JPH0226202A - パンタグラフ摺り板の計測装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、超音波センサを利用して走行している電車
のパンタグラフ摺り板の摩耗量あるいは損傷の程度を自
動的に検出するパンタグラフ摺り板の計測装置に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来、電車等のパンタグラフ摺り板は、走行中架線と接
触し続けて集電する部分である。この摺り板は走行と共
に徐々に摩耗する。また、架線に水滴が付着していると
摺り板を損傷し、これによって摺り板の異常摩耗が発生
する。そこで、従来ではパンタグラフ摺り板の摩耗量や
損傷の有無を検出する方法としては、停車中の電車の屋
根の上に検査員が乗り、摺り板をノギスあるいはマイク
ロゲージ等を用いて摩耗量を計測していた。また、損傷
は検査員の目視により発見していた。

（発明が解決しようとする課題〕 従来のパンタグラフ摺り板の摩耗量や損傷の有無は上記
のようにして行なわれていたので、検査員が電車の屋根
上に乗って作業することは危険であると共に、多くの作
業時間を要していた。また、計測や傷の発見には検査員
の個人差によって差があり、このためデータの履歴管理
に使えないという課題があった。

この発明は上記のような課題を解消するためになされた
もので、走行中の電車等のパンタグラフ摺り板の摩耗量
の測定および損傷の有無を自動的に検出し、これらデー
タをパソコンで管理し履歴管理することのできるパンタ
グラフ摺り板の計測装置を得ることを目的とする。

（課題を解決するための手段） この発明に係るパンタグラフ摺り板の計測装置は、パン
タグラフの摺り板と接触して集電を行なう架線の適所に
走行中の電車等のパンタグラフを押し下げて架線からパ
ンタグラフ摺り板を離す左右一対の押し下げガイドと、
架線と直交し左右のガイドを連結するセンサ取付枠およ
び取付枠下面に取付けた複数の超音波センサとからなる
測定手段を備えたものである。

〔作用〕

この発明においては、センサ直下へ゛パンタグラフ摺り
板の通過時、センサから発信する超音波が摺り板上の天
面と基板面への反射する距離をそれぞれ測定し、その差
により摺り板の摩耗量あるいは損傷の有無を検出するこ
とができる。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。第１
図はこの発明による計測装置となる測定手段とパンタグ
ラフ摺り板および架線を示す斜視図であって、図におい
て、（１）はパンタグラフ（図示せず）の最上部に取付
けられている摺り板、（２）はこのパンタグラフ摺り板
（１）が摺接する架線で、電車への集電が行なわれる。

（３）は架線（２）の真下に位置する測定手段を示し、
パンタグラフ摺り板（１）を押し下げる左右一対の押し
下げガイド（４）と、架線（２）と直交し左右のガイド
（４）を連結するセンサ取付枠（５）と、この取付枠（
５）の下面に取付けた複数の超音波センサ（６）とから
構成されている。

第２図は電車（７）の屋根に備えたパンタグラフ（８）
と架線（２）および測定手段（３）を側面から見た外観
図を示し、第３図はパンタグラフ摺り板（１）が測定手
段（３）の押し下げガイド（４）により押し下げられた
状態を正面から見た外観図である。通常、電車は数輌が
連結し編成状態で走行するため、−編成には数個のパン
タグラフがある。

そこで、押し下げガイド（４）によりパンタグラフ摺り
板（１）が架線（２）から離れて給電されない状態（第
２図左方）となっても、架線（２）と摺接している他の
パンタグラフから給電されるため電車の走行には支障は
生じない。また、−編成に一個のパンタグラフの場合は
、電車は押し下げガイドの下を惰性で走行する。さらに
、押し下げガイド（４）によりパンタグラフ摺り板（１
）が押し下げられて架線（２）と離れると、アークを引
くためこの区間の架線は無給電状態となる。

第４図および第５図はパンタグラフ摺り板（１）の側面
図と平面図を示し、第６図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）は第
５図のＡ−Ａ線、Ｂ−Ｂ線およびｃ−ｃ線における各断
面図を示す。これらの各図において、（１ａ）はパンタ
グラフ摺り板（１）の摺動品天面であり、この天面（ｌ
ａ）が架線（２）と摺接して摩耗あるいは損傷する。（
ｉｂ）は摺動品天面（ｌａ）間の基板面で、この面（１
ｂ）は架線（２）とは全く摺接しないので摩耗あるいは
損傷は生じない。

第７図はパンタグラフ摺り板（１）と測定手段（３）の
超音波センサ（６）との関係を示す配置図である。すな
わち、パンタグラフ摺り板（１）が超音波センサ（６）
の真下を通過した際、センサ（６）から発信した超音波
はパンタグラフ摺り板（１）に反射して再びセンサ（６
）に受信されるまでの距離を測定するもので、この発明
では、センサ（６）から摺り板（１）の摺動品天面（１
ａ）までの距離（ｈ）と、センサ（６）から摺り板（１
）の基板面（１ｂ）までの距離（ｈ、）、（ｈｂ）とを
計測し、そして上記距離（ｈ、）、（ｈｂ）の平均値（
１１ａ＋ｔｌｂ）　／２と慴動部天面（１ａ）の距離り
との差が該摺動品天面（１ａ）の厚さを示し、これによ
って摺り板（１）つまり摺動品天面（１ａ）の摩耗量が
検出できる。また、センサ（６）のビームの種類と数に
ついて適当なものを選択することにより、パンタグラフ
摺り板（１）の全面に亘る摩耗量と損傷の有無を判別す
ることができる。

ここで、パンタグラフ摺り板（１）の摩耗量と損傷の有
無は第８図に示すように測定データ処理盤（９）により
計測されその値が記憶される。そして、計測値はパソコ
ン（１０）に送られ、パソコン（１０）では測定したパ
ンタグラフを搭載した電車の車輌番号と組合せ、その計
測値を蓄積し履歴管理する。かくして、管理された摩耗
量のデータと電車の走行距離からパンタグラフ摺り板（
１）の交換時期が判別できる。なお、パソコン（１０）
にはパンタグラフ摺り板部分の傷の大小に対する交換時
期の判定値も入っている。また、パンタグラフ摺り板に
関する計測データはパソコン（１０）の表示画像で見る
ことができ、必要に応じてプリンタ（１１）で印字する
こともできる。

また、第７図において、（１２）は温度校正用超音波セ
ンサであって、超音波は周囲温度により伝播速度が変る
ため、正確な距離を測定するために既知の距ｔｉｌｔ　
（ｈＣ）を上記センサ（１２）で測定することで温度補
正を行なうことができる。

なお、第９図は他の実施例を示し、これによれば架線（
２）をチドリ状に架設し、左右から片持ち状の測定手段
（３ａ）を配設することにより、パンタグ２フ慴り板（
１）の右半部および左半部を別々に計測するようにして
もよい。

また、実施例では電車のパンタグラフの場合について説
明したが、電気機関車のパンタグラフであってもよく、
さらに第三軌条から集電する集電靴でも上記と同様の作
用が得られる。

〔発明の効果〕

以上説明したようにこの発明によれば、センサから発信
する超音波のパンタグラフ摺り板の慴動部天面と基板面
へ反射する距離をそれぞれ測定し、その距離の差により
摺動品天面の摩耗量あるいは損傷の有無を自動的に計測
することができる。これによって従来のように電車の屋
根上に検査員が乗って人為的に測定あるいは目視で検査
するような手段が解消でき、しかも計測値も正確である
上、データの履歴管理が可能となる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による測定手段とパンタグ
ラフ摺り板および架線の関係を示す斜視図、第２図はパ
ンタグラフと架線および測定手段を電車の側面から見た
外観図、第３図はパンタグラフ摺り板が押し下げガイド
により押し下げらねた状態を正面から見た外観図、第４
図および第５図はパンタグラフ摺゛り板の側面図と平面
図、第６図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）は第５図のＡ−Ａ線
、Ｂ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線におけるそれぞれの断面図、第７
図はパンタグラフ摺り板と超音波センサとの関係を示す
配置図、第８図はデータ処理機器を含めたこの発明によ
る装置全体の外観図、第９図〜第１１図はこの発明の他
の実施例による計測装置の各々の斜視図である。 １）　−・・パンタグラフ摺り板、 １　ａ　）−摺動品天面、 ｉｂ）・・・基板面、 ２）・・・架線、 ３）、（３ａ）−測定手段、 ４）　−・・押し下げガイド、 ５）・・・センサ取付枠、 （６）・・・超音波センサ、 （８）・・・パンタグラフ。 なお、図中、同一符号は同−又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. パンタグラフの摺り板と接触して集電を行なう架線の適
   所に走行中の電車等のパンタグラフを押し下げて架線か
   らパンタグラフ摺り板を離す左右一対の押し下げガイド
   と、架線と直交し左右のガイドを連結するセンサ取付枠
   および取付枠下面に取付けた複数の超音波センサとから
   なる測定手段を備え、この測定手段はセンサ直下へパン
   タグラフ摺り板の通過時、センサから発信する超音波が
   摺り板上の天面と基板面への反射する距離をそれぞれ測
   定し、その差により摺り板の摩耗量あるいは損傷の有無
   を検出することを特徴とするパンタグラフ摺り板の計測
   装置。