JPH0227406Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は磁気記録再生装置に用いられ磁気テー
プを走行させるリール台に関するものである。

（従来技術） 従来一般に磁気記録再生装置例えばビデオテー
プレコーダでは、内部に磁気テープが収納された
カセツトケースをレコーダへの装着時カセツトケ
ース内の磁気テープがたるみ傷つく虞れがあるた
め、第１図及び第２図に示したように供給側及び
巻取側それぞれのリール台１，２の上方に突出し
て形成された六角形の保持軸３，４に嵌挿され磁
気テープが巻回されたリール（図示せず）を回転
させるリール駆動体５，６の外周に設けられる凸
部７…，８…の上面を磁気テープの巻取り方向、
即ち、供給リール台１では反時計方向、巻取リー
ル台２では時計方向に傾斜させてカセツトケース
（図示せず）の装着時供給側及び巻取側のリール
を磁気テープの巻取方向へ回転させることにより
たるみを防ぐようにしていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、上記従来のリール台装置ではリール駆
動体５，６が取付けられる保持軸３，４の形状が
供給側と巻取側で同形状であつたため、取付け間
違いをすると共に、上下方向を間違つて取付け磁
気テープを傷つける虞れがあつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記従来のリール台装置の欠点を除去
することを目的とし、保持軸の形状を供給側と巻
取側で異なる形状にすると共にリール駆動体に設
けられる凸部の上面及び下面に傾斜部を設けるよ
うにするものである。

（実施例） 以下、第３図乃至第５図に示した実施例に従つ
て本考案を説明する。まず、第３図に示したよう
にリール駆動体９は円柱形に形成され上面から底
面にかけて保持軸（図示せず）が嵌挿される透孔
１０が形成されている。この透孔１０は略六角形
に形成されていると共に各面の一端部には半円形
をした溝１１，１１…が形成されており、上下面
で非対称な形状になつている。また、上記リール
駆動体９の外周面には台形をし上面及び下面が傾
斜した複数本の凸部１２，１２，１２が形成され
ている。次に、前記の如く構成されたリール駆動
体９が取付けられるリール台は第４図ａ，ｂに示
したようになつている。まず、供給側のリール台
１３はａに示したようにモータからの回転を伝達
するアイドラー（図示せず）等が押付けられる円
筒部１４が形成されていると共にこの円筒部１４
より上方に突出して保持軸１５が形成されてい
る。この保持軸１５は上記リール駆動体９に形成
された透孔１０の形状に合わせて略六角形に形成
されていると共に、それぞれの面の同じ側の端部
（例えば、前方より見たとき右端部）には半円形
をした突出部１６，１６…が形成されている。一
方、巻取側のリール台１７もｂに示したように円
筒部１８より上方に突出して略六角形をした保持
軸１９が形成されていると共に、この保持軸１９
のそれぞれの面の上記供給側リール台１３の各面
に設けられた突出部１６，１６…に対し反対側の
端部となる部分（例えば、前方より見たとき左端
部）には半円形をした突出部２０，２０…が形成
されている。

そして、上記の如く構成されたリール台１３，
１７にリール駆動体９を取付ける場合は、仮りに
第３図に図示したリール駆動体９の上面をＡ面、
底面をＢ面とすると、Ａ面を上にした第３図の状
態では透孔１０は供給側リール台１３の保持軸１
５と同形状をしていると共に外周面に設けられた
凸部１２，１２，１２の傾斜面は反時計方向に回
転させた時、磁気テープを巻取る方向にあり供給
側リール台１３に取付けられるようになつてい
る。また、リール駆動体９のＢ面を上にした状態
では透孔１０は巻取側リール台１７の保持軸１９
と同形状となり外周面に設けられた凸部１２，１
２，１２の傾斜面は時計方向に回転させた時磁気
テープを巻取る方向にあり巻取側リール台１７に
取付けできるようになつている。第５図は各リー
ル台１３，１７にリール駆動体９を取付けたとき
の図面である。

従つて、上記実施例に於けるリール台装置では
一種類のリール駆動体９を供給側及び巻取側のリ
ール台１３，１７に使用することができると共に
上下面を間違つた状態では取付けをすることがで
きないため、作業能率を向上させることができる
と共に、カセツトケースのレコーダへの装置時磁
気テープがたるみ傷つくことを防ぐことができ
る。

尚、上記実施例に於けるリール台装置では、リ
ール駆動体９の透孔１０の各面に溝１１，１１…
及び各リール台１３，１７の保持軸１５，１９の
各面に突出部１６，１６…，２０，２０…を設け
たが、透孔１０及び保持軸１５，１９の各面に溝
１１，１１…や突出部１６，１６…，２０，２０
…を設けなくてもよいのは当然のことである。

（効果） 以上述べた通り本考案では、磁気テープが巻回
されたリールを回転させるリール駆動体がリール
台と別個に形成されたリール台装置に於いて、リ
ール駆動体の外周には上下面に傾斜部を有する台
形の凸部を複数本形成すると共に上下面で非対称
な形状を有する透孔を形成し、一方、上記リール
駆動体が取付けられる供給側のリール台には一方
向のみより上記透孔と嵌挿できる形状をした保持
軸を形成し、また、巻取側のリール台には供給側
のリール台に形成された保持軸が嵌挿される方向
と反対方向のみより上記開孔と嵌挿することがで
きるようになつた保持軸を形成したため、一種類
のリール駆動体を供給側及び巻取側のリール台に
使用することができると共に、上下面を間違つた
状態では取付けをすることができず、従つて、カ
セツトケースのレコーダへの装置時磁気テープが
たるみ傷つくことを防ぐことができると共に作業
能率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の正面図、第２図は第１図Ａ
−A′線に於ける断面図、第３図は本考案装置の
１実施例によるリール駆動体の斜視図、第４図
ａ，ｂは本考案装置の１実施例による供給側及び
巻取側のリール台の平面図、第５図は本考案装置
の正面図である。 ９……リール駆動体、１０……透孔、１２……
凸部、１３……供給側リール台、１５，１９……
保持軸、１７……巻取側リール台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気テープが巻回されたリールを回転させるリ
   ール駆動体がリール台と別個に形成されたリール
   台装置に於いて、リール駆動体の外周には上下面
   に傾斜部を有する台形の凸部を複数本形成すると
   共に上下面で非対称な形状を有する透孔を形成
   し、一方、上記リール駆動体が取付けられる供給
   側のリール台には一方向のみより上記透孔と嵌挿
   できる形状をした保持軸を形成し、また、巻取側
   のリール台には供給側のリール台に形成された保
   持軸が嵌挿される方向と反対方向のみより上記透
   孔と嵌挿できるようになつた保持軸を形成してな
   るリール台装置。