【発明の詳細な説明】
本発明は、汚れ防止剤に関し、特に印刷用イン
キのにじみや汚れの防止効果に優れた汚れ防止剤
に関する。
物品の表面を一時的ないし半永久的に汚染から
保護する必要はしばしば生ずる。例えば、塗料そ
の他のコーテイング液を塗布する工程で、裏面へ
の付着汚染を防止する、部分的に塗料等の付着さ
せたくない部分を覆う、バツキングロールの端部
の汚れを防ぐ、等の場合である。
特に重要なのは、画像的塗布工程ともいえる印
刷の分野である。すなわち、凸版、平版、スクリ
ーン印刷、コロタイプ等、各種方式の印刷におい
て、印刷中刷版の非画線部にインキが付着し、そ
の結果、印刷物に汚れや画像のにじみを生ずるこ
とがあり大きな問題点となつている。例えば凸版
印刷やフレキソ印刷においては、非画線部にイン
キが付着する「底付き」という現象がある。また
メタルマスクを用いる印刷の場合、特開昭56−
67985「メタルマスクを用いたインクの印刷方法」
に述べられているような、印刷インクがマスクの
裏面(被印刷物に当接する面)にまわり、被印刷
物への印刷境界に対してにじみを作り、印刷が不
鮮明になるという問題がある。このような問題を
解決するためには刷版の非画線部やメタルマスク
裏面を処理し撥インキ・耐汚染性とすればよく、
そのような処理剤が切望されている。
従来、かかる汚染防止の目的にはポリテトラフ
ルオロエチレン等のフツ素樹脂、あるいはシリコ
ーン樹脂等の撥水・撥油性樹脂被膜を汚染防止せ
んとする物品表面に形成せしめる方法が知られて
いる(例えば特開昭56−67985号公報、特開昭56
−130748号公報)。
しかるに、これらの樹脂被膜の形成には一般に
高温処理を必要とするため適用できる基材が制限
され、また操作も煩雑である。さらにこれらの樹
脂類は接着性が悪く、しかも接着性は被膜処理条
件を温和にするほど悪化する傾向があるために、
室温乃至摂氏数十度程度の温和な条件では実用的
な接着性を有する被膜を得ることはほとんどでき
ないというのが実状であつた。
かかる実状に鑑み本発明者らは、特に加熱や面
倒な操作を必要とせず耐熱性の劣る基材にも適用
でき、塗布するだけで室温で速やかに硬化し、接
着性・耐久性のよい耐汚染性被膜を与える汚れ防
止剤につき鋭意検討の結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、下記の(a)〜(d)成分を含有し
てなる印刷用インキの汚れ防止剤に関するもので
ある。
(a) 両末端に各1個以上の官能基を有する線状ジ
オルガノポリシロキサン
(b) 官能基を有しないか、あるいは片末端のみに
1個以上の官能基を有する線状ジオルガノポリ
シロキサン
(c) 前記官能基と縮合あるいは付加反応を起こし
得る官能基を複数個有する架橋剤
(d) 前記架橋反応に対する触媒
本発明において(a)・(b)成分として用いられる線
状ジオルガノポリシロキサンとは、下記一般式
()で表される物質である。
ここに
R、R′、R″、R:炭素数1〜10のアルキル基、
アルケニル基、アリール基であり、置換基を有
していてもよい。
X、X′:ハロゲン、H、OH、OCOR1、OR2、
(R1〜R6はアルキルまたは置換アルキル基)か
ら選ばれる官能基。
n:100〜10000の整数。
p、q:0≦p、q≦3の整数。
そして(a)成分に言う両末端に各1個以上の官能
基を有する線状ジオルガノポリシロキサンとは、
上記一般式において1≦p≦3、1≦q≦3の場
合であり、また(b)成分の官能基を有しないかある
いは片末端のみに1個以上の官能基を有する線状
ジオルガノポリシロキサンとは一般式()にお
いてp=q=0、あるいは1≦p≦3、q=0ま
たはp=0、1≦q≦3の場合である。
これらにおいてR〜Rは同一でも異なつてい
てもよく、またポリマ鎖に沿つて繰り返し単位が
異なつていてもよい。一般的にはR、R′の60%
以上がメチル基であり、40%以下がビニル基、フ
エニル基であるものが望ましい。X、X′は同一
でも異なつていてもよい。(a)、(b)成分のジオルガ
ノポリシロキサンはそれぞれ1種でも、また異な
つた2種以上を混合使用してもよい。
(c)成分の架橋剤は、一般式()における官能
基X、X′(あるいはこれらが加水分解等の変化を
起こして新たに生ずる官能基)と縮合あるいは付
加反応を起こし得る官能基を複数個、好ましくは
3個以上有する珪素化合物である。これらのうち
でも特に下記一般式()で表されるような構造
のもの、あるいはその縮合物が好ましい。
XnSiR4-n ()
(ただしmは2≦m≦4の整数)
ここでXおよびRは、一般式()において説
明したものと同じ意味である。この架橋剤は1種
を使用してもよいし、また異なつた2種以上を混
合して用いてもよい。
(d)成分の触媒とは、(a)および(b)成分の物質に含
まれる官能基と(c)成分の物質に含まれる官能基と
の縮合、あるいは付加反応を促進する物質であ
り、具体的には錫、亜鉛、鉛などの金属の有機カ
ルボン酸塩、例えば酢酸ジブチル錫、ラウリン酸
ジブチル錫、オクテン酸錫、オクテン酸亜鉛、ナ
フテン酸鉛など、あるいは塩化白金酸の如き物質
が用いられる。
本発明において用いられる汚れ防止剤の好まし
い組成比は次の如くである。
(1) ジオルガノポリシロキサン成分 100重量部
(2) 架橋剤 3〜200重量部
(3) 触媒 0.1〜50重量部
ここにいうジオルガノポリシロキサン成分と
は、(a)成分から選ばれる1種以上と、(b)成分から
選ばれる1種以上の混合物である。(a)成分と(b)成
分との比率は重量比で95/5ないし10/90の範囲
で、特に90/10から20/80の範囲が好ましい。
さらに、シリコーンゴム薄膜の強度を向上させ
るために、シリコーンゴムに各種の充填材を混合
することができる。また塗膜を着色して見やすく
するために染料・顔料などの着色剤、さらには他
の種々の添加剤を混合してもよい。
上記の汚れ防止剤を形成する際の溶媒として
は、パラフイン系炭化水素、イソパラフイン系炭
化水素、シクロパラフイン系炭化水素、芳香族炭
化水素、カルボン酸アルキルエステル類、エーテ
ル類、ケトン類、ハロゲン化炭化水素等、さらに
はこれらの混合物などが有利に用いられるが、塗
工性等の点よりパラフイン系あるいはイソパラフ
イン系炭化水素を主成分とするのが特に好まし
い。このような炭化水素類の代表的な例としては
石油の分溜品およびその改質品などがある。
このような汚れ防止剤の中でも特にジオルガノ
ポリシロキサン(a)成分として実質的に両末端が水
酸基の線状ジオルガノポリシロキサン、(b)成分と
して実質的に片末端のみに水酸基を有する線状ジ
オルガノポリシロキサン、あるいは実質的に官能
基を有しない線状ジオルガノポリシロキサン(い
ずれも数平均分子量5000〜1000000)、(c)成分の架
橋剤として次式()で示されるようなポリアセ
トキシシランあるいはその縮合物を用いたものが
好ましく、良好な硬化性・接着性および溶液の保
存安定性を示す。
R4-nSi(OCOCH3)n ()
(m:3または4)
ここにRは先に説明したものと同様である。か
かる組成を用いた場合、(d)成分の触媒としては酢
酸ジブチル錫、ラウリン酸ジブチル錫、オクテン
酸錫などの錫化合物を用いることが特に好まし
い。
(b)成分における実質的に官能基を有しない線状
ジオルガノポリシロキサンとしては、例えばSH
−200(トーレシリコン(株))、KF−96H(信越化学
(株))等の市販品があり、それぞれ各種の粘度の製
品が市販されているが、特に粘度1000から100000
センチストークスの比較的高粘度のものを用いる
のが好ましい。
これらの好ましい混合割合は、ジオルガノポリ
シロキサン成分100重量部((a)成分と(b)成分の重
量比95/5〜10/90、好ましくは90/10〜20/
80)に対し()式で示されるポリアセトキシシ
ラン(あるいはその縮合物)5〜200重量部さら
に好ましくは10〜100重量部、触媒0.05〜50重量
部さらに好ましくは0.1〜30重量部である。ポリ
アセトキシシランの添加量が少なすぎると十分な
接着力が得られず、かつ溶液の保存安定性が低下
し、多すぎると硬化が遅くなつたり、耐汚染性が
低下する弊害が生ずる。また触媒は少なすぎると
硬化が遅くなり、多すぎると耐汚染性が低下した
り、また塗膜を長時間保存するとき塗膜が経時的
に劣化する場合がある。
溶液の濃度は用いるジオルガノポリシロキサン
の分子量、溶媒の種類、塗布方法にもよるが、一
般に5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%であ
る。薄すぎても濃すぎても塗布しにくく、適当な
膜厚のシリコーンゴム塗膜が得られない。
このような構成からなる本発明の汚れ防止剤
は、例えば筆、刷毛、布、綿棒、スポンジ、ピペ
ツト、スポイト、注射器等種々の塗布用具を用い
て必要部分に塗布することができる。塗布した
後、適当な手段で加熱し、硬化・接着を促進する
こともできる。
また接着を向上させるために本発明の汚れ防止
剤塗布に先立ち、適当な物質をプライマとして塗
布してもよい。
本発明のコーテイング組成物はあらゆる材質の
ものに対し適用することができる。特に被覆加工
に加熱を必要としないために耐熱性の劣る基材、
例えば紙、布、軟質樹脂等にも適用できる点で用
途は著しく広汎である。
本発明の汚れ防止剤の用途としては種々考えら
れるが、特に有用なのは既に述べたような印刷分
野への適用である。各種印刷における刷版の非画
線部や、メタルマスクの裏面に本発明の汚れ防止
剤を塗布しておくことにより、インキ汚れや画像
のにじみを防止し、鮮明な印刷物を得ることがで
きる。オフセツト印刷の場合には、刷版に塗布す
る代りにブランケツトの非画線部に相当する部分
に塗布しても同様の効果を得ることができる。
また、インキを盛りあげた印刷を行う場合、刷
版面上または被印刷物の上に転写されたインキ膜
が乾燥あるいはキユア硬化される前に、インキで
汚れない材料からなるロールでならし、インキ膜
面のピンホールをなくしたり平滑化して光沢を出
すことが良好な印刷物を得るうえに有効な手段で
あるが、このようなロール表面として本発明の汚
れ防止剤を塗布したものが有効である。
以上の如く、本発明は各種物品への耐汚染性付
与に大きく寄与するものである。
実施例、比較例
表1に示す組成をそれぞれ有する組成物A〜H
から構成される印刷用インキの汚れ防止剤を次の
方法で調製した。すなわち、ポリマ1(両末端水
酸基ポリジメチルシロキサン(数平均分子量
22000))およびポリマ2(片末端水酸基ポリジメ
チルシロキサン(数平均分子量40000)をモレキ
ユラーシーブにて脱水した溶剤(“アイソパー”
E(エクソン社製))に溶解し、均一溶液とした
後、架橋剤(トリアセトキシメチルシラン)およ
び触媒(酢酸ジブチル錫)を順次添加し撹拌放置
して、印刷用インキの汚れ防止剤をそれぞれ調製
した。次いで、これらの汚れ防止剤A〜Hをそれ
ぞれ、印刷機上に取付けた刷版(東レ(株)製感光性
樹脂凸版“トレリーフ”WS43)の凹部に、底付
きを防止する目的で刷毛にて塗布し、室温にて放
置、乾燥硬化させた。
刷版の凹部に塗布された汚れ防止剤が完全に硬
化した後、約6000回/時間にて30分間印刷し、印
刷物の汚れ防止の程度を各印刷物について観察し
た。また版面の各塗膜(汚れ防止剤)の損傷状態
を観察し、下記基準にしたがつて評価し、結果を
表1に示した。
◎;全く塗膜に損傷がなく、印刷物に汚れがな
い。
〇;僅かに塗膜に損傷があるが、印刷物には汚れ
がない。
×;塗膜が明らかに損傷し、印刷物にもはつきり
と汚れがある。
表1から明らかなごとく、本発明の条件を満足
する印刷用インキの汚れ防止剤B〜Hは、いずれ
も汚れ防止剤Aに比べて、耐久性の上で明らかに
優れていることがわかる。
【表】DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION The present invention relates to an anti-staining agent, and particularly to an anti-staining agent that is excellent in preventing bleeding and staining of printing ink. There often arises a need to temporarily or semi-permanently protect the surfaces of articles from contamination. For example, in the process of applying paint or other coating liquid, to prevent adhesion and contamination to the back side, to partially cover areas where you do not want paint to adhere, to prevent stains on the edges of backing rolls, etc. It is. Of particular importance is the field of printing, which can be called an imagewise application process. In other words, in various printing methods such as letterpress, lithography, screen printing, collotype, etc., ink may adhere to the non-image areas of the printing plate during printing, resulting in stains and image bleeding on the printed matter, which is a major problem. It is a dot. For example, in letterpress printing and flexographic printing, there is a phenomenon called "bottoming" in which ink adheres to non-image areas. In addition, in the case of printing using a metal mask,
67985 "Ink printing method using metal mask"
There is a problem, as described in , that the printing ink spreads to the back side of the mask (the surface that contacts the printing material), causing bleeding to the printing boundary on the printing material, making the printing unclear. To solve this problem, the non-image areas of the printing plate and the back side of the metal mask can be treated to make them ink repellent and stain resistant.
Such a processing agent is desperately needed. Conventionally, for the purpose of preventing contamination, methods have been known in which a water-repellent and oil-repellent resin coating such as fluororesin such as polytetrafluoroethylene or silicone resin is formed on the surface of the article to be prevented from contamination (for example, JP-A-56-67985, JP-A-Sho 56
-130748). However, the formation of these resin films generally requires high-temperature treatment, which limits the substrates to which they can be applied, and the operations are complicated. Furthermore, these resins have poor adhesion, and the adhesion tends to worsen as the coating treatment conditions become milder.
The reality is that it is almost impossible to obtain a film with practical adhesive properties under mild conditions ranging from room temperature to several tens of degrees Celsius. In view of these circumstances, the present inventors have developed a highly durable material that does not require any particular heating or troublesome operations, can be applied to substrates with poor heat resistance, quickly cures at room temperature just by applying it, and has good adhesion and durability. As a result of extensive research into antifouling agents that provide a stain-prone film, the present invention was arrived at. That is, the present invention relates to a printing ink stain preventive agent containing the following components (a) to (d). (a) Linear diorganopolysiloxanes having one or more functional groups at both ends; (b) Linear diorganopolysiloxanes having no functional groups or having one or more functional groups only at one end. (c) A crosslinking agent having a plurality of functional groups capable of causing a condensation or addition reaction with the functional group (d) A catalyst for the crosslinking reaction Linear diorganopolysiloxane used as components (a) and (b) in the present invention is a substance represented by the following general formula (). Here R, R', R'', R: alkyl group having 1 to 10 carbon atoms,
It is an alkenyl group or an aryl group, and may have a substituent. X, X′: halogen, H, OH, OCOR 1 , OR 2 , (R 1 to R 6 are alkyl or substituted alkyl groups). n: An integer from 100 to 10,000. p, q: Integers with 0≦p and q≦3. And the linear diorganopolysiloxane having one or more functional groups at each end referred to in component (a) is:
In the above general formula, 1≦p≦3, 1≦q≦3, and the linear diorganopolymer does not have the functional group of component (b) or has one or more functional groups only at one end. Siloxane refers to the case where p=q=0, or 1≦p≦3, q=0 or p=0, or 1≦q≦3 in the general formula (). In these, R to R may be the same or different, and the repeating units may be different along the polymer chain. Generally 60% of R, R'
It is desirable that the above groups are methyl groups and 40% or less are vinyl groups or phenyl groups. X and X' may be the same or different. The diorganopolysiloxanes (a) and (b) may be used alone or in combination of two or more different types. Component (c), the crosslinking agent, contains multiple functional groups that can undergo condensation or addition reactions with the functional groups X and It is a silicon compound having 3 or more, preferably 3 or more. Among these, those having a structure represented by the following general formula () or condensates thereof are particularly preferred. X n SiR 4-n () (where m is an integer of 2≦m≦4) Here, X and R have the same meaning as explained in the general formula (). These crosslinking agents may be used alone or in combination of two or more different types. The catalyst (d) is a substance that promotes the condensation or addition reaction between the functional groups contained in the substances (a) and (b) and the functional group contained in the substance (c), Specifically, organic carboxylates of metals such as tin, zinc, and lead, such as dibutyltin acetate, dibutyltin laurate, tin octenoate, zinc octenoate, and lead naphthenate, or substances such as chloroplatinic acid are used. It will be done. The preferred composition ratio of the antifouling agent used in the present invention is as follows. (1) Diorganopolysiloxane component 100 parts by weight (2) Crosslinking agent 3 to 200 parts by weight (3) Catalyst 0.1 to 50 parts by weight The diorganopolysiloxane component referred to here is one selected from component (a). It is a mixture of one or more selected from the above and component (b). The weight ratio of component (a) to component (b) is in the range of 95/5 to 10/90, particularly preferably in the range of 90/10 to 20/80. Furthermore, in order to improve the strength of the silicone rubber thin film, various fillers can be mixed with the silicone rubber. Further, in order to color the coating film and make it easier to see, coloring agents such as dyes and pigments, and further various other additives may be mixed. Solvents used in forming the above antifouling agent include paraffinic hydrocarbons, isoparaffinic hydrocarbons, cycloparaffinic hydrocarbons, aromatic hydrocarbons, carboxylic acid alkyl esters, ethers, ketones, and halogenated hydrocarbons. Although hydrocarbons and mixtures thereof are advantageously used, it is particularly preferable to use paraffinic or isoparaffinic hydrocarbons as the main component from the viewpoint of coating properties. Typical examples of such hydrocarbons include fractionated petroleum products and reformed products thereof. Among these antifouling agents, the diorganopolysiloxane (a) component is a linear diorganopolysiloxane having substantially hydroxyl groups at both ends, and the (b) component is a linear diorganopolysiloxane having a hydroxyl group substantially only at one end. Diorganopolysiloxane, or linear diorganopolysiloxane having substantially no functional groups (both have a number average molecular weight of 5,000 to 1,000,000), polyacetoxy as shown by the following formula () as a crosslinking agent for component (c) It is preferable to use silane or its condensate, which exhibits good curability, adhesion, and solution storage stability. R 4-n Si(OCOCH 3 ) n () (m: 3 or 4) where R is the same as described above. When such a composition is used, it is particularly preferable to use a tin compound such as dibutyltin acetate, dibutyltin laurate, or tin octenoate as the catalyst for component (d). As the linear diorganopolysiloxane having substantially no functional groups in component (b), for example, SH
-200 (Toray Silicon Co., Ltd.), KF-96H (Shin-Etsu Chemical
Co., Ltd., etc., and products with various viscosities are on the market, but especially those with a viscosity of 1,000 to 100,000.
It is preferable to use centistokes having a relatively high viscosity. The preferred mixing ratio of these is 100 parts by weight of the diorganopolysiloxane component (the weight ratio of component (a) to component (b) is 95/5 to 10/90, preferably 90/10 to 20/2).
80), 5 to 200 parts by weight of the polyacetoxysilane (or condensate thereof) represented by the formula (), more preferably 10 to 100 parts by weight, and 0.05 to 50 parts by weight of the catalyst, more preferably 0.1 to 30 parts by weight. If the amount of polyacetoxysilane added is too small, sufficient adhesive strength will not be obtained and the storage stability of the solution will be reduced; if it is too large, curing will be delayed and stain resistance will be reduced. Furthermore, if the catalyst is too small, curing will be delayed, and if the catalyst is too large, the stain resistance may decrease, and the coating film may deteriorate over time when it is stored for a long time. The concentration of the solution depends on the molecular weight of the diorganopolysiloxane used, the type of solvent, and the coating method, but is generally 5 to 50% by weight, preferably 10 to 30% by weight. If it is too thin or too thick, it will be difficult to coat, and a silicone rubber coating with an appropriate thickness will not be obtained. The antifouling agent of the present invention having such a structure can be applied to the required area using various application tools such as a brush, a brush, a cloth, a cotton swab, a sponge, a pipette, a dropper, and a syringe. After coating, it can be heated by appropriate means to promote curing and adhesion. Further, in order to improve adhesion, a suitable material may be applied as a primer prior to application of the antifouling agent of the present invention. The coating composition of the present invention can be applied to any material. In particular, base materials with poor heat resistance because they do not require heating for coating.
For example, it can be applied to paper, cloth, soft resin, etc., and its uses are extremely wide. The antifouling agent of the present invention can be used in various ways, but particularly useful is the printing field as described above. By applying the antifouling agent of the present invention to the non-image areas of printing plates or the back side of metal masks in various types of printing, it is possible to prevent ink stains and image bleeding and obtain clear printed matter. In the case of offset printing, the same effect can be obtained by applying it to the non-printing area of the blanket instead of applying it to the printing plate. In addition, when printing with raised ink, before the ink film transferred onto the printing plate surface or printing substrate is dried or cured, the ink film is leveled with a roll made of a material that does not stain with ink. Eliminating pinholes or smoothing the surface to make it glossy is an effective means for obtaining good printed matter, and it is effective to use the surface of such a roll coated with the antifouling agent of the present invention. As described above, the present invention greatly contributes to imparting stain resistance to various articles. Examples and Comparative Examples Compositions A to H each having the composition shown in Table 1
An antifouling agent for printing ink consisting of was prepared by the following method. That is, Polymer 1 (polydimethylsiloxane with hydroxyl groups at both ends (number average molecular weight
22,000)) and Polymer 2 (a solvent ("Isopar") obtained by dehydrating polydimethylsiloxane (number average molecular weight 40,000) with a hydroxyl group at one end using a molecular sieve.
E (manufactured by Exxon) to make a homogeneous solution, a crosslinking agent (triacetoxymethylsilane) and a catalyst (dibutyltin acetate) were sequentially added, and the mixture was left to stir to form a printing ink stain preventive agent. Prepared. Next, each of these anti-staining agents A to H was applied with a brush to the concave portions of a printing plate (photosensitive resin letterpress "Trelief" WS43 manufactured by Toray Industries, Inc.) mounted on a printing press in order to prevent bottoming out. It was applied and left at room temperature to dry and harden. After the anti-staining agent applied to the concave portions of the printing plate was completely cured, printing was performed for 30 minutes at approximately 6000 times/hour, and the degree of anti-staining of each printed material was observed. In addition, the state of damage to each coating film (antifouling agent) on the printing plate was observed and evaluated according to the following criteria, and the results are shown in Table 1. ◎; There is no damage to the coating film and no stains on the printed matter. ○: There is slight damage to the coating film, but there is no stain on the printed matter. ×: The coating film was clearly damaged, and the printed matter had spots and stains. As is clear from Table 1, all of the printing ink stain prevention agents B to H that satisfy the conditions of the present invention are clearly superior to stain prevention agent A in terms of durability. 【table】