JPH024912Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、飾蓋を有する容器の改良に関するも
のである。

最近、生活様式の多様化、個性化等により、洋
酒、香水等の容器に、種々の形状、デザイン、装
飾等を有する飾蓋のついた容器が用いられるよう
になつた。

本考案者は、このような飾蓋を有する容器の容
器本体と飾蓋との嵌合部の改良に関するものであ
る。

〔従来技術〕

従来、飾蓋を有する容器においては、飾蓋は、
単に、容器本体の瓶口部に掛けられていたり、或
いは、肩部に載せられていたりしていた。このよ
うな容器においては、飾蓋と容器本体と位置関係
は、その時々において多少ずれるため、容器本体
と飾蓋とを統一したデザインにすることが困難で
あつた。

また、プラスチツク容器等においては、瓶肩部
で嵌合する飾蓋を有するものもあるが、これらは
何れも軟質の材料に限られていた。

一方、デザインによつては、軟質の材料では、
質感、重量感等の点で、表現できないものがあ
り、時としてどうしても、ガラス製、陶製、又
は、硬質プラスチツク製の容器にせざるを得ない
場合も生じる。

このような材質の容器において、瓶肩部で嵌合
する飾蓋を付けると、持ち運び等の際、嵌合部が
すれて不快な音を発生したり、飾蓋の嵌合部が欠
損したりする等のトラブルを生じ易い等の問題が
あつた。

本考案者らは、そのため、容器本体の瓶肩部だ
けでなく、キヤツプでシールされた瓶口部でも嵌
合する飾蓋を使用することによつて、このような
問題の解決を図つてきた。

しかしながら、飾蓋を瓶口部であまり強く嵌合
すると、キヤツプが弛んだり、飾蓋を持ち上げた
時、容器本体も持ち上げられ、時として破損した
りする等のトラブルが発生し易くなるという新た
な問題が発生した。

本考案者らは、このような問題について鋭意研
究の結果、本考案を完成した。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、飾蓋と容器本体と間にずれが
発生せず、キヤツプの弛みや容器本体の持ち上が
りのない、飾蓋を有する容器を提供することにあ
る。

〔考案の構成〕

本考案は、瓶口をシールしているキヤツプを介
して瓶口部と嵌合する嵌合部のある飾蓋を有する
容器において、前記嵌合部を、飾蓋の内側に設け
られたキヤツプ支えリングと、該キヤツプ支えリ
ングの下端側に取付けられる飾蓋パツキンとで構
成すると共に、該飾蓋パツキンを、前記キヤツプ
支えリングの下端側を嵌合する円輪状の溝を構成
する外壁、底部、内壁及び該内壁の延長上に設け
られ、前記キヤツプの外径よりも若干小さい内径
で、縦方向にスリツトを有する円筒状のキヤツプ
嵌合部を設けることにより形成したことを特徴と
するものである。

〔考案の構成と効果の具体的説明〕

本考案の対象となる飾蓋は、少なくても瓶口を
シールしているキヤツプを介して瓶口部に嵌合す
る嵌合部のある飾蓋であり、単に瓶口部で嵌合す
る嵌合部だけでなく、瓶口部以外の瓶肩部等でも
嵌合しているものを含む。

また、本考案の対象となる容器は、少なくとも
上述のような飾蓋を有する容器であり、単に飾蓋
を有するだけでなく、飾台等をも有するものをも
含む。

本考案におけるキヤツプ支えリングとは、本考
案の飾蓋パツキンを取り付ける円筒状のものであ
り、その内径は、その内部に本考案に係わる飾蓋
パツキンを取り付けても、その中に瓶口をシール
しているキヤツプを収納しうる程度の大きさのも
のであり、このキヤツプ支えリングは、本考案の
飾蓋パツキンとともに、瓶口部と嵌合する嵌合部
を構成している。

本考案に係わる飾蓋パツキンは、外壁、底部、
内壁及びキヤツプ嵌合部より構成される。

外壁、底部及び内壁は、飾蓋パツキンをキヤツ
プ支えリングに嵌合し取り付けるための嵌合溝を
形成する。なお、この場合、その嵌合取り付けを
容易にするため、外壁の内側もしくは内壁の外
側、又はその両者に、突起又は突条を設けるのが
好ましい。

キヤツプ嵌合部は、瓶口をシールしているキヤ
ツプの外径より若干小さい内径を有する円筒状の
ものであつて、内壁の延長上に設けられており、
瓶口をシールしているキヤツプを、その弾力によ
り容易に挟持するために、縦方向にスリツトを有
している。この目的のためには、このスリツトの
数は、３ないし８個が好ましい。

本考案に係わる飾蓋パツキンの材質は、金属、
プラスチツク等、若干の弾性を有するものであれ
ば、どのようなものでもよいが、ポリエチレン等
のような安定性があり安価で、加工の容易な熱可
塑性樹脂が好ましい。

次に、本考案を具体例によつて説明する。

第１図は本考案の対象となる飾蓋を有する容器
の一つの例を示す斜視図、第２図は従来の瓶口部
の嵌合状態を示す部分断面図、第３図、第４図、
第５図及び第６図は、それぞれ、本考案に係わる
飾蓋パツキンの一つの例についての斜視図、平面
図、断面図、及び瓶口部の嵌合状態を示す部分断
面図である。

これらの図において、１は瓶本体、２は飾蓋、
３は瓶口部、４はキヤツプ、５は瓶肩部、６は嵌
合部、７はキヤツプ支えリング、８は飾蓋パツキ
ン、９は外壁、１０は底部、１１は内壁、１２は
キヤツプ嵌合部、１３はスリツト、１４は嵌合
溝、１５は突条を示す。

ここにとりあげた具体例は、瓶本体１と飾蓋２
とが一体になつて、本の形状を構成する容器であ
る。瓶本体１はガラス製、飾蓋２は硬質のポリス
チレン製である。飾蓋の裏側中央には、キヤツプ
支えリング７が飾蓋２と一体に設けられている。
飾蓋パツキンは、ポリエチレン製であり、第３図
ないし第５図にしたように、外壁９、底部１０、
内壁１１及びキヤツプ嵌合部１２が一体になつて
いる。内壁１１の内径はキヤツプ４の外径より大
きくなつており、キヤツプ嵌合部１２は、円錐台
側面状の側壁によつて、内壁１１に連結されてお
り、その内径はキヤツプの外径４より若干小さ
く、六本のスリツトを有している。また、外壁
９、底部１０、及び内壁１１により形成される嵌
合溝１４の嵌合を容易にすると同時に、ガタつき
をなくすために、外壁９の内側に縦に八本の突条
１５が設けられている。

〔考案の効果〕

本考案は、上述のような構造であるので、飾蓋
と容器本体と間にずれが発生せず、キヤツプの弛
みや容器本体の持ち上がりのない、飾蓋を有する
容器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の対象となる飾蓋を有する容器
の一つの例を示す斜視図、第２図は従来の瓶口部
の嵌合状態を示す部分断面図、第３図、第４図、
第５図及び第６図は、それぞれ、本考案に係わる
飾蓋パツキンの一つの例についての斜視図、平面
図、断面図、及び瓶口部の嵌合状態を示す部分断
面図である。 これらの図において、１は瓶本体、２は飾蓋、
３は瓶口部、４はキヤツプ、５は瓶肩部、６は嵌
合部、７はキヤツプ支えリング、８は飾蓋パツキ
ン、９は外壁、１０は底部、１１は内壁、１２は
キヤツプ嵌合部、１３はスリツト、１４は嵌合
溝、１５は突条を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 瓶口をシールしているキヤツプを介して瓶口部
   と嵌合する嵌合部をもつ飾蓋を有する容器におい
   て、前記嵌合部を、飾蓋の内側に設けられたキヤ
   ツプ支えリングと、該キヤツプ支えリングの下端
   側に取付けられる飾蓋パツキンとで構成すると共
   に、該飾蓋パツキンを、前記キヤツプ支えリング
   の下端側を嵌合する円輪状の溝を構成する外壁、
   底部、内壁及び該内壁の延長上に設けられ、前記
   キヤツプの外径よりも若干小さい内径で、縦方向
   にスリツトを有する円筒状のキヤツプ嵌合部を設
   けることにより形成したことを特徴とする飾蓋付
   き容器。