JPH0246859Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は回転ドラム式の洗濯脱水機に係り、特
に、被洗物を空気流によつてラドラム内に投入
し、ドラム外に排出できるように改良した気送式
の洗浄機に関するものである。

〔考案の背景〕

第３図は公知の回転ドラム式洗濯脱水機の１例
の正面図、第４図は同じく側面図である。

洗濯脱水機の筐体をなす外胴１の正面に、シユ
−ト２を固着したドア３が軸４によつて回動自在
に軸支さている。

上記の外胴１の中に多孔板で作られた円筒形の
内胴５が同心状に設置されている。上記の内胴は
内胴支承軸６によつて回転自在に支承されてお
り、伝動手段７を介して回転駆動されるようにな
つている。

上記の内胴支承軸６は内胴５に対して同心状に
固着されており、従来一般に、その軸心Ａが水平
となるように設置されている。

上記の内胴５の中へ被洗物を入れるには、ドア
３を実線で示された閉扉位置にしたまま、シユ−
ト２に矢印Ｂのように投入すればよい。

内胴５の中から洗濯・脱水を終つた被洗物を排
出して、ベルトコンベア８の上に送るため、従来
一般に、油圧装置もしくは空気圧装置で機体を矢
印Ｒのように回転させて、内胴５の出入口側（ド
ア３側）に10〜30゜傾斜させる。

上記のようにすると、機体と共に内胴５も傾斜
し、内胴を回転させると内部の被洗物は傾斜方向
に送り出されてベルトコンベア８の上に排出され
る。このとき、ドア３は仮想線で示した３′の如
く閉扉位置にしておく。

上記のように、油圧力もしくは空気力で機体を
傾動させる構造の従来装置は、傾動駆動手段を設
けるために洗濯脱水全体が大型大重量となり、製
造コストも高い。

更に、上に述べた公知の構造の回転ドラム式洗
濯脱水機によつて綿毛（ダウン）、羽毛（フエザ）
等の保湿材を洗浄しようとすると次記のような不
具合が有る。

即ち、これらの材料（被洗物）は小さい片状を
なしていて軽く、飛び散り易いので、従来一般に
これを袋に詰め込んで洗濯脱水を行なうが、洗浄
前の被洗物を袋に詰めたり、脱水後の被洗物を袋
から取り出したりするために多大の労力を要す
る。

その上、袋に詰めた状態で洗浄を行なつた場合
は、袋詰めでない（バラの）状態に比して洗濯の
所要時間が永くなつて能率が低下する。

〔考案の目的〕

本考案は上述の事情に鑑みて為されたもので、
機体を傾動させなくても回転ドラム内の被洗物を
自動的に排出することができ、しかも、羽毛など
の如く飛散し易い被洗物であつても袋に入れる必
要なく、回転ドラム内へ自動的に送入、排出する
ことのできる洗浄機を提供しようとするものであ
る。

〔考案の概要〕

上記の目的を達成する為、本考案の洗浄機は、
被洗物を入れて回転する内胴を外胴の中に設けた
洗濯脱水機において、上記の内胴を１対の軸で両
持ち型に支持し、その片方の軸によつて該内胴を
回転駆動するように構成するとともに、他方の軸
を中空軸とし、上記中空軸に対して被洗物送入管
および被洗物送出管を交互に接続し得るように構
成し、かつ、前記外胴の内部空間を真空吸引手段
に連通し得るように構成するとともに、前記被洗
物送出管を真空吸引手段の連通し得るように構成
したことを特徴とする。

〔考案の実施例〕

次に、本考案の１実施例を第１図及び第２図に
ついて説明する。

第１図は本実施例の垂直断面を模式的に描き、
水、空気系統を付記した説明図である。

外胴１′の中に内胴５′を回動可能に支承する。
上記内胴５′の支承は該内胴５′の両端面に固着し
た１対の軸６′、軸１１をそれぞれ軸受１２、１
３で支承する構造造である。５ａは内胴５′内に
固着した撹拌用のである。

上記１対の軸の内の片方の軸６′に伝動手段
（本例においてはプ−リ）７′を設けて内胴５′を
回転駆動するように構成するとともに、他方の軸
１１を中空軸とする。

前記の外胴１′に真空吸引管１４を連通固着し
てブロワ１５に接続し、外胴１′内の空気を吸引
排出できるように構成する。１６は真空吸引管の
管壁に設けたダンパである。

外胴１′の底部に排出弁１７を設けるとともに、
排出管１８を連通固着する。

前記の中空軸１１に回転接手１９を介して静止
管２０を連結する。

上記の静止管２０から注水管２１を分岐させ
る。外胴１′内の洗浄水を前述の排水管１８から
ポンプ２２で吸入、加圧吐出して前記注水管２１
から内胴５′内に注入するように配管する。上記
注水管２１を静止管１９に対して斜交せしめ、該
注水管２１から注水される水の方向が、矢印Ｂの
如く内胴５′の方を向くように構成する。

前記の静止管２０は、送出、入切換手段２３を
介して被洗物の送入管２４若しくは送出管２５に
交互に連通せしめ得るように構成してある。上記
の送出管２５は乾燥室２６を介してブロワ２７に
連通し内胴５′内の被洗物を空気と一諸に乾燥室
２６内へ吸引排出できるように構成する。乾燥室
２６内で洗浄済みの被洗物（濡れている）は床面
に堆積し、空気はブロワ２７に引かれて出てゆ
く。上述の如く、乾燥室２６は被洗物と空気との
分離器を兼ねている。

第２図は本実施例の側面図を示し、鎖線で囲ん
だ部分２３は前述の送出、入切換手段である。

３３は外胴１′に設けた点検清掃用のハツチ、
３４は水面計、１７は既存の排出弁である。

本図に示した状態において送入管２４はレバ−
２８に支承されて静止管２１の端面に当接せしめ
られて該静止管２１に連通している。シリダ２９
を収縮させてレバ−２８を回動させると送入管２
４は仮想線で示した２４′の如く上方に回動して
退避する。

本図において送出管２５は支枠３０に支承され
て静止管２０から離間退避しているが、シリンダ
３１を伸長させてレバ−３２を図示左回り方向に
矢印Ｌの如く回動させると上記の送出管２５が図
の左方に移動して静止管２０に連結される。

次に、本実施例の作動について説明する。

(イ) 投入工程 （第１図参照）送出、入切換装置２３により送
入管２４を静止管２０に接続せしめ、ダンパ１
６、排水弁１７を閉じてブロワ１５を作動させ、
外胴１′、中空管１１、静止管２０、送入管２４
を介して前処理室３５内の空気を吸引する。

前処理室３５内で予め砂などの不純物を取除い
て計量された被洗物（羽毛、綿毛など）は内胴
５′内に吸入される。

(ロ) 洗浄工程 外胴１′内に注水し、内胴５′を抵速回転させな
がら洗剤を投入して従来技術とほぼ同様に洗浄を
行いつつ、ポンプ２２を運転して外胴１′内の洗
浄水を矢印Ｄ，Ｅ，Ｆ方向に循環させ、矢印Ｂの
如く噴出させる。これにより中空軸１１内に矢印
Ｃ方向の循環水流を生じるので、内胴５′内の被
洗物が中空軸２０内に進入する虞れが無い。

(ハ) 排水工程 排水弁１７を開くとともにダンパ１６を開き、
従来技術と同様にして排水する。

(ニ) 濯ぎ工程 内胴５′を低速回転させつつ注水し、従来技術
とほぼ同様にして濯ぎ洗いしつつ、ポンプ２２を
運転して濯ぎ水を循環させる。

必要に応じて、上記(ハ)，(ニ)の工程を数回繰り返
す。

(ホ) 脱水工程 排水弁１７を開いて排水した後内胴５′を高速
回転させ、従来技術と同様にして遠心脱水を行
う。

(ヘ) 取出工程 送出，入切換手段２３を作動させて送出管２５
を静止管２０に接続し、ダンパ１６又は排水弁１
７の少なくとも何れか一方を開き、内胴５′を低
速で正逆反回転させながらブロワ２７を作動さ
せ、内胴５′内の被洗物を空気と一緒に乾燥室２
６内に吸い出す。

〔考案の効果〕

以上詳述したように、本考案の洗浄機によれ
ば、機体を傾動させなくても回転ドラム内の被洗
物を自動的に排水することができ、しかも、羽毛
などの如く飛散し易い被洗物であつても袋に入れ
る必要なく、回転ドラム内へ自動的に送入，排出
することができるという優れた実用的効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の気送式洗浄機の１実施例の垂
直断面を模式的に描いて水、空気系統を付記した
説明図、第２図は上記実施例の側面図である。 第３図は従来の回転ドラム式洗濯脱水機の正面
図、第４図は同じく側面図である。 １，１′……外胴、２……シユ−ト、３……ド
ア、４……軸、５，５′……内胴、６，６′……内
胴支承軸、７，７′……伝動手段、８……ベルト
コンベア、１１……内胴を支承している中空軸、
１２，１３……軸受、１９……回転接手、２０…
…静止管、２１……注水管、３３……ハツチ、３
４……水面計。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被洗物を入れて回転する内胴を外胴の中に設け
   た洗濯脱水機において、上記の内胴を１対の軸で
   両持ち型に支持し、その片方の軸によつて該内胴
   を回転駆動するように構成するとともに、他方の
   軸を中空軸とし、上記中空軸に対して被洗物送入
   管および被洗物送出管を交互に接続し得るように
   構成し、かつ、前記外胴の内部空間を真空吸引手
   段に連通し得るように構成するとともに、前記被
   洗物送出管を真空吸引手段に連通し得るように構
   成したことを特徴とする気送式洗浄機。