JP2003051232A - 過負荷保護装置、電動圧縮機及び冷凍空調装置 - Google Patents

過負荷保護装置、電動圧縮機及び冷凍空調装置

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JP2003051232A
JP2003051232A JP2002093760A JP2002093760A JP2003051232A JP 2003051232 A JP2003051232 A JP 2003051232A JP 2002093760 A JP2002093760 A JP 2002093760A JP 2002093760 A JP2002093760 A JP 2002093760A JP 2003051232 A JP2003051232 A JP 2003051232A
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heat
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Taro Kato
太郎 加藤
Kazuyuki Akiyama
和之 穐山
Takao Mihashi
孝夫 三橋
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の過負荷保護装置は、ヒューズ手段の金
属が電気エネルギー等で溶け、蒸気化して容器内で拡散
し、アーク発生により圧縮機の電動機に大電流が流れ、
焼損による圧縮機へダメージ起こす等の問題点があっ
た。 【解決手段】 この発明は、熱応動板9cの温度による
変形によって可動接点9bを移動させ、その可動接点9
bと対をなす固定接点9fとを持つ過負荷電流保護用の
第1の熱応動装置9と、電流による自己発熱で溶断し電
流遮断を行う電流ヒューズ手段10と、前記第1の熱応
動装置9と前記電流ヒューズ手段10とを直列回路で結
線して収納する収納容器7とを備えた過負荷保護装置で
あって、前記電流ヒューズ手段10の設置された空間を
前記第1の熱応動装置9が設置された空間から分離する
遮蔽部材12を設けた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、過負荷保護装
置、電動圧縮機及び冷凍空調装置に係り、特に、熱応動
体を用いた過負荷保護装置、それを用いた電動圧縮機及
び冷凍空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図26は、例えば特開昭64−2232
号公報に開示された、従来の過負荷保護装置の縦断面図
である。図27は、図26のVI−VI矢視断面図であ
る。図に示すように、従来の過負荷保護装置において
は、合成樹脂等の耐熱絶縁材料からなる容器7aと蓋7
bで囲んだ収納容器7の空間に、可動接点9bを固着し
たディスク状の熱応動板9cを、収納容器7の底面7c
に貫通固定した軸9aにより反転自在に軸支するととも
に、前記可動接点9bと対抗する位置に固定接点9fを
固着した固定端子9eを収納容器7内の底面7aに貫通
固定していた。また、前記両端の固定端子9e間の任意
の底面7cに、ヒータ端子13aを貫通固定し、このヒ
ータ端子13aと前記固定端子9eとの間に溶接などに
よってヒータ線13が接続され、熱応動板9cを加熱す
るように収納容器7の底面7c側に配置されていた。こ
のヒータ線13の一部に、ヒューズ手段として断面積の
小さい細線部13b設けていた。図28に細線部13b
の例を示す。
【0003】また、図29は、第2の従来例である過負
荷保護装置の縦断面図である。図30は、図29のVII
−VIIに示す矢視断面図である。図に示すように、前記
ヒューズ手段を、細線部13bを備えたヒータ13の代
わりに、温度ヒューズ14を設けて構成している。
【0004】このような構成の過負荷保護装置は、一般
に空調用、冷凍用の電動圧縮機の過負荷保護装置として
使用される。またこの過負荷保護装置は、図2に示すよ
うに密閉型電動圧縮機本体1の表面に取り付けられて使
用する場合もあり(過負荷保護装置を30で示す)、通
常の過負荷保護装置のサイズは、収納容器7の寸法が直
径30mm以下、高さ20mm以下程度である。
【0005】また、単相電源の電動圧縮機においては、
図3に示すように始動装置8を直列に接続した電動機1
cの主巻線1aと補助巻線1bとの並列回路、即ち電動
巻線に直列に接続して用いられる(過負荷保護装置を3
0で示す)。
【0006】三相電源の電動圧縮機においては、図4に
示すようにU相、W相等の2相分に、それぞれ対応して
直列に2ケ設置されて用いられる(過負荷保護装置を3
0で示す)。
【0007】このような過負荷保護装置が使用される空
調機及び冷凍機である冷凍空調装置では、周囲温度、湿
度等により空調・冷凍負荷が変化する。このため、空調
機、冷凍機に搭載される電動圧縮機においては、圧縮負
荷変動や起動・停止等が発生し、軸受等摺動部にとって
厳しい運転状態が頻繁に起きる。これらの運転状態は、
電動機1cを使用した他の製品には見られない電動圧縮
機特有の現象である。
【0008】また、前記のような厳しい条件下で電動圧
縮機は運転されるため、電動圧縮機に異常が発生し、電
動機1cが回転できず拘束電流が通電され続ける場合が
ある。このような拘束電流による電動機1cの焼損の防
止や、電動圧縮機の過負荷運転の防止のために過負荷保
護装置が電動圧縮機に取り付けられている。
【0009】この電動圧縮機の圧縮形式としては、レシ
プロ形、ロータリー形、スクロール形、スイング形、ヘ
リカルブレード形等があるが、前記過負荷保護装置は何
れの形式の圧縮機に対しても設置可能である。
【0010】次に、動作について説明する。 圧縮機が
搭載された空調機及び冷凍機のユニットで何らかの異常
が発生し圧縮機負荷が異常に大きい状態で運転される場
合、圧縮機に大電流が流れると、熱応動板9cの自己発
熱が増加し、熱応動板9cが動作温度に達した瞬間、熱
応動板9c自身が急激に反転運動し、可動接点9bが固
定接点9fから離れ、圧縮機電動機1cへの通電が遮断
される。
【0011】電流遮断された後、自己発熱しなくなった
熱応動板9cでは冷却が開始され、反転復帰温度に達し
た瞬間、熱応動板9cが前記動作と逆の反転動作を行
い、元の位置に復帰し、可動接点9bが固定接点9fと
接触して圧縮機電動機1cに再び通電される。前記熱応
動板9cの復帰後、前記異常が正常化されていれば、圧
縮機は正常に運転され、圧縮機電動機には正常な電流が
流れ、熱応動板9cの反転運動の繰り返しは行われなく
なる。
【0012】しかし、前記熱応動板9cの復帰後、前記
異常が正常化されず異常が続いた場合は、熱応動板9c
は、動作と復帰を繰り返して行うことになり、最終的に
は熱応動板9cが疲労破壊して、可動接点9bはそれぞ
れ固定接点9fと溶着してしまう。この接点溶着によ
り、圧縮機電動機1cは大電流が通電されたままの状態
が続くため、電動機巻線が発熱し続け、巻線被覆や絶縁
材等を破壊する。このため、一部の巻線同志が被覆無し
で接触し、導体面積が増大し、巻線抵抗が低下するた
め、さらに電流は増大する。
【0013】前記過負荷保護装置には、電流遮断の最終
手段であるヒューズ手段となるヒータ13の細線部13
b、又は温度ヒューズ14が装備されているため、前記
のような大電流が通電された場合、設定された電流値や
温度に達するとヒューズ手段となるヒータ13の細線部
13b、又は温度ヒューズ14が溶断されて電流を遮断
して、圧縮機が受けるダメージや過負荷保護装置自体が
受けるダメージを最小限に抑えようとしていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来技術におい
て、前記ヒューズ手段を細線部13bで構成したものに
ついては、ヒューズ手段である細線部13bが溶断する
際に、与えられた電気エネルギーにより、溶けた金属が
蒸気化して過負荷保護装置の収納容器7内で瞬間的に拡
散する。この金属蒸気量は、ヒューズの遮断電流値が同
じ場合には、電流ヒューズ手段である細線部13bに印
加されるエネルギーが大きい程、即ち、電圧が高い程、
発生量が多くなる。
【0015】そして、収納容器7内の金属蒸気濃度が大
きい場合は、金属蒸気中の電気抵抗が、非常に小さくな
るため、電流が金属蒸気中を通って電位差の低い側へ流
れる。即ち、電流ヒューズ手段である細線部13bの端
部間、又は、電流ヒューズ手段である細線部13bの端
部と可動接点9b付近等の電位の差が大きく、距離の短
い部分との間にアークが発生する。通常、空気や不活性
ガス中で、この程度の距離でアークを発生させるために
は、数万〜数十万ボルトの高電圧が必要であるが、金属
蒸気濃度が大きい場合においては、数百ボルト程度でア
ークが飛ぶ。
【0016】また、国内家庭用電源等の100Vレベル
の電圧下で圧縮機を使用する場合は、前記電流ヒューズ
手段である細線部13bに印加されるエネルギーが小さ
いため、前記電流ヒューズ手段である細線部13bが溶
断する際に発生する金属蒸気量が少量であり、収納容器
7内の金属蒸気密度も小さいため、また、単純に電位差
が小さいため、アークは発生しても、アーク自体のもつ
エネルギーが小さいため金属をさらに蒸気化させるエネ
ルギーが小さく、アーク間の距離がある程度大きくなれ
ば、消弧されやすい。即ち、電流ヒューズ手段である細
線部13bにより電流が遮断される可能性が大きい。
【0017】しかし、電圧の高い国内商用200V電源
や海外の240V電源で圧縮機を使用する場合において
は、印加エネルギーが大きく、電流ヒューズ手段である
細線部13bが溶断する際に発生する金属蒸気量も大き
くなり、収納容器7内の金属蒸気濃度が大きくなるた
め、また、単純に電位差が大きいため、アークが発生し
やすくなる。さらに、アーク自体のもつエネルギーが大
きいためアーク発生部分の金属を蒸気化して金属蒸気を
供給し、アークは、距離が短く、金属蒸気密度の高い部
分即ち電気抵抗の小さく電位差の大きい部分へ転移しな
がら比較的長時間発生し続ける。
【0018】従って、大電流は比較的長時間通電され続
けて、大規模な電動機巻線の焼損を引き起こし、圧縮機
に大きなダメージを与えたり、過負荷保護装置の熱応動
板9c周辺を焼損したりする恐れがあった。
【0019】このような金属蒸気の影響によるアーク発
生は、過負荷保護装置のサイズが小さいことが主原因で
ある。電流ヒューズ手段の取付位置を工夫しても、電流
ヒューズ手段とバイメタルである熱応動板9cの距離が
5mm程度以下になってしまうこと、また、収納容器7
内の空間容積が小さいため金属蒸気密度が大きくなって
しまうことにより、アークの発生しやすい条件が揃って
いた。一般的な、過負荷保護装置のサイズでは、200
Vレベルの電圧で確実に電流遮断を行うことは、困難で
あった。
【0020】また、電流ヒューズ手段溶断時のアークの
発生を防止するために、過負荷保護装置と電流ヒューズ
手段を別体とする方法もあるが、この場合、取付スペー
スが拡大してしまう、電流ヒューズ手段のコストが高
い、取付コストがかかる、等の問題があるため、電流ヒ
ューズ手段は過負荷保護装置内に一体で設けるべきであ
る。
【0021】前記従来技術において、電流ヒューズ手段
を温度ヒューズ14で構成したものについては、本来温
度ヒューズ14が非常にデリケートな部品であることに
起因して、温度ヒューズが振動に弱いため、過負荷保護
装置を圧縮機に直接設置して使用する際に、圧縮機運転
中の振動により誤動作を起こす可能性があった。通常、
前記過負荷保護装置は、圧縮機寿命と同等の期間をメン
テナンスフリーで使用するが、前記の圧縮機の振動や圧
縮機の起動及び停止によるヒートショックにより、温度
ヒューズ14の経年劣化は早くなるため、誤動作の可能
性が高くなっていた。
【0022】また、温度ヒューズを、固定接点9f及び
ヒューズ端子に溶接や半田付けして固定する際に、温度
ヒューズが溶断してしまう恐れがあった。これを防止す
るためには、温度ヒューズを冷却して溶接、又は半田付
けを行う必要があり、過負荷保護装置の製造を困難にし
ていた。
【0023】さらに、前記のような溶接、又は半田付け
時の温度ヒューズの冷却等の製造時の管理コストの増加
や、温度ヒューズ自体のコストが増加するため、過負荷
保護装置のコストが増大していた。
【0024】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、熱応動板9cが疲労破壊し接
点溶着が発生した時に、常にヒューズ溶断時のアーク発
生を抑制して、電流遮断を確実に行い、圧縮機電動機の
大規模な焼損による圧縮機への大きなダメージや過負荷
保護装置自体の焼損を完全に防止し得る、信頼性の高い
過負荷保護装置を低コストで提供することを目的とする
ものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の過負荷保護装置は、熱応動板が熱に応動して反転し、
その一対の可動接点が対応する一対の固定接点に接触、
非接触する第1の熱応動装置と、第1の熱応動装置に直
列に接続される電流ヒューズ手段と、第1の熱応動装置
と電流ヒューズ手段とを収納する収納容器と、第1の熱
応動装置と電流ヒューズ手段に接続され、前記収納容器
を貫通し、外部にでる接続端子とを備えた過負荷保護装
置であって、収納容器内に遮蔽部材から成るアーク発生
防止手段を有するものである。
【0026】また、請求項2の過負荷保護装置は、請求
項1の過負荷保護装置において、アーク発生防止手段
が、電流ヒューズ手段が設置された空間を遮蔽部材で覆
うものである。
【0027】また、請求項3の過負荷保護装置は、請求
項1の過負荷保護装置において、アーク発生防止手段
が、電流ヒューズ手段が溶断時に、溶断部から収納容器
外のそれぞれの接続端子に至る部材間で、収納容器内の
部材間に設置された遮蔽部材としたものである。
【0028】また、請求項4の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項3のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、第1の熱応動装置と電流ヒューズ手段との直列
回路にヒータを直列に接続するものである。
【0029】また、請求項5の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項4のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、第1の熱応動装置と電流ヒューズ手段との直列
回路に第2の熱応動装置を直列に接続するものである。
【0030】また、請求項6の過負荷保護装置は、請求
項4の過負荷保護装置において、ヒータに細線部を形成
し、電流ヒューズ手段とするものである。
【0031】また、請求項7の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項6のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、遮蔽部材が消弧作用を有する素材から成るもの
である。
【0032】また、請求項8の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項6のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、遮蔽部材が難燃性樹脂又は耐熱性樹脂から成る
ものである。
【0033】また、請求項9の電動圧縮機は、請求項1
〜請求項8のいずれかの請求項の過負荷保護装置を電動
圧縮機の密閉容器の外壁に設けたものである。
【0034】また、請求項10の電動圧縮機は、請求項
1〜請求項8のいずれかの請求項の過負荷保護装置にお
いて、収納容器を耐圧容器で形成し、前記過負荷保護装
置を電動圧縮機の密閉容器内に設けたものである。
【0035】また、請求項11の冷凍空調装置は、請求
項9又は請求項10の電動圧縮機を備えたものである。
【0036】また、請求項12の冷凍空調装置は、請求
項1〜請求項8のいずれかの請求項の過負荷保護装置を
ユニット制御回路内に設けたものである。
【0037】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、図1から図
7に示すこの発明の実施の形態1に係る過負荷保護装置
を説明する。図1は過負荷保護装置を冷凍空調装置ユニ
ットの制御回路に接続することを示す概略図、図2は過
負荷保護装置を電動圧縮機の外表面に取付けることを示
す概略図、図3は過負荷保護装置を組み込んだ単相電源
用電気回路図、図4は過負荷保護装置を組み込んだ三相
電源用電気回路図、図5は過負荷保護装置の縦断面図、
図6は図5のI−I断面を下方から見た矢視図、図7は図
5図のII−II断面を上方から見た矢視図である。
【0038】これらの図において、1は密閉型電動圧縮
機で、主巻線1aおよび補助巻線1bより成る電動機1
cを内蔵している。、2は低圧側マフラー、3は高圧側
吐出管、4は密閉型電動圧縮機1表面に取付られたガラ
ス密封端子、5は冷凍空調装置ユニットの制御回路で、
一方を前記ガラス密封端子4に接続し、他方を電源6に
接続している。30は過負荷保護装置で、図に示すよう
に、前記空調冷凍装置ユニット内に設けられ、始動装置
8とともに接続され、一対の可動接点9bを固定した熱
応動板9c及び一対の可動接点9bに対応した一対の固
定接点9fから構成された第1の熱応動装置9、及び電
流ヒューズ手段10より成る。また、この過負荷保護装
置30は、図2に示すように密閉型電動圧縮機本体1の
表面に取り付けられて使用する場合もあり、通常の過負
荷保護装置のサイズは、容器の寸法が直径30mm以
下、高さ20mm以下程度である。
【0039】図5、図6及び図7に示すように、7は収
納容器で、容器7aと蓋体7bとから成り、合成樹脂等
の耐熱絶縁材料より形成している。9はこの収納容器内
の中央固定軸9aにより反転自在に軸支固定されている
第1の熱応動装置で、一対の可動接点9bを備えたディ
スク状の熱応動板9cと前記可動接点9bに対応して設
けられ、前記容器7aの底面7cの任意の位置に貫通装
着された固定端子9eに固着された固定接点9fより構
成されている。
【0040】前記電流ヒューズ手段10は、前記蓋体7
b裏面に配置し、電流ヒューズ手段10の両端に設けた
端子部10aの一方を、前記蓋体7b裏面から延長し、
容器7aの底面7cの任意の位置に貫通装着されたヒュ
ーズ端子10bに接続配線11により直列回路で結線接
続すると共に、他方端子部10aを前記容器7a内底面
7cの任意の位置に貫通装着された前記固定端子9eに
接続配線11により接続されている。12は前記第1の
熱応動装置9と前記電流ヒューズ手段10とを分離する
よう電流ヒューズ手段10を覆うように蓋体2裏面に設
けられた消弧作用を有する素材より成る遮蔽部材であ
る。本実施の形態では、遮蔽部材12がアーク発生防止
手段である。また、過負荷保護装置30は、直列接続さ
れた第1の熱応動装置9と電流ヒューズ手段10を遮蔽
部材12とともに収納容器7に収納され構成される。さ
らに、容器7aの底面7cに貫通装着された固定端子9
e及びヒューズ端子10bが接続端子である。
【0041】このような構成の過負荷保護装置30は、
単相電源の場合は、図3に示すように、熱応動板9cと
電流ヒューズ手段10と圧縮機電動機1cとが直列に接
続されている。これにより、過負荷保護装置30は、始
動装置8を直列に接続した圧縮機電動機1cの主巻線1
aと補助巻線1bとの並列回路、即ち電動機巻線1a又
は1bに、直列に接続している。
【0042】また、三相電源の電動圧縮機においては、
図4に示すように、U相、W相等の2相分に、それぞれ
対応する巻線に対して直列に2ヶ設置され用いられる。
さらに、図1、及び図2に示すように、このような過負
荷保護装置30は、電動圧縮機の密閉容器1dの表面
や、空調冷凍装置ユニットの制御回路5内の制御機器設
置部分のような狭い部分に取り付けられて使用される。
【0043】次に動作を説明する。電動圧縮機1が搭載
された冷凍空調装置のユニットで何らかの異常が発生し
圧縮機負荷が異常に大きい状態で運転される場合、圧縮
機メカ部で何らかの異常が発生した場合、圧縮機電動機
巻線1a、1bに何らかの異常が発生した場合等の何れ
かの場合において、電動圧縮機1に大電流が流れると、
熱応動板9cの自己発熱が増加し、熱応動板9cが動作
温度に達した瞬間、熱応動板9c自身が急激に反転運動
し、可動接点9bが固定接点9fから離れ、圧縮機電動
機巻線1a、1bへの通電が遮断される。
【0044】電流遮断された後、自己発熱しなくなった
熱応動板9cでは冷却が開始され、反転復帰温度に達し
た瞬間、熱応動板9cが前記動作と逆の反転動作を行
い、元の位置に復帰し、可動接点9bが固定接点9fと
接触して圧縮機電動機巻線1a、1bに再び通電され
る。
【0045】前記熱応動板9cの復帰後、前記異常が正
常化されていれば、圧縮機は正常に運転され、圧縮機電
動機巻線1a、1bには正常な電流が流れ、熱応動板9
cの反転運動の繰り返しは行われなくなる。
【0046】しかし、前記熱応動板9cの復帰後、前記
異常が正常化されず異常が続いた場合は、熱応動板9c
は、動作と復帰を繰り返して行うことになり、最終的に
は熱応動板9cが疲労破壊して、可動接点9bはそれぞ
れ固定接点9fと溶着してしまう。
【0047】この接点溶着により、圧縮機電動機巻線1
a、1bは大電流が通電されたままの状態が続くため、
電動機巻線1a、1bが発熱し続け、巻線被覆や絶縁材
等を破壊する。このため、一部の巻線同志が被覆無しで
接触し、導体面積が増大し、巻線抵抗が低下するため、
さらに電流は増大していく。
【0048】この実施の形態1の過負荷保護装置30に
おいては、電流遮断の最終手段である電流ヒューズ手段
10が装備されているため、前記のような大電流が通電
された場合、設定された電流値に達すると、電流ヒュー
ズ手段10が自己発熱で温度上昇し、電流ヒューズ手段
10の素材の融点まで昇温されるため、電流ヒューズ手
段10は溶断部10gで溶断される。前記電流ヒューズ
手段10が溶断する際に、与えられた電気エネルギーに
より、溶けた金属が蒸気化して過負荷保護装置30内の
遮蔽部材12内で瞬間的に拡散する。この金属蒸気量
は、電流ヒューズ手段10に印加されるエネルギーが大
きい程、即ち、電圧が高い程、発生量が多くなる。
【0049】そして、遮蔽部材12内の金属蒸気濃度が
大きい場合は、金属蒸気中の電気抵抗が、非常に小さく
なるため、電流が金属蒸気中を通って電位差の低い側へ
流れようとする。即ち、電流ヒューズ手段10の端子部
10a間でアークが発生する。
【0050】しかし、実施の形態1の過負荷保護装置に
おいては、電流ヒューズ手段10を覆う遮蔽部材12が
設置されているため、電流ヒューズ手段10の端子部1
0a間でアークが発生して金属蒸気が発生するが、金属
蒸気はこの遮蔽部材12の設置された空間内のみで拡散
する。
【0051】従って、アークは電気抵抗の大きいヒュー
ズ遮蔽部材12の外へは転移できないため、アークは電
流ヒューズ手段10の金属部分のみを蒸気化してアーク
間距離が長くなり、アークを維持するためのエネルギー
が大きくなり、圧縮機の供給電源では電圧が足りなくな
り、アークは速やかに消弧する。即ち、電源電圧が大き
い場合であっても、非常に短時間の間に、確実に電流遮
断を行うことができる。
【0052】電流ヒューズ手段10は、板金等を打ち抜
いて製作できるため、電流ヒューズ手段10自体のコス
トが安い。また、温度ヒューズと異なり振動、衝撃や温
度変化に強く誤作動を起こしにくいため、信頼性の高い
ヒューズ手段を得ることができる。
【0053】さらに、実施の形態1の過負荷保護装置3
0は、従来の過負荷保護装置30の構造を大きく変える
必要がなく、また、電流ヒューズ手段10がデリケート
な部品ではないため製造時の管理が容易で管理コストが
低く、電流ヒューズ手段10自体も低コストであるた
め、低コストで過負荷保護装置30を提供することがで
きる。
【0054】従って、実施の形態1の過負荷保護装置3
0によれば、熱応動板9cが疲労破壊し、接点溶着が発
生した時に、圧縮機1への供給電源の電圧によらず、常
にヒューズ溶断時のアーク発生を抑制して、電流遮断を
確実に行い、圧縮機電動機の大規模な焼損による圧縮機
への大きなダメージや過負荷保護装置30自体の焼損を
完全に防止できるため安全性が高く、また、誤作動を生
じにくいため信頼性が高く、低コストの過負荷保護装置
30を得ることができる。
【0055】また、前記遮蔽部材12の素材は、消弧作
用を有する素材が良い。この実施の形態1における消弧
作用の意味するところは、発生したアークによる発熱を
吸収したり、拡散したりしてアークのもつエネルギーを
低減させて、アークを消す作用である。消弧作用を有す
る素材としては、水酸化物を含浸させた、ガラス繊維、
ガラス粉、マイカ粉等の不燃性無機繊維で構成された紙
等が有効である。これらの素材は、アークの発熱によ
り、水素ガスを発生し、この水素ガスは気体としては熱
伝導率が大きいため、アークの発熱を吸収、拡散して消
弧する作用を有する。この他の消弧作用を有する素材を
使用しても良い。消弧作用を有する素材で遮蔽部材12
を構成した場合、遮蔽部材12内で発生したアークを極
めて速やかに消弧させることができて、さらに安全性の
高い過負荷保護装置を得ることができる。
【0056】また、前記遮蔽部材12を、成形性に優れ
た難燃性樹脂、耐熱性樹脂等で構成しても良い。この場
合は、遮蔽部材12の製造が簡単にできるため低コスト
の過負荷保護装置30を提供することができる。
【0057】実施の形態2.図8はこの発明の実施の形
態2による過負荷保護装置の縦断面図、図9は図8のII
I−III断面を下方から見た図、図10は図8のIV−IV
断面を上方から見た図である。図において、7は収納容
器で、容器7aと蓋体7bとから成り、合成樹脂等の耐
熱絶縁材料より形成している。9はこの収納容器7内の
中央固定軸9aにより反転自在に軸支固定されている第
1の熱応動装置で、一対の可動接点9bを備えたディス
ク状の熱応動板9cと前記可動接点9bに対応して設け
られ、前記容器7a内底面7cの任意の位置に貫通装着
された固定端子9eに固着された固定接点9fより構成
されている。
【0058】13は前記熱応動板9cと前記容器7a内
底面7cとの間に配置した線状のヒータで、一端を前記
固定端子9eに接続し、他端を接続配線11bに接続さ
れている。15は前記ヒータ13又はこのヒータの発熱
とは無関係な圧縮機本体(図示されていない)の表面温
度に応じて動作する第2の熱応動装置で、一端を前記ヒ
ータと接続されている接続配線11bに接続配線11を
介して接続され、他方は接続配線11を介して前記蓋体
7b裏面に配置された電流ヒューズ手段10の両端に設
けた端子部10aの一方に接続されている。また、電流
ヒューズ手段10の他方端子10aは接続配線11によ
り前記容器7aの底面7cの任意の位置に貫通装着され
たヒューズ端子10bに接続されている。12は前記第
1の熱応動装置9と前記電流ヒューズ手段10との設置
空間を分離するよう電流ヒューズ手段10を覆うように
蓋体2裏面に設けられた消弧作用を有する素材より成る
遮蔽部材である。前記遮蔽部材12を、成形性に優れた
難燃性樹脂、耐熱性樹脂等で構成しても良い。この場合
は、遮蔽部材12の製造が簡単にできるため低コストの
過負荷保護装置30を提供することができる。
【0059】本実施の形態では、遮蔽部材12がアーク
発生防止手段であり、過負荷保護装置30は、直列接続
された第1の熱応動装置9、線状ヒータ13、第2の熱
応動装置15及びヒューズ手段10をアーク発生手段で
ある遮蔽部材12とともに収納容器7に収納され構成さ
れる。また、固定端子9e及びヒューズ端子10bが接
続端子である。本実施の形態では、遮蔽部材12により
実施の形態1と同様な効果が得られる。
【0060】実施の形態3.実施の形態1及び実施の形
態2については、圧縮機の密閉容器1dの外面に取り付
けたり、冷凍空調装置ユニットの制御回路5内で使用す
るタイプの過負荷保護装置30について説明したが、こ
の発明の実施の形態3では、圧縮機の密閉容器1d内で
使用する過負荷保護装置30について説明する。
【0061】図11はこの発明の実施の形態3による過
負荷保護装置を電動圧縮機内の電動機巻線上に取り付け
ることを示す概略図、図12は電動圧縮機の密閉容器1
d内側上面のガラス密封端子4部分に取り付けることを
示す概略図である。また、図13はこの発明の実施の形
態3による過負荷保護装置の側面図、図14は実施の形
態3による過負荷保護装置の平面図、図15は実施の形
態3による過負荷保護装置の縦断面図、図16は図15
のV−V矢視断面図である。
【0062】これらの図において、鉄板等をほぼ球面状
の部分を両側に持ち半円状の中央部によって両端部をつ
なぐ長ドーム形状にプレス加工で絞り成形して構成した
耐圧容器7eと、下面開口部にこの耐圧容器7eより肉
厚の鉄板を成形した蓋体7bが溶接等により気密に封着
され密閉形の収納容器7が構成される。この耐圧容器7
eの形状はこの様な長ドーム形のものに限定するもので
はない。前記耐圧容器7eの内側には、適宜金属板で作
られた支持体7dを介して、浅い皿状に絞り成形し、予
め定められた範囲内の動作反転温度を有する熱応動板9
cの一端が接続固定されており、熱応動板9cの他端に
は可動接点9bが固着されている。熱応動板9c、支持
体7d、可動接点9b及び固定接点9f等で第1の熱応
動装置9を構成する。
【0063】蓋体7bには貫通孔7g、7gが穿たれて
おり、その貫通孔7g、7gにはそれぞれ熱膨張係数を
考慮されたガラス等の電気絶縁性充填材19により複数
の導電端子ピン20が気密に絶縁固定されている。一方
の導電端子ピン20の収納容器7の内部側の先端近傍に
は固定接点9fが固着されており、前述の可動接点9b
と対向し接離可能に配置されている。
【0064】他方の導電端子ピン20の収納容器7内部
側の先端近傍にはヒータ13の一端が固定され、ヒータ
13の他端は蓋板7b上に固定される。このヒータ13
には断面積を他の部分よりも小さく電流ヒューズ手段1
0として機能する細線部13bが設けられている。
【0065】また、前記電流ヒューズ手段10として機
能する細線部13bの設置されている空間を、第1の熱
応動装置9が設置されている空間から分離する遮蔽部材
12が、前記細線部13bを覆うように取り付けられて
いる。この遮蔽部材12の素材は、消弧材や難燃性樹
脂、耐熱性樹脂等で形成すると良い。但し、この他の材
料でもかまわない。本実施の形態では、遮蔽部材12が
アーク発生防止手段であり、過負荷保護装置30は、直
列に接続された第1の熱応動装置9及びヒューズ手段で
ある細線部13bを有する線状ヒータ13を遮蔽部材1
2とともに耐圧容器7eから成る収納容器7に収納され
構成する。また、2本の導電端子ピン20が接続端子で
ある。本実施の形態では、第1の熱応動装置9と線状ヒ
ータ13とは次のように直列接続される。即ち、導電端
子ピン20、線状ヒータ13、蓋体7b、耐圧容器7
e、金属製の支持体7d、熱応動板9c、可動接点9
b、固定接点9f、導電端子ピン20の順に接続され
る。
【0066】次に動作を説明する。圧縮機1の通常運転
時には電動機1cの運転電流でこの細線部13bが溶断
することはなく、また、何らかの要因で電動機1cが拘
束状態になった時には短時間で第1の熱応動装置9が反
転し接点間を開離するためこの場合も細線部13bが溶
断することはない。この第1の熱応動装置9が長期にわ
たり開閉を繰り返すと、第1の熱応動装置9が疲労破壊
して接点が溶着する。その場合には電動機の拘束状態に
よる過電流でヒータ13の細線部13bの温度が上昇
し、溶断する。
【0067】この際に、溶けた金属が蒸気化して遮蔽部
材12内に拡散し、アークが溶断した部分間で発生する
が、金属蒸気は、ヒューズ手段10である線状ヒータ1
3の細線部13bが設置された空間を覆う遮蔽部材12
の外へはほとんど拡散しないために、アークはこの遮蔽
部材12内でのみ発生し、他の部分へ転移することはな
い。また、アークは、細線部13bを金属蒸気化させて
アーク間距離を延ばしていくが、アークを維持するため
のエネルギーが大きくなるため、圧縮機供給電源ではエ
ネルギーが足りず、アークは速やかに消弧される。
【0068】即ち、電源電圧が大きい場合であっても、
非常に短時間の間に、確実に電流遮断を行うことができ
る。
【0069】さらに、実施の形態3の過負荷保護装置3
0は、従来の過負荷保護装置の構造を大きく変える必要
がないため、低コストで過負荷保護装置30を提供する
ことができる。従って、実施の形態3の過負荷保護装置
30によれば、第1の熱応動装置9が疲労破壊し、接点
溶着が発生した時に、電動圧縮機1への供給電源の電圧
によらず、常にヒューズ手段10の溶断時のアーク発生
を抑制して、電流遮断を確実に行い、圧縮機電動機1c
の大規模な焼損による電動圧縮機1への大きなダメージ
や過負荷保護装置30自体の焼損を完全に防止できるた
め安全性が高く、低コストの過負荷保護装置30を得る
ことができる。
【0070】実施の形態4.以下、図17は実施の形態
4の過負荷保護装置の縦断面図、図18は図17のI−I
断面を下方から見た矢視図、図19は図17のII−II断
面を下方から見た矢視図、図20は図17のIII−III断
面を下方から見た矢視図である。
【0071】これらの図において、7は収納容器で、容
器7aと蓋体7bとから成り、合成樹脂等の耐熱絶縁材
料より形成している。9はこの収納容器7内の中央固定
軸9aにより反転自在に軸支固定されている第1の熱応
動装置で、一対の可動接点9bを備えたディスク状の熱
応動板9cと前記可動接点9bに対応して設けられ、前
記容器7a内底面7cの任意の位置に貫通装着された固
定端子9eに固着された固定接点9fより構成されてい
る。
【0072】電流ヒューズ手段10は、前記蓋体7b裏
面に配置され、両端に設けた端子部10aとその間の溶
断部10gから成り、前記端子部10aの一方は、前記
蓋体7b裏面から延長し、容器7a内底面7cの任意の
位置に貫通装着されたヒューズ端子10bに接続配線1
1により直列回路で結線接続すると共に、他方端子部1
0aを前記容器7a内底面7cの任意の場所に貫通装着
された前記固定端子9eに接続配線11により接続され
ている。16は前記第1の熱応動装置9とヒューズ端子
10bとの間の空間に設けられた消弧作用を有する素材
より成る遮蔽部材、17は前記電流ヒューズ手段10と
前記熱応動装置9との間の空間に設けられた消弧作用を
有する素材より成る遮蔽部材である。本実施の形態で
は、遮蔽部材16、遮蔽部材17がアーク発生防止手段
であり、過負荷保護装置30は、直列接続された第1の
熱応動装置9及び電流ヒューズ手段10を遮蔽部材1
6、遮蔽部材17とともに収納容器7に収納され構成さ
れる。また、固定端子9e及びヒューズ端子10bが接
続端子である。
【0073】このような構成の過負荷保護装置30は、
単相電源の場合は、前記の図3に示すのと同じであり、
また、三相電源の電動圧縮機においては、前記の図4に
示すのと同じである。さらに、図1、及び図2に示すよ
うに、このような過負荷保護装置30は、電動圧縮機1
の密閉容器1dの表面や、空調冷凍装置ユニットの制御
回路5内の制御機器設置部分のような狭い部分に取り付
けられて使用されるのも実施の形態1に記載とおなじで
ある。
【0074】次に動作を説明するが、熱応動板9cの圧
縮機電動機1cへの通電、通電遮断の動作及び異常時の
接点溶着については、前記実施の形態1と同じであり、
記載を省略する。
【0075】この実施の形態1の過負荷保護装置30に
おいては、電流遮断の最終手段である電流ヒューズ手段
10が装備されているため、前記のような大電流が通電
された場合、設定された電流値に達すると、電流ヒュー
ズ手段10が自己発熱で温度上昇し、電流ヒューズ手段
10の素材の融点まで昇温されるため電流ヒューズ手段
10は溶断部10gにて溶断される。前記電流ヒューズ
手段10が溶断する際に、与えられた電気エネルギーに
より、溶けた金属が蒸気化して過負荷保護装置の7内に
拡散する。この金属蒸気量は、電流ヒューズ手段10に
印加されるエネルギーが大きい程、即ち、電圧が高いほ
ど発生量が多くなる。
【0076】一般的に、接触していない電位差を有する
複数の物体間において、その電位差が大きく、距離が近
く、かつ物体間を満たす空間の電気抵抗が小さい場合、
その空間中を電流が電位の高い側から低い側へ流れる現
象、即ちアークが発生する可能性がある。過負荷保護装
置7内の金属蒸気が大きい場合は、金属蒸気中の電気抵
抗が、非常に小さくなるため、アークが発生する要因が
ある。
【0077】この現象について、図21、図22を用い
て詳しく説明する。図21、図22は、過負荷保護装置
30の電流ヒューズ手段10が溶断部10gにて溶断し
ヒューズ片10h、10iの2体に分断した後の状態を
示したものであり、説明を容易にするため遮蔽部材1
6、17を除いて示した説明図である。図22は図21
のIV−IV断面を下方から見た矢視図となっている。
【0078】電流ヒューズ手段10が溶断する際、前記
のとおり金属蒸気が発生するが、溶断した金属すべてが
蒸気化するわけではなく、一部は10j、10kにて示
す溶断痕として溶断後のヒューズ片10h、10i上に
残留する。
【0079】このとき、溶断部10gを隔て10hと1
0iの間には供給電圧に相当する電位差が存在する。同
様に、10hと電気的に接している部分と、10iに電
気的に接している部分には、電位差が存在する。図21
では中央固定軸9aと溶断痕10kが空間的に接近し、
かつ両者間には電位差が存在するため、18で示すアー
クが発生する要因がある。
【0080】また、図22では、熱応動板9cとヒュー
ズ端子10bが空間的に接近し、かつ両者間には電位差
が存在するため、18で示すアークが発生する要因があ
る。
【0081】仮に上記のアーク18が発生した場合、電
流ヒューズ手段10の溶断後も電流が継続して流れるた
め、先に発明が解決しようとする課題の項に詳述のとお
り、圧縮機に大きなダメージを与えたり、過負荷保護装
置の熱応動板周辺を焼損したりする恐れがある。
【0082】しかし、本実施の形態による過負荷保護装
置30は、前記の空間に遮蔽部材16、17を配した
め、電位差の異なる部材間の実質的な距離が長くなり、
アークが発生する要因が排除されている。したがって、
電流ヒューズ手段10の溶断により、速やかに電流遮断
を行うことができる。
【0083】電流ヒューズ手段10は、板金等を打ち抜
いて製作できるため、電流ヒューズ手段10自体のコス
トが安い。また、温度ヒューズと異なり振動、衝撃や温
度変化に強く誤作動を起こしにくいため、信頼性の高い
ヒューズ手段を得ることができる。
【0084】さらに、本実施の形態の過負荷保護装置3
0は、従来の過負荷保護装置30の構造を大きく変える
必要がなく、また、電流ヒューズ手段10がデリケート
な部品ではないため製造時の管理が容易で管理コストが
低く、電流ヒューズ手段10自体も低コストであるた
め、低コストで過負荷保護装置30を提供することがで
きる。
【0085】従って、本実施の形態の過負荷保護装置3
0によれば、熱応動板9cが疲労破壊し、接点溶着が発
生した時に、圧縮機1への供給電源の電圧によらず、常
にヒューズ溶断時のアーク発生を抑制して、電流遮断を
確実に行い、圧縮機電動機の大規模な焼損による圧縮機
への大きなダメージや過負荷保護装置30自体の焼損を
完全に防止できるため安全性が高く、また、誤作動を生
じにくいため信頼性が高く、低コストの過負荷保護装置
30を得ることができる。
【0086】また、遮蔽部材16、17の素材は、消弧
作用を有する素材が良い。この実施の形態における消弧
作用の意味するところは、発生したアークによる発熱を
吸収したり、拡散したりしてアークのもつエネルギーを
低減させて、アークを消す作用である。消弧作用を有す
る素材としては、水酸化物を含浸させた、ガラス繊維、
ガラス粉、マイカ粉等の不燃性無機繊維で構成された紙
等が有効である。これらの素材は、アークの発熱によ
り、水素ガスを発生し、この水素ガスは気体としては熱
伝導率が大きいため、アークの発熱を吸収、拡散して消
弧する作用を有する。この他の消弧作用を有する素材を
使用しても良い。消弧作用を有する素材で遮蔽部材1
6、17を構成した場合、遮蔽部材16、17内で発生
したアークを極めて速やかに消弧させることができて、
さらに安全性の高い過負荷保護装置を得ることができ
る。
【0087】また、遮蔽部材16、17を、成形性に優
れた難燃性樹脂、耐熱性樹脂等で構成しても良い。この
場合は、遮蔽部材16、17の製造が簡単にできるため
低コストの過負荷保護装置30を提供することができ
る。
【0088】実施の形態5.続いて、図23から図25
に示すこの発明の実施の形態5に係る過負荷保護装置を
説明する。図23は過負荷保護装置の縦断面図、図24
は図23のV−V断面を下方から見た矢視図、図25は
図23のVI−VI断面を上方から見た矢視図である。こ
れらの図において、7は収納容器で、容器7aと蓋体7
bとから成り、合成樹脂等の耐熱絶縁材料より形成して
いる。9はこの収納容器内の中央固定軸9aにより反転
自在に軸支固定されている第1の熱応動装置で、一対の
可動接点9bに対応して設けられ、前記容器7a内底面
7cの任意の位置に貫通装着された固定端子9eに固着
された固定接点9fより構成されている。
【0089】13は熱応動板9cと容器7a内底面7c
との間に配置した線状のヒータで、一端を固定端子9e
に接続し、他端を接続配線11bに接続されている。1
5はヒータ13又はこのヒータ13の発熱とは無関係な
圧縮機本体(図示されていない)の表面温度に応じて動
作する第2の熱応動装置で、一端をヒータ13と接続さ
れている接続配線11bに接続配線11を介して接続さ
れ、他方は接続配線11を介して蓋体7b裏面に配置さ
れた電流ヒューズ手段10の両端に設けた端子部10a
の一方に接続されている。また、電流ヒューズ手段10
の他方端子10aは接続配線11により容器7aの底面
7cの任意の位置に貫通装着された端子10bに接続さ
れている。
【0090】ここで、消弧作用を有する素材より成る遮
蔽部材16は端子10bを覆うように容器7a内に設け
られ、特に端子10bと第1の熱応動板9の最近接点を
遮蔽し、また特に端子10bとヒータ13との最近接点
を遮蔽している。また、消弧作用を有する素材より成る
遮蔽部材17が、前記第2の熱応動装置15と電流ヒュ
ーズ手段10を覆うように蓋体7b底面に設けられてい
る。遮蔽部材16、遮蔽部材17は、成形性に優れた難
燃性樹脂、耐熱性樹脂等で構成してもよい。また、第2
の熱応動板15と電流ヒューズ手段10aの間には、突
出部7fが蓋体7b裏面に設けられている。また接続配
線11は蓋体7b裏面には現れない位置に配置されてい
る。本実施の形態では、遮蔽部材16、遮蔽部材17が
アーク発生手段であり、固定端子9e及びヒューズ端子
10bが接続端子どぁり、過負荷保護装置30は、直列
に接続された第1の熱応動装置9、ヒータ13、第2の
熱応動装置15及びヒューズ手段10をアーク発生防止
手段である遮蔽部材16、遮蔽部材17とともに収納容
器7に収納されて構成され、前記実施の形態2と同様な
効果を奏する。
【0091】
【発明の効果】この発明に係る請求項1の過負荷保護装
置は、熱応動板が熱に応動して反転し、その一対の可動
接点が対応する一対の固定接点に接触、非接触する第1
の熱応動装置と、第1の熱応動装置に直列に接続される
電流ヒューズ手段と、第1の熱応動装置と電流ヒューズ
手段とを収納する収納容器と、第1の熱応動装置と電流
ヒューズ手段に接続され、前記収納容器を貫通し、外部
にでる接続端子とを備えた過負荷保護装置であって、収
納容器内に遮蔽部材から成るアーク発生防止手段を有す
るので、熱応動板が疲労破壊し、接点溶着が発生した時
に、圧縮機への供給電源の電圧によらず、常に電流ヒュ
ーズ手段の溶断時のアーク発生を抑制して、電流遮断を
確実に行い、圧縮機電動機の大規模な焼損による圧縮機
への大きなダメージや過負荷保護装置自体の焼損を完全
に防止できるため安全性が高くなる効果を有する。
【0092】また、請求項2の過負荷保護装置は、請求
項1の過負荷保護装置において、アーク発生防止手段
が、電流ヒューズ手段が設置された空間を遮蔽部材で覆
うので、電流ヒューズ手段が溶断され、溶けた金属が蒸
気化しても金属蒸気は遮蔽部材外まで拡散せず、従っ
て、遮蔽部材外のアークの発生を防止でき、アークは速
やかに消弧し、確実に電流遮断を行うことができる。
【0093】また、請求項3の過負荷保護装置は、請求
項1の過負荷保護装置において、アーク発生防止手段
が、電流ヒューズ手段が溶断時に、溶断部から収納容器
外のそれぞれの接続端子に至る部材間で、収納容器内の
部材間に設置された遮蔽部材としたので、電流ヒューズ
手段が溶断され、溶けた金属が蒸気化して金属蒸気は過
負荷保護装置の収納容器内に拡散し、また、溶断部の一
方に接続している部材と溶断部のもう一方に接続してい
る部材間には電位差が存在するため、そのままでは両者
間にアークが発生する要因がある。しかしながら、両部
材間に遮蔽部材を設置しているので、たとえ両部材間が
接近していても、両部材間の実質的な距離は長くなり、
アークが発生する要因が排除される。そこで、電流ヒュ
ーズ手段の溶断により、速やかに電流遮断を行うことが
できる。
【0094】また、請求項4の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項3のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、第1の熱応動装置と電流ヒューズ手段との直列
回路にヒータを直列に接続するので、ヒータにより第1
の熱応動装置の熱応答の感度が上がり、熱応動板の反転
を促進し、電流遮断を確実に行い、圧縮機電動機の大規
模な焼損による圧縮機への大きなダメージや過負荷保護
装置自体の焼損を完全に防止できるため安全性が高くな
ると共に、過負荷電流値の小さい圧縮機への適用を可能
する効果を有する。
【0095】また、請求項5の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項4のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、第1の熱応動装置と電流ヒューズ手段との直列
回路に第2の熱応動装置を直列に接続するので、電流遮
断を確実に行い、圧縮機電動機の大規模な焼損による圧
縮機への大きなダメージや過負荷保護装置自体の焼損を
完全に防止できるため安全性が高くなると共に、圧縮機
表面温度を直接的に検知できるので、より安全性が向上
する効果を有する。
【0096】また、請求項6の過負荷保護装置は、請求
項4の過負荷保護装置において、ヒータに細線部を形成
し、電流ヒューズ手段とするので、ヒータによる熱応動
板の反転促進効果と電流ヒューズ手段による電流遮断効
果の両効果をヒータ一つに持たせることができる。過負
荷保護装置の小型化及び製作の容易化が可能となる。
【0097】また、請求項7の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項6のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、遮蔽部材が消弧作用を有する素材から成るの
で、誤作動を生じにくいため、信頼性が高く、低コスト
の過負荷保護装置を得ることができる。
【0098】また、請求項8の過負荷保護装置は、請求
項1〜請求項6のいずれかの請求項の過負荷保護装置に
おいて、遮蔽部材が難燃性樹脂又は耐熱性樹脂から成る
ので、成形性に優れ、製造が簡単で、かつ、低コストの
過負荷保護装置を得ることができる。
【0099】また、請求項9の電動圧縮機は、請求項1
〜請求項8のいずれかの請求項の過負荷保護装置を電動
圧縮機の密閉容器の外壁に設けたので、電動圧縮機の電
動機を大電流が流れることによる損傷から守ることがで
き、電動圧縮機の信頼性が向上する。
【0100】また、請求項10の電動圧縮機は、請求項
1〜請求項8のいずれかの請求項の過負荷保護装置にお
いて、収納容器を耐圧容器で形成し、前記過負荷保護装
置を電動圧縮機の密閉容器内に設けたので、電動圧縮機
の電動機を大電流が流れることによる損傷から守ること
ができ、電動圧縮機の信頼性が向上する。
【0101】また、請求項11の冷凍空調装置は、請求
項9又は請求項10の電動圧縮機を備えたので、信頼性
の高い圧縮機を使用することで、信頼性の高い冷凍空調
装置が得られる。
【0102】また、請求項12の冷凍空調装置は、請求
項1〜請求項8のいずれかの請求項の過負荷保護装置を
ユニット制御回路内に設けたので、電動圧縮機の信頼性
が向上し、信頼性の高い冷凍空調装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による過負荷保護装
置を冷凍空調装置ユニットの制御回路に接続することを
示す概略図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による過負荷保護装
置を電動圧縮機の外表面に取付けることを示す概略図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態1による過負荷保護装
置を組み込んだ単相電源用電気回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による過負荷保護装
置を組み込んだ三相電源用電気回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による過負荷保護装
置を示す縦断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による過負荷保護装
置を示す図5のI−I矢視断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による過負荷保護装
置を示す図5のII−II矢視断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による過負荷保護装
置を示す縦断面図である。
【図9】この発明の実施の形態2による過負荷保護装置
を示す図8のIII−III矢視断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による過負荷保護
装置を示す図8のIV−IV矢視断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態3による過負荷保護
装置を電動圧縮機内の電動機巻線上に取り付けることを
示す概略図である。
【図12】 この発明の実施の形態3による過負荷保護
装置を電動圧縮機の密閉容器内側上面に取り付けること
を示す概略図である。
【図13】 この発明の実施の形態3による過負荷保護
装置を示す側面図である。
【図14】 この発明の実施の形態3による過負荷保護
装置を示す平面図である。
【図15】 この発明の実施の形態3による過負荷保護
装置を示す縦断面図である。
【図16】 この発明の実施の形態3による過負荷保護
装置を示す図15のV−V矢視断面図である。
【図17】 この発明の実施の形態4による過負荷保護
装置を示す縦断面図である。
【図18】 この発明の実施の形態4による過負荷保護
装置を示す図17のI−I矢視断面図である。
【図19】 この発明の実施の形態4による過負荷保護
装置を示す図17のII−II矢視断面図である。
【図20】 この発明の実施の形態4による過負荷保護
装置を示す図17のIII−III矢視断面図である。
【図21】 この発明の実施の形態4による過負荷保護
装置の電流ヒューズ手段が溶断部にて溶断した後の状態
を説明する縦断面図である。
【図22】 この発明の実施の形態4による過負荷保護
装置の電流ヒューズ手段が溶断部にて溶断した後の状態
を示す図21のIV−IV矢視断面図である。
【図23】 この発明の実施の形態5による過負荷保護
装置を示す縦断面図である。
【図24】 この発明の実施の形態5による過負荷保護
装置を示す図23のV−V矢視断面図である。
【図25】 この発明の実施の形態5による過負荷保護
装置を示す図23のVI−VI矢視断面図である。
【図26】 従来の過負荷保護装置を示す縦断面図であ
る。
【図27】 従来の過負荷保護装置を示す図26のVI
−VI矢視断面図である。
【図28】 従来の過負荷保護装置の細線部を示す図で
ある。
【図29】 従来の別の過負荷保護装置を示す縦断面図
である。
【図30】 従来の過負荷保護装置を示す図29のVII
−VII矢視断面図である。
【符号の説明】
1 電動圧縮機、1d 密閉容器、5 ユニット制御回
路、7 収納容器、7e 耐圧容器、9 第1の熱応動
装置、9b 可動接点、9c 熱応動板、9e接続端
子、9f 固定接点、10 電流ヒューズ手段、10b
接続端子、12 遮蔽部材、13 ヒータ、13b
細線部、15 第2の熱応動装置、16遮蔽部材、17
遮蔽部材、20 接続端子、30 過負荷保護装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01H 85/00 H01H 85/00 P 85/38 85/38 (72)発明者 三橋 孝夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3H003 AA01 AB01 AC03 CF00 3H045 AA02 AA09 BA42 CA24 EA16 EA26 EA34 5G041 DA14 DC01 5G502 AA01 AA09 BB05 CC13 FF04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱応動板が熱に応動して反転し、その一
    対の可動接点が対応する一対の固定接点に接触、非接触
    する第1の熱応動装置と、 前記第1の熱応動装置に直列に接続される電流ヒューズ
    手段と、 前記第1の熱応動装置と電流ヒューズ手段とを収納する
    収納容器と、 前記第1の熱応動装置と電流ヒューズ手段に接続され、
    前記収納容器を貫通し、外部にでる接続端子とを備えた
    過負荷保護装置であって、 前記収納容器内に遮蔽部材から成るアーク発生防止手段
    を有することを特徴とする過負荷保護装置。
  2. 【請求項2】 前記アーク発生防止手段が、前記電流ヒ
    ューズ手段が設置された空間を遮蔽部材で覆うものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の過負荷保護装置。
  3. 【請求項3】 前記アーク発生防止手段が、前記電流ヒ
    ューズ手段が溶断時に、溶断部から収納容器外のそれぞ
    れの接続端子に至る部材間で、前記収納容器内の前記部
    材間に設置された遮蔽部材であることを特徴とする請求
    項1記載の過負荷保護装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の熱応動装置と前記電流ヒュー
    ズ手段との直列回路にヒータを直列に接続することを特
    徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載
    の過負荷保護装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の熱応動装置と前記電流ヒュー
    ズ手段との直列回路に第2の熱応動装置を直列に接続す
    ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの請
    求項に記載の過負荷保護装置。
  6. 【請求項6】 前記ヒータに細線部を形成し、電流ヒュ
    ーズ手段とすることを特徴とする請求項4記載の過負荷
    保護装置。
  7. 【請求項7】 前記遮蔽部材が消弧作用を有する素材か
    ら成ることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか
    の請求項に記載の過負荷保護装置。
  8. 【請求項8】 前記遮蔽部材が難燃性樹脂又は耐熱性樹
    脂から成ることを特徴とする請求項1〜請求項6のいず
    れかの請求項に記載の過負荷保護装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれかの請求項
    に記載の過負荷保護装置を電動圧縮機の密閉容器の外壁
    に設けたことを特徴とする電動圧縮機。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項8のいずれかの請求
    項に記載の過負荷保護装置において、収納容器を耐圧容
    器で形成し、前記過負荷保護装置を電動圧縮機の密閉容
    器内に設けたことを特徴とする電動圧縮機。
  11. 【請求項11】 請求項9又は請求項10記載の電動圧
    縮機を備えた冷凍空調装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項8のいずれかの請求
    項に記載の過負荷保護装置をユニット制御回路内に設け
    たことを特徴とする冷凍空調装置。
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