JPH0239881A - ローラボトル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は細胞の成長および発生に用いる回転ボトル（ロ
ーラボトル）に関し、より詳細には、単一のローラボト
ルから成長した細胞の質を高めるために非常に増加した
内側表面積を有する装置に関する。また、この装置は吹
き込み成形により一体構造として安価に簡素化された単
一のボトルである。

（従来技術および発明が解決しようとする課題）上述と
同様の用途で細胞を培養するために実験室で用いられる
容器は゛′コロ−ボトル”として−般に知られている。

ローラボトルはほぼ円筒形状をしておりその軸線の回り
で回転するようになされている。ローラボトルの内部の
表面は細胞に対する活性表面を提供する。液体培養液が
ローラボトルに導入される。ローラボトルの回転運動に
より内部の表面が培養液によって濡らされ、これによっ
て細胞の成長が起こる。ローラボトルを回転させるため
に適宜な装置の回転ローラが用いられる。通常、ローラ
ボトル装置は、ローラボトルの中の細胞成長の温度を制
御するためのインキュベータあるいはインキュベート室
の内部に置かれる。

細胞の副産物、すなわち細胞によって生産される薬物（
例えば、インシュリン、インターフェロン、ウロキナー
ゼ、あるいはウィルス性のワクチン）を得るために大量
の細胞を培養することが望ましい。標準のローラボトル
は、その総ての内周面を細胞培養に用いることができれ
ば、細胞培養の歩留りを向上することができる。

ローラボトルの中での細胞培養の歩留りを向上させるた
めの方法を考えるにあたって、考慮すべき基本的な事項
がある。特に、ローラボトル回転装置は、標準寸法のイ
ンキュベータの中で広く用いられている。これらの装置
は多くの実験室に設置されており、特定の寸法および形
状のローラボトルを受け入れるようになされている。し
たがって、これらの装置を交換することは経費がかさみ
、かつ実験室の全体的な統一化を大きく損なう。

般に、ローラボトルの外形すなわち直径は、ローラボト
ル内での細胞培養の歩留りの改善に影響を及ぼすパラメ
ータの１つではない。したがって、実用的には、細胞培
養を向上させるためのローラボトルの改善は、ローラボ
トルの内部表面の改善あるいは一旦成長しｌ；細胞を収
穫する際の改善に限定される。

過去においてなされた試みにおける問題点の１つは、ロ
ーラボトルの機械的な改善は経費を高くすることであっ
た。１日に数十個のローラボトルが使用され、その使用
後には廃棄されている。したがって、医療用途における
装置および開発コストを大幅に増加させるために、ロー
ラボトルのコストは減少させなければならない。

ローラボトルの内部表面積を増加させるために多くの試
みがなされた。その１つは実際に細胞が増殖することの
可能な面積を増加することである。

通常のローラボトルの内部表面積を増加させるための代
表的な試みは、米国特許３．９０，６５１号および４，
３１７．８日号に開示されている。

ローラボトルの内部での細胞の歩留りを向上させるため
の他の試みは、その表面積を増加させるとともに、内部
で一旦増殖した細胞を大量に収穫するための機械的な装
置を用いることである。それらの代表的なものは、米国
特許４，００４．９日号、４．６００，６９４号、およ
び４，０６５，３５９号に開示されている。これら３つ
の米国特許に開示される方法はローラボトルの内部表面
積を増加させる点およびローラボトルから取り除いた細
胞の歩留りを向上させる効果はあるが、内部装置および
増加した表面から細胞を掻き出すための装置を用いるた
めに、個々のローラボトルの値段および生産される製品
のコストを上げてしまう。またこれらの装置は一個で使
用する形式ではなく、実験室において大量に用いられる
形式のものであった。

（課題を解決するための手段および発明の効果）本発明
においては、簡単な吹き込み成形により形成される単一
の部片すなわち一体構造のローラボトルが提供される。

このため、本発明のローラボトルは廉価に大量生産する
ことが可能である。

ローラボトルを成形するためのモールドを形成するだめ
の費用のかかる作業を必要としない。更に、成形後のロ
ーラボトルの中に挿入すべき機械的な装置も必要とせず
、また費用のかかる人力による組立作業も必要としない
。

これは、ローラボトルの長手方向に伸びるひだすなわち
波状の面を有するローラボトルを吹き込み成形すること
によって達成される。ローラボトルの壁に長手方向に沿
って形成されるひだは、細胞増殖のだめのローラボトル
の有効な内部表面積を約６０乃至７０％の範囲で増加さ
せる。このために、本発明のローラボトルは非常に廉価
に製造でき、使用後に廃棄する用途に対して適正な価格
で提供することができる。これらのローラボトルは通常
の実験室にあるローラボトル装置で使用できる形状とす
ることができる。

本発明のローラボトルの生産条件を考えると、例えば、
ポリスチレン、ポリエチレン・テレフタレート、ポリオ
レフィンおよびポリビニル・クロライドを含む、種々の
熱可塑性材料を用いることができる。ポリエチレン・テ
レフタレートは、この材料を用いると細胞がよく成長し
またその量が多いことが確認されているので特に好まし
い。

（実施例） 同様の部分は同一の符号で示されている図面を参照する
と、第１図は本発明のローラボトル１０を示している。

第１図から分かるように、ローラボトル１０はこのロー
ラボトルの軸線２８と同じ方向に伸びる長手方向のひだ
２２を有している。

ローラボトルの周壁２４は基部２０から頂部１２へ伸び
ている。頂部１２と一体となってこれから伸びているの
は首部１４であり、この首部には通常のようにキャップ
を受け入れるためのねじ部１６が形成されている。パイ
ヨネット連結等の他の形式のキャップの連結を行うこと
もできる。

首部１４にはロック手段１８を設けて、ローラボトル上
でキャップを開放位置に固定しこれにより、ローラボト
ルを周囲に開放したままにすることができる。このよう
な構成は米国特許４．［９，０８号に開示されている。

ローラボトル１０には、直径方向において相対向するひ
だの無い部分３４を設けて、内部の顕微鏡観察を容易に
するかまたはローラボトルの製造そのものを容易にする
ことができる。

次に第２図を参照すると、ローラボトル１０の断面が示
されており、ローラボトルの壁２４にひだ２２が形成さ
れている状態が分かる。第２図から分かるように、それ
ぞれのびだ２２は細胞成長が行われる多くの対向面２６
を提供している。このひだ付きの構造は、従来の平坦な
壁構造とは対照的に、ローラボトルの有効内部表面積を
増加することは明らかである。

第３図を参照すると、個々のびだ２２の詳細な断面が示
されている。本発明のコーラボトルに対する代表的な寸
法および角度は、角度３０が例えば６０°であり、また
角度３２を９°とすることができる。内部表面２６を形
成する２つのひだ２２の頂部２７の間の距離は、例えば
８．２　ｍｍ（０，３２３インチ）とすることができる
。これらの数値は単に代表例として示しただけであり、
本発明のローラボトルの寸法を限定するものではないこ
とは理解されよう。上記数値は、首部１４の上面から基
部２０の下面までの長さが約２７０ｍｍ　（１０，６６
インチ）のローラボトルの場合の例である。このような
寸法のローラボトルでは、ローラボトルの直径が約１１
８ｍｍ　Ｃ４，６３インチ）であるのに対して、細胞成
長を行うための表面長さは約２３０ｍｍ（９インチ）と
なる。

細胞形成のための適正な環境で回転させてローラボトル
１０による細胞の通常の成長を行った後に、その壁面上
に増殖しｔ；細胞を有するローラボトルを通常の回転装
置から取り外す。ローラボトルの中の細胞培養液をロー
ラボトルから取り出し、細胞が乾燥するのを防止するた
めに少量の食塩水を加える。反対に、培養液が少量であ
ればそのままローラボトルの中に残しておいてもよい。

次いで、米国特許出願ロ３，４８０号に開示される如き
スクレーパ装置（掻き出し装置）を用いて内部表面から
細胞を取り除く。

細胞を取り除くためのより一般的な方法は、内部表面か
ら細胞をはがす効果を有するトリプシンの如き蛋白質加
水分解エンチームを、キレート試薬とともにローラボト
ルに入れる方法である。その後ローラボトルは廃棄され
る。

上記説明から理解されるように、本発明によれば、細胞
培養のための表面積が大幅に増加された簡単な一体部片
の一体構造のローラボトルが提供される。このローラボ
トルは吹き込み成形により廉価に製造することのできる
形状を有している。

したがって、本発明によれば、使用後に廃棄するという
用途に耐えられる廉価なローラボトルを大量に生産する
ことができる。したがって、経費のかかるローラボトル
の組立作業あるいは同じく経費のかかる成形モールドを
必要としない。

以上に説明した装置の形状は本発明の好ましい例であっ
て、本発明がこの特定の形状に限定して解釈されるもの
ではなく、本発明の範囲から逸脱することなくその形状
を変更することが可能である。

例えば、既存のローラボトル装置に合わせて異なった長
さのローラボトルを形成することができ更を行うことな
くできる。したがって、簡単な大量生産技法により多く
のローラボトルを製造することが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のローラボトルの立面図、第２図は第１
図の２−２線に沿う断面図、及び第３図は第２図に符号
Ａで示した部分の拡大断面図である。 （主要符号の説明） ｌＯ：ローラボトル　１２：頂部 １４：首部　　　　　１６：ねじ １８二ロック手段　　２０：基部 ２２：ひだ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、吹き込み成形可能なほぼ円筒状のプラスチック製の
   ハウジングから成る細胞成長培養のためのローラボトル
   であって、該ハウジングは内部に中空の室を画成する単
   一の一体構造を有しており、またこのハウジングはその
   一端部が閉止されているとともにこの閉止された端部の
   反対側の端部には液体用の開口を有しており、この液体
   用の開口はハウジングの長手方向の軸線のほぼ上に位置
   しており、前記ハウジングの周囲には複数のひだが形成
   されており、これらのひだは前記閉止された端部から前
   記液体用の端部に向かってハウジングの長手方向に伸長
   しており、前記ひだの内側表面の上で細胞を成長させる
   ようになされていることを特徴とするローラボトル。 ２、請求項１に記載のローラボトルにおいて、前記ハウ
   ジングの液体用の開口を有する端部に一体の頂部を設け
   、この頂部にこれと一体の首部を形成し、この首部が前
   記液体用の開口を画成することを特徴とするローラボト
   ル。 ３、請求項２に記載のローラボトルにおいて、前記首部
   に、これと一体に形成され前記液体用の開口を閉止する
   ためのキャップを受け入れる手段を設けることを特徴と
   するローラボトル。 ４、請求項３に記載のローラボトルにおいて、前記首部
   が、前記キャップを首部の上で開口位置にロックするた
   めの一体のロック手段をを備えることを特徴とするロー
   ラボトル。 ５、請求項１に記載のローラボトルにおいて、前記ハウ
   ジングが、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリエチレ
   ン・テレフタレート、ポリビニル・クロライドおよびこ
   れらの混合物からなる群から選択された部材から形成さ
   れることを特徴とするローラボトル。