JPH024716A - 合成ペプチドを含む細胞移動抑制剤 - Google Patents

合成ペプチドを含む細胞移動抑制剤

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JPH024716A
JPH024716A JP1057663A JP5766389A JPH024716A JP H024716 A JPH024716 A JP H024716A JP 1057663 A JP1057663 A JP 1057663A JP 5766389 A JP5766389 A JP 5766389A JP H024716 A JPH024716 A JP H024716A
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peptide
gly
asp
arg
cells
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JP1057663A
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English (en)
Inventor
Erkki I Ruoslahti
エルッキ アイ.ルオスラティ
Michael D Pierschbacher
マイクル ディー.ピアースクバッカー
Kurt R Gehlsen
クルト アール,ゲルセン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanford Burnham Prebys Medical Discovery Institute
La Jolla Cancer Research Foundation
Original Assignee
Sanford Burnham Prebys Medical Discovery Institute
La Jolla Cancer Research Foundation
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/78Connective tissue peptides, e.g. collagen, elastin, laminin, fibronectin, vitronectin or cold insoluble globulin [CIG]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、細胞付着性合成ペプチドに関し、更に詳細に
は、細胞移動の抑制に用いるその用途に関する。
フィブロネクチン、ビトロネクヂン、タイプエコラーゲ
ンなどの細胞外マトリックス成分と細胞との相互作用は
、一連の細胞表面レセプターによって仲介され、これら
レセプターがそれぞれの蛋白のアルギニン−グリシン−
アスパラギン酸(Arq−G l y−Asp又はRG
D)配列を特異的に認識することが明らかにされている
。このようなレセブーーリガンド相互作用は、細胞の秩
序正しい移動及び分化、進化中の組織、並びに正常な細
胞IHIの相互作用の維持にとって重要なものである。
Arg−G l ’j−Asp配列を含む合成ペプチド
は、付着性蛋白と競合してそのレセプターに結合するこ
とができ、従って正常1飽あるいは腫瘍細胞がそれに対
応する基質上に結合するのを阻止することができる。
時として、正常細胞での相互作用が阻害されて、転移な
どの有害なi胞移仙が起こることがある。
転移プロセスは一連の複雑な工程から成り立っており、
その詳細についてはあまり知られていない。転移性の腫
瘍細胞については、腫瘍細胞が組織を区分としている細
胞外マトリックスに結合してマトリックスに浸透して行
くと考えられている。
このような細胞外マトリックスは、例えばフィブロネク
チン、アミニン、コラーゲン、プロテオグリカンなどの
高分子化合物で構成されている。細胞外マトリックスと
細胞との相互作用は細胞表面レセプターを介して起こり
、このようなレセプターはRGDを含む配列を認識して
それに特異的に結合する。
望ましくない細胞が細胞外マトリックスに結合し浸透し
て行くのを抑制することのできる組成物を開発する必要
性がある。本発明は、このような必要性に答えるもので
あり、またそれに関連した各種の利点を提供するもので
ある。
発明の要旨 本発明は、細胞特に悪性細胞が細胞外膜と細胞との境界
面に接触して細胞外膜を通過して浸入するのをΔrQ−
GJ!V−Asp含有ペプチドを用いて抑制する方法及
びそれに用いる薬学的組成物を提供するものである。1
つの態様によれば、アミノ酸配列Arg−G I V−
Asp−”rh rを含有するペプチドが提供され、よ
り具体的には、ペプチドGl y−Arg−Gl y−
Asp−T’hr−Proが提供され、このペプチドは
、細胞がフィブロネクチン、ビトロネクチン更にはタイ
プIコラーゲンに結合するのを抑制することができる。
また本発明によれば、HU胞がタイプエコラーゲンに結
合するのを抑制づ′る方法及びそれに用いる薬学的組成
物が提供される。このようなペプチドは細胞環境におい
て分解しないように安定化されているのが望ましい。ペ
プチドを糖ポリマーにコンジュゲートすることによって
安定化を図ることができる。更に本発明によれば、細胞
が羊膜などの細胞外膜に浸透するのを阻止するのに必要
な上記ペプチドの憬をin vitroで測定して、細
胞の浸入特性を宙吊するアッセイ法が提供される。
図面の説明 第1図は、MIC8浸入系を用いて腫瘍細胞の浸入に及
ぼすArC1−G I V−Asp含有ペプチドの効果
を示すグラフである。72時間で低チャンバ一部に蓄積
する細胞数を用いて浸入特性を計算した。それぞれの時
点での9つの測定値から得られるデータを用いて、非抑
制コントロ−ル値100%をセットした。平均値及び標
準偏差は、コントロールに対するII!瘍細脳細胞入特
性をパーセントで示したものである。
第2図は、羊膜に侵入する腫瘍細胞を示す写真である。
細胞を蛍光色素でラベル化し、Gly−ArCI−G 
l y−Asp−Gj!u−8er−Pro(GRGE
SP、写真A)あるいは、Gly−Arg−G 1y−
Asp−ThrPro (GRGDTP、写真B)の存
在下で72時間羊膜に侵入させた。侵入中の細胞の位匠
を、羊膜を切り出して蛍光顕微鏡で調べた。羊膜の基底
膜表面(上の矢印)及び低部間質表面(下の矢印)を示
した。
梵1111の詳細な記述 本発明は、Ara−G l y−Asp含有ペプチドに
より、細胞外膜を通って細胞が侵入するのを抑制ザる方
法及びそれに用いる薬学的組成物に関する。この抑制効
果は濃度依存性を有し、毒性をボさず、またマl〜リツ
クス付着性レセプターとペプチドとの相互作用及び細胞
の侵入特性とペプチドとの相互作用と関連している。本
明細書においては、全てのペプチドを、例えばU、S、
Pat、No、 4 。
578.079に詳細に記載されているように、3文字
略号もしくは1文字記号で表わす。
細胞が羊膜などの膜を通って移動するためには、一連の
工程を経る必要がある。最初に、m胞は基底膜に結合し
なければならない。この工程は1nvivo及びin 
vitro侵入系で重要な工程である。アミノ酸配列A
rg−G l y−Aspを含有するペプチドは、腫瘍
細胞が基底膜に結合するのをほんのわずかしか抑制する
ことができず、細胞が一旦基底膜に結合した後では細胞
を基底膜から離すことはできない。次いで、細胞は、膜
の間質部分に浸透してそこを通過しなければならない。
間質部分は、羊膜の場合には膜の厚さの約415に相当
する。ArG−Gj2V−Asp含有ペプチドハ、侵入
工程のこのステップを抑制すると考えられる。
この考えは、細胞外マトリックスは付着性蛋白フィブロ
ネクチンとタイプ1]ラーゲンを含んでおり、これらに
細胞が結合するのをArq−GlyAsp含有ペプチド
が抑制しその抑制効果が最も大ぎいと言う事実と符合し
ている。
本発明は、腫瘍細胞の膜侵入を抑制するのに特に有効な
特定のAr(7−Gly−Asp含有ペプチドを提供す
るものである。このようなペプチドとしては、アミノ酸
配列Arq−Gly−△spT h rを含むペプチド
、より特定的にはアミノ酸配列Gly−Arg−Gly
−Asp−Thr1〕rOを含むペプチドが挙げられる
。このようなペプチドは、細胞の膜侵入を抑制する能力
が損なわれず、更には天然ペプチドと同一とならない限
り、そのアミン末端もしくはカルボキシ末端に他の秤々
のアミノ酸あるいは化学分子部分が結合していてもよい
本発明で用いる合成ペプチドの長さは、その溶解性によ
って制限を受ける。即ち、アミノ酸残基約30個以上に
なるとペプチドの溶解性が減少して、本発明に用いるこ
とができなくなる。ペプチドのアミノ酸の数は約30個
未満が好ましく、4−10個がより好ましく、5−8個
が更に好ましい。
これらのペプチドは、細胞内あるいはin viv。
において早く分解されず又は除去されないにうに安定化
されているのが望ましい。このような安定化番よ、ペプ
チドを、糖ポリマー好ましくはデキス1−ランなどの有
機ポリマーにコンジュゲートすることによって達成でき
る。かかるポリマーの分子量は、得られるコンジュゲー
トの寿命が所望の寿命どなるような範囲で選択され、分
子量が大きくなればなるほどコンジュゲートの半減期は
長くなる。
本発明の細胞侵入の抑制方法は、111胞培養を行なう
際に細胞の架橋を防止するのに用いることができる。
更に本発明によれば、特定細胞の侵入特性もしくは浸入
性インデックスを定量するための1nVitrOアツセ
イ法が提供される。このアッセイ系は、羊膜などの細胞
外膜で分離された2つのチャンバー、即ち接種チャンバ
ーとターゲットチャンバーとを用いる。このいずれのチ
ャンバーも、細胞を維持するために適当な生育培地を含
lυでいる。
悪性細胞であることが疑われる111胞を、それが膜に
結合して浸透するに十分な時間接種チャンバー中に置く
。その後、いずれかのチャンバーあるいは両者のチャン
バーから生育培地を採取して、そこに存在する細胞を測
定する。ターゲットチャンバー中に細胞が存在すること
によって、細胞が膜から侵入できることが判る。
細胞が有する侵入性の程度を定量するために、Aro−
c+、gy−△sp含有侵入抑制ペプチドの濃度を上昇
させながら接種チャンバーに加えて上記のアッセイを繰
返すことができる。このようなペプチドは、細胞をチャ
ンバーに加えると同時に加えることもでき、また好まし
くは、細胞が膜の間質部分に浸透して通りぬける特定の
時期にチャンバーに加えることもできる。特定の細胞が
侵入するのを抑制するのに必要なペプチドの濃度は、そ
の細胞の侵入性に関係しており、これによって侵入性イ
ンデックスが得られる。
本発明のアッセイ法は、腫瘍細胞の特性を評価するのに
有用であり、アッセイ法により得られる情報は、治療1
1511Iの決定、その追跡及び治療後の経過を知るの
に用いることができる。
Ar(J−G I V−Asp含有ペプチド、Wに、生
体内で早く分解しないように安定化された該ペプチドは
、腫瘍111mが結合組織マトリックスに侵入するのを
阻止するのに有用である。生理学的に許容し得る担体と
ともに細胞の侵入を抑制するのに十分な吊でArCJ−
Gly−Asp含有ペプチドを提供する場合には、該ペ
プチドは腫瘍細胞の転移を阻止するのに用いることがで
きる。
本発明の合成ペプチドは、局所的に、あるいは静脈内、
腹腔内、皮肉などの非経口投与により投与することがで
きる。投与は通常の製剤の形態で投与することができ、
かかる製剤としては、例えば公知の溶液剤、乳化剤など
が挙げられる。これらの製剤には、必要に応じて、生理
学的に許容し得る担体、賦形剤、安定化剤などを含有さ
せることができる。このような製剤は、公知の方法によ
って製剤化することができる。
本発明の合成ペプチドの投与量は、投与対象者の症状、
体用、年令、投与ルートなどによって変動し得るが、通
常、生体中の合成ペプチドの濃度が10IM〜10mM
となるような投与量である。
以下に示す実施例により本発明をより明確に説明する。
しかしながらこれら実施例は本発明の範囲を限定するも
のではない。
実施例■ 合成ペプチドの調製 ペプチド自動シンセサイザー(モデル430A:App
lied B103ySte13. roster C
1tV 、  (A )を用いて、製造業者の指針に従
ってペプチドを合成し、Bioqel  TSK  5
P−5−PWカチオン交換カラム(Bio−Rad L
aboratories、 Richmond、  (
A )を用いた逆相HPLCにより精製した。
適当な場合には、以下のようにして環化させた。
合成ペプチド6111149を、あらかじめボイルし冷
却させた水41に溶解した。ペプチドを加える直前に、
この水を45分間窒素でバブルした。ペプチドを溶解し
た侵、黄色が5分間持続するようになるまで、シアン化
鉄カリウム K  [Fe(CN)6]の0.1μ!?/ff1e水
溶液を攪拌しながら滴下した(約5m)。この操作期間
中は、N+−14OHを加えてpH値を7.0に維持し
た。次いで溶液を減圧下に20時間放置し、そのI!凍
結乾燥した。環化した物質を5ephadex (:。
15カラム(1,8X120cm>に通して過剰のに3
  [Fe (CN)6 ]を除いた。t+aters
Bondapak  T  CIBカラム<3X30a
: 10μmバッキング)  (Waters As5
oc、、旧1ford、 HA)を用いた逆相HPLC
によりペプチドを精製した。
ペプチドをバッファーA(2On+H?[!アンモニウ
ム117.5>のカラムに付し、60%アセトニトリル
と40%バッファーAからなる勾配で溶出した。018
カラムから得られる主要ピーク中には回収ペプチドの9
0%が含まれており、それは環化ペプチドモノマーであ
るとli[定された。その理由は、環化ペプチドモノマ
ーの場合に予想される時間、カラム中に保持されており
、また非環化物質及びペプチドポリマーがこの主要ピー
クからよく分離出来たためである。
テスト用に以下に示すペプチドを合成した。
Gly−Arg−Gly−Glu−5er−Pr。
Gly−Arg−Gly−Asp−5er−Pr。
Gly−Arg−Gly−Asp−Asn−Pr。
Gly−Arg−Gly−Asp−Thr−Pr。
Gly−Arg−Gly−Asp−D−5er−Pr。
Gly−Pen−Gly−Arg−Gly−Asp−5
er−Pro−Cys−AlaGly−D−Arg−G
ly−Asp−Ser−Pr。
Hendrix  et  al、 (1985) C
l1n、  Exp)1etastasis3 : 2
21−223に記載された膜浸入カルチャーシステム(
MIC8)の改良法を用いて腫瘍細胞の侵入性を測定し
た。この文献の記載を本明IB書に引用する。使用した
セルラインは、A375P及びA375Mと命名された
2つのヒトメラノーマセルラインであり、これらの由来
及び転移特性はにozlowski et at、、 
 (1984) J。
N、C,L、72 : 913に記載されている。また
、aoodmanとNeworecn(1985) E
MBO4: 2769に記載されたヒト多形膠芽腫セル
ライン(RuGli )を用いた。コントロール細胞と
して、非侵入性の線維芽m胞を用いた。全ての細胞は、
加熱不活性化10%胎児ウシ血清(TissueCul
ture  Biologicals、Tulare、
CA)及び0.1%ゲンタマイシン(Gibco )を
添加したDME(Gibco、 Chagrin Fa
lls、 Ol−1)中で培養した。
Ca++及びMq++を欠イタPBS中(7)211M
EDTAを用いて培養皿から細胞を採取して全てのアッ
セイ用に供した。2%胎児ウシ血清を含むDMEM中で
48時間、細胞(5X104〜1X10 個)を0,2
5μCi /eft14C−チミジン(New Eng
land Nuclear、 Boston、HA) 
テラベル化し、次いで以下に示したようにして調製した
vrcsチャンバーの上部に接種した。
出産時の新鮮なヒト胎盤を入手し、請書の近くの部分か
ら羊膜を取った。滅菌P B S 、 Fungi−z
one/ペニシリン/ストレプトマイシン(Irvin
e。
5cientific、 Irvine、  (A )
更にPBSで数回りシス後、Gehlsenと1len
drix 、  (1987)P+gment Ca1
l 1 : 16−21 、 Fiす、1に記載されて
いるようにMICSチャンバーに合うように羊膜を切り
取った。次いで、MIC8装置のトッププレートとボト
ムプレートの間に、上皮表面がトッププレー1・側に向
くように羊膜をはさlυだ。ねじを締め、次いで、メス
で余分な膜の部分を切り取った。羊膜をチャンバーにセ
ットする前に、底のウェル(ターゲットウェル)には、
10%胎児ウシ血清を含む滅菌DMEM (Gibco
 )を満たした。新たに調製した0、25M水酸化アン
モニウム(Nl−1401−()で5分間室温で処理し
、次いでPBSでよく洗浄して羊膜の上皮を除いた。但
し、基底膜とその下にあるコラーゲン間質は残っていた
。この方法によって、宿主細胞の障害なしで、細胞と細
胞外マトリックスとの相互作用を調べることができる。
ラベル化細胞を、終濃度1.0X105/m1で、MI
CSチャンバーの上部もしくは接種チャンバー中の血清
含有DMEM中に加え、5%CO2及び95%空気雰囲
気中で37℃で湿気を帯びたインキュベーター中に置い
た。露出した基底膜表面を、0.25Mシュクロースを
含むパーコールグラジェント中の浮遊密度1.0499
/if!の密度マーカービーズ(Pharmacia 
Fine Chen+1calsPiSCataWal
/、 NJ)とともに1時間インキュベートすることに
よって、全ての羊膜についてその漏出性を細胞接種前に
注意深く調べた。それぞれのセルラインの細胞と同じ密
度として測定される着色されたビーズがMIC8の底の
ウェル中に検出されlこ場合には、膜のその部分は使用
しなかった。
基底膜及びその下のコラーゲン間質に侵入できる細胞の
数を、24時間後及び72時間後にそれぞれM[CSチ
ャンバーのわきの部分から実験の進行を妨げることなく
底のウェル中の培地(1,1d)を採取することによっ
て測定した。
それぞれのウェルからサンプリングした後には、新たな
培地をウェルに加えて元通りにした。このようにして、
各種のインターバルで同様の実験を行なって、腫瘍細胞
の侵入性を調べた。下のウェルから得た全てのサンプル
中の140−チミジンラベル化細胞をペレット化し、次
いでシンデレージョンバイアルに入れた。次いで、採取
した14C。
ラベル化細胞を1N  Na01−1 0.5ml!r
破壊した。100IiA氷酢酸のアリコートをそれぞれ
のバイアルに加えて化学ルミネセンスを妨ぎ、ACSシ
ンチレーションカクテル(AmershamCorpo
ra目on 、 ArliArlln lleight
s、 IL ) 10miを加えた後、シンチレーショ
ンカランクー(Becklan lnstroment
s )を用いて放射活性を測定した。
ペプチドについて調べるため、7%CO2−空気雰囲気
中で37℃でインキュベーションした後にペプチドを加
え、その後24時間経過後に、チA7ンバーの上部と下
部の培地を新たなペプチド含イ4培地と交換した。ペプ
チドを加えた後、特定の時間経過侵に、上部と下部のチ
ャンバーから培地を採取し、膜を新鮮な培地で洗浄し、
この培地と洗浄フラクションとを遠心して、(qられる
細胞ベレット中のa胞数を、液体シンチレーションによ
り放射活性を計測して求めた。膜を通過した細胞のトー
タル数は、先のサンプリングから得られた値に下部チャ
ンバー値を加えることにへよって得られた。いくつかの
実験では、非ラベル化細胞を用いて、細胞をヘモサイト
メーターでカウントした。
更に、羊膜に部分的に侵入して完全には侵入していない
細胞数も測定した。放射活性をカウントする前に、羊膜
を組織ソルビライザ−(Amershan+Corpo
ration 、 Ar11naton lleigh
ts、IL)中で処理した。
羊膜に接種したA375MI胞の7−9%、A375P
細胞の3−5%、及びRLJGIIIm胞の7−12%
が72時間で羊膜を通過した。ArqGIy−Asp含
有ペプチドを存在させることによって、これら全てのセ
ルラインで著しい細胞の侵入減少が観察された。侵入の
抑制は測定した全ての時間で観察されたが、72時間目
が最も顕著であった。このため、72時間目を次の実験
で調べた。いくつかのAr(J−G I V−Asp含
有ペプチド及びコントロールペプチドを用いて、A37
5M及びRuGj! il[I胞にツイテテストシた結
果を第1図に示した。このデータから判るように、それ
ぞれのArC1−Gly−Asp含有ペプチドが侵入を
抑制し、他方、アスパラギン酸がグルタミン酸に置換し
た]ン1−〇−ルベブチドは細胞結合アッセイでは不活
性であり、侵入の抑制効果を示さなかった。2番目のグ
リシンがD−アラニンに置換されたヘキサペプチドも活
性を示さなかった。
第1図に示した結果から、Arg−GIy−A’3p含
有付着性蛋白及びそのレセプターが、腫瘍細胞の侵入に
1つの役割を果していることが判る。抑制の程度差は、
配列に関係している。
Gly−八r’ Q −A S p−S e r −P
 r O及びG4!V−Arg−GI V−Asp−A
SnProとは異なって、G I y−Arg−G I
 y −Asp−Thr−Prペプチドはフィブロネク
チン及びビトロネクチンと同様にタイプ1コラーゲンに
細胞が結合するのを抑制し、MIC3系でのテストでも
最も強い活性を示した。このことは、タイプ1コラーゲ
ンが侵入プロセスにおいである役割りを果していること
を示している。GlyArG−Gly−Asp−D−3
er−PrOはフィブロネクチンにl胞が結合するのを
抑制するが、ビトロネクチンに結合するのを抑制せず、
またGly−Arq−Gl y−Asp−3er−Pr
oと同様の活性を示す。一方、その環化ペプチドは主に
ビトロネクチンへの結合を抑制するが侵入を抑制する作
用は有していない。
実施例■ 浸入中の細胞の位置の視 化 羊膜に侵入中の細胞を視覚化するために、蛍光ラベル化
111i1を実施例■と同様にしてMICSチ′Sチン
バーの羊膜に接種した。ラベル化細胞は、非ラベル化細
胞と同様に効果的にt〉入し、Gly−Δrg−Ql 
y−Asp−Thr−Proペプチドがこの浸入を抑制
した。羊膜の断面を蛍光顕微鏡で調べて[111の位置
を探した。コントロールペプチドであるG I V−A
rg−G I V−Glu−3er−Proペプチドを
用いた実験では、羊膜に侵入中の各段階の細胞が観察さ
れたく第2A図)が、Gly−Arg−GJ!V−As
p−Thr−Proペプチドを用いた実験では100個
以上の断面を調べても羊膜の間質中にある11[111
1は観察されなかった。この場合、細胞は基底膜表面あ
るいはその直ぐ下に位置していた(第28図)。
本発明を好ましい態様に基づいて説明したが、本発明の
範囲内で各種の改良が当業者によってなし得るものと考
えられる。従って、本発明は特許請求の範囲のみによっ
て限定されるにすぎない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、腫瘍細胞の浸入に及ぼすArgGly−As
p含有ベブヂドの効果を示すグラフである。 第2図は、生物の形態を示す写真であり、具体的には、
羊膜に侵入する腫瘍細胞を示す写真である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Arg−Gly−Asp含有合成ペプチドを有効
    成分として含有する、細胞が細胞外膜を通して侵入する
    のを抑制するための薬学的組成物。
  2. (2)Arg−Gly−Asp含有合成ペプチドが、R
    _1−Arg−Gly−Asp−X−R_2(式中、R
    _1は1つもしくはそれ以上のアミノ酸、他の化学分子
    部分又は水素原子であり、XはThr又は他のアミノ酸
    であり、R_2は1つもしくはそれ以上のアミノ酸又は
    水酸基であり、但し、R_1、X及びR_2のいずれも
    が当該ペプチドの膜侵入抑制能を阻害するものではなく
    且つ当該ペプチドが天然ペプチドと同じになるようなも
    のではない)である請求項1記載の薬学的組成物。
  3. (3)該ペプチドがGly−Arg−Gly−Asp−
    Thr−Proである請求項2記載の薬学的組成物。
  4. (4)アミノ酸配列Arg−Gly−Asp−Thrを
    含有するペプチドを有効成分として含む、細胞がタイプ
    I コラーゲンに結合するのを抑制するための薬学的組
    成物。
  5. (5)該ペプチドがGly−Arg−Gly−Asp−
    Thr−Proである請求項4記載の薬学的組成物。
  6. (6)セルラインの侵入特性を定量する方法であつて; a、細胞外膜によつて対応するターゲットチャンバーか
    ら分離されたいくつかのそれぞれの接種チャンバーに、
    セルラインから得た細胞サンプルを入れ、 b、接種チャンバーに濃度を上昇させてRGD含有ペプ
    チドを加え、 c、細胞が細胞外膜を通つて侵入するのに十分な時間、
    細胞を接種チャンバー中でインキベートし、 d、それぞれのターゲットチャンバ中に存在する細胞数
    をカウントし、次いでe、ターゲットチャンバーに細胞
    が侵入するのを抑制するのに必要なRGD含有ペプチド
    の濃度を測定して、セルラインの侵入特性を求める、こ
    とからなる上記方法。
  7. (7)細胞と細胞外膜とが接する境界領域に、Arg−
    Gly−Asp含有合成ペプチドを接触せしめて、該細
    胞外膜を通して細胞が侵入するのを抑制する方法。
  8. (8)Arg−Gly−Asp含有合成ペプチドが、R
    _1−Arg−G1y−Asp−X−R_2(式中、R
    _1は1つもしくはそれ以上のアミノ酸、他の化学分子
    部分又は水素原子であり、XはThr又は他のアミノ酸
    であり、R¥2は1つもしくはそれ以上のアミノ酸又は
    水酸基であり、但し、R_1、X及びR_2のいずれも
    が当該ペプチドの膜侵入抑制能を阻害するものではなく
    且つ当該ペプチドが天然ペプチドと同じになるようなも
    のではない)である請求項7記載の方法。
  9. (9)該ペプチドがGly−Arg−Gly−Asp−
    Thr−Proである請求項8記載の方法。
  10. (10)アミノ酸配列Arg−Gly−Asp−Thr
    を含有するペプチドを細胞と接触せしめて、該細胞がタ
    イプエコラーゲンに結合するのを抑制する方法。
  11. (11)ペプチドがGly−Arg−Gly−Asp−
    Thr−Proである請求項10記載の方法。
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