JPH0233779Y2 - - Google Patents

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JPH0233779Y2
JPH0233779Y2 JP14018684U JP14018684U JPH0233779Y2 JP H0233779 Y2 JPH0233779 Y2 JP H0233779Y2 JP 14018684 U JP14018684 U JP 14018684U JP 14018684 U JP14018684 U JP 14018684U JP H0233779 Y2 JPH0233779 Y2 JP H0233779Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシート上の患者を静止状態に抑制して
歯科治療を実施する装置、即ち、身心障害者や分
別の判断力に乏しい子供等を歯科治療する場合、
治療の最中に頭部が動くと口腔領域の安全且つ適
正な治療が出来ないので、少なくとも患者の頭部
を抑制して治療せねばならないが、本考案はこう
した要求に即応した歯科治療台装置に関する。
従来、上記したような患者を治療するには全身
麻酔による場合、或いは付人による人為的抑制の
2様が採られてきたが、前者は説明する迄もなく
麻酔による障害が問題となり、又後者に於ては所
謂力づくで抑えつけるため、患者との力関係で抑
止力不充分の場合は完全な不動状態を維持出来な
い上にその労働も一様ではなく、更に患者に大き
な不安をつのらせる原因ともなう。
本考案はこうした問題を解決することに指向さ
れており、その概略的解決手段はヘツドレスト及
びシート上にほゞ水平に抑臥又は着座している患
者を治療するタイプの装置に於て、ヘツドレスト
上に安座している患者の両側頭部及び両側頬部を
クツシヨン材よりなるサイドレストにて両側より
抑止して静止を維持することにあり、少し具体的
に云えば在来のヘツドレストの両側に左右に開閉
自在とされたサイドレスト手段を取付け、治療に
当つてはこのサイドレスト手段を患者の両側より
両側頭部及び両側頬部に対して弾褥的に押圧させ
ると共にサイドレスト手段間にヘツドベルトを横
架させることによつて少なくとも患者頭部を左右
に不動に支持しようとするものである。望ましい
実施例に於てはこの頭部保持と協働して患者の両
肩部をもシート上に不動に抑止する手段が講ぜら
れている。更に、重症(上記2つの抑制によつて
もなお動く懼れのある)の患者に対しては、胸
部、胴部、腰部、両腕、両脚をも強制的に抑止す
る手段が採られる。
以下に本考案を望ましい実施例を採つて説明す
るに、第1図は本考案歯科治療台装置の一実施例
を示す一部分解斜視図、第2図はサイドレスト手
段を示すヘツドレストの頭頂部側からシート側を
みた正面図、第3図は同上の斜視図、第4図は抑
止状態で治療を受けている患者を含む本考案治療
台の部分切欠平面図である。図に於て1はシー
ト、2はヘツドレストシート1に対して傾動自在
もしくは不動に取付けられていて、このような構
造は公知の通常の装置と同一である。本考案の特
徴構成の一つであるサイドレスト手段3,3は第
1図乃至第3図の如くヘツドレスト2の両側にあ
つて左右に開閉自在なサイドプレート30,30
と、夫々のプレート30,30の内側に取着され
て患者Pの側頭部H及び側頬部Cに弾褥的に当接
し得る適当な作用面31,31を内面に備えてク
ツシヨン材よりなるサイドレスト本体32,32
と、両サイドプレート30,30を互いに対向方
向に枢動させて両者を橋架固定するヘツドベルト
33,33とより成るものである。図の場合、上
記サイドプレート30,30は夫々ヘツドレスト
側板20,20とは別個のもので、ヘツドレスト
底板21の上部の夫々に蝶番34,34によつて
夫々蝶着されている。サイドレスト本体32,3
2は軟弾性クツシヨン材(軟質ゴム、ゴム発泡
体、プラスチツク発泡体など)より製せられ、上
記作用面31,31は側頭部Hと側頬部Cの曲面
に十分に沿つて弾性圧縮変形し得るようにほゞ中
央部を最浅部とする凹曲面310,310が形成
されている。ヘツドベルト33,33はその一端
がサイドプレート30,30に固定されて他端が
自由端となり、自由端を互いに対向方向に引くこ
とにより、上記サイドレスト本体32,32を蝶
番運動によつて対向方向に枢動させ、自由端同志
をマジツクテープ330,330を介して上下に
結着することにより、両サイドプレート30,3
0を橋架してサイドレスト本体32,32が開く
方向の枢動を不能に固定するようになつている。
この構成からサイドレスト手段3,3は自重によ
る垂れ下がり状態乃至はサイドレスト本体32,
32の底縁とヘツドレスト2との当止関係による
起立状態いづれの姿態をも採り得るが、患者Pの
頭部Hをヘツドレスト2に安置する際は医師によ
つて、前記垂れ下がり状態にしておく(第2図点
線位参照)。本考案の別の特徴構成である患者P
の両肩部の抑止手段4は第1図の如くシート1の
両肩部に着脱自在に取付けられた肩押え40,4
0と、夫々の肩押え40,40から互いにたすき
掛け方向に延出された締めベルト41,41とよ
り成るものであり、肩押え40,40の基部が図
外の取付部材にてシート1の厚み内部に離脱自在
に着装されて不要の場合はつまみ42の操作によ
り取りはずしが出来るようになつている。締めベ
ルト41,41の先端部はシート1の側部とバツ
クル410,410によつて固定出来るようにな
つている。
例図の場合は上記の肩抑止手段4に加えて患者
Pの胸、胴、腰、両腕及び両脚の夫々の各部迄を
不動に抑制する手段が更に採られている。先づシ
ート1の面上には患者Pの身体に密着して之を包
むような通称“マジツクマツト”なる包みマツト
5が敷かれていて、このマツト5内を減圧する真
空ポンプ6が床上に設置されている。この包みマ
ツト5内部には多数の流動性ビーズ(不図示)が
封蔵されており、シート内部が大気圧下ではビー
ズの自由な流動が許容され可撓的で一定の型に保
型出来ないが、マツト5に接続した真空ポンプ6
で減圧するとビーズが身体のあらゆる凹凸面に馴
染み得るよう移動し、やがて減圧が進むとその移
動が抑止され、結局身体表面に密着した型を保つ
たまゝ固化(硬化)し、そして減圧から増圧にす
ると再び自由な可撓関係に復帰する。この包みマ
ツト5はシート1上に単に展延状態で敷かれてい
るものでこのマツト5には第1図の如く固定ネツ
ト7……(ナイロンネツト、ビニールネツトな
ど)が患者Pの左右から胴部、腰部、両脚部を上
方より互いに上下重合関係に被せられるように上
記包みマツト5の左右に一対宛組設され、更に上
記重合関係で止着出来るようマジツクテープ71
……がネツト7……に関連して添設されている。
患者Pの両腕を関節での折り曲げ不能に伸展状態
で挿入し得る腕伸具8,8及び両脚を同じく関節
に於ける折り曲げ不能に挿入する脚伸具9,9が
シート1上のしかるべき位置に配置され、上記固
定ネツト7……によつて包覆されるようになつて
いる。固定ネツト7……の上からは固定ベルト1
0……左右よりベルト掛けして固定し得るように
該固定ベルト10……がシート1の左右側縁沿い
に隔設されていて、上下重合関係で止着出来るよ
う対向面にはマジツクテープ101,101……
が添設されている。前記した固定マツト5はシー
ト1上の患者Pの身体部のみならず頭部用の型
の固定マツト51としてヘツドレスト1の内面に
も抜出自在に嵌挿されて真空ポンプ6によつて減
圧を受けられるようになつているのが望ましい実
施例の場合であるが、この固定マツト5,51は
動きの少ない患者には敢て適用しなくともよい。
なお、第1図中61は真空ポンプ6のON・OFF
用フートスイツチであり、第3図の11はヘツド
レスト連結用支持杆である。又、第1図では、シ
ート1が水平になつているタイプの治療台を示し
ているが、この他にもシートに対して背板が傾動
する通常の歯科治療台に本考案を適用しうること
は云うまでもない。
本考案装置の使用要領について述べると、頭部
固定マツト51を使う場合は該固定マツト51を
ヘツドレスト2内に敷設すると共にサイドレスト
手段3,3を第2図点線位の垂下状態のオープン
の位置にしてから患者Pの両側頭部H,H及び後
頭部(不図示)並びに両側頬部C,Cを緩やかに
包み、次にサイドレスト手段3,3を枢動起立さ
せておき、固定マツト51を減圧して患者Pの両
側頭部H,H及び両側頬部C,Cに密着させ、そ
の上からサイドレスト本体32,32を押し当て
ヘツドベルト33,33を対向方向に引き寄せる
ことによつて適当な押圧力、即ち患者Pに不快な
圧迫感を与えない範囲で、しかも左右への動きを
封じ得るに足る圧力を付加してベルト33,33
をマジツクテープ330,330にて止着する。
固定マツト51を使わない、即ち本考案の通常の
使用状態では、前記要領でサイドレスト手段3,
3を起立した后、サイドレスト本体32,32を
直接患者Pの両側頭部H,H、両側頬部C,Cに
当てがつてヘツドベルト33,33を引き寄せて
サイドレスト本体32,32を上記両部H,H,
C,Cに密着当圧させてヘツドベルト33,33
を止着する。この場合は、サイドレスト本体3
2,32の内面の作用面31,31が凹曲面31
0,310よりなつているので、両側頭部H,H
及び両側頬部C,Cの凹凸曲面に十分に適合出来
る弾性変形をなす。このようなサイドレスト本体
32,32により、両部H,H,C,Cを広域面
に亘つて押圧保持されている頭部は左右への傾動
を十二分に阻止され、しかも不快な圧迫感を受け
ずに静止状態で口腔の治療を受けられるのであ
る。固定マツト51を使う場合は、その密着性の
更に高いことにより加えて後頭部も抑止されるこ
とにより一段と抑止力が増強され得る。
頭部の固定に付帯して両肩部や胴部、両腕、両
脚をも強固に抑制しようとする実施例の場合、患
者Pをシート1上の固定マツト5上に寝かせてか
ら該マツト5をシート1の中央部(幅の中央)方
向に折り曲げて両肩部、胸部、胴部、腰部、両脚
部を包み両脚には脚伸具9,9を嵌め込み両腕は
固定マツト5外に延出させた状態で腕伸具8,8
を夫々嵌める。この状態で固定マツト5内を真空
ポンプ6で減圧して身体の包み覆い部に密着固化
させ、次に固定マツト5に取付けた固定ネツト7
……を左右から交互に折り重ねて胸部、胴部、腰
部及び両脚部を包んでマジツクテープ71……に
て緊着する。続いて、肩押え40,40を肩部に
夫々着装し、その緊締ベルト41,41を胸部の
上でたすき掛けにしてから夫々のバツクル41
0,410にてシート1に緊締する。最后に固定
ベルト10……で胸部、胴部、両脚部及び両腕部
を締めて作業を終える。かくすることによつて患
者Pの全身はシート1に強固に抑制され身動き1
つも不能な制止状態におかれることになる(以
上、第4図参照)。子供や動きの弱い患者に対し
ては頭部抑制のみにて口腔治療の目的は十分達せ
られるが、それでは不十分と考えられる場合は、
最低肩部の抑制を講ずれば頭部と両肩部との3点
支持にて目的は達せられる。肩押えのみを実施す
る場合は固定マツト5は不要であり、肩押え4
0,40を直接肩に当てて緊締ベルト41,41
で締めればよい。胸部、胴部、両脚部、両腕部迄
を緊締抑止する実施例のものは、最大の抑制を身
体のあらゆる部分に必要とする患者に限つて使用
すべきである。なお、固定マツト5,51の抑制
を解除する時は真空ポンプ6を止めて空気を送り
込めばよい。
また、本考案のサイドレスト部材3,3として
ヘツドレスト2の側板20,20にサイドプレー
ト30,30が蝶番34,34によつて蝶着した
例を示したが、これは1例にすぎず、サイドプレ
ート30,30が例えばラチエツト機構によつて
機械的且つ段階的に左右に揺動して開閉し得るも
のもその他知られた機械的手段によつて、同じ機
能を付せられているものも除外するものではな
い。
以上の説明から理解されたように、本考案によ
れば、在来のヘツドレストに付帯して左右に開閉
自在としたサイドレスト手段を適用することによ
り患者の頭部を機械的に堅固且つ安楽的に抑制し
て頭部の左右の運動を制止するために、不用意に
動く懼れのある患者の口腔治療を適確且つ危害を
加えることなしに実施し得るので、従来のような
麻酔や人為的抑止に較べて、治療上、患者及び医
師の両者にとつても或いは、また付人にとつても
遥かに有利なものとなるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案歯科治療台装置の一実施例を示
す一部分解斜視図、第2図はサイドレスト手段を
示すヘツドレストの頭頂部側からシート側をみた
正面図、第3図は同上の斜視図、第4図は抑止状
態で治療を受けている患者を含む本考案治療台の
部分切欠平面図である。 符号の説明、1……シート、2……ヘツドレス
ト、3……サイドレスト手段、30……サイドプ
レート、31……作用面、32……サイドレスト
本体、33……ヘツドベルト、H……側頭部、P
……患者、C……側頬部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シート1及びヘツドレスト2を含む歯科治療台
    装置に於て、上記ヘツドレスト2の両側にはサイ
    ドレスト手段3,3を夫々含み、このサイドレス
    ト手段3,3はヘツドレスト2の両側にあつて左
    右に開閉自在なサイドプレート30,30と、
    夫々のプレート30,30の内側に取着されて患
    者Pの側頭部H及び側頬部Cに弾褥的に当接し得
    る適当な作用面31,31を内面に備えてクツシ
    ヨン材よりなるサイドレスト本体32,32と、
    両サイドプレート30,30を互いに橋架固定す
    るヘツドベルト33,33とより成る歯科治療台
    装置。
JP14018684U 1984-09-14 1984-09-14 Expired JPH0233779Y2 (ja)

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