JPH0227557B2 - Yuseikanyokantsugite - Google Patents

Yuseikanyokantsugite

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JPH0227557B2
JPH0227557B2 JP59165170A JP16517084A JPH0227557B2 JP H0227557 B2 JPH0227557 B2 JP H0227557B2 JP 59165170 A JP59165170 A JP 59165170A JP 16517084 A JP16517084 A JP 16517084A JP H0227557 B2 JPH0227557 B2 JP H0227557B2
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thread
stress
pipe
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male thread
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Juichi Kawashima
Yoshasu Morita
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、硫化水素等を含む腐食環境下の地下
から産出されてくる天然ガスや原油を採取するた
めに、地中深く堅て込まれる油井管の管継手に関
し、等に耐応力腐食割れに優れた管継手に関する
ものである。 硫化水素等を含む腐食環境下で原油を産出する
井戸の深さは、数1000mに及び、近年その深さは
更に増大して10000mにも達する傾向にある。こ
のような井戸に竪て込まれる油井管の本数は膨大
な本数にのぼるが、これらは総て管継手によつて
一連に接続される。管継手に対しては各種の苛酷
な力が作用する。第1に、一連に接続された管や
管継手の本体部分等の自重の集積による軸方向の
引張力、第2に、土圧等による外周面への圧縮
力、第3に、内部の流体による内周面への押圧力
その他である。これらの力は、井戸の進化に伴な
つて一層苛酷なものとなることはいうまでもな
い。斯る苛酷な条件下におかれる管継手に対して
要求さる最重要事項は、強大な引張荷重によく耐
えること、確実な気密シール性を保持すること、
腐食割れを生じさせないことの3点である。この
要求に応ずべく、管継手に関する多くの提案が従
来なされてきた。 [従来の技術] 従来の管継手のうち、最も基本的なものは第5
図に示す如くである。 第5図に示す管継手は、外観形状が円筒のカツ
プリングAと、このカツプリングAの両端から螺
合される管C,C′とによつて構成される。カツプ
リングAの内面には、両端から軸線方向の奥に進
むに従い、通常、1/16のテーパをもつて内径が
減少するA、P、I規格にもとづくバツトレス型
の雌ねじが刻設され、内奥の中央部周壁には、軸
心に向つて突出した環状の型部Bが形成されてい
る。他方、管C,C′は、いずれもその端部にカツ
プリングAの前記雌ねじに螺合されるべき雄ねじ
の完全ねじ部L1′及び不完全ねじ部L2′が刻設され
ている。第5図において、断面で示した部分の左
辺を拡大して示せば第6図の如くである。第6図
に見られる如く、管Cの雄ねじが切り止められた
部分より先(右方)には、ねじ山にして1.5〜3
山に相当する範囲で、ねじの無いリツプ部Dが設
けられている。このリツプ部Dの外周面には、前
段の雄ねじに続く1/16テーパーで平滑に仕上げ
られ外周シール面D1が形成され、その先端には
オーバーハング状(管Cの軸線に対する角度が約
100゜)の先端シール面D2が平滑仕上げによつて形
成されている。他方、カツプリングAにおける肩
部Bの近傍にも1/16テーパをもつたねじの無い
部分が設けられており、前記リツプ部Dの外周シ
ール面D1に対応する内周シール面B1と、先端シ
ール面D2に対する突当シール面B2が形成されて
いる。そして管CとカツプリングAとの螺合状態
が強力に締付けられた場合に、外周面D1と内周
シール面B1、前記先端シール面D2と突当シール
面B2とは、それぞれ互いに当接して金属面対金
属面になる気密的シール状態が得られるようにな
つている。 油井管用管継手は上述の如くであるから、管継
手に要求される前記最重要事項のうち耐引張強度
とシール性は、結局、カツプリングAと管C,
C′とのねじ螺合によつて確保されるものであり、
この螺合関係に障害が発生すると前記最重要事項
は二つとも全うすることができないものとなる。
ところが従来の管継手は、これが地下深く竪て込
まれると、前述の如く強大な引張力が作用するこ
とによつてねじ部に変形を生じ、ややもすると管
がカツプリングから脱却するおそれさえ発生して
いた。このような障害について、第7図及び第8
図により説明する。第7図は、管継手に引張力が
作用して、第6図中の円で囲んだ部分に変形が生
じた状態を示す。第6図に示す如く管Cに白抜き
矢印方向の引張力(5〜1000ton)が作用すると
管Cが延伸されて縮径する。管Cに作用する引張
力はまた、ねじ螺合を介してカツプリングAに対
しても作用する。この場合、カツプリングAは外
面層よりも内面層の方がより多く延伸されるか
ら、先端部A0の近傍が黒塗り矢印方向に反るよ
うな拡径現象を起こし、管Cの雄ねじとカツプリ
ングAの雌ねじとが離間するようになる。このよ
うな現象に関し、1組の雄ねじについて検討して
見ると第8図の如くである。即ち、管Cに白抜き
矢印方向の引張力が作用すると、カツプリングA
の雌ねじA1と管Cの雄ねじC1とが接するねじ斜
面の点Oには、雌ねじA1について、fの力が作
用する。この力fは軸線方向の力f1と軸線に垂直
な方向の力f2との2分力として作用する。分力f1
はカツプリングAの内面層を延伸するように作用
し、分力f2はカツプリングAを拡径するように作
用する。カツプリングAの総ての雌ねじA1には
このような力が作用しているから、それらが第7
図の先端部A0に集積され、そのため該先端部A0
は黒塗り矢印方向に反るように拡径されるのであ
る。前記ねじ斜面の点Oに作用する力は、雄ねじ
C1についても同様であり、それらに関する力の
作用については破線で示した。管Cには、既に白
抜き矢印方向の引張力によつて延伸傾向が生じて
いるところへ、軸心方向の分力f2′が相乗的に作
用して縮径現象に拍車をかけることになる。因
に、カツプリングAの拡径量と管Cの縮径量と比
較して見ると、縮径量の方が遥かに大である。こ
のようにカツプリングAの先端部A0の近傍にお
いて雄ねじC1と雌ねじA1に離間が生ずると、螺
合関係が緩くなり、ねじ山自体の強度は勿論のこ
と管継手全体の耐引張強度も低下し、同時にシー
ル性も悪化する。 更に、前記従来の管継手にあつては、硫化水素
等を含む腐食環境下の油井において地中深く竪て
込まれた場合、第6図に示す管Cの雄ねじが刻設
された完全ねじ部L1′と不完全ねじ部L2′の境界近
傍の肉部ハに腐食割れが生ずることがあつた。こ
の腐食割れは液洩れを生じさせることは勿論のこ
と、腐食割れ部から亀裂を伝播させて管継手切断
という最悪の事態を招くことがある。 [本発明が解決しようとする問題点] 本発明は、上述した従来管継手が有する欠点に
鑑み、優れた耐引張強度、シール性及び耐腐食割
れを確保できる管継手の提供することである。本
発明者は、前記腐食割れの原因を究明するために
前記従来管継手における管本体Cの外径219.1mm
φ、肉厚8.94mm及び降伏応力σy=56Kgf/mm2とし
た場合の応力分布を調査し、第9図に示す如きグ
ラフを得た。なお、図中の曲線Fは管材料の降伏
応力σyの0.8倍である後述の相当応力σeqに関する
von Misesの応力楕円を示し更に、曲線Gは降伏
応力σyと相当応力σeqが等しいときの応力楕円を
示す。前記相当応力σeqは、継手部の半径応力が
軸方向応力σz及び周方向応力σtに比べ非常に小さ
いことから半径応力を無視することにより次式で
示される。 σeq=√2−・+2 同図から明らかな如く、管本体箇所トの応力が応
力楕円Fの内側に位置しているときであつても、
腐食割れを生ずる箇所ハの〇印及び△印の応力は
応力楕円Fの外側に位置し、降伏応力σyの0.8倍
以上となることが分る。更に、本発明者は、上記
の外、多くの種類の従来管継手について腐食割れ
を生じたときの応力状態を調査したところ、軸方
向応力σzは周方向応力σtの少なくとも1つが正で
且つ前記相当応力σeqが降伏応力σyの0.8倍以上
(σeq≧0.8σy)となる箇所に腐食割れを生ずるこ
とが分つた。前記調査の結果を総合的に判断する
と、前記腐食割れは所謂応力腐食割れに起因する
ものであることが分る。 本発明者は、前記調査結果に基づき更に幾多の
実験を繰返した結果、耐引張強度、シール性及び
耐応力腐食割れの向上を図ることができる技術を
確立した。即ち、不完全ねじ部の刻設領域及びね
じのロードフラン角を所定範囲とすると共に、カ
ツプリングの先端にオーバーハング部を設けた場
合には、管本体に強大な引張力が作用したとして
も、カツプリングにおける雌ねじ山の斜面におい
て軸線と直交する方向に作用する分力を、従来と
は逆に縮径する方向へ作用させると共に、カツプ
リングに反りが生じてようとする現象を先端部に
おいて拘束状に阻止させて、管とカツプリングと
の螺合関係を一層緊締化し且つ継手部に発生する
相当応力σeqを低下し、耐引張強度、シール性及
び耐応力腐食割れの向上が確保されることを発見
し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至
つた。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、油井管用管継手において、管先端部
の先細りテーパー円筒部には雄ねじの完全ねじ部
及び該完全ねじ部の端部からテーパーのない管外
周面に至つた雄ねじの不完全ねじ部が刻設され、
カツプリングの内周には該雄ねじの完全ねじ部及
び不完全ねじ部と緊締螺合する雌ねじが刻設さ
れ、前記雄ねじと雌ねじとのロードフラン角は負
角とされ、前記カツプリングの先端には有効ねじ
部端から端面に至つてオーバーハング部が設けら
れ、管本体軸方向応力が材料の降伏応力の0.8倍
となる引張荷重及び管本体周方向応力が材料の降
伏応力の0.7倍となる内圧を同時に載荷したとき
の継手部における相当応力の最大値が材料の降伏
応力の0.8倍以下であることである。 [実施例] 以下に、本発明に係る油井管用管継手(以下、
本継手という)を第1図乃至第4図に示す実施例
に基づいて説明する。第1図に示す如く、管6の
先端部の先細りテーパー円筒部7には、先端(右
方)に向うに従つて通常1/16テーパをもつて減
径するA、D、I規格に基づく雄ねじ8が刻設さ
れている。該雄ねじ8は、ねじ山高さが所定のね
じ山高さhの完全ねじ部Psが長さL1だけ形成さ
れていると共に、該完全ねじ部Psの端部からテ
ーパーのない管外周面6aに至つてねじ山の高さ
が所定のねじ山高さhに達しない不完全ねじ部Is
が長さL2だけ形成されている。カツプリング1
における継手端部3の内周には、前記雄ねじ8に
対応して螺合関係を得るべく雌ねじ4が内奥(右
方)に向うに従つて減径るように刻設され、内奥
部において雌ねじ4が切り止められた部分より以
奥には、雌ねじ3に続いてねじ山にして1.5〜3
山に相当する範囲に、1/16〜1/10テーパーの
ねじ無し部があり、このねじ無し部の内周面が内
周シール面2aとなつている。内周シール面2a
の最内奥端は、軸心方向に突出した肩部2によつ
て終始し、該肩部2の側面は突当シール面2bと
なつている。肩部2はカツプリング1の中央部内
周に位置している。他方、前記管6にも、雄ねじ
8が切り止められた部分より先端に、1/16〜
1/10テーパのねじの内リツプ部9が形成されて
いる。リツプ部9の外周には、前記内周シール面
2aに対応する外周シール面9aとなつており、
リツプ部9の先端面は前記突当シール面2bに対
応する先端シール面9bとなつている。 前記雄ねじ8と雌ねじ4のロードフラン角は負
角となつている。即ち、雄ねじ8におけるねじ山
の管6本体(左方)に向う側面と雌ねじ4におけ
るねじ山のカツプリング1内奥(右方)に向う側
面とを、互いに負角をもつて接する傾斜面もつた
ねじ山に形成してある。従つて、管6に白抜き矢
符方向の引張力Tが作用した場合には、雄ねじ8
におけるねじ山の管6本体に向う傾斜面と雌ねじ
4におけるねじ山のカツプリング1内奥に向う傾
斜面は、前記引張力に逆らうように作用する。 前記カツプリング1の先端には、オーバーハン
グ部が、カツプリング1における有効ねじ領域の
最端ねじ4″から以端にL3の長さ設けられてい
る。オーバーハング部5の内周面は、前記雌ねじ
4の不完全ねじ部又はねじの無い平滑面(図示省
略)から形成されている。 第2図は、第1図中の円で囲んだ部分が拡大し
て示した模式図である。同図により、前記ロード
フランク角の負角に関し、雄ねじ4におけるねじ
山4′と雄ねじ8におけるねじ山8′について説明
する。ねじ山8′の管6本体に向う側面(この図
では、ねじ山4′のカツプリング1内奥に向う側
面と同一に表われている。)は、ねじ山8′の基部
に立てられた垂線vに対して−θの傾斜角(ロー
ドフランク角)をもつて形成されている。通常、
ねじ山8′の管6本体に向う側面のロードフラン
ク角は好ましくは−3゜乃至−9゜であり、反対側の
傾斜角度θ′は10゜前後である。 [作用] 管Cに白抜き矢印方向の強大な引張力Tが作用
すると、ねじ山8′とねじ山4′とが接する傾斜面
上の点Oには、この傾斜面と直角な方向の力fが
作用する。この場合力fは、ねじ山4′に対して、
管6の軸線に沿う分力f1と該軸線と直交する方向
の分力f2との二分力が作用する。そして分力f1
カツプリング1の内面層を延伸するように働き、
分力f2はカツプリング1を縮径するように働く。
しかしながら分力f1は分力f2よりも遥かに大き
い。従つて、いまもし、オーバーハング部5がな
い従来のカツプリングを想定すると、カツプリン
グ1の先端はなお幾分の拡径作用を受け、これが
ねじ山8′とねじ山4′の噛み合を緩くすることと
なる。オーバーハング部5は、この場合の拡径作
用を拘束して阻止するものである。即ち、カツプ
リング1に刻設された総てのねじ山に作用する分
力f1は、有効ねじの最外端直近にあるねじ山4″
(第1図参照)の近傍に集積されるが、オーバー
ハング部5自体は、直接には分力f1の作用を受け
ることがなく、却つて集積された分力f1を吸収
し、拡径作用がオーバーハング部5の端面5aに
及ぶことはない。その結果、カツプリング1の先
端には縮径する方向の分力f2のみが集積されるこ
とになる。オーバーハング部5は、その長さL3
が大きいほど分力f1の吸収能力が増大し、カツプ
リング1の縮径量も増大するが、ある一定の値で
飽和状態に落ち着く。従つてそれ以上L3を大き
くしても、カツプリング1の重量を増大させるだ
けである。 第3図は、降伏応力56Kgf/mm2、引張強さ70Kg
f/mm2の材料を用いて、外径75mm、先端部の肉厚
8.1mmに形成したカツプリング1に管6を螺合し
た管継手を対象として、第1図に示す白抜き矢印
方向の引張荷重Tを負荷したときの、ねじ山4″
の基部点pの変位とオーバーハング部5の長さ
L3との関係を表わすグラフである。同図におい
て+側変位はカツプリング1が拡径することを意
味し、一側変位は縮径することを意味する。この
図によれば、オーバーハング部5の長さL3が大
きくなるに従つて縮径するようになるが、L3
10mmのあたりから、変位はほぼ一定になることが
わかる。 カツプリング1は円筒シエルの一種と見ること
ができる。そこでカツプリング1を薄肉円筒シエ
ルとみなしてオーバーハング部5の長さL3につ
いて検討すると、薄肉殻の理論を示す(1)式によ
り、パラメータβを求めることができる。 ここで、ν:ポアソン比 a:オーバーハング部の平均半径 b:オーバーハング部の肉厚 なお、ポアソン比は0.3とする。 いま仮に、カツプリング1の外径が75mm、オー
バーハング部5の内径が58.8mmであるとすると、 a=(75+58.8)/2=66.9 b=(75−58.8)/2=8.1 となる。一方、第3図に示す如く、L3≧10mmで
はカツプリング1の変位はほぼ一定であることか
ら、 βL3≧0.55 …(2) が得られる。なお、薄肉殻の理論より、βL3は、
カツプリング1の一部に変位が生じた場合、その
変位が管6の軸方向に減衰していく様子を表わす
パラメータであることがわかる。そして、これは
管外径や肉厚が異なつても(2)式は一般に成立す
る。従つて、必要なオーバーハング量L3は次の
(3)式によつて求めることができる。 L3≧0.55/β …(3) [試験例] 本発明者は、本継手に引張力及び内圧が負荷さ
れたとき、それが各部位の相当応力σeqにどの様
な影響を及ぼすかを下記の条件下で調査し、第4
図に示すグラフの結果を得た。 〔条件〕(第1図及び第2図参照) (1) 管本体6の条件 外径=219.1mmφ、肉厚=8.94mm 降伏応力σy=56Kgf/mm2 (2) ねじ山の条件 テーパー=1/16、ねじ山幅w=5.08mm ねじ山高さh=1.6mm 完全ねじ部Psの長さL1=61mm、不完全ねじ
部Isの長さL2=51.2mm ロードフラン角度=−3゜ (3) カツプリング1の条件 外径245mm オーバーハング量L3=20mm なお、図中の曲線Fはσeq=0.8σyの応力楕円を
示し、曲線Gはσeq=σyの応力楕円を示す。図中
チは雄ねじ8の形成部に発生する最大の相当応力
を示し、チの〇印及び△印の応力は応力楕円Fの
内側に位置し、降伏応力σyの0.8倍以下となる。 本発明者は、上記外、多くの種類の管継手につ
いて実験したので主要なものを第1表及び第2表
に示す。第1表は寸法別に管継手を分類したもの
であり、第2表は第1表に挙げた管継手の応力腐
食割れの有無及び管継手が破損するまで引張荷重
を増加させた結果を示すものである。この実験結
果から明らかなように、本管継手はいずれも管本
体部の強度より優れており、業界の管継手に対す
る要求に充分応えることができるものである。
【表】
【表】 [発明の効果] 本発明は以上の如く、雄ねじの完全ねじ部の端
部からテーパーのない管外周面に至つて雄ねじの
不完全ねじ部を刻設し、完全ねじ部及び不完全ね
じ部のロートフランク角を負角とし、カツプリン
グの先端部にオーバーハング部を設けたことによ
り、管継手の軸方向の引張荷重及び内圧が負荷さ
れた場合に生ずるカツプリングの拡径作用を拘束
阻止して、その緊締力を増大すると共に継手部の
相当応力を低下せしめて応力腐食割れが生じない
ような措置を講じた。それ故に優れた耐引張強
度、シール性及び耐応力腐食割れ性を確保できる
ものであるから、硫化水素等を含む腐食環境下に
おける天然ガスや原油採取産業界の苛酷な使用条
件によく耐え得る管継手を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明に係る管継手を説明
する図であつて、第1図は本管継手の半切左辺を
示す概略断面図、第2図は第1図中円で囲んだ部
分を拡大した模式図、第3図はオーバーハング部
の長さとカツプリングの半径方向変位との関係を
示すグラフ、第4図は引張荷重及び内圧を載荷し
たときの相当応力を示すグラフ、第5図乃至第9
図は従来の管継手を説明する図であつて、第5図
は一部を断面視した管継手の全体概略図、第6図
は第5図における断面視部の左辺を拡大した図、
第7図は第6図中円で囲んだ部分に変形が生じた
ところを示す拡大図、第8図はねじ山に作用する
力を説明するための模式図、第9図は引張荷重及
び内圧を載荷したときの相当応力を示すグラフで
ある。 1…カツプリング、4…雌ねじ、5…オーバー
ハング部、6…管、8…雄ねじ、Ps…完全ねじ
部、Is…不完全ねじ部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 油井管用管継手において、管先端部の先細り
    テーパー円筒部には雄ねじの完全ねじ部及び該完
    全ねじ部の端部からテーパーのない管外周面に至
    つて雄ねじの不完全ねじ部が刻設され、カツプリ
    ングの内周には該雄ねじの完全ねじ部及び不完全
    ねじ部の全域と緊締螺合する雌ねじが刻設され、
    前記雄ねじと雌ねじとのロードフラン角は負角と
    され、前記カツプリングの先端には有効ねじ部端
    から端面に至つてオーバーハング部が設けられ、
    管本体軸方向応力が材料の降伏応力の0.8倍とな
    る引張荷重及び管本体周方向応力が材料の降伏応
    力の0.7倍となる内圧を同時に載荷したときの継
    手部における相当応力の最大値が材料の降伏応力
    の0.8倍以下であることを特徴とする油井管用管
    継手。
JP59165170A 1984-08-07 1984-08-07 Yuseikanyokantsugite Expired - Lifetime JPH0227557B2 (ja)

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