JPH0247048Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、トラツク等の荷台に用いられてい
る幌の改良に関する。

「従来技術」 従来、アーチ型の枠体を荷台に沿つて移動自在
に設け、この枠体に装着した幌を開閉自在にした
幌装置は周知である。

「考案が解決しようとする問題点」 然しながら、従来の荷台を覆う幌は、その大き
さが荷台を覆うだけの大きさに限定されており、
例えば、荷台後部より突出するような長尺物を運
搬する場合には、その一部をカバーすることがで
きない。このような場合には、止む得ず、荷台の
大きな大型の運搬車を使用しなければならず、不
経済である。

「問題点を解決するための手段」 この考案は、上述のような問題点を解消したも
のであつて、その要旨とするところは、荷台の長
手方向に沿つて、多数連結して設けたアーチ型の
枠体を移動させて、この枠体に装着した幌を開閉
するように構成したトラツク等の幌装置におい
て、上記荷台を覆うように設けた幌の後端の枠体
に連結されて、この枠体よりもさらに後方に延長
させて、幌付きの枠体とこの幌付きの枠体の案内
レールを設け、これら幌付き枠体と案内レールと
を荷台の後端部分に固定解離自在にしたものであ
る。

「作用」 この考案は上述のように構成してあり、従つ
て、荷台に長尺物を積載して、その後端部分が荷
台より突出したときには、荷台後部に収納した延
長案内レールを引き出すとともに、後端の枠体に
連結された枠体を上記案内レールに沿つて引き出
すことによつて、長尺物の突出部をカバーするこ
とができる。すなわち、必要に応じて、適宜、カ
バー範囲を可減できるもので便利に使用できるも
のである。

「実施例」 この考案を図面に基づいて具体的に説明すれ
ば、第１図において、符号１はトレーラ２を牽引
するトラクタ、３はトレーラ２の荷台４をカバー
するたの幌であり、この幌３は第３図に示すよう
な、互いに連結されたアーチ状の枠体５に取付け
られており、荷台４上で伸縮して荷台４を開閉で
きるようにしてある。第３図において符号６は、
この幌を伸縮させるための駆動ワイヤである。次
に、上記幌３の伸縮機構について詳述すれば、第
３図において、上記枠体５のうち、その前端の枠
体５ａは荷台４に固定されており、他の枠体５は
パンタグラフによつて互いに連結されて、互いの
間隔が伸縮できるようにしてあり、アーチ状のそ
の両脚は、荷台４に沿つて設けた案内レール７内
を摺動できるようにしてある。そして、最後端部
の枠体５ｂには、幌付きの延長用の枠体５ｃがパ
ンタグラフで連結してあり、この延長用の枠体５
ｃには駆動ワイヤ６を固定するとともに、最後端
の枠体５ｂに折りたたんで収納できるようにして
ある。また、荷台４に設けた案内レール７の後端
には、上記延長用の枠体５ｃのための補助案内レ
ール７′が連結してあり、この補助案内レール
７′は、第４図および第５図に示すように、荷台
４の後端部に折りたたんで収納できるようにして
ある。

この考案に係る装置は上述のように構成してあ
るので、例えば、第２図に示すように、荷台４よ
りも長い棒鋼Ｌ等を積載したときには、幌３を荷
台４の後端まで引出したのち、延長用の補助案内
レール７′を引き出して案内レール７に接続し、
延長用の枠体５ｃを駆動ワイヤ６によつて引出せ
ばよい。斯くすることによつて、第３図に示すよ
うに、枠体が延長されて、延長した幌によつて積
載棒鋼の突出部を覆うことができる。

次に、延長幌を使用しないときには、枠体５ｂ
に、第８図に示すように、延長した幌の枠体５ｃ
を固定するとともに、延長した補助案内レール
７′を、第５図において仮想線で示すように、荷
台４の後部に折りたたんで固定しておけばよい。
また、荷役のために、荷台上の幌３を折りたたん
で荷台４の上方を開放するには、上述のように延
長幌を折りたたんだ状態で、開閉駆動用のワイヤ
６で、この枠体５ｃを荷台前方側に引くことによ
つて、荷台４の前部に幌３を折りたたむことがで
きる。尚、上述の幌を開閉駆動するためのワイヤ
６の端部は、第６図および第７図に示すように、
延長用の枠体５ｃに固定してあるものであつて、
調節用のボルト８によつて、その長さを調節でき
るようにしてある。また、このワイヤ６は、駆動
ドラム９と延長用の補助案内レール７′との間に、
無端状に掛け回わしてあつて、第４図に示すよう
に、補助案内レール７′を折りたたんでも、その
長さが変らないような位置にガイドピン１０が設
けてあり、従つて、前述案内レール７′の折りた
たみには関係なく幌３を開閉駆動することができ
るものである。

「考案の効果」 従来、積載物の長さに対応させるためには、大
型のトレーラを用いたり、幌を延長できるように
各枠体を連結するパンタグラフの伸縮具合に余裕
を取つたりしていたのであるが、前者は不経済で
あり、また、後者は、運転中に中間の枠体がフリ
状態であるので、前後にがたつく難点がある。ま
た、このようにすると、これらの枠体につける幌
も余裕が必要となつて、全体に渉つて幌が垂れる
難点があるが、この考案にかかる装置は、延長幌
によつて、長尺物等の積載に簡単に対応できると
ともに、不使用時には折りたたむことによつて走
行上の障害にも全くならず、また、幌を装着する
に当つても、これが充分緊張するように装着する
ことができて、積荷の積載容量を大きくとれる利
点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の実施例を示し、第１図はト
ラクタに連結されたトレーラの概略の側面図、第
２図はそのトレーラ部分のみの側面図であり、幌
を延長した状態を示している。第３図は幌の枠体
部分の概略の側面図、第４図は幌の案内レールの
折りたたみ部分の構造を示す斜面図、第５図は補
助案内レールを延長した状態の平面図、第６図は
駆動ワイヤの枠体への固定状態を示す側面図、第
７図はその要部の拡大図、第８図は延長用枠体の
連結部の側面図、第９図はその要部Ａの構造を分
解して解説的に示す斜視図である。 符号の説明、４……荷台、５……枠体、７′…
…補助案内レール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 荷台の長手方向に沿つて多数連結して設けたア
   ーチ型の枠体を移動させて、この枠体に装着した
   幌を開閉するように構成したトラツク等の幌装置
   において、上記荷台４を覆うように設けた幌３の
   後端の枠体５ｂに、この枠体５ｂよりもさらに後
   方に延長させて幌付きの枠体５ｃと、この幌付き
   枠体５ｃの補助案内レール７′を設け、これら幌
   付き枠体５ｃと補助案内レール７′とを荷台の後
   端部分に、固定解離自在にしたことを特長とする
   トラツク等の幌の延長装置。