JPH0236114B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0236114B2
JPH0236114B2 JP60044293A JP4429385A JPH0236114B2 JP H0236114 B2 JPH0236114 B2 JP H0236114B2 JP 60044293 A JP60044293 A JP 60044293A JP 4429385 A JP4429385 A JP 4429385A JP H0236114 B2 JPH0236114 B2 JP H0236114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
blood
dialyzer
air
dialysate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60044293A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61203971A (ja
Inventor
Hiromichi Minami
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON MEDEIKARU ENJINIARINGU KK
Original Assignee
NIPPON MEDEIKARU ENJINIARINGU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON MEDEIKARU ENJINIARINGU KK filed Critical NIPPON MEDEIKARU ENJINIARINGU KK
Priority to JP60044293A priority Critical patent/JPS61203971A/ja
Publication of JPS61203971A publication Critical patent/JPS61203971A/ja
Publication of JPH0236114B2 publication Critical patent/JPH0236114B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、陽圧法による血液透析における除水
停止装置に関し、血液透析の省力化および安全性
向上、さらには自動化に利用されるものである。
(従来技術) 人工腎臓装置(透析装置)を用いて行う血液透
析は、人体が腎不全に陥つた際に、腎臓に代わり
体内の老廃物を排除し、または必要なものを取り
入れて血液の浄化を行うために広く行われてい
る。腎臓の主な機能は尿を作ることであるが、こ
の尿の大部分は水分であり、したがつて血液透析
においては血液の中から水分を抜きとること、い
わゆる除水を行うことが重要な課題となる。体内
の水は細胞内、細胞間、血管の順に経由して血液
内に移行するが、この移行速度に見合つた速度の
除水を行う必要がある。
ところで最近において、透析器に使用する透析
膜が改良され、膜厚が非常に薄くなつて老廃物の
除去効率が向上してきた。これによつて限外濾過
係数(UFR)も大きく向上したため、透析中の
除水速度が速まりすぎて患者が血圧低下をおこす
ことがある。この場合の処置として、または通常
時の一時停止の操作として、除水を停止するため
に次の操作を行うようになつている。即ち、陽圧
法においては、血液回路における透析器下流側の
絞り装置(オートクレンメ)の絞りを解除し、ま
た陰圧法においては透析液の負圧を零付近に落と
す。
さて、透析器から出た血液は患者の静脈血管へ
戻るが、患者の多くは、血管のシヤントの作り替
えや長期間にわたるカニユーレの穿刺による変
形、原疾患により病変等の要因が複雑にからみ、
血管内腔に様々な問題をかかえており、このため
静脈血管抵抗が大きくなり、透析された血液の静
脈血管に戻る際に返血量に比例した抵抗力(一般
に自然静脈圧と言う)が該静脈血管に発生するこ
ととなつている。このため、上述のように除水を
停止する操作を行つた場合であつても、この自然
静脈圧が残留圧力として透析器に加わり、現実に
は相当量の除水が行われる。例えば、150〜200
ml/分の血液量(通常透析時の体外循環血液量)
では患者により30〜120mmHg、まれには200mmHg
以上の自然静脈圧が発生し、実効UFRが4ml/
mmHg/hrの透析器を使用する場合では、120〜
480ml/hrの体液が過度に除水されている。
(発明の解決しようとする問題点) このように従来においては、除水停止操作中で
あつても相当量の除水が進行しているため、看護
者は除水停止中の除水量に見合つた補液を患者に
補給しなければならず、この作業に非常に多くの
労力を要しており、しかもこの作業はほとんど経
験とカンに頼つている状態であつて透析中の患者
の安全性にも問題を残しているのが現状である。
本発明は上述の問題に鑑みてなされたもので、
陽圧法による血液透析において、除水を停止する
操作を行つた場合において従来のようになお相当
量の除水が行われることを防止し、除水停止操作
中における余計な作業を不要にし且つ安全性を高
めることを可能にすることを目的としている。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために採用した本発明の構
成は、透析器に透析液の給入器および排出路が接
続され、陽圧発生手段による透析器下流側の血液
回路の狭窄にて該透析器内に発生する陽圧によつ
て血液透析を行うのに使用する除水停止装置であ
つて、透析器上流側の血液回路に設置されて、該
上流側に血液の圧力を検知する圧力検知器と、上
記陽圧発生手段による血液回路の狭窄を解除させ
る狭窄解除手段と、透析器下流側の血液回路に設
置されて該下流側の血液の圧力を空気圧に変換す
る圧力変換器と、前記透析液の排出路に設置され
て、前記圧力変換器の空気圧により該排出路の透
析液を加圧する加圧器と、前記圧力変換器の加圧
器の両空気層を連通させる空気圧伝達路と、を具
備してなる血液透析における除水停止装置にあ
る。
また、本発明では、上記除水停止装置におい
て、前記圧力変換器が密閉容器内をダイヤフラム
によつて血液回路の一部をなす血液室と空気室と
に分割され、かつ該空気室に空気を送るポンプを
備えてなり、前記陽圧発生手段が該空気ポンプに
て空気室側を加圧して血液室側の流路を狭窄する
ものである構成、ならびに透析器下流側の血液回
路に開閉弁付きのバイパス路と前記圧力変換器の
血液室への流入路とに分岐して下流側で両路が合
流する分岐部が形成され、狭窄解除手段が上記バ
イパス路の開閉弁を開放させるものである構成、
をそれぞれ好適態様としている。
(作用) 血液透析中に過度の除水にて患者が血圧低下を
起こした場合、透析器上流側の血液回路の異常な
圧力低下として圧力検知器にて検知され、これに
基づき自動的あるいは担当者の操作によつて除水
停止の措置がとられる。この措置は従来の陽圧法
における血液透析と同様に陽圧発生手段による血
液回路の狭窄を狭窄解除手段にて解除するだけで
あるが、従来では既述のように患者の自然静脈圧
によつて相当量の除水が続行するのに対し、本発
明ではこの自然静脈圧が圧力変換器と加圧器を介
して透析液側にも加わる結果、透析器内の血液側
と透析液側との差圧が殆どなくなり、限外濾過圧
に基づく除水はほぼ完全に停止し、狭義の透析作
用つまり透析液と血液との濃度勾配に基づく物質
移動のみが続行する。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説
明する。
第1図は、本発明の制御装置を用いた透析装置
の実施例を示している。同図において、1a,1
bはカニユーレ、2は血液ポンプ、3は透析器、
4は圧力検知器、5はチユーブ、6は陽圧制御装
置、7はフイルタ装置である。透析装置の血液回
路には、これらの他に輸液針やヘパリン注入器が
接続されるが、図示を省略した。透析器3には透
析液の給入路8及び排出路9が接続されている。
給入路8には給入開閉弁10が設けられており、
ポンプ10aにより供給されてくる透析液は、こ
の給入開閉弁10が閉塞されると透析器3とは遮
断されるようになつている。排出路9には、計量
流路9aと洗浄流路9bとが分岐して設けられて
いる。計量流路9aには計量開閉弁11が挿入さ
れ、且つその先端には流出する透析液の液量を計
量する計量器12が接続されており、洗浄流路9
bには洗浄開閉弁13及び加圧器14が挿入さ
れ、その先端は計量器12の排出路と合流して排
液槽等に接続されるようになつている。
第2図及び第3図をも参照にして、陽圧制御装
置6は、圧力変換器15と、これに接続された手
動の空気ポンプ16と、血液を圧力変換器15を
通さずにバイパスさせる狭窄解除装置17とから
成つている。圧力変換器15は、密閉された容器
18の内部がダイヤフラム19により血液室aと
空気室bとの2室に分割されたもので、容器18
には血室aに連通する流入口20a及び流出口2
0b、空気室bに連通する2個の接続口20c,
20dが設けられている。容器13は平板状の容
器部材18aと曲面状の容器部材18bより成
り、容器部材18a,18bの各つば部の間に外
周が同一形状のダイヤフラム19を挟み、これら
を互に溶着して密着させてあつて、ダイヤフラム
19は自由状態でほぼ平板状容器部材18aの内
面に沿うようになつている。容器部材18a,1
8bは、塩化ビニル、ポリカーボネート、又はシ
リコンゴム等の高分子材料が用いられ比較的硬質
性のもので一体成型されている。ダイヤフラム1
9は適当な弾力性を有するもので、溶着を容易に
行うために容器部材18a,18bの同一の材料
を用いてある。容器部材18a,18b又はダイ
ヤフラム19を透明にしておくと、内部状態が監
視できて都合が良い。
血液が流入又は流出する接続口20a,20b
の間には、バイパス路21とバイパス弁22とか
らなる前記の狭窄解除装置17が設けられてお
り、バイパス弁22の開閉によつてバイパス路2
1が流通又は閉塞するようになつている。このバ
イパス弁22は電磁的に作動するもので、例えば
柔軟なチユーブからなるバイパス路21をソレイ
ドの作動によつて外部から挟んで圧迫するような
構造のものでよい。接続口20cはチユーブ23
によつて後述する加圧器14に、接続口20dは
チユーブ16aによつて空気ポンプ16にそれぞ
れ接続され、空気室b内の空気の量を空気ポンプ
16の手動ピストン操作によつて増減してダイヤ
フラム19の変形量を調整するとともにその圧力
をチユーブ23によつて加圧器14に伝える。チ
ユーブ16aはこれをクランプして閉塞するクラ
ンプ24が取付けられており、このクランプ24
は空気ポンプ16を操作するときには取り外す。
なお空気ポンプ16は、注射器から針を取り外し
たものである。この圧力変換器15の空気室bに
適当量の空気を送り込んで一定の圧力にしておく
と、チユーブ5dからの血液がその圧力よりも大
きくならないと接続口20aから血液室a内に流
入することができない。したがつて、バイパス弁
22が閉じている場合において、血液が流れてい
るときはその流量の大小に関係なく一定の圧力が
発生することになるので、通常の陽圧法でのクレ
ンメの同様に血液回路の狭窄にて透析器3内の陽
圧を発生させる陽圧発生手段として作用し、また
加圧器14とともに後述する除水停止装置として
働く。従つて、狭窄解除装置17のバイパス弁2
2は通常の透析中には閉じられる。
加圧器14は、透析液回路における透析器の下
流側に圧力を発生させるためのものであつて、本
実施例においては、洗浄流路9b内に挿入して前
述の圧力変換器15内の圧力と同じ圧力を発生さ
せるようになつている。この加圧器14自体は、
前述の圧力変換器15とほぼ同一の構造であつ
て、容器25は同一形状の2個の容器部材25
a,25bを向かい合わせにしたもので、その内
部はダイヤフラム26によつて液室cと空気室d
とに分割され、且つ流入口27a、流出口27
b、接続口27c,27bが設けられている。流
入口27a及び流出口27bには洗浄流量9bの
チユーブ9c,9dが、接続口27cには前述の
チユーブ23がそれぞれ接続され、接続口27d
には盲栓28が取付けられている。
第4図をも参照にして、圧力検知器4は、血液
ポンプ2よりも上流側において血液の圧力を空気
と無接触で検知するもので、前述の加圧器14と
ほぼ同じ構造の圧力変換器29と、これに接続さ
れた圧力表示器30及び空気ポンプ31とから成
つている。圧力変換器29は、密閉された容器3
2の内部がダイヤフラム33により血液室eと空
気室fとの2室に分割されたもので、且つ流入口
34a、流出口34b、接続口34c,34dが
設けられている。チユーブ31aにはクランプ3
5が取付けられている。圧力表示器30は、本発
明の発明者が先に提案した特開昭59−181162号公
報に記載の圧力検知器と同一の機能を有するもの
で、詳しくは同公報を参照すればよいからここで
はその概略を説明する。血液ポンプ2が作動して
正常な透析が行われている間は、血液室e内の血
液はほぼ一定の負圧となつているが、過度の除水
が行われると負圧がさらに大きくなり、またカニ
ユーレ1aの先端が血管の内壁に吸着して血液回
路が閉塞された状態となつたりするとさらに一層
大きな負圧となるので、圧力表示器30はこれら
の負圧を2段階に検知して信号を出力するように
圧力設定が可能であり且つ目視による圧力読取り
も可能であるように構成されている。
第5図をも参照にして、フイルタ装置7は、血
液の中に混入する可能性のある小血塊等の異物や
空気を除去するためのもので、その構造はフイル
タ容器36が上述した加圧器14の容器25と同
じもので、ダイヤフラムのみを適当なメツシユの
フイルタエレメント37に取換えたものである。
互に対偶位置にある接続口38a,38dには、
チユーブ5e,5fが接続されて血液がフイルタ
エレメント37を通過して流れるようになつてお
り、他の接続口38b,38cには、チユーブ3
9a,40aを介して空気ポンプ39,40が接
続され、且つこれらのチユーブ39a,40aは
クランプ41,42でクランプされている。した
がつて、接続口38aからフイルタ容器36内に
流入した血液は、フイルタエレメント37によつ
て濾過され接続口38dから流出するが、血液内
に空気が混入している場合は上方には空気溜43
となつて溜るので、空気ポンプ40によつて接続
口38cから空気を時々抜いてやれば良い。また
フイルタエレメント37により通過を阻止された
小血塊等の異物は、空気ポンプ39によつて接続
口38bから取り出してあれば良い。このフイル
タ容器36は、接続口38dが上方にならないよ
うな姿勢にしておけば良い。
第6図は本実施例に用いた計量器12を示すも
ので、この図において、タンク44は、耐熱ガラ
ス等より成る筒体45の上下端を蓋体46及び底
体47により閉塞し、ボルト48…及びナツト4
8a…により固定して成るもので、筒体45の周
面には内部の液位から体積を読み取るための目盛
45aが記入されている。底体47は中央がゆる
いすり鉢状に凹んでおり、その中央の排出口47
aに排出路9eが接続されている。排出路9eに
は電磁式の開閉弁49が挿入されており、またタ
ンク44内のオーバーフローを防止するために蓋
体46より若干下方で開口するオーバーフロー管
路49aが開閉弁49よりも下流側で排出路9e
に合流し、この排出路9eは洗浄流路9bのチユ
ーブ9dと合流し、槽等に接続されるようになつ
ている。透析器3からの計量流路9aは、底体4
7の流入口47bに接続されている。蓋体46に
は、内部の液位に応じて作動する2個のレベルス
イツチ50,51が取付けられている。一方のレ
ベルスイツチ50は、タンク44内の液位が一定
量、例えば100mlに達したときに作動するように
設定され、他方のレベルスイツチ51は、レベル
スイツチ50よりも上方でタンク44内の液位が
オーバーフロー管路49aに流れ込むような状態
で作動するように設定されている。
次に上述のように構成した透析装置の通常の透
析作用を説明する。
まず、透析液の供給について説明すると、給入
開閉弁10は一定の周期で間歇的に開放され、計
量開閉弁11及び洗浄開閉弁13はこれにほぼ同
期してそれぞれ閉塞又は開放される。すなわち、
1サイクル時間tcのうち、比較的短い時間twの
み給入開閉弁10が開放されると同時に計量開閉
弁11は閉塞、洗浄開閉弁13は開放され、他の
残りの比較的長い時間tdはそれぞれの逆の作動状
態となる。したがつて、時間twの間は、ポンプ
10aによつて透析液は給入路8及び給入開閉弁
10を通つて透析器3内に流入し、排出路9、洗
浄流路9b、洗浄開閉弁13、及び加圧器14を
通つて排出される。また時間tdの間は、透析器3
への透析液の供給は行われず、透析器3内で除水
が行われた結果増加した量の透析液が排出路9、
計量流路9a及び計量開閉弁11を通つて計量器
12へ流れ込む。
ここで、時間twの間の洗浄工程、時間tdの間
を定常工程と呼ぶこととする。つまり、洗浄工程
においては、透析液が透析器3内へ流入して透析
器3内の洗浄が行われ、定常工程においては、透
析器3への透析液の流入が停止されるとともに透
析器3内では透析が行われ、除水により増加した
透析液は計量器12へ流れ込むことになる。そし
て、これら洗浄工程と定常工程とが繰り返して行
われるようになつている。
したがつて、定常工程では除水が行われ、それ
による増加量が計量器12のタンク44へ流入
し、タンク44内と液が一定量になればレベルス
イツチ50が検知して開閉弁49が開き、液が排
出されるとともに図示しないカウンターに加算さ
れ、これの繰り返しによつて除水量が計量される
ことになる。また洗浄工程では、大量の透析液が
短時間に透析器3内を流れることにより透析膜の
流体境膜が破壊され、これによつて次の定常工程
における物質移動が充分に行われることとなる。
この作用についての詳細は、本発明者が先に提案
した特願昭58−212895の明細書を参照すればよ
い。ところで、この洗浄工程において、透析液は
透析器3からの流出側において加圧器14によつ
て加圧されているが、その圧力は透析器3の下流
側の血液回路の圧力と同じ大きさになつており、
これによつて透析器3内の透析膜にはほとんど差
圧が加わらなくなり、したがつて洗浄工程におい
て除水はほとんど行われず除水停止状態となる。
これによつて、計量器12により計量した量が実
際の除水量に正確に等しくなる。
血液側について説明すると、血液ポンプ2によ
つて透析器3へ血液を送り込み、狭窄解除装置1
7のバイパス路21が閉鎖している状態下で圧力
変換器15により生じた陽圧によつて透析が行わ
れるのであるが、この圧力変換器15内の圧力は
患者Aの静脈圧力よりも高く設定してあり、陽圧
が上述のようにチユーブ23によつて加圧器14
にも伝えられ、洗浄工程時には透析器3内の血液
側の透析液側の圧力がほぼ等しくなる。圧力検知
器4では、圧力変換器29の空気室f内を血液室
e内とほぼつり合うように空気ポンプ31によつ
て適当な負圧にしておき、検知された血液室e内
の圧力(負圧)を圧力表示器30にて表示する。
また、この圧力表示器30では、除水を停止すべ
き第1段階の圧力値と血液ポンプ2を停止すべき
第2段階の圧力値とを設定し、検知される血液室
e内の圧力が両設定値に達した際にそれぞれ検知
信号が出力されるようにしておく。
次に、透析を受けている患者が血圧低下を起こ
して除水を停止すべき事態となつた場合について
説明する。
患者の血液低下により圧力検知器4における圧
力変換器29の血液室e内の負圧が通常の透析中
の値よりも大きくなり、圧力表示器30に設定し
た第1段階の圧力値を越えるため、この圧力表示
器30より検知信号が出力され、この検知信号に
基づいて弁開閉制御機構が作動して狭窄解除装置
17のバイパス弁22を開放させると共に計量開
閉弁11を閉止状態、洗浄開閉弁13を開放状態
でそれぞれ維持する。給入開閉弁10は通常の透
析中における間欠的開閉作動をそのまま続行す
る。
バイパス弁22の開放によつてバイパス路21
が流通状態となり、透析器3からの血液が該バイ
パス路を通して患者に戻るため、従来の陽圧法に
おける除水停止のためのオートクレンメの絞りを
解除した場合と同様に、血液回路側の陽圧が解除
される。しかして、この陽圧解除状態においても
既述したように患者の自然静脈圧が残留圧力とし
て血液回路に加わるが、この残留圧力は圧力変換
器15において空気圧に変換され、かつ該空気圧
が加圧器14を介してそのまま直接に排出路9の
透析液に印加されることになり、透析器3内では
前述した洗浄工程と同様に透析膜を挟んだ血液側
と透析液側の差圧を生じず、従つて除水は完全に
停止される。しかるに、この除水停止状態下にお
いても給入開閉弁10は通常の透析中より引き続
いて間欠的に開閉作動しているため、透析器3内
では狭義の透析作用つまり血液と透析液との濃度
勾配に基づく物質移動と透析液の更新は継続され
る。しかして、患者の血液低下を回復すると、圧
力検知器4で検知される負圧が小さくなつて圧力
表示器30の設定値よりも低下するため、その検
知信号が該圧力表示器30から出力され、この検
知信号によつて弁開閉制御機構が作動してバイパ
ス弁22を閉止すると共に計量開閉弁11および
洗浄開閉弁13を元の間欠的開閉作動状態に戻
し、既述した定常工程と洗浄工程とを交互に繰り
返し通常の透析状態に復帰する。
なお、通常の透析状態から除水停止状態への切
換えは、安全面から上述のように自動的に行う構
成とすることが望ましいが、圧力検知器4による
検知圧力を担当者が監視し、除水停止を必要とす
る圧力値になつた際に該担当者が切換え操作を行
つたり、圧力検知器4における圧力表示器30の
検知信号によつてブザーやランプの点灯による警
報が発令されるものとして、該警報に基づいて担
当者が切換え操作を行うようにしてもよい。
一方、透析中にカニユーレ1aの先端が血管に
吸着して血液回路が閉塞される等の緊急事態が発
生した場合は、圧力検知器4における圧力変換2
9の血液室e内の負圧が前述した除水停止を必要
とする値よりも更に大きくなり、圧力表示器30
に設定した第2段階の圧力値を越えるため、この
圧力表示器30より出力された検知信号に基づい
て血液ポンプ2が作動停止し、この停止状態下で
所要の措置を行うことができる。
本実施例では圧力変換器15自体を透析を行う
ための陽圧発生手段として利用しているが、本発
明では陽圧発生手段として一般的なオートクレン
メを採用してもよい。この場合は、既述の圧力変
換器15の作用から明らかなように、本実施例構
成より狭窄解除装置17を除外して圧力変換器1
5の血液室aを血液回路に直列接続状態とすると
共に、この圧力変換器15よりも下流側にオート
クレンメを挿入して除水停止時に該オートクレン
メによる狭窄を解除する構成とすればよい。
また、本実施例では除水量の計量と透析膜の流
体境膜の破壊を目的として透析液を間欠的に供給
する構成を示したが、本発明は透析液を連続的に
供給する透析装置に対しても適用可能である。こ
のように透析液を連続供給する場合は、本実施例
の装置構成における透析液の排出路9を開閉弁付
きの定常排出路と加圧器14を挿入した除水停止
用排出路とに分岐し、通常の透析中には定常排出
路の開閉弁を開放しておき、除水停止時に該開閉
弁を閉止する構成とするか、もしくは透析液の排
出路9を加圧器14が挿入された1本の排出路と
し、また圧力変換器15の血液室aを血液回路に
直列接続して狭窄解除装置17を除外し、かつ圧
力変換器15と透析器3との間の血液回路にオー
トクレンメ等の陽圧発生手段を挿入し、除水停止
時に該陽圧発生手段による狭窄を解除する構成と
すればよい。
更に本発明では圧力変換器および加圧器として
通常のエアーチヤンバーも使用できる。
(発明の効果) 本発明の除水停止装置によると、血液を体外循
環させた状態において透析器内での血液側と透析
液との差圧をなくしてほぼ完全に除水の進行を停
止させることが可能となり、したがつて、除水を
停止する操作を行つた場合において従来のように
なお相当量の除水が行われることを防止し、除水
停止操作中における余計な作業を不要にし且つ安
全性を高めることが可能となる。
また、本発明の除水停止装置は、前記の差圧を
解消する機構として、除水停止時の陽圧を解除し
た血液回路に加わる患者の自然静脈圧を圧力変換
器にて空気圧に変換し、この空気圧を加圧器にて
透析液に直接印加する構造を採用しているため、
装置構成が非常に簡単で操作のミスや故障を生じ
にくく、停電による誤作動の恐れもなく、かつ低
コストで製作できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は本発明
の除水停止装置を用いた透析装置を示す図、第2
図は第1図の要部を示す図、第3図は第2図の圧
力変換器の右側面図、第4図は圧力検知器を示す
図、第5図はフイルタ装置を示す図、第6図は計
量器を示す図である。 3……透析器、5……チユーブ(血液回路)、
4……圧力検知器、8……給入路、9……排出
路、14……加圧器、15……圧力変換器、16
……空気ポンプ、17……狭窄解除装置(狭窄解
除手段)、19……ダイヤフラム、20a……流
入口(流入路)、21……バイパス路、22……
バイパス弁(開閉弁)、23……チユーブ(空気
圧伝達路)、a……血液室、b……空気室。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 透析器に透析液の給入路および排出路が接続
    され、陽圧発生手段による透析器下流側の血液回
    路の狭窄にて該透析器内に発生する陽圧によつて
    血液透析を行うのに使用する除水停止装置であつ
    て、 透析器上流側の血液回路に設置されて、該上流
    側の血液の圧力を検知する圧力検知器と; 上記陽圧発生手段による血液回路の狭窄を解除
    させる狭窄解除手段と; 透析器下流側の血液回路に設置されて、該下流
    側の血液の圧力を空気圧に変換する圧力変換器
    と; 前記透析液の排出路に設置されて、前記圧力変
    換器の空気圧により該排出路の透析液を加圧する
    加圧器と; 前記圧力変換器と加圧器の両空気層を連通させ
    る空気圧伝達路と; を具備してなる血液透析における除水停止装置。 2 前記圧力変換器が密閉容器内をダイヤフラム
    によつて血液回路の一部をなす血液室と空気室と
    に分割され、かつ該空気室に空気を送るポンプを
    備えてなり、前記陽圧発生手段が該空気ポンプに
    て空気室側を加圧して血液室側の流路を狭窄する
    ものである特許請求の範囲第1項記載の血液透析
    における除水停止装置。 3 透析器下流側の血液回路に開閉弁付きのバイ
    パス路と前記圧力変換器の血液室への流入路とに
    分岐して下流側で両路が合流する分岐部が形成さ
    れ、狭窄解除手段が上記バイパス路の開閉弁を開
    放させるものである特許請求の範囲第2項記載の
    血液透析における除水停止装置。
JP60044293A 1985-03-06 1985-03-06 血液透析における除水停止装置 Granted JPS61203971A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60044293A JPS61203971A (ja) 1985-03-06 1985-03-06 血液透析における除水停止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60044293A JPS61203971A (ja) 1985-03-06 1985-03-06 血液透析における除水停止装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63305550A Division JPH01303155A (ja) 1988-12-01 1988-12-01 血液透析における除水停止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61203971A JPS61203971A (ja) 1986-09-09
JPH0236114B2 true JPH0236114B2 (ja) 1990-08-15

Family

ID=12687458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60044293A Granted JPS61203971A (ja) 1985-03-06 1985-03-06 血液透析における除水停止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61203971A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6393938U (ja) * 1986-12-10 1988-06-17
JPH0450036Y2 (ja) * 1987-02-19 1992-11-25
KR101514481B1 (ko) * 2008-04-15 2015-04-22 감브로 룬디아 아베 혈액 처리 장치 및 혈액 처리 방법
JP6772447B2 (ja) * 2014-11-27 2020-10-21 ニプロ株式会社 圧力測定部を有する血液回路

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5728587A (en) * 1980-07-24 1982-02-16 Fanuc Ltd Driving device for direct current motor
JPS59171559A (ja) * 1983-03-18 1984-09-28 テルモ株式会社 除水量制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5728587A (en) * 1980-07-24 1982-02-16 Fanuc Ltd Driving device for direct current motor
JPS59171559A (ja) * 1983-03-18 1984-09-28 テルモ株式会社 除水量制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61203971A (ja) 1986-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10758662B2 (en) Priming system and method for dialysis systems
CA1323312C (en) Fluid flow apparatus control and monitoring
CN100363066C (zh) 在体液体外处理中用于体液流动控制的装置和方法
US10493196B2 (en) Method of draining a device for extracorporeal blood treatment
CN101784291A (zh) 血液净化装置
US11931499B2 (en) Pressure detector
US20210052796A1 (en) Pressure Detector
AU2019271940B2 (en) Priming System And Method For Dialysis Systems
EP3744364B1 (en) Pressure detector
US20200338254A1 (en) Adjusting Device for Pressure Detector
JP4854374B2 (ja) 体外循環装置、体外循環回路、圧力測定ラインと圧力測定手段の接続状態の確認方法
JP4282505B2 (ja) 血液浄化装置における回路の接続不良検出方法および血液浄化装置
JP2007282928A5 (ja)
EP1398047B1 (en) End-cap for a dialyser, dialyser and method for removing gas bubbles
JPH0236114B2 (ja)
KR100827496B1 (ko) 슬라이드형 혈액여과장치
JPS61143068A (ja) 血液透析装置の血液回路における血液循環装置
JPH059110B2 (ja)
JPS61143069A (ja) 血液透析装置の血液回路における血液循環装置
JPH0468950B2 (ja)
JPH0450036Y2 (ja)
JPH0450037Y2 (ja)
JPH0514591B2 (ja)