JPH0231863Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、壁内に埋込まれて開口面が壁面にあ
らわれていないボツクスを探知するための磁石を
備えたボツクス探知片に関し、詳しくは対向する
二カ所の配線器具取付部を備えたボツクスに適用
するためのボツクス探知片に関する。

（従来技術） 壁面に埋込まれたボツクスを探知するのにボツ
クスに磁石を備えた探知片を取付けておき、これ
を前記磁石に反応する磁石棒を用いて探知する方
法がある。

従来、対向する二カ所の配線器具取付部に取り
付けできるボツクス探知片としては、第７図に示
すような探知片が知られている。この探知片は両
端にボツクスに設けられる配線器具取付部に合わ
せた切込２１を有し、中央に磁石２０を装着した
金属製の板材で構成されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の探知片にあたつては、埋
込まれたボツクスの開口面をあける場合に問題が
あつた。

すなわち、ボツクスの開口面をあける際はホル
ソーなどの孔穿け工具を使用するのであるが、ホ
ルソーの中心錐が丁度、ボツクス探知片にあた
り、孔穿けの邪魔になつていた。ボツクスの四角
い開口面に効率よくホルソーの円孔を穿けるには
開口面の両端面を直径とする円孔を穿けるのがよ
いが、この場合、前記のごとくホルソーの中心錐
と探知片とが重なる位置となつてしまう。ホルソ
ーの円孔の径を小さくして探知片を避けながら円
孔が穿けるには何カ所も穿けねばならず作業効率
が悪い。また探知片を避けそこなつてホルソーの
中心錐を損傷することもあつた。

本考案はこのような事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、対向する二カ所
の配線器具取付部を備えたボツクスに取り付けら
れるボツクス探知片がホルソーの孔穿けの邪魔と
ならずに効率よく開口面を設けることができるよ
うにすることにある。

（問題点を解決するための手段） そのため、本考案に係るボツクス探知片は、ボ
ツクスに設けられた対向する二ケ所の配線器具取
付部に着脱自在となるように架橋状態に嵌着す
る、磁石を備えたボツクス探知片において、架橋
部の中心線上に逃がし空間を設けたことを特徴と
している。

（実施例） 以下、図面に示す実施例にしたがつて本考案を
説明する。

第１図から第５図までは本考案の一実施例を示
したものであり、この実施例の探知片１は、両端
にボツクス１０に設けられる対向する二カ所の配
線器具取付部１１に着脱自在に嵌着する取着部５
と、中央に磁石３を備える磁石部２と、取着部５
と磁石部２とを架橋するＯ脚状の架橋部４を有し
ている。

ボツクス探知片１はポリエチレン、その他の合
成樹脂等により作製され、中央に設けられる磁石
部２には円形状の磁石３が圧入嵌着されている。

取着部５は、第１図〜第３図に示すように略半
円形状に形成され、ボツクス１０の配線器具取付
部１１に嵌まり込む蓋形状をなし、第４図に示す
ように中心に配線器具取付部１１の中央に設けら
れるボツクス１０取付用のネジ螺入孔１２に嵌入
される嵌入ピン６が設けられている。すなわち、
この嵌入ピン６はネジ螺入孔１２に埋込まれたナ
ツト１５のねじ山に前記嵌入ピン６の周縁部分を
摺接させるように嵌入されるようになつている。

前記嵌入ピン６は、ボツクス１０の配線器具取
付部１１が径を異にする２〜３種存在するため
に、取着部５の配線器具取付部１１を囲う外側部
分の嵌合のみでは甘い場合に、嵌入ピン６の嵌入
によつて探知片１がボツクス１０からの抜け外れ
るのを防止するために使用することができる。

架橋部４は、実施例の場合Ｏ脚状に形成されて
いる。このため架橋部４中央は逃がし空間となつ
てホルソー１３の中心錐１４を通すことが可能と
なつている。したがつて、第５図に示すようにボ
ツクス１０の開口面の両端を直径とするホルソー
１３で孔穿けでき開口面を効率よく設けることが
できる。

なお実施例では、架橋部４はＯ脚状に形成され
ているが、形状についてはこれに限らず、第６図
に示すように半円状の架橋部４を設けて探知片１
がＳ字形となるように形成してもよく、要する
に、ホルソー１３の中心錐１４があたることのな
い逃がし空間を設けた形状であればよい。

又、本考案に係る探知片１は、前記実施例の他
に、第７図に示すように磁石３を備える磁石部２
を両端の取着部５近傍に設け、磁石部２間を架橋
する架橋部４を設けた構造にしてもよい。この例
の場合、図に示すように架橋部４の中心線上に逃
がし空間が設けられている。

このように構成された探知片１は、前記取着部
５をボツクス１０の配線器具取付部１１に嵌合さ
せて取付けることができ、又、開口面形成後にボ
ツクス１０より抜き取ることができ、繰り返して
使用することが可能である。なお、探知片１を抜
き取るのに、架橋部４の中央の空間より指を挿入
して、指を曲げて指の先端を架橋部４に引掛けて
容易に抜き取るこたができるし、又、人さし指と
親指とを架橋部４中央の各空間に挿入して磁石部
２をはさむようにして探知片１をつかみ抜き取る
ことができて、抜き取り操作も行ないやすい。

（考案の効果） このように、本考案に係るボツクス探知片によ
れば架橋部の中央に逃がし空間を設けたから、壁
面のボツクスの開口面位置にホルソーで孔穿けす
るときに、ホルソーの中心錐がボツクス探知片に
よつて邪魔になるようなことがなく、孔穿け作業
をスムーズに行なうことができる。しかもホルソ
ーの中心錐がボツクス探知片を確実に避けるから
ホルソーの中心錐を傷める心配がない。

また、既在のボツクスの形状を利用して取り付
けるようにしており、探知片を取り付けるのにボ
ツクスに特別の構造を必要としない。

加えて、ホルソーの中心錐の逃がし空間が探知
片を抜き取りやすくし、さらに着脱自在で繰り返
しの使用が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るボツクス探知片の一実施
例を示す斜視図、第２図はボツクスへの取付け状
態に示すボツクス探知片とボツクスとの分離斜視
図、第３図は探知片をボツクスに取付けた状態を
示す正面図、第４図は第３図Ａ−Ａ断面図、第５
図は開口面を設ける状態に斜視図、第６図及び第
７図は本考案に係るボツクス探知片のそれぞれ別
の実施例を示す各正面図、第８図は従来のボツク
ス探知片の斜視図である。 図中、１はボツクス探知片、２は磁石部、３は
磁石、４は架橋部、５は取着部、６は嵌入ピン、
１０はボツクス、１１は配線器具取付部、１２は
ネジ螺入孔、１３はホルソー、１４は中心錐であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボツクスに設けられた対向する二ケ所の配線器
   具取付部に着脱自在となるように架橋状態に嵌着
   する、磁石を備えたボツクス探知片において、架
   橋部の中心線上に逃がし空間を設けたことを特徴
   とする配線器具取付部を有するボツクスに取付け
   るボツクス探知片。