JPH02286424A - 太陽電池付き自動車用窓ガラス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、太陽電池付き自動車用窓ガラスにかかり、さ
らに詳しくは可視光線透過率を有する太陽電池付きの自
動車用サンルーフ、オペラウィンドウ等に最適な自動車
用窓ガラスに関する。

［従来の技術］ 近年停車中の換気ベンチレーターの駆動あるいはカーエ
レクトロニクスへの応用として太陽電池を電源とするこ
とがさかんに試みられている。例えば特開昭６１−１１
５７１９には太陽電池を搭載する自動車用サンルーフが
開示されている。

しかしながら該特許では、太陽電池は可視光線透過率を
ゆうするものではなく、むしろ非透過性の太陽電池を用
いてサンルーフに遮光性を付与することを目的としてい
る。また特開昭６３−１９９４６６には、透光性太陽電
池が開示されているが、保護層としての規定は何等なさ
れていない。

一方、自動車の運転者、搭乗者にとって開放感に富む構
造の自動車に対する要求に応えるものとして、サンルー
フ窓にガラス板をはめ込んだ自動車が広く普及している
。従って自動車へ搭載する太陽電池は、可視光線透過率
を有するとともに、その保護層も透光性を有することが
望ましい。しかしながら保護層を透光性にした場合には
車内側から太陽電池の集電極等が見えてしまい、外観を
損なうという問題があった。

また太陽電池の裏面電極として反射率の高い金属（例え
ばＡｇ、　Ａｌ、　Ｃｒ）を用いると、車内側からの外
観も反射率が大きくなりいわゆるギラギラ感が大きくな
り、運転者、搭乗者の視覚を疲労させるという問題があ
った。

さらに通常自動車用合わせ中間膜として用いられるポリ
ビニルブチラールは、０．５　ｗｔ％程度の水分を含有
しており、非晶質シリコンよりなる充電変換領域を有す
る太陽電池では、実際の使用時にポリビニルブチラール
から遊離する水分によって太陽電池特性が劣化してしま
う可能性がある。

［発明の解決しようとする課題］ 本発明は、従来の技術が有していた前述の問題点を解決
すべくなされたものであり、外観に優れてしかも可視光
線透過率を有する太陽電池付き自動車用窓ガラス、特に
自動車用サンルーフを提供し、かつ該太陽電池の電気的
特性に長期安定性を付与することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、
車内側に非晶質シリコンよりなる透光性太陽電池が形成
されている透明性の外板ガラスと、この外板ガラスの車
内側に上記非晶質シリコン太陽電池を覆って配された着
色透明性の保護層を有する太陽電池付き自動車用窓ガラ
スであって、前記保護層は、外板ガラスの車内側に形成
された非晶質太陽電池に接する透明性の第一の合わせ中
間膜、さらに第一の合わせ中間膜に接する透明性の第二
の合わせ中間膜と第二の合わせ中間膜に接する透明性の
内板ガラスとが、該内板ガラスが車内側となるように接
合された構成となっており、かつ前記第一、第二の合わ
せ中間膜及び内板ガラスの少な（とも一つが着色透明で
あることを特徴とする太陽電池付き自動車用窓ガラスを
提供するものである。

以下本発明の好ましい実施態様について第１図に基づい
て説明する。本発明にかかる自動車用窓ガラスは、透明
性の外板ガラス１と、この外板ガラスｌの車内側、即ち
自動車の室内側に形成された透光性の太陽電池２と、こ
の太陽電池２の表出面側（自動車の車内側）に形成され
た透明性の保護層３とで構成されており、この保護層３
は、可視光線の透過を制御することができ、かつ耐貫通
性にとんだ部材構成となっている。

本発明において、透明性の外板ガラス１の車内側の面に
形成される透光性の非晶質太陽電池２は、弗素を含有す
る酸化錫、錫を含有する酸化インジウム等を主成分とす
る透明導電膜等の透明性の入射光側電極６、光電変換領
域としてのｐ、ｉ、ｎ非晶質シリコン層７．および透明
性の裏面電極８よりなるｐ＋１＋ｎ非晶質シリコンの膜
厚は透明な太陽電池付き自動車用窓ガラス用途には２０
００〜５０００人が適切である。９は、個々の太陽電池
の入射光側電極６と隣接する太陽電池の裏面電極８を接
続する、例えばＡｇ等からなるグリッド電極である。又
、外板ガラス１として、アルカリ金属を含有するガラス
板を用いる場合には、かかるアルカリ成分が入射光側電
極６へ侵入して導電性が低下するのを防ぐためのアルカ
リバリヤー１ｌＩ１１、具体的には、二酸化ケイ素や酸
化アルミニウム等を主成分とする膜１１を、外板ガラス
１と入射光側電極７の間に介在させてもよい。

又、第１図に示したような、電力取り出し電極１２を周
辺部に有する太陽電池を透光性の外板ガラス１上に形成
し、透光性の保護層３が接合された窓ガラスにおいては
、かかる電力取り出し電極が車内側及び車外側から見え
てしまうため、外観上、これを隠蔽することが望ましい
。

全周にわたり、窓ガラスの周辺部を、電力取り出し電極
１２を覆いかくずように遮光性着色層１３を形成するこ
とが望ましい。

第１図は、本発明の代表的な実施態様を示すものであり
、前記保護層３は透明性の第一の合わせ中間膜４ａ、透
明性の第二の合わせ中間膜４ｂと透明性の内板ガラス５
とで構成されており、前記合わせ中間膜４ａ、４ｂを介
することによって内板ガラス５は透光性太陽電池２と接
合されている。

本発明の特徴は、前記の保護層としての第−合わせ中間
１ｌ１４ａ、第二の合わせ中間膜４ｂと内板ガラス５の
うち、少な（ともひとつが着色されていることである。

好ましくは合わせ中間膜４ａ、４ｂのいずれかが着色さ
れており、さらにその着色された中間膜の可視光線透過
率が５〜６０％であることが好ましい。なぜなら可視光
線透過率が５％以下の場合には窓ガラス全体の透過率が
０に近くなり、本発明の目的の一つである自動車の運転
者、搭乗者の開放感が不足するし、また６０％以上の透
過率であると太陽電池の裏面電極に由来するギラギラ感
を減することが困難である。また、着色された透明性の
合わせ中間膜４ａ、４ｂの色彩については、ブロンズ、
ブルー、グレー、グリーン等、適宜の色彩のものを選択
することができる。さらに合わせ中間膜４ｂの材質は自
動車用合わせガラスに用いられるポリビニルブチラール
、ウレタンなどが好ましく、その膜厚の範囲は０．２〜
０．８ｍｍであれば十分な耐貫通性が得られるので適切
である。

一方、太陽電池に直接接する第一の合わせ中間膜の材質
としては、特許請求の範囲第二項記載のごと（透湿係数
が２０　（ｇ／ｈｒ／ｃｍ”／ｃｍ）以下であればよく
、透明性あるいは太陽電池２の裏面電極９との接着性の
観点からエチレンビニルアセテートが好ましい。エチレ
ンビニルアセテートの膜厚は０．０５ｍｍ以上有れば耐
透湿性の観点からは充分であるので、実用上は取扱いの
容易な０．２〜０．４ｍｍ程度のものを用いれば良い。

また着色された透明性の内板ガラス６としては、ソーダ
石灰ガラスの組成中に微量の鉄、ニッケル、コバルト、
セレンなどの金属酸化物、または金属を加えることで形
成される熱線吸収ガラスなどが好適である。また第二の
合わせ中間膜と接する面に表面処理を施した熱線反射ガ
ラスでもよい。その場合に呈する色彩については、加え
られる金属酸化物、又は金属あるいは表面処理の種類と
の関係もあり、ブロンズ、ブルー、グレー、グリーンな
ど、適宜のものを選択することができる。透明性の内板
ガラスの可視光線透過率も６０％以下であることが好ま
しい。

又、本発明の透明性の保護層３としては、１層、又は２
層以上のプラスチック層で構成することもできる。例え
ば、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）なども十分
な耐久性を有しており、好適に使用できる。又、自己修
復性を有するウレタン系プラスチック膜を用いることも
できる。このようにプラスチック系の膜のみで保護層を
構成した場合、軽量で、人体に対する耐裂傷性（ａｎｔ
ｉ−１ａｃｅｒａｔｉｖｅ　）を有する自動車用窓ガラ
スを提供できる。

本発明の太陽電池付き自動車用窓ガラスは、以上のよう
に着色透明保護層を用い、全体として可視光透過率が２
０％以下であることが好ましい。これは、２０％以下で
あれば自動車室内のギラギラ感がな（、又、自動車室内
の開放感も可視光透過率が数％以上あれば確保される為
である。

［作　用］ 本発明の窓ガラスは、透明な外板ガラスｌの車内側に形
成された透光性のある太陽電池２と、該太陽電池２の車
内側に透明性の保護層を配し、かつ該保護層である合わ
せ中間膜４と内板ガラス５の少なくとも一方を着色され
た部材を用いる構成としたので、自動車室内の開放感を
損なうことな（、かつ太陽電池２の裏面電極に由来する
自動車室内のギラギラ感を着色された保護層で低減する
ことが可能となる。また太陽電池２に直接接する合わせ
中間膜４ａを水分含有率の少なくかつ水分透過の少ない
膜、例えばエチレンビニルアセテートにしたので、太陽
電池２の電気特性が水分によって劣化するのを防止する
ことができ、該太陽電池の電気的特性に長期的安定性を
付与するとともに耐貫通性にも優れた太陽電池を提供で
きる。

［実施例］ 以下本発明の実施例について説明する。

１、車内側面に弗素含有酸化錫６０００人、ｐ型非晶質
ＳｉＣ層１００人、ｉ似非晶質シリコン３０００人、ｎ
型非晶質シリコン３００人、裏面電極としてＡｇ　４０
０人よりなる透光性太陽電池２を形成し透明フロートガ
ラスからなる内板ガラス６（板厚２．０ｍｍ１とを、第
一の合わせ中間膜をエチレンビニルアセテート（膜厚０
．４ｍｍ、　Ｔｖ　９０％）と第二の合わせ中間膜をブ
ロンズ色に着色したポリビニルブチラール（膜厚０．３
７ｍｍ、　Ｔｖ　５５％）として接合してサンルーフ用
窓ガラスを作製した。このサンルーフ用窓ガラスの光学
特性を比較例と併記して表１に示す。またこのサンルー
フの太陽電池出力の天然暴露による低下を比較例（線Ｂ
）とともに第２図（線Ａ）に示す。

２、比較例 実施例１の第一、第二の合わせ中間膜の代わりに無着色
のポリビニルブチラール（膜厚０，７５ｍｍ、Ｔｖ　９
０％）を用いた以外は実施例１と全（同一のサンルーフ
用窓ガラスを作製した。その光学特性を表１に示す。

表　　１ ［発明の効果１ 本発明は前述のように透明で着色された保護層を透光性
太陽電池の保護層としたので、自動車室内の開放感を損
なわず、かつ室内側反射を極端に減少させ、ひいては室
内側のギラギラ感を減する効果を有する。さらに太陽電
池２に接する第一の合わせ中間膜に水分の含有率が少な
くかつ透湿係数の小さな材質を用いるようにしたので、
太陽電池２の出力の長期安定性が達成された。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の太陽電池付自動車用窓ガラスの一例
の一部断面図、第２図は本発明による透光性太陽電池付
き自動車用サンルーフの天然暴露による出力の劣化挙動
を比較例とともに示した図である。 １：外板ガラス　　　２：透光性太陽電池３：保護層　
　　４ａ：第１の合わせ中間膜４ａ：第２の合わせ中間
膜 ５：内板ガラス　　　６：入射光側電極７：光電変換領
域　　８：裏面電極 ９ニゲリツド電極　　１０：太陽光 へ二実施例１の太陽電池付きサンルーフの出力特性 Ｂ ：比較例の太陽電池付きサンルーフの出力特性 ｌｌ　： アルカリバリヤー膜 １２：電力とり出し電極 １３ａ。 ３ｂ ：遮光性着色層

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）車内側に非晶質シリコンよりなる透光性太陽電池
   が形成されている透明性の外板ガラスと、この外板ガラ
   スの車内側に上記非晶質シリコン太陽電池を覆って配さ
   れた着色透明性の保護層を有する太陽電池付き自動車用
   窓ガラスであって、前記保護層は、外板ガラスの車内側
   に形成された非晶質太陽電池に接する透明性の第一の合
   わせ中間膜、さらに第一の合わせ中間膜に接する透明性
   の第二の合わせ中間膜と第二の合わせ中間膜に接する透
   明性の内板ガラスとが、該内板ガラスが車内側となるよ
   うに接合された構成となっており、かつ前記第一、第二
   の合わせ中間膜及び内板ガラスの少なくとも一つが着色
   透明であるこ とを特徴とする太陽電池付き自動車用窓ガ ラス。
2. （２）第一の合わせ中間膜の透湿係数が２０（ｇ／ｈｒ
   ／ｃｍ＾２／ｃｍ）以下であることを特徴とする請求項
   １記載の太陽電池付き自動車用窓ガラス。
3. （３）第１の合わせ中間膜がエチレンビニルアセテート
   共重合体（ＥＶＡ）であり、第２ の合わせ中間膜がポリビニルブチラール （ＰＶＢ）であることを特徴とする請求項１又は２記載
   の太陽電池付き自動車用窓ガラ ス。
4. （４）請求項１〜３いずれか１項記載の構成を有し、可
   視光線透過率が２０％以下であることを特徴とする太陽
   電池付き自動車用サンルーフ。