JPH023680Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は発泡断熱材を使用した冷蔵庫であつ
て、特にこの断熱材中に配線を施したものに係わ
り、発泡断熱材の発火を防止する配線保護装置に
関するものである。

第５図、第６図に示すように従来の冷蔵庫の配
線で、内箱２′内部に配置した温度調節スイツチ
４′及び庫内灯５′、庫内灯スイツチ６′等の電気
部品と、外箱１′外に設置する圧縮機７′及び電源
プラグ８′に通じる配線１１′は、内箱の穴９′と
外箱１′の穴１０′の挿通作業をしやすくするた
め、テープ１３′にて結束されている。そしてこ
のテープ１３′で結束された配線１１′は発泡断熱
材３′中に埋設された構成をなしている。圧縮機
７′は周知のように内箱内に設置された温度調節
スイツチ４′により庫内温度を感知し、設定温度
より上昇するとスイツチ４′の回路をONし、圧
縮機７′に通電し庫内を冷却し設定温度まで冷え
ればOFFする。圧縮機７′又は庫内灯６′が何ん
らかの原因でシヨートを起こした場合、安全器の
動作前に、あるいは安全器の動作不良により配線
１１′が高温、高熱となり配線１１′のビニール被
覆を溶かし屋内のヒユーズ、ブレーカの作動が遅
れると配線１１′の異極も同時に結束されている
所、すなわち発泡断熱材３′中の配線１１′の異極
間でシヨートを起こし、可燃性である発泡断熱材
３′に引火する恐れがある。

そこで本考案は上記従来の冷蔵庫の配線の欠点
を解消せんと成されたものである。

以下その一実施例を図面に従い説明する。

図において１は冷蔵庫の外箱であり、内箱２と
の空間に発泡断熱材３を充填してある。

内箱２内には温度調節スイツチ４及び庫内灯
５、庫内灯スイツチ６等の電気部品が配置されて
いる。一方外箱１外には圧縮機７及び電源プラグ
８等が配置してある。これらの電気部品を結ぶ配
線１１は、内箱２の穴９から外箱の穴１０の間の
発泡断熱材３と接触する部分において異極に２分
割し同極同志の配線１１ａ，１１ｂの一方１１ａ
には電気絶縁並びに耐熱材料からなるテープ１２
を巻いてある。そして他方の配線１１ｂはテープ
１３にて仮止めされ、発泡断熱材３内に埋設して
ある。

上記構成において、圧縮機７は内箱内に設置さ
れた温度調節スイツチ４により室内温度を感知
し、設定温度の上限、下限を越えた場合圧縮機を
ON，OFFし庫内を冷却する。圧縮機７又は庫内
灯５が何んらかの原因でシヨートを起こした場
合、配線１１が高温、高熱となり冷蔵庫等の安全
器が働く前に配線１１の塩化ビニール被覆を溶か
してしまい電線コード同志の接触を起こすが、同
極同志に２分割し同極同志１１ａは電気絶縁出来
るテープ１２にて巻いているので、異極同志１１
ａ，１１ｂの接触を防止出来る。従つて、異極間
でのシヨートが回避できる。

このように本考案は、可燃性の発泡断熱材内の
電気配線を異極に分割し、この配線のうち同極の
配線に電気絶縁出来るテープを巻くことにより、
配線内に過電流が流れて配線の塩化ビニール被覆
が溶けても屋内ヒユーズが溶断あるいはブレーカ
ーが作動するまでの時間をテープの溶融により長
引かすことができ、異極間でのシヨートを起すま
でにヒユーズ又はブレーカの作動をうながし、発
泡断熱材の発火を防止できる。また、耐熱性テー
プの使用により一層確実なものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す冷蔵庫の断面
図、第２図は第１図に示す要部拡大断面図、第３
図は電気回路図、第４図は電気配線図、第５図は
第２図相当の従来例を示す断面図、第６図は従来
例の電気配線図である。 １……外箱、２……内箱、３……発泡断熱材、
１１……配線、１１ａ，１１ｂ……同極配線、１
２……テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷蔵庫の外箱と、前記外箱の内側に前記外箱と
   間隙を有して設けた内箱と、前記外箱と前記内箱
   との間の間隙に充填された発泡断熱材と、前記内
   箱の内側に設けられた温度調節スイツチ、庫内
   灯、庫内灯スイツチ等の電気部品と、前記発泡断
   熱材中に埋設した前記電気部品と、電源とプラグ
   とを結ぶ電気配線を備え、前記配線を同極同志に
   分割するとともに分割された同極同志の一方ある
   いは双方に電気絶縁性または耐熱性のテープを外
   装した冷蔵庫等の配線保護装置。