JPH0233419Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （目的と従来技術） 本考案は共同電話機において接地不良が発生し
た時に警察、消防呼等の緊急通話の正常性を確保
するための保護回路に関するものである。

従来、甲と乙の共同加入者の共同電話機におけ
る課金は、甲加入者の度数計と乙加入者の度数計
を区別して発録させる必要がある。この為、甲加
入者宅に取付ける電話機にダイヤル地気接点と呼
ばれる接点がダイヤルに付加されており、ダイヤ
ル指転の初期および放転の後期に50ｍｓ以上の地
気を送出するようになつている。今、甲加入者が
発信した場合は、この地気によつて局内交換機の
識別継電器（Ｐリレー）が動作し、度数計の登算
回路を甲側に切替える。一方、乙加入者が発信し
た場合は、Ｐリレーが動作しない為、登算回路は
乙側に接続されたままである。

以上述べたように、甲、乙の登算識別は、甲電
話機に設けられたダイヤル地気接点により送出さ
れる地気の有無により行つている。従つて、甲加
入者に接地不良が生ずると、地気が送出されず、
Ｐリレーが動作しない為、甲加入者が発信したに
もかかわらず、乙加入者に登算されるという不具
合が生ずる。このため、共同電話機において接地
不良が発生した時は共同電話機の相手側に悪影響
を与えないために、通話線を断とする回路しかな
く、すべての通話ができなくなり警察、消防呼等
の緊急通話までが規制されるという欠点があつ
た。

本考案は共同電話機の接地不良を検出する回
路、接地不良時通話線を断とするスイツチ回路、
及びスイツチ回路と並列に通話電流の順方向に通
話線に挿入されたダイオードで構成されたことを
特徴とし、その目的は接地不良の発生時において
も共同電話機からの緊急通話を確保することであ
る。

（構成） 第１図は本考案の実施例であつて、１は電話線
入力端子、２はダイオード、３は接地不良検出回
路、４はスイツチ回路、５は接地不良表示回路、
６は電話機回路である。

本考案は２〜５までの回路で構成され、電話機
に付加して使用される。

ダイオード２は応答時に通話電流の極性が反転
すると電話機回路６への通話電流を断とする方向
に挿入されている。接地不良検出回路３は、比較
器で構成され接地正常時の電圧と不良時の電圧と
の間に闘値を設定することにより接地不良を検出
する。スイツチ回路４は接地不良検出回路３の検
出出力により駆動され、ダイオード２と逆方向特
性の通話電流を断とする回路であり、リレー、ト
ランジスタ、あるいはサイリスタ等で構成され
る。接地不良表示回路５は接地不良検出回路３の
検出結果を表示する回路であり、発光ダイオード
等で構成される。

以下本考案の動作を説明する。

(1) 一般通話時 一般通話の発呼から、呼出中まではダイオード
２の導通により動作状態を維持し、被呼者応答に
より通話電流の極性が反転するとダイオード２は
不導通状態となる。この時、接地不良検出回路３
による検出結果に応じてスイツチ回路４が断、続
され、正常時は通話が行われ、接地不良検出時は
通話が規制され、接地不良表示回路５に障害表示
がなされる。

(2) 緊急通話時 警察、消防呼等の緊急通話においては、応答時
にも通話電流の極性は反転されず、ダイオード２
の導通により通話は正常状態に維持される。なお
緊急通話時でも接地不良検出回路３による接地不
良検時には、障害表示は接地不良表示回路５によ
りなされる。

第２図はダイオード２、接地不良検出回路３、
スイツチ回路４の一実施例の詳細な回路図であつ
て、３１は比較器、３２は検出用抵抗、３３は闘
値電圧、４１はサイリスタである。

この動作は検出用抵抗３２により検出した電圧
と、闘値電圧３３とを比較器３１で比較し、接地
不良検出出力によりサイリスタ４１の断続の制御
を行う。

（効果） 以上説明したように、本考案装置は共同電話機
に付加することにより、接地不良が発生した場合
にも一般通話だけを規制するものであり、警察、
消防呼等の緊急通話は正常に行える利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例、第２図は実施例の詳
細な回路図である。 １……電話線入力端子、２……ダイオード、３
……接地不良検出回路、４……スイツチ回路、５
……接地不良表示回路、６……電話機回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 共同電話機の接地不良を検出する接地不良検出
   回路、接地不良発生時該検出出力により通話線を
   断とするスイツチ回路、及び該スイツチ回路と並
   列に通話線に挿入され、通話電流の順方向に導通
   状態となるダイオードとで構成されたことを特徴
   とする緊急通話保護回路。