JPH0230040Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、薬剤を水道水などで稀釈しながら散
布できる薬剤放射器に関する。

従来技術 従来からホースで直接水道管に接続して使用す
る散水用ノズル体は種々知られている。しかし、
消火、洗車、樹木の消毒などをする場合には予め
消火剤、洗剤、消毒薬などの薬剤を水に溶解稀釈
して、ポンプなどを用いて散布せねばならず効率
の悪いものであつた。

考案の目的 本考案は、ホースで直接水道管に接続して使用
できる散水用ノズル体であつて、洗剤、消火剤等
の薬液を稀釈しながら散布できる薬剤放射器を提
供することを目的とする。

考案の構成 本考案の薬剤放射器は、ノズルと筒状カバーか
らなるものであつて、ノズルの先端部と幹部に液
流出口が設けられており、ノズルの後端部は液導
入口を有し、カバー内部には上記液流出口の間で
ノズルをカバー内部に支持するための支持手段
と、薬剤投入用の室を形成するようにカバー内壁
から中心軸方向に伸びた壁を有し、壁には小孔が
設けられていること、及びカバー後端開口部を密
閉するための密閉手段がノズルに取付けられてい
ることを特徴とする。

本考案の放射器は、カバーに設けられた薬剤投
入用の室に薬剤を入れ、ノズルをカバーに装着
し、ノズルの後端部の液導入口より、水道水など
を強い水流で導入することによつて、ノズルの幹
部の液流出口から流出した水で薬剤が溶解稀釈さ
れ、同時にノズル先端部の液流出口から勢いよく
流出する水力によつて、この薬液が上記室形成用
の壁の小孔を通して吸引され、ノズル先端部の液
流出口から流出する水と一体となつて、勢いよく
放射できるものである。

ノズルをカバー内部に支持するための支持手段
は特に限定されないが、カバー中央部にノズルの
外周に係合する筒体を固定配置し、これにノズル
を挿入支持するようにするのが好ましい。該筒体
はカバー内壁に設置した支柱又は上記室形成用の
壁などで固定されることができる。筒体内壁とノ
ズル外周にネジ山を形成し、筒体にノズルがネジ
式に装着できるようにしてもよい。

なお、カバーの後端開口部の密閉手段として
は、ノズルにカバー内壁に適合するフランジを設
けたり、カバー後端部を覆う蓋体を取付けるなど
して実施されるが、カバー後端部外壁にネジ式に
係止できる蓋体の使用が好ましい。

カバー先端は細く形成されるのが好ましく、ま
たカバーの薬剤投入室内部には更に、１以上の壁
を設けて、薬剤の溶解及び流出がより均一に進行
するようにすることができる。該壁にも小孔を設
けるのが好ましい。

実施例 図面に本考案の一例を示す。この例では第２図
に示す如く、ノズル１の先端部３と幹部４にそれ
ぞれ２個の液流出口５，６が設けられており、ホ
ース取付け管となる後端部７には液導入口８が存
在する。幹部４と後端部７の間には、ノズル１を
カバー２にカバー２の後端開口部１３を密閉して
カバー２後端部外周にネジ式に係止できる蓋体１
４が取付けられている。

次に、カバー２は第３図及び第４図の如く、先
端に比較的小さい開口部１６を有する先細りの筒
状体からなるものであり、その内部には薬剤投入
室１０を形成するための壁１１とこの壁に支持さ
れて中央に位置する筒体９が存在し、筒体９は更
に後方で内壁に取付けられた支柱１７によつて支
持される。更にカバー２の薬剤投入室１０内には
中央の開口した複数枚の補助壁１５が存在し、室
１０形成用の壁１１及び上記補助壁１５いずれに
も小孔１２が複数個設けられている。

ノズル１は、第１図の如くカバー２に装着して
使用するものであるが、室１３に入れた薬剤、例
えば消火剤、洗剤、消毒剤などは、液導入口８か
ら勢いある水を導入することによつて、ノズル幹
部４の液流出口６から流出する水で溶解稀釈さ
れ、次いでノズル先端の液流出口５より勢いよく
流出する水流によつて、壁１１の小孔１２を通し
て吸引され、液流出口５から流出した水と一緒に
なつて勢いよく放射散布されることとなる。

なお、ノズル１の幹部４にパツキング材１８を
取付けたり、幹部４外周と筒体９内壁にネジ山を
設けネジ止めできるようにして筒体９に対するノ
ズル１の適合性を高めてもよい。

考案の効果 本考案の放射器は、カバー２に存在する室１０
に薬剤を投入し、ノズル１の後端部７を水道管な
どに接続するだけで、所望の薬液を勢いよく放射
することができるため、非常に経済的にかつ作業
性よく、消火活動、樹木の消毒又は洗車などに有
効に使用される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一例を示す断面図、第２図は
第１図の例で使用するノズルの一部破断した側面
図、第３図は第１図の例で使用するカバーの断面
図、第４図は第３図のカバーの背面図である。 １……ノズル、２……カバー、３……先端部、
４……幹部、５，６……液流出口、７……後端
部、８……液導入口、９……筒体、１０……室、
１１，１５……壁、１２……小孔、１３，１６…
…開口部、１４……蓋体、１７……支柱。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ノズル１を筒状カバー２内に装着して使用す
   るものであつて、ノズル１の先端部３と幹部４
   に液流出口５，６を有し、後端部７に液導入口
   ８を有すること、カバー２内部には上記液流出
   口５，６の間でノズル１をカバー２内部に支持
   するための支持手段と、薬剤投入用の室１０を
   形成するようにカバー２内壁から中心軸方向に
   伸びた壁１１を有し、壁１１には小孔１２が設
   けられていること、及びカバー２の後端開口部
   １３を密閉するための密閉手段１４がノズル１
   に取付けられていることを特徴とする薬剤放射
   器。 (2) 上記支持手段が、カバー２の中央部に固定配
   置された筒体９からなることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の薬剤放射器。 (3) 上記筒体９にノズル１がネジ式に装着できる
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第２
   項記載の薬剤放射器。 (4) カバー２の後端部外壁にネジ式に係止できる
   蓋体１４が上記密閉手段としてノズルに取付け
   られていることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項〜第３項いずれか１項に記載の薬
   剤放射器。 (5) カバー２の上記室１０内に小孔１２を有する
   １以上の壁１５が設けられていることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項〜第４項い
   ずれか１項に記載の薬剤放射器。