JPH02272347A - 腐食環境監視方法及びその装置 - Google Patents

腐食環境監視方法及びその装置

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JPH02272347A
JPH02272347A JP1094742A JP9474289A JPH02272347A JP H02272347 A JPH02272347 A JP H02272347A JP 1094742 A JP1094742 A JP 1094742A JP 9474289 A JP9474289 A JP 9474289A JP H02272347 A JPH02272347 A JP H02272347A
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environment monitoring
gap
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corrosive environment
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敏彦 吉村
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大高 正広
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、環境の腐食性や環境中に配された部材の腐食
を監視するに好適な腐食環境監視方法及びその装置に関
する。
〔従来の技術〕
機器や構造物の腐食または環境の腐食性をモニタする周
知の方法としては、山崎弘部編著工業調査会発行の「異
常の検出と予知」第61頁から第65頁において論じら
れているように、腐食試験片をセンサとして埋め込んだ
プローブをモニタの対象である装置内に取り付け、腐食
に伴うセンサの電気抵抗の変化から腐食試験片の減肉量
を求める方法がある。この方法は、長期にわたる腐食挙
動の追跡には有効であるが、リアルタイムのセンサとし
ては応答が遅いという欠点があった。
また、こうした応答性を改善する試みとして特開昭63
−490にあるように複数個の腐食試験片を積層し、そ
の腐食試験片の寸法変化から腐食量をモニターする装置
がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし「異常の検出と予知J記載の技術ではセンサとと
しての応答性が遅い他に、腐食で最も問題となるすき間
腐食や孔食などのように腐食が均一に進行しないときに
は検出しにくい欠点があった。
また特開昭63−490記載の技術では検出感度を上げ
るためには使用する試験片の数を増加させる必要がある
。例えば2μmの分解能の変位測定手段を用いた場合、
感度10nm(試験片両面で20nm)で腐食量を計測
するには100枚の試験片が必要である。したがって、
高感度測定には100枚もの同一試験片を作製する必要
があり、同一装置の何カ所かで腐食や環境をモニタする
場合にはセンサ作製が非常に高価となる。また上記従来
技術は軟鋼の大気中、土壌中やコンクリート中での均一
腐食の検出に適したもので、ステンレス鋼やアルミニウ
ム合金、銅合金、ニッケル基合金などの耐食材料の局部
腐食の検出には不適である。
本発明の目的は、部材に構成したすき間部における腐食
を検出することにより、腐食材料の局部腐食の検出にも
適用可能でかつ応答性が速く高感度に腐食を検出する腐
食環境監視方法及びその装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の腐食環境監視方法
は、部材の構成したすき間部に生成した腐食生成物によ
る体積増加に伴う前記部材の応力変化を測定することを
特徴としている。
また、上記目的を達成するために、本発明の腐食環境監
視装置は、すき間部を構成した部材と。
該すき間部に生成した腐食生成物による体積変化に伴う
前記部材の応力変化に応答する測定手段とを具備したこ
とを特徴としている。
そして前記腐食環境監視装置のすき間部は、圧縮された
らせん状コイル、圧縮された渦巻き状コイル、くし歯、
又は折り重ねた箔により構成してもよく、あるいは、あ
る部材に形成された間隙に腐食を加速する他の部材を挿
入して構成してもよい。
前記腐食環境監視装置における応力の測定手段としては
、電気機械的な荷重変換器を用いるのが好ましく、例え
ば圧電変換器を用いるとよい。
また、上記目的を達成するために、他の腐食環境監視方
法は部材に構成したすき間に生成した腐食生成物による
前記部材の質量変化を測定することを特徴としている。
さらに、上記目的を達成するために、他の腐食環境監視
装置としては、すき間部を構成した部材と、該すき間部
に生成した腐食生成物による前記部材の質量変化に応答
する測定手段とを具備したものがある。
そして、質量変化に応答する測定手段としては水晶振動
子がよく、その場合すき間部を、水晶振動子に積層した
薄膜と該薄膜に接した他の部材の間に構成すると好都合
であり、さらに該他の部材は前記薄膜より電気化学的に
貴となる材料にするのもよい。
質量変化を測定する腐食環境監視装置においては、すき
間部を微粒子と該微粒子に接した他の部材の間に構成し
てもよく、この場合微粒子は腐食加速材としてのグラフ
ァイトからなるものがよい。
その他、腐食加速材を用いてすき間部を構成するために
、グラファイトを基材とするファイバーウールまたはガ
スケットと、それと接する他の部材とから構成するのも
よい。
すき間部を構成した部材と、該すき間部に生成した腐食
生成物による応力変化または腐食生成物による質量変化
を測定する腐食環境監視装置において、前記測定手段に
よる測定値を温度補償のためにための温度センサを設け
ているのがよい。
さらに、上記に挙げた各種の腐食環境監視装置はそれぞ
れ水の腐食を測定し、該水の腐食進行度から水質の悪化
を検出する水質監視システムに好適であり、この場合い
ずれか1種の腐食環境監視装置を複数個プラント内に配
置し、該腐食環境監視装置により得られた測定値をCR
T画面上に描かれた前記プラントの図面に対応させて測
定値を表示するのがよい。そして前記測定値の統計分布
を評価し、該測定値の異常値を検知すれば、安全上好都
合である。
また、上記のいずれか1種の腐食環境監視装置をアレー
状に多数配置し、該腐食環境監視装置から得られた測定
値を統計処理すると正確なデータを得ることができる。
上記に挙げた腐食環境監視装置は5それぞれ大容量磁気
記憶装置に適用し、その設置環境の腐食性を測定し、該
腐食性の測定値が所定値になった時に警報をCRT上に
表示することもできるし、あるいはその腐食環境監視装
置を大型コンピュータに適用し、内部の素子を冷却する
冷却媒体の腐食性を検出し、該腐食性の測定値が所定値
になった時に警報をCRT上に表示するようにしてもよ
い。
〔作用〕
本発明の腐食環境監視方法及びその装置は、すき間部に
おける腐食の加速性と腐食生成物の形成によるすき間部
での体積増加または質量増加を利用したものである。す
なわちすき間部では、酸素の補給が困難になるため耐食
性酸化皮膜が維持できず、自由表面に比べて電気化学的
に腐食されやすい状態になり、腐食が加速されることに
なる。
ここですき間とは試験片のある表面が同一試験片の他の
表面部分または他部材の表面と接触しそれら表面間に形
成された数百μm以下の微細なギャップをいい、毛細管
現象で水が侵入できる状態のものを指す。このようなす
き間部では酸素が欠乏状態になるため、ステンレス鋼、
アルミニウム合金、ニッケル基合金、チタン合金など耐
食性酸化皮膜の存在により耐食性を示す材料は酸化皮膜
を維持することができず、すき間のない自由表面に比べ
て数桁も大きな腐食速度で腐食が進行することが知られ
ている。また腐食により生成する腐食生成物は金属の酸
化物、水和酸化物や水酸化物からなるため、金属の状態
に比べて体積および重量が増加する。
本発明では腐食生成物のすき間での体積増加により試験
片に作用する応力が変化することを歪ゲージ、圧電素子
などで計測する。高感度な計測を行うには試験片に構成
するすき間部の数を多くすることが有効である。
また質量増加は水晶振動子の固有振動数がその質量の変
化によって変化することを利用し計量++する。すなね
ち水晶振動子に蒸着した薄膜が腐食により酸化し重量が
増加すると、その質量変化に比例した固有振動数の変化
が生じる。6 M HZの振動子の場合IH2の振動数
の変化は1.23X10−’g/crlの質量変化に相
当し、極めて高感度に測定できる。
したがってこのすき間部での腐食速度をモニタすること
によって環境の腐食性の変化をモニターすることもでき
るし、またモニタ一対象の部材と同一の材料構成で試験
片を構成すれば腐食モニターも実施できる。
〔実施例〕
本発明の詳細な説明する前に、本発明の動作原理を説明
する。第1図は本発明の動作原理を示す図である。
本発明による腐食環境監視装置は、互いに平行に構成さ
れた数百μmの複数のすき間部2を有する試験片1と、
試験片1の両側にすき間部2と平行に取り付けられた支
持板3と、支持板3間に真直に張られた箔4とその箔4
の表面に貼付された歪ゲージ5とを有する。すき間部2
では自由表面6に比べて優先的に腐食が進行し、腐食生
成物7が生成し、すき間2を押し拡げる力8となる。こ
の方8は箔3に張力を与え、その大きさは表面に貼布し
た歪ゲージ4により歪量としてlXl0−’の分解能で
測定できる。
また腐食で生じる試験片1の体積増加による応力変化を
第2図に示すように圧電素子21で計測することも可能
である。この場合圧電素子21は絶縁フィルム22を介
して試験片1の片側に接触して配置され、圧電素子21
と試験片1は剛性の高い支持体23で固定される。すき
間部2での腐食生成物7の生成による体積増加に伴う力
8は圧電素子21に圧縮応力を与えその大きさは圧電素
子21に印加する電圧の変化としてnV(ナノボルト)
の分解能で測定できる。
以下本発明の実施例を第3図〜第20図を用いて説明す
る。
第3図は本発明に係る実施例の腐食環境監視装置の構成
図である。歪ゲージ5を用いる場合について示したもの
で、第1図に示す試験片1の腐食に伴う応力により生じ
た歪は、歪ゲージ5の抵抗変化となり、その抵抗変化が
シグナルコンディショナー31で電圧変化として変換さ
れ、かつ増幅され、A/D変換器32を介して、コンピ
ュータ33に試験片1の歪量として入力される。得られ
た歪量はCRT画面上に表示または図示されるとともに
予め求めておいた歪量−腐食量の関係を示す校正曲線に
基づき、コンピュータ33で腐食量に変換される。こう
して得られたデータはコンピュータ33に接続した外部
記憶装置34及び外部記録装置35に格納および記録さ
れる。
第4図はすき間部の構成を容易にした試験片の構造を示
すものである。試験片は1個のらせん状コイル41から
成り、支持体23中に圧縮して入れることにより、コイ
ル41中に複数個のすき間部が形成されるので、試験片
の加工費を大巾に減らすことができる。
第5図はすき間部の構成を渦巻状コイル51を用いて行
った試験片を示すもので、支持体23中に圧縮して入れ
ることにより多数個のすき間を同時に形成できる。
第6図にはすき間部の構成を試験片に入れた切り込みに
より構成したくし歯試験片61の構造を示す。このくし
歯試験61は支持が容易であり、実際に用いられている
材料と同じものから容易に作製できるという利点がある
第7図はすき間部の構成を箔71を折り重ねて行った試
験片を示しこれも支持が容易であるという利点がある。
第8図は、すき間部の構成を、すき開帳を広くした試験
片1に腐食を加速する他部材81を挿入することによっ
て行った試験片を示す。ここで腐食を加速する他部材8
1は試験片1の材料の種類により異なるが一般的に電気
化学的に電位が試験片1より高いものが使われる。特に
グラファイト、白金、金が有効である。また絶縁物も用
いることができ、ポリカーボネート、テフロンなどのプ
ラスチックスおよびネオプレンなどのゴムが有効である
。またすき間に他部材を個々に挿入するのでなく、試験
片と同一形状の他部材を作製し、凹凸部を互に嵌めこむ
ことによって加速すき間を作ることも有効である。
第9図は歪測定の概要を示したものである。この場合歪
測定のために用いられる薄板91は、L字形で剛性の高
い支持体の頭部に取りつけられ、薄板91と支持体23
はコの字形となる。すき間部2を有する試験片1は支持
体23の一辺と薄板91に挾まれてすき間部2を押しつ
ぶすようにして固定されている。したがって薄板91に
は曲げ応力がかかった状態になる。歪ゲージ5は薄板9
1の表面に柚着剤92を用いて取付けられる。
歪ゲージ5は設置する腐食環境に応じて防水、耐熱を考
慮して選定する。高温で防水が必要な場合には金属チュ
ーブ中にゲージを埋込んだ溶接ゲージが有効である。ま
た必要ならば、薄板をダイヤフラムに代えて腐食環境か
ら歪ゲージを遮断することもできる。
第10図はピエゾ抵抗効果を利用した応力測定素子の構
造を示す。ピエゾ抵抗効果は結晶に外力が作用すると電
気伝導度が変化し、比抵抗が変わる現象である。シリコ
ン素子101にN型拡散抵抗層102およびP型拡散抵
抗層103を形成して、応力による抵抗変化をリード線
104を介して電圧として取り出す。ピエゾ抵抗係数は
、結晶方向に依存するため単結晶のシリコンを用いて結
晶方向を変えて拡散抵抗層を形成すれば多軸の応力成分
を取りだすことができる。第10図は三方向応力成分を
分離検出できるように配置したものである。@10μm
、長さ300μmの矩形状抵抗を5本直列に配置しであ
る。また拡散抵抗は温度依存性が強いので温度測定用の
素子105がシリコン素子101中に埋込まれている。
この応力測定素子は極めて小型で、その防水シールドも
半導体パッケージングを用いれば容易に信頼性高く行え
る。
また腐食環境が厳しい場合、測定手段の劣化を避ける方
法として第11図に示す構成の装置が考案されている。
ここで応力測定素子111は試験片1の配置された腐食
環境112とシールダイヤフラム113により遮断され
ている。応力測定素子111は力伝達のための封止液体
114中に保持されている。ハーメチックシール115
を介してリード線104が取り出され、アンプ116に
接続される。
このような電圧変化の測定には直接直流電圧変化として
応力変化を捉える方法と小振幅の正弦波を重畳してロッ
クインアップを用いてその周波数に同期した信号だけを
取り出し、ノイズレベルを下げる方法も有効である。
第12図はすき間部での腐食による質量増加を測定する
装置の構成図である。水晶振動子201を用いる場合に
ついて示したもので、腐食監視の対象となる材料の薄膜
202が水晶振動子201に蒸着されており、薄膜20
2は水晶振動子201のホルダー203とすき間を構成
している。このすき間において、薄膜202が腐食し、
腐食生成物の質量が増加すると、水晶振動子201の共
振周波数が低下する。この低下の大きさは質量変化に比
例する。6 M Hzの振動子を用いると、IHzの変
化は1,23xlO−’g/−の質量変化に相当し、き
わめて感度がよい。
第12図において204A、204Bは水晶発振器、2
05A、205Bはミキサー、206はバンドパスフィ
ルター、207は400〜500KHzの発振器、20
8はロールバスフィルター209はアンプ、32はA/
D変換器、33はコンピュータ、34は外部記憶装置、
35の外部記録装置である。以上の構成において、水晶
発振器204Aからの信号はミキサー205Aに入力さ
れるとともに、水晶発振器204Bからの204Aに比
べて0.5MHz低い標準信号は振動数可変(400−
500KHz)の発振器207からの信号とミキサー2
05Bで混合され、両方の振動数の和および差の振動数
が得られる。これらの信号はバンドパスフィルター20
6に送られ、このうち振動数の和の方だけがバンドパス
フィルター106を通過してミキサー205Aに入力さ
れる。
ミキサー205Aでは標準信号と測定信号が混合されて
ビートが形成され、その信号はロールパスフィルター2
08を介してアンプ209に入力される。アンプ209
では入力された信号が増幅された後、A/D変換器32
を介してコンピュータ33に出力される。コンピュータ
32では質量変化が計算されてCRTに表示されるとと
もに外部記憶装置34および外部記録装置35に格納お
よび記録される。
測定に用いる水晶振動子は温度に対して共振周波数がき
わめて安定なATカットの水晶が最も望ましい。また共
振周波数は感度の面からより高周波のものが有利である
が発振の安定性、取扱い易さなどから考えて6〜10M
Hzのものが望ましい。
第13図は腐食モニターの対象となる薄膜を積層した水
晶振動子の構造図である。水晶振動子201は両面に密
着性向上のためクロム膜141が蒸着されその上に対象
となる薄膜202が蒸着されている。
水晶振動子201上の薄膜202にその薄膜202より
電気化学的に責な材料の箔からなるすき間構成材142
を積み重ね、すき間部を構成させ、これをホルダー20
3で保持する。電気的接続を保証するためにクロム膜1
41の上に金または銀を蒸着し電極とすることも有効で
ある。すき間構成材142を絶縁物であるプラスチック
の膜やゴムにすることも有効である。
第14図はすき間構成材を微粒子とした場合を示すもの
で、水晶振動子201面上にクロム膜を介して蒸着され
た薄膜202上に散布された微粒子151は薄膜202
との接触面ですき間部を構成する。微粒子としてはグラ
ファイトの粉末が望ましい。
グラファイトは電気化学的に非常に電位が高いため、腐
食を加速するすき間構成材として非常に有効であり、フ
ァイバー、つτル、ガスケットの形状で用いることがで
きる。
歪ゲージや圧電素子を測定手段とする場合も水晶振動子
を測定手段とする場合も精密な測定を行うには温度変化
に対する誤差を補償する必要がある。そのためには、剛
性の高い支持体部に歪ゲージを貼布し、測定用歪ゲージ
との差を求める方法や腐食を生じない薄膜を積層した水
晶振動子を配置することが有効である。
第15図は原子炉圧力容器内の炉水の水質監視に本発明
による腐食環境監視装置を適用した実施例を示すもので
ある。原子炉圧力容器161内に、すき間部を構成した
ステンレス鋼製試験片1と高温防水型の溶接歪ゲージか
らなる腐食環境監視装置を配置する。その配置場所は、
炉内の構造物の近辺、例えば、炉心に設置された制御棒
163の間であり、炉心上部に設置された給水スパージ
ャ165の出口であり、炉心下部にあるCRD 168
の近辺であり、あるいは炉心下部から原子炉圧力容器1
61の外部に延びた再循環系にある配管167、バルブ
169.ポンプ170の中または近辺、また再循環系か
ら戻った炉水162を炉心下部に送り込むジェットポン
プ166の出口等である。炉水162の水質の悪化はす
き間部の腐食を促進し、歪量の増加をもたらすため本実
施例により容易に監視できる。
第16図は原子カプラント内に本発明による腐食環境監
視装置を第15図に示したように多数配置し、それら装
置から得られた測定値をコンピュータのCRT画面上の
プラント図面に対比させてヒストグラム171で表示し
たもので、プラントのどの部分で水質の異常が起こって
いるかを判定できる。
第17図は原子カプラント内に複数個配置した腐食環境
監視装置から得られる測定値の統計分布を評価し、異常
値の発見を行うためのフローを示すもので、測定値の大
きさに応じたヒストグラムを作成し、累積分布FをF=
N/N+l (Nはデータ点数)に基づき計算し、正規
確率プロットし、直線近似の適合を検討し、適合がよけ
れば正規分布パラメータを決定し、平均値、標準偏差を
算出する。適合が悪い場合は、データが異常値であるか
否かを検討し、それが異常値と判断されれば警報を発す
る。そして原因を追求することになる。
第18図はアレ一方式にした腐食環境監視装置で得られ
る測定値を正規確率プロットしたもので、グラフの横軸
には、監視の対象である水質の腐食性を示し、縦軸に累
積確率Fを示しており、測定値の正規分布のパラメータ
から平均値、標準偏差を求めることにより測定の再現性
を高め、高信頼度のモニタリングが行える。
第19図に大容量磁気ディスク記憶装置間に循環する空
気の腐食性を本発明装置で監視する一実施例を示す。記
憶媒体191が矢印Aのように回転すると空気は回転方
向に矢印Bのように記憶媒体191に沿って円周方向に
流れるが、一部の空気はヘッドを位置決めするアクセス
用へラドアームアセンブリ部193に流れ込み、ダスト
粒子除去用のフィルタ194を介して再び記憶媒体19
1上に流れ込む。ここで本発明による腐食環境監視装置
195は記憶媒体191の腐食度および循環空気の腐食
性を監視するためにヘッド196およびロードアーム1
97を支えるベアリング192の上流側で、かつ記憶媒
体191に近接して設けられている。腐食環境監視装置
からの信号はコンピュータによりCRT画面上に表示さ
れる。
第20図は大型コンピュータの素子の冷却に用いる水の
水質監視に本発明による腐食環境監視装置を用いた実施
例を示すものである。これは大型コンピュータのプロセ
ッサ部216内に設置された素子211を冷却するため
の冷却水循環装置であって、タンク212内に腐食環境
監視装置195が配置されている。冷却水供給制御部2
17サイドにあるタンク212内の冷却水はポンプ21
5により熱交換器213に送られ、ここで送風器214
により冷やされ、それからプロセッサ部216に送られ
、素子211を冷却し、再びタンク212に戻る。腐食
環境監視装置195はこの冷却水の腐食性をモニタする
ものである。
以上説明したように、上記の各腐食環境監視装置によれ
ば、各腐食環境監視装置はすき間部を有する試験片を有
しそのすき間部では腐食が加速されるので、腐食に対す
る応答が速く高い感度で腐食環境を検出することができ
る。
また、試験片をらせん状コイル(第4図参照)、渦巻き
状のコイル(第5図参照)、折り重ねた箔(第7図参照
)等の単一の部材でつくることにより安価に製作するこ
とができる。
また、試験片のすき間部に生成した腐食生成物を試験片
の質量変化として検出する腐食環境監視装置(第13図
、第14図参照)を用いれば、構造物の局部腐食例えば
孔食をも検出することが可能となる。
その他、すき間部を有した試験片では、その試験片の材
質が耐食性のステンレス鋼、アルミ合金。
銅合金、ニッケル基合金であっても、すき間部で酸素が
欠乏状態になり、酸化皮膜が維持できず。
腐食が進行するので、上記鋼または合金の構造物の腐食
を容易に検出することが可能になる。
本発明による腐食環境監視装置は、その測定手段を腐食
環境から遮断して(第11図参照)用いれば、高温、高
圧、水、大気等いずれの環境でも使用でき、プラント、
機器のメンテナンスにおける信頼性を向上させることが
できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、腐食環境監視方法及びその装置を、部
材に構成したすき間部に生成した腐食生成物により生ず
るその部材の応力変化または質量変化を測定するものと
したため、そのすき間部での腐食は自由表面でよりも格
段に加速されて進行するので、応答が速く高い感度で以
て腐食を検出できるという効果がある。
また1部材が耐食性材料でつくられたものを用いれば、
すき間部では酸素が欠乏状態になるので、酸化皮膜が維
持できず、腐食が進行するので、耐食性材料の構造物の
腐食を容易に検出することが可能となる。
さらに、部材のすき間部に生成した腐食生成物をその部
材の質量変化として検出する腐食環境監視装置を用いれ
ば、構造物の局部腐食例えば孔食をも検出することが可
能となる。
その他、すき間部を構成する部材をらせん状コイル、渦
巻き状コイルまたは折り重ねた箔のように単一部材する
ことにより、安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の動作原理の一例を示す図、第2図
は本発明方法の動作原理の他の例を示す図、第3図は本
発明方法を実施するため装置の一例を示す構成図、第4
.5,6,7.8図はそれぞれ本発明方法(応力変化測
定)を実施するための試験片の例を示す図、第9.10
.11図はぞれぞれ本発明方法を実施するための測定手
段の例を示す図、第12図は本発明方法を実施するため
の装置の一例を示す構成図、第13.14図はそれぞれ
本発明方法(質量変化測定)を実施するための試験片の
例を示す構造図、第15図は本発明装置を原子炉圧力容
器内炉水水質監視に実施する一例を示す断面模式図、第
16図は測定値の表示例として示したマツプ、第17図
は本発明の実施例に係るフロー図、第18図は測定値を
確率プロットして表した例を示す図、第19図は本発明
に係る装置を大容量磁気ディスク記憶装置の冷却系に適
用した例を示す図、第20図は本発明による装置を大型
コンピュータの冷却系に適用した例を示す図である。 1・・・試験片、2・・・すき間部、5・・・歪ゲージ
、21・・・圧電素子、111・・・応力測定素子。 201・・・水晶振動子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、部材に構成したすき間部に生成した腐食生成物によ
    る体積増加に伴う前記部材の応力変化を測定する腐食環
    境監視方法。 2、すき間部を構成した部材と、該すき間部に生成した
    腐食生成物による体積変化に伴う前記部材の応力変化に
    応答する測定手段とを具備した腐食環境監視装置。 3、前記すき間部を圧縮されたらせん状コイルにより構
    成したことを特徴とする請求項2記載の腐食環境監視装
    置。 4、前記すき間部を圧縮された渦巻き状コイルにより構
    成したことを特徴とする請求項2記載の腐食環境監視装
    置。 5、前記すき間部をくし歯により構成したことを特徴と
    する請求項2記載の腐食環境監視装置。 6、前記すき間部を箔の折り重ねにより構成したことを
    特徴とする請求項2記載の腐食環境監視装置。 7、前記すき間部を、ある部材に形成された間隙に腐食
    を加速する他の部材を挿入して構成したことを特徴とす
    る請求項2記載の腐食環境監視装置。 8、前記測定手段が電気機械的な荷重変換器からなるこ
    とを特徴とする請求項2記載の腐食環境監視装置。 9、前記測定手段が圧電変換器からなることを特徴とす
    る請求項2記載の腐食環境監視装置。 10、部材に構成したすき間部に生成した腐食生成物に
    よる前記部材の質量変化を測定する腐食環境監視装置。 11、すき間部を構成した部材と、該すき間部に生成し
    た腐食生成物による前記部材の質量変化に応答する測定
    手段とを具備した腐食環境監視装置。 12、前記測定手段が水晶振動子からなることを特徴と
    する請求項11記載の腐食環境監視装置。 13、前記すき間部を、水晶振動子に積層した薄膜と該
    薄膜に接した他の部材の間に構成したことを特徴とする
    請求項11記載の装置。 14、前記すき間部を、水晶振動子に積層した薄膜と該
    薄膜に接し前記薄膜より電気化学的に貴となる他の部材
    とから構成したことを特徴とする請求項11記載の腐食
    環境監視装置。 15、前記すき間部を、微粒子と該微粒子に接した他の
    部材の間に構成したことを特徴とする11記載の腐食環
    境監視装置。 16、前記すき間部を、腐食加速材としてのグラファイ
    トからなる微粒子と、該微粒子と接する他の部材との間
    に構成したことを特徴とする11記載の腐食環境監視装
    置。 17、前記すき間部を腐食加速材なるグラファイトを基
    材とするファイバー、ウールまたはガスケットと、該フ
    ァイバー、ウールまたはガスケットと接する他の部材か
    ら構成されたことを特徴とする11記載の腐食環境監視
    装置。 18、前記測定手段による測定値を温度補償するための
    温度センサを設けたことを特徴とする請求項2又は11
    記載の腐食環境監視装置。 19、前記請求項2〜9、11〜17のいずれか1項記
    載の腐食環境監視装置を用いて水の腐食を測定し、該水
    の腐食進行度から水質の悪化を検出することを特徴とす
    る水質監視システム。 20、前記請求項2〜9、11〜17のいずれか1項記
    載の腐食環境監視装置を複数個プラント内に配置し、該
    腐食環境監視装置により得られた測定値をCRT画面上
    に描かれた前記プラントの図面に対応させて測定値を表
    示することを特徴とするプラントの水質監視システム。 21、前記測定値の統計分布を評価し、該測定値の異常
    値を検知することを特徴とする請求項20記載のプラン
    トの水質監視システム。 22、前記請求項2〜9、11〜17のいずれか1項記
    載の腐食環境監視装置をアレー状に多数配置し、該腐食
    環境監視装置から得られた測定値を統計処理することを
    特徴とするより腐食環境監視方法。 23、前記請求項2〜9、11〜17のいずれか1項記
    載の腐食環境監視装置を用い、設置環境の腐食性を測定
    し、該腐食性の測定値が所定値になった時に警報をCR
    T上に表示するモニタ装置を備えたことを特徴とする大
    容量磁気記憶装置。 24、前記請求項2〜9、11〜17のいずれか1項記
    載の腐食環境監視装置を用い、内部の素子を冷却する冷
    却媒体の腐食性を検出し、該腐食性の測定値が所定値に
    なった時に警報をCRT上に表示するモニタ装置を備え
    たことを特徴とする大型コンピュータ装置。
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