JPH0230952Y2

JPH0230952Y2 -

Info

Publication number: JPH0230952Y2
Application number: JP6288684U
Authority: JP
Priority date: 1984-04-27
Filing date: 1984-04-27
Publication date: 1990-08-21
Also published as: JPS60174388U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の技術分野］本考案はモールドにより成形されるスピーカ用
キヤビネツトの改良に関する。

［考案の技術的背景とその問題点］一般に、プラスチツク等の合成樹脂でスピーカ
ボツクスを形成したものは、第３図に示すように
構成されていた。

すなわち、第３図おいて、符号１はキヤビネツ
ト本体であり、このキヤビネツト１は上下の上面
板２および下面板３、それにこれら上下面板２，
３に連接された側面板４，５を対向配置してい
る。そしてこれら各上下面板２，３、側面板４，
５の内面幅方向には複数のリブ６を形成してい
る。符号７は背面板である。

ここで、キヤビネツト１の上、下、側面板２，
３，４，５および６は成形して一体的に形成され
ている。必要によつて背面板７も一体形成され
る。

ところで、第３図に示すキヤビネツト１の内面
に形成したリブ６は成形時の金型の抜き方向、す
なわち、上、下、側面板２，３，４，５の幅方向
に形成してある。このため、リブ６の長手方向に
対する剛性は高いものの、リブ６に直交する方向
については剛性を高める作用を果さないものであ
つた。

従つて、背面板７に対向した位置に図示しない
バツフル板に取付けたスピーカの振動によつてビ
リが発生したり、あるいは機械的強度の弱いもの
であつた。

［考案の目的］本考案は上記した欠点を除去したもので、リブ
と直交する方向についても剛性を高めるようにし
たスピーカ用キヤビネツトを提供する。

［考案の概要］すなわち本考案のスピーカ用キヤビネツトは、
少なくとも上下面板とこれに連接される左右の側
面板を有するスピーカ用キヤビネツトにおいて、
前記上下面板および側面板の内面側または外面側
に、前記各板の奥行き方向に平行なリブを前記各
板と一体に形成し、前記上下面板および側面板の
外面側または内面側に、前記リブに対して少なく
とも一部が直交する溝部を前記各板と一体に形成
し、キヤビネツト全体の剛性を高くしたことを特
徴としている。

［考案の実施例］以下本考案の一実施例につき図面を参照して詳
細に説明する。

第１図において符号１０はキヤビネツト本体で
あり、このキヤビネツト１０は上下の上面板１１
および下面板１２、それに上下面板１１，１２に
連接された側面板１３，１４を対向配置してい
る。そして、これら各上下面板１１，１２、側面
板１３，１４の内面側には、各板の奥行き方向で
ある幅方向に複数のリブ１５が平行に形成されて
いる。

また、上下面板１１，１２、側面板１３，１４
の外面には、上記リブ１５に直交する方向に複数
の溝部１６が形成されている。

これら溝部１６との間の山部１７は、第２図に
示す第１図Ａ−Ａ線断面図のように、上下面板１
１，１２および側面板１３，１４の厚みと同様の
間隔となつている。これはプラスチツクによる成
形品では、他の部分より厚みをもつた個所が成形
後の放熱が遅くなつて、放熱時間のアンバランス
による肉ヒケを防止するためのものである。

さらに符号１８は背面板であり、この背面板１
８は上記上下面板１１，１２、それに左右の側面
板１３，１４の各端部にこれらと一体成形され
る。この背面板１８と対向する開口部には、図示
しないバツフル板とともにスピーカが取着され
る。

なお、この実施例では背面板１８を一体成形し
たが、これに限らずバツフル板を一体成形し、背
面板１８側を開放状態としてスピーカ取付け後に
別ピースの背面板を取着してもよい。また、リブ
１５は金型の構造上から方向が定められてしまう
が、キヤビネツト１０の外観に形成する溝部１６
のパターンは任意に選ぶことが可能である。

さらに、リブ１５を各板の外面側に、溝部１６
を各板の内面側に形成してもよく、結果としてリ
ブ１５と溝部１６とが互いに各板の反対側に位置
し、リブ１５に対して溝部１６の少なくとも一部
が直交するよう定めればよい。

［考案の効果］以上記載したように本考案のスピーカ用キヤビ
ネツトによれば、モールドにより成形されるキヤ
ビネツトの剛性を高めることができることから、
キヤビネツトの鳴きによる音の歪みを防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は従来のス
ピーカ用キヤビネツトを示す斜視図である。１１……上面板、１２……下面板、１３，１４
……側面板、１５……リブ、１６……溝部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】少なくとも上下面板とこれに連接される左右の
側面板を有するスピーカ用キヤビネツトにおい
て、前記上下面板および側面板の内面側または外面
側に、前記各板の奥行き方向に平行なリブを前記
各板と一体に形成し、前記上下面板および側面板の外面側または内面
側に、前記リブに対して少なくとも一部が直交す
る溝部を前記各板と一体に形成し、キヤビネツト全体の剛性を高くしたことを特徴
とするスピーカ用キヤビネツト。