JPH0239826Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は主として段ボール紙に凸版印刷する
ためのゴム凸版貼付台紙に関する。

段ボール箱の外側壁に社名、製品名あるいは取
扱い上の注意事項等を文字あるいは記号によつて
表示する場合には、段ボール箱の製作工程におけ
る展開状態において凸版印刷するのが普通であ
る。第１図および第２図は段ボール紙の一般的な
凸版印刷方式を示すもので、１は回転ドラムであ
る。この回転ドラム１の外周面にゴム凸版２…を
貼着した台紙３を巻装して印刷ロール４を構成す
る。この印刷ロール４に圧着ロール５およびイン
キ付けロール６を転接し、このインキ付けロール
６によつて上記ゴム凸版２…にインキを付着した
のち印刷ロール４と圧着ロール５との間を搬送す
る紙ボール紙７に直接に印刷するようになつてい
る。

ところで、上記台紙３は無地のポリエステルフ
イルムによつて形成され、このフイルム上にゴム
凸版２…を接着剤によつて接着しているが、フイ
ルムは無地であるために、このゴム凸版２…をフ
イルムの所定位置に位置決めすることは非常に難
かしい。そこで、従来においては、フイルムの表
面に定規を用いてあらかじめ鉛筆あるいはボール
ペンによつて基準線を描き、この基準線を基準に
してゴム凸版２を位置決めし、接着しているか、
これらの作業は手作業であるために熟練度が要求
される。しかも、フイルムは表面が円滑なポリエ
ステルフイルムであるため、手指が触れると折角
描いた基準線が消えてしまうという不都合があ
る。また、多色刷りの場合、たとえば１番目の印
刷ロール４によつて黒色印刷し、２番目の印刷ロ
ール４によつて赤色印刷するようになつているた
め、ゴム凸版２に位置ずれが生じていると黒色印
刷と赤色印刷が重なつて印刷されてしまうことに
なり、ゴム凸版２の位置決めに一層高度な精度が
要求される。

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、台紙本体の表面に
方眼紙状に目盛線を印刷するとともに、この目盛
線を被うように台紙本体の表面に透明フイルムか
らなるシートをラミネートし、ゴム凸版の貼付け
の際に目盛線に合せるだけで所定位置に正確かつ
簡単に位置決めすることができ、また目盛線が消
えることがなく、繰返し使用することができるゴ
ム凸版貼付台紙を提供しようとするものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。第３図ないし第６図中１１は透明
もしくは半透明なポリエステルフイルムからなる
台紙本体で、これは矩形状に形成され、その長手
方向両端には縁片１２，１２が固着されている。
この台紙本体１１の表面には方眼紙状に目盛線１
３が印刷されている。この目盛線１３は10mm間隔
に付した格子状の太線１３ａと５mm間隔に付した
格子状の中線１３ｂと１mm間隔に付した格子状の
細線１３ｃとからなり、台紙本体１１の表面全体
に印刷されている。さらに、この台紙本体１１の
表面には透明もしくは半透明なポリエステルフイ
ルムからなるシート１４がラミネートされ、目盛
線１３はこのシート１４によつて被われている。

このように構成されたゴム凸版貼付台紙にゴム
凸版１５…を貼着する場合には、第５図に示すよ
うに展開された段ボール紙１６の側板１７…に相
当する位置のシート１４にゴム凸版１５…を接着
剤によつて貼着するが、このとき、シート１４は
透明なポリエステルフイルムであるため目盛線１
３が透視できる。したがつて、この目盛線１３に
合せてゴム凸版１５…を位置決めすることによ
り、ゴム凸版１５…を所定位置に正確に位置決め
することができる。ゴム凸版１５…を貼着した貼
付台紙を用いて段ボール紙１６に凸版印刷する場
合には、従来と同様に貼付台紙を回転ドラムに巻
装して印刷ロールを構成し、圧着ロールとの間で
段ボール紙１６を挟圧移動することにより、段ボ
ール紙１６の所定の位置に直接的に印刷すること
ができる。

また、印刷後、貼付台紙からゴム凸版１５…を
剥す場合には、シンナー等の溶剤を用いることに
より接着剤を溶解して剥離することができ、この
とき目盛線１３はシート１４によつてラミネート
されているため消えることはなく、再使用でき
る。

また、台紙本体１１に印刷した目盛線１３を淡
い緑色、青色、黄色等にすることによつてシート
１４上に写植を貼り、写真撮影する場合において
も、目盛線１３が感光しないため、従来の無地の
ポリエステルフイルムと同様に使用することがで
きる。

この考案は以上説明したように、台紙本体の表
面に方眼紙状に目盛線を印刷するとともに、この
目盛線を被うように台紙本体の表面に透明もしく
は半透明フイルムからなるシートをラミネートし
たから、ゴム凸版を目盛線に合せて所定位置に正
確かつ簡単に貼着できる。したがつて、従来のよ
うにあらかじめフイルムの表面に定規を用いて基
準線を描く必要がなく、ゴム凸板の貼着作業性が
向上するという効果がある。また、目盛線はラミ
ネートされているから、繰返し使用しても消える
ことはなく、耐久性が向上するという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の凸版印刷を示すも
ので、第１図は凸版印刷機の概略的構成図、第２
図は印刷ロールの側面図、第３図ないし第６図は
この考案の一実施例を示すもので、第３図はゴム
凸版貼付台紙の平面図、第４図はシートの一部を
剥離した状態を示す側面図、第５図は要部を拡大
した斜視図、第６図は凸版印刷した段ボール紙の
展開図である。 １１……台紙本体、１３……目盛線、１４……
シート、１５……ゴム凸版。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面に複数のゴム凸版を貼着し、これらゴム凸
   版を被印刷物に圧接して印刷する凸版印刷用のゴ
   ム凸版貼付台紙において、透明もしくは半透明フ
   イルムからなる台紙本体と、この台紙本体の表面
   に方眼紙状に印刷された目盛線と、この目盛線を
   被うように上記台紙本体の表面にラミネートされ
   た透明もしくは半透明フイルムからなるシートと
   を具備したことを特徴とするゴム凸版貼付台紙。