径が細い形
状に記憶させておき、被締結材への組付時には変
態温度以下で組付が容易となるようにボルトの場
合軸方向の長さを長く径を細くまたナツトの場合
軸方向の長さを短くめねじ内径を太く変形させて
組付け、該組付後に変態温度として上記の記憶し
た形状に復帰させるようにし、確実なゆるみ止め
効果を有する永久締結が行える締結方法及び該方
法に使用するボルト・ナツトよりなる締結具を提
供するものである。
とナツトの両方を変態温度以下で変形させたもの
に熱を加えると変形前の形状にもどり、かつその
後変態温度以下に冷却されても形状が変わらない
特性を有する1方向形状記憶合金で形成すること
を特徴とし、被締結材への組付後にボルトは軸方
向の長さが短くなり(縮み)またナツトは軸方向
の長さが長くなり(伸び)締付力が強くなると共
に、ボルトは径方向が太くなりまたナツトはめね
じ内径方向が細くなりラジアル方向にしまりばめ
の状態を得られるように前以つてボルトの場合軸
方向の長さが短くなり径が太い形状を、またナツ
トの場合軸方向の長さが長くめねじ内径が細い形
状に記憶させておき、被締結材への組付時には変
態温度以下で組付が容易となるようにボルトの場
合軸方向の長さを長く径を細くまたナツトの場合
軸方向の長さを短くめねじ内径を太く変形させて
組付け、該組付後に変態温度として上記の記憶し
た形状に復帰させるようにし、確実なゆるみ止め
効果を有する永久締結が行える締結方法及び該方
法に使用するボルト・ナツトよりなる締結具を提
供するものである。
即ち、ニツケル・チタン系、鉄系あるいは銅系
の1方向形状記憶合金によりボルトとナツトの両
方を形成し、前以つて変態温度以上のオーステナ
イト相でボルトの場合軸方向の長さが短く且つ径
が太い形状を、またナツトの場合軸方向の長さが
長く且つめねじ内径が細い形状を記憶させてお
き、被締結材への組付時には上記変態温度以下と
してマルテンサイト相でボルトの場合は軸方向の
長さを長く径を細い形状にまたナツトの場合は軸
方向が短く且つめねじ内径を太い形状に変形させ
て被締結材に組み付け、組み付け後に変態温度以
上として上記記憶していたボルトの場合軸方向が
短く径が太い形状またナツトの場合軸方向が長く
且つめねじ内径が細い形状に復帰させ、被締結材
への締付力を増大させると共に径を太くしてラジ
アル方向にはしまりばめの状態を得るようにした
ことを特徴とする締結方法を提供するものであ
る。
の1方向形状記憶合金によりボルトとナツトの両
方を形成し、前以つて変態温度以上のオーステナ
イト相でボルトの場合軸方向の長さが短く且つ径
が太い形状を、またナツトの場合軸方向の長さが
長く且つめねじ内径が細い形状を記憶させてお
き、被締結材への組付時には上記変態温度以下と
してマルテンサイト相でボルトの場合は軸方向の
長さを長く径を細い形状にまたナツトの場合は軸
方向が短く且つめねじ内径を太い形状に変形させ
て被締結材に組み付け、組み付け後に変態温度以
上として上記記憶していたボルトの場合軸方向が
短く径が太い形状またナツトの場合軸方向が長く
且つめねじ内径が細い形状に復帰させ、被締結材
への締付力を増大させると共に径を太くしてラジ
アル方向にはしまりばめの状態を得るようにした
ことを特徴とする締結方法を提供するものであ
る。
さらにこの発明は、ボルトとナツトの両方を、
ニツケル・チタン系、鉄系あるいは銅系の1方向
形状記憶合金を材料とし、変態温度以上で被締結
材への組付時よりボルト軸方向の長さが短く径が
太い形状をまたナツトの場合軸方向の長さが長く
且つめねじ内径が細い形状を記憶させて形成した
ものであることを特徴とするボルト・ナツトより
なる締結具を提供するものである。
ニツケル・チタン系、鉄系あるいは銅系の1方向
形状記憶合金を材料とし、変態温度以上で被締結
材への組付時よりボルト軸方向の長さが短く径が
太い形状をまたナツトの場合軸方向の長さが長く
且つめねじ内径が細い形状を記憶させて形成した
ものであることを特徴とするボルト・ナツトより
なる締結具を提供するものである。
実施例
以下、この発明を第2図に示す実施例を参照し
て詳述する。
て詳述する。
1方向形状記憶合金は、周知の如く、変態温度
以上の高温のオーステナイト相(母相)で形状を
記憶させた場合、該形状を変態温度以下のマルテ
ンサイト相で変形させた後、変態温度以上の高温
状態とすると記憶していた形状に復帰し、該形状
復帰後は変態温度以下となつても形状は変化せず
記憶させた形状を保持する。
以上の高温のオーステナイト相(母相)で形状を
記憶させた場合、該形状を変態温度以下のマルテ
ンサイト相で変形させた後、変態温度以上の高温
状態とすると記憶していた形状に復帰し、該形状
復帰後は変態温度以下となつても形状は変化せず
記憶させた形状を保持する。
上記1方向形状記憶合金として、締結具として
好適な耐食性、回復応力が大きく、かつ疲れ寿命
の長いニツケル・チタン系、鉄系形状記憶合金あ
るいは銅系形状記憶合金を用いて、第2図に示す
実施例ではボルト5、ナツト6を形成する。
好適な耐食性、回復応力が大きく、かつ疲れ寿命
の長いニツケル・チタン系、鉄系形状記憶合金あ
るいは銅系形状記憶合金を用いて、第2図に示す
実施例ではボルト5、ナツト6を形成する。
上記ボルト5およびナツト6は、変態温度が常
温以上(例えば100℃以上)の上記1方向形状記
憶合金を素材とし、まず、常温以上100℃以上の
オーステナイト相で、第2図Bで示す如き、ボル
ト軸方向の長さl1が短く、径d1が大きい(太い)
形状に形成後該形状を記憶させておく。一方、ナ
ツト6は軸方向の長さl3が長く、めねじ内径d3が
小さい(細い)形状に記憶させておく。該形状を
記憶させた後、ボルト5を変態温度以下の常温
(例えば20℃)で引張加工時を加えて、第2図A
に示す如く、ボルト軸方向の長さl2がl1より長く、
かつ径d2がd1より細く変形を加える。同様に、ナ
ツト6も変態温度以下の常温で、圧縮加工等を加
えて、第2図Aに示す如く、ナツトの軸方向の長
さl4がl3より短く、内径d4がd3より大きく(太く)
なるように変形を加える。該形状とした後、常温
状態で被締結材7,8の取付孔7a,8aに挿入
し、突出した軸部下端にナツト6を螺嵌して締付
ける。上記組付後、変態温度以上(例えば100℃)
にボルト5及びナツト6を加熱する。該加熱によ
りボルト5及びナツト6は第2図Bに示す記憶し
ていた高温状態での形状に復帰する。この形状復
帰後は、たとえボルト5及びナツト6が変態温度
以下の常温に戻つても、1方向形状記憶合金であ
るため、復帰した形状を保持し、第2図Aの形状
に戻らない。
温以上(例えば100℃以上)の上記1方向形状記
憶合金を素材とし、まず、常温以上100℃以上の
オーステナイト相で、第2図Bで示す如き、ボル
ト軸方向の長さl1が短く、径d1が大きい(太い)
形状に形成後該形状を記憶させておく。一方、ナ
ツト6は軸方向の長さl3が長く、めねじ内径d3が
小さい(細い)形状に記憶させておく。該形状を
記憶させた後、ボルト5を変態温度以下の常温
(例えば20℃)で引張加工時を加えて、第2図A
に示す如く、ボルト軸方向の長さl2がl1より長く、
かつ径d2がd1より細く変形を加える。同様に、ナ
ツト6も変態温度以下の常温で、圧縮加工等を加
えて、第2図Aに示す如く、ナツトの軸方向の長
さl4がl3より短く、内径d4がd3より大きく(太く)
なるように変形を加える。該形状とした後、常温
状態で被締結材7,8の取付孔7a,8aに挿入
し、突出した軸部下端にナツト6を螺嵌して締付
ける。上記組付後、変態温度以上(例えば100℃)
にボルト5及びナツト6を加熱する。該加熱によ
りボルト5及びナツト6は第2図Bに示す記憶し
ていた高温状態での形状に復帰する。この形状復
帰後は、たとえボルト5及びナツト6が変態温度
以下の常温に戻つても、1方向形状記憶合金であ
るため、復帰した形状を保持し、第2図Aの形状
に戻らない。
上記の如く、ボルト5及びナツト6が記憶した
形状に復帰することにより、ボルト5は軸方向の
長さが短くなり、組付時より距離αだけ縮む一
方、ナツト6は軸方向の長さが長くなり距離αだ
け延びるため、ボルト5の頭部5aとナツト6間
の距離は縮み、その分だけ被締結材7,8への締
付力は増強する。かつ、ボルト5の径が太くなる
ことにより、ボルト5の軸部5bの外周面が被締
結材7,8の取付穴7a,8aに圧接し、ラジア
ル方向にしまりばめの状態を得ることができる。
また、ナツト6はめねじ内径が細くなるため、ボ
ルト5の太くなつたねじとの締結がより強固とな
る。このように、軸方向及びラジアル方向の両方
で確実なゆるみ止めがなされる。
形状に復帰することにより、ボルト5は軸方向の
長さが短くなり、組付時より距離αだけ縮む一
方、ナツト6は軸方向の長さが長くなり距離αだ
け延びるため、ボルト5の頭部5aとナツト6間
の距離は縮み、その分だけ被締結材7,8への締
付力は増強する。かつ、ボルト5の径が太くなる
ことにより、ボルト5の軸部5bの外周面が被締
結材7,8の取付穴7a,8aに圧接し、ラジア
ル方向にしまりばめの状態を得ることができる。
また、ナツト6はめねじ内径が細くなるため、ボ
ルト5の太くなつたねじとの締結がより強固とな
る。このように、軸方向及びラジアル方向の両方
で確実なゆるみ止めがなされる。
上記した方法は、1方向形状記憶合金の変態温
度が常温以上の場合であるが、形状記憶合金の混
合比を変えることにより、変態温度を常温以下と
した1方向形状記憶合金を用いることも出来る。
即ち、常温以下の変態温度以上で、第2図Bに示
す如き、ボルト5の軸方向の長さを短く径を太く
形成し、またナツト6は軸方向を長く径を細く形
成し、該形状を記憶させておく。該ボルト5を変
態温度以下で引張加工等を施し、第2図Aに示す
如き軸方向が長く径の細い形状に変形させる。同
様にナツト6を軸方向の長さを短く径を太く変形
し該ボルト5を変態温度以下で被締結材7,8に
挿入しナツト6と螺嵌する。該組付後、変態温度
以上の常温にすると記憶していた高温状態での形
状に復帰し、第2図Bに示す締付状態となり、前
記した方法と同一の作用効果を生じる。
度が常温以上の場合であるが、形状記憶合金の混
合比を変えることにより、変態温度を常温以下と
した1方向形状記憶合金を用いることも出来る。
即ち、常温以下の変態温度以上で、第2図Bに示
す如き、ボルト5の軸方向の長さを短く径を太く
形成し、またナツト6は軸方向を長く径を細く形
成し、該形状を記憶させておく。該ボルト5を変
態温度以下で引張加工等を施し、第2図Aに示す
如き軸方向が長く径の細い形状に変形させる。同
様にナツト6を軸方向の長さを短く径を太く変形
し該ボルト5を変態温度以下で被締結材7,8に
挿入しナツト6と螺嵌する。該組付後、変態温度
以上の常温にすると記憶していた高温状態での形
状に復帰し、第2図Bに示す締付状態となり、前
記した方法と同一の作用効果を生じる。
上記した前記方法及び後記方法のいずれも、第
2図Bに示す如き形状となつた後には、一方向形
状記憶合金であるため、形状が変化せず、被締結
材7,8はボルト5とナツト6とにより、永久締
結がなされる。その際、変態温度が常温以下の後
記の方法による場合、常温でオーステナイト相と
なつており、オーステナイト相の方が合金の強度
が大であるため、引張強度が大で、締結強度が大
となる。但し、通常、形状記憶合金は変態温度よ
り約60℃温度が上昇すると、記憶を喪失し、該上
昇時の新たな形状を記憶するため、変態温度を少
なくとも−10℃以上とし、温度が60℃上昇した場
合には50℃以上となるように設定し、常温では記
憶喪失を生じないようにする必要がある。これに
対して、変態温度が常温以上、例えば約100℃の
前記方法の場合、160℃までは記憶喪失が生じな
いため、高温雰囲気での締結に用いる場合は有効
である。尚、上記した如く、変態温度は形状記憶
合金の混合比を変えることで、自在に変更可能で
あるため、前記方法及び後記方法のいずれの方法
でも、変態温度を適宜に設定することにより、温
度条件の厳しい箇所でも使用することができる。
2図Bに示す如き形状となつた後には、一方向形
状記憶合金であるため、形状が変化せず、被締結
材7,8はボルト5とナツト6とにより、永久締
結がなされる。その際、変態温度が常温以下の後
記の方法による場合、常温でオーステナイト相と
なつており、オーステナイト相の方が合金の強度
が大であるため、引張強度が大で、締結強度が大
となる。但し、通常、形状記憶合金は変態温度よ
り約60℃温度が上昇すると、記憶を喪失し、該上
昇時の新たな形状を記憶するため、変態温度を少
なくとも−10℃以上とし、温度が60℃上昇した場
合には50℃以上となるように設定し、常温では記
憶喪失を生じないようにする必要がある。これに
対して、変態温度が常温以上、例えば約100℃の
前記方法の場合、160℃までは記憶喪失が生じな
いため、高温雰囲気での締結に用いる場合は有効
である。尚、上記した如く、変態温度は形状記憶
合金の混合比を変えることで、自在に変更可能で
あるため、前記方法及び後記方法のいずれの方法
でも、変態温度を適宜に設定することにより、温
度条件の厳しい箇所でも使用することができる。
効 果
以上の説明より明らかなように、この発明によ
れば、ボルトとナツトの両方を一方向形状記憶合
金で形成しているため、耐振性が向上し、永久に
ゆるみの生じない永久締結が行える。また、組付
作業に特別な装置を必要とせず、締結作業が容易
かつ安価に行うことができる等の種々の効果を有
するものである。
れば、ボルトとナツトの両方を一方向形状記憶合
金で形成しているため、耐振性が向上し、永久に
ゆるみの生じない永久締結が行える。また、組付
作業に特別な装置を必要とせず、締結作業が容易
かつ安価に行うことができる等の種々の効果を有
するものである。
第1図は従来のボルト・ナツトによる締結状態
を示す断面図、第2図A,Bはこの発明に係る締
結方法を示しAは組付時の断面図Bは締結後の断
面図である。 5……ボルト、6……ナツト、7,8……被締
結材。
を示す断面図、第2図A,Bはこの発明に係る締
結方法を示しAは組付時の断面図Bは締結後の断
面図である。 5……ボルト、6……ナツト、7,8……被締
結材。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 1方向形状記憶合金によりボルトおよびナツ
トの両方を形成し、前以て変態温度以上のオース
テナイト相でボルトの軸方向の長さが短く且つ径
が太い形状を記憶させておくと共にナツトでは幅
方向の長さが長く且つめねじ内径がほそい形状を
記憶させておき、被締結材への組付時には上記変
態温度以下としマルテンサイト相としてボルトの
軸方向の長さを長く径を細い形状に、ナツトでは
軸方向の長さを短く且つめねじ内径を太い形状に
それぞれ変形させて被締結材に組み付け、組み付
け後に変態温度以上として上記記憶していたボル
トでは軸方向が短く径が太い、またナツトでは軸
方向が長くめねじ内径が細い形状に復帰させ、被
締結材への締付力を増大させると共にラジアル方
向にはしまりばめの状態を得るようにしたことを
特徴とする締結方法。 2 特許請求の範囲第1項の締結方法において上
記ボルトおよびナツトの両方を変態温度が常温以
上である上記1方向形状記憶合金で形成し、常温
にて被締結材に組付後に一度変態温度以上に加熱
し、記憶していた上記形状に復帰させることを特
徴とする締結方法。 3 特許請求の範囲第1項記載の締結方法におい
て、上記ボルトおよびナツトの両方を変態温度が
常温以下である1方向形状記憶合金で形成し、変
態温度以下で被締結材に組付後、常温にすること
により記憶している上記形状に復帰させることを
特徴とする締結方法。 4 ボルトおよびナツトの両方を1方向形状記憶
合金を材料とし、変態温度以上で被締結材への組
付時よりボルト軸方向の長さが短く径が太い形状
を、またナツトでは軸方向の長さが長くめねじ内
径が細い形状をそれぞれ記憶させて形成したもの
であることを特徴とするボルト・ナツトよりなる
締結具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14211783A JPS6034510A (ja) | 1983-08-02 | 1983-08-02 | 締結方法及び締結具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14211783A JPS6034510A (ja) | 1983-08-02 | 1983-08-02 | 締結方法及び締結具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6034510A JPS6034510A (ja) | 1985-02-22 |
JPH0250329B2 true JPH0250329B2 (ja) | 1990-11-02 |
Family
ID=15307798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14211783A Granted JPS6034510A (ja) | 1983-08-02 | 1983-08-02 | 締結方法及び締結具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6034510A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62188764A (ja) * | 1986-02-14 | 1987-08-18 | Tohoku Metal Ind Ltd | 形状記憶合金ボルトとその製造方法並びに締結弛緩方法 |
JP2006247154A (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Citizen Watch Co Ltd | 帯状装身具 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58191312A (ja) * | 1982-04-30 | 1983-11-08 | 金井 宏之 | 締結部材 |
-
1983
- 1983-08-02 JP JP14211783A patent/JPS6034510A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58191312A (ja) * | 1982-04-30 | 1983-11-08 | 金井 宏之 | 締結部材 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6034510A (ja) | 1985-02-22 |
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