JPH02245508A - 締結具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、いわゆる「プル・トウ・セット（ｐｕｌｌ−
ｔｏ−ｓｅｔ）型締結具」として一般に認識されている
種類の締結具に関するものである。この締結具は、締結
される被加工部材、例えばパネルや支持体における整列
した穴に挿入される頭部付きボルトと、このボルトが軸
線方向に沿って挿入され引っ張られる（ねじ回す必要は
ない）フランジ付き管状体とを備えている。ボルト及び
管状体は、相互に係合可能な係合手段を有しており、こ
れにより、ボルト及び管状体は違いに結合され、ボルト
の頭部と管状体のフランジとの間で、締結されるべき被
加工部材を固定できるようになっている。

［従来の技術］ 英国特許第１５３８４２３号明細書に開示された前記型
式の公知の締結具において、ボルトの係合手段は、ボル
ト軸部の適宜位置に設けられた複数の環状の鍔から成り
、管状体の係合手段は、弾性的に変形可能な部品から成
る。ボルトの鍔は、この変形可能な部品内に嵌め込まれ
、それらが−旦相互に係合した後は、管状体からボルト
を引き抜くことができないようになっている。

ボルトは管状体に自由に挿通できる先端部分を有してお
り、これにより、ボルトを適当な工具によって把持し、
管状体に対して引っ張ることができ、締結されるべき部
材同士を挟持し、係合手段同士を相互係合させることが
可能となる。また、この先端部分は、所定の引張り負荷
でボルトの他の部分から切り離されるが、ボルトのこの
残った部分は、相互係合されている管状体と共働して、
被加工部材同士を締結状態に維持する。

このような公知の締結具は、貨物用コンテナの組立てに
広く使用されており、締結具の管状体のフランジにより
結合される金属製支持骨組や、プラスチック材料、特に
ガラス繊維強化プラスチツク材料から成る表面被覆外皮
を有する合板のようなパネル等を固定するのに適してい
ることが分がっている。このようなパネル材は、フラン
ジをパネル表面に押し付ける際の圧力に耐える十分な耐
久性を有しているからである。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、前記の締結具は、「サンドイッチ型パネル」や
「ハニカムボード」として知られているパネルの場合に
は問題がある。このようなパネルは、強化プラスチック
材料の２枚のシートの間に粘着接合された蜂の巣状基材
から構成されており、局所的圧縮負荷に対する耐久性は
低く、また、製造誤差のために厚さに変動が見られる傾
向がある。

このようなパネルは、締結具の取付は中、ボルトが破断
する所定の負荷に達するまで適用される圧縮負荷のため
に、フランジが接する部分及びその回りに損傷を受ける
可能性がある。

本発明の目的は、公知の締結具における前記欠点を解決
する観点から、プル・トウ・セット型の改良締結具を提
供することにある。

［課題を解決するための手段及びその作用・効果］締結
具のボルト頭部と管状体との間でボルトの軸部に配置さ
れる変形可能なスペーサであって、締結具の管状体がボ
ルト頭部に向かって押し進められボルトと相互に固定係
合された場合に、圧縮力により変形されるスペーサを、
締結具に設けることによって次の効果が得られる。即ち
、締結具取付中にボルト及び管状体に通常及ぼされる相
当な大きさの力がスペーサにより吸収され、その結果、
締結される部材に作用される力の大きさが減じられ、適
用され得る最大の力は所定の大きさまで減じられ、例え
ば、切断用首部でボルトを切断する場合に締結される部
材に及ぼされる力の大きさは、その部分に損傷を与えな
いように制限され得る。

従って、フランジ付き管状体がハニカムボードのパネル
面に過度の力を及ぼすのを防止し、ハニカムボードの損
傷を防止できる。

本発明によれば、軸部及び一端に頭部を有するボルトと
、該ボルトの軸部に挿入されるフランジ付きの管状体と
を具備する締結具であって、前記ボルト及び前記管状体
が相互に係合可能な係合手段をそれぞれ有し、該係合手
段同士を相互係合させるために前記管状体を前記ボルト
の軸部に沿って頭部の方向に押し進めた場合に、前記管
状体及び前記ボルトが互いに結合され、前記ボルトの頭
部と前記管状体のフランジとの間で該ボルト上に配置さ
れた穴付きの複数の被加工部材を互いに締結するように
なっており、当該締結具を取り付けるために適用される
力の大きさを所定の最大限に制限するための手段を備え
ている前記締結具において、前記頭部と前記管状体の間
で前記ボルト上に配置される変形可能な管状のスペーサ
であって、前記管状体を前記ボルトと固定係合するよう
に押し進めた場合に、該管状体と接触すると共に、圧縮
力により変形され得る前記スペーサを備え、該スペーサ
が、前記管状体を前記ボルトに沿って移動させ当該締結
具を取り付ける際に適用される相当な大きさの力を吸収
し、それにより、被加工部材に適用される力の大きさを
減するようになっていることを特徴とする。

以下、本発明の一実施例を添付図面に沿って説明する。

［実施例］ 図示す′るように、本発明の締結具は、２つの主要部分
、即ち、拡径された頭部２及び細長い軸部３を有するボ
ルト１と、フランジ５を形成すべく一端が拡径されてい
る管状体４とを備えている。

ボルト１の軸部３は、頭部２に隣接する主部分と、頭部
２とは反対側の端部まで延びる先端部分とを有している
。軸部３の主部分は、頭部２に隣接する円筒形の首部６
と、それに続く円筒形のステム７とを備え、このステム
７と首部６との間に肩部を形成するようにステム７の直
径は首部６よりも小さくされている。ステム７に続き、
複数の環状の鍔の形態をとる係合手段を有している領域
８がある。環状の鍔の各々は、ステム７の直径よりも大
きな多少鋭い環状頂部まで径方向に延び、ボルト１の頭
部２に向けられている。

頭部２とは反対側の領域８の端部には、ボルト１の中で
最も弱い部分を形成するように縮径された切断用首部９
があり、ボルト１が所定の引張り負荷を受けた場合に、
他の部分ではなくこの首部９で切断されるようになって
いる。切断用首部９よりも先には先端部分があり、この
部分には、適当な工具により把持してボルト１を引っ張
るのを容易にするために、細動又は溝が形成されると良
い。

首部６、ステム７及び鍔付き領域８から成るボルト１の
主部分の長さは、この締結具が使用される被加工物の厚
さに適するように設定される。この締結具の構成は、被
加工物の厚さの小さな範囲での変動は許容できるように
なっているが、所期の厚さの被加工物において、ボルト
１の頭部３を被加工物の一方の面に接触させ、軸部３を
被加工物の整列された穴に通した場合に、軸部３の先端
部分が被加工物の他方の面から突出し、軸部３の主部分
の全体が被加工物内に位置し、好ましくは前記他方の面
と切断用首部とが一致されるように、軸部３の主部分の
長さは設定される。

管状体４は、ポリアミド樹脂のような弾性変形可能な材
料から成る内部ライニングを有し、その内径は、第３図
に示すように、管状体４をボルト頭部２の方向にボルト
１の先端部分に沿って挿通し、領域８の鍔上に押し込ん
だ場合、鍔がライニング材内に食い込んでボルト頭部２
から離れる方向に管状体４を引っ張ることができないよ
うな大きさとされている。

締結具を取り付けるためには、把持・引張り工具が用い
られ、この工具は、ボルト軸部３の先端部分を把持する
と共に、管状体４のフランジ５に接触してボルト１を引
っ張ることができ、それにより、管状体４をボルト軸部
３に沿ってボルト頭部２の方に押し進め、最終的に、管
状体４をボルト１の領域８の１以上の鍔と相互に固定係
合させることができる。

第１図を参照して、締結具により締結される被加工物は
、自動車ボディのフレームのような金属製支持部材（ａ
＞と、「サンドイッチ型パネル」や「ハニカムボード」
として知られている種類のパネル（ｂ）であり、前述し
たように、この種のパネル（ｂ）は、プラスチック材料
から成る２枚の互いに対向するシートｂ１、ｂ２と、こ
れらのシート間に配置される蜂の巣状基材ないし心材ｂ
３とを有するもので、心材ｂ３はシートｂ１、ｂ２に接
着剤により、即ち粘着的に接合され、シートを互いに平
行に離隔している。

心材ｂ３は圧縮強さが低い。このため、支持部材（ａ）
にパネル（ｂ）を締結する際にパネル（ｂ）に損傷を与
えないよう、変形可能な管状スペーサ１０が、首部６と
領域８との間の位置を占めるよう、ボルト１の軸部４上
に配置される。

スペーサ１０の長さは、締結具が最大の所期厚さの被加
工物に完全に取り付けられた場合に、管状体４がこのス
ペーサ１０に接し、首部６により形成された肩部にスペ
ーサ１０を僅かに押し付ける程度とされ、被加工物がボ
ルト頭部２と管状体４の７ランジ５の間で掻く僅かな圧
縮しか受けないようにしている。

しかしながら、この締結具が所期最大厚さよりも小さな
厚さの被加工物に取り付けられる場合、フランジ５が隣
接のパネルの面に係合する前に、管状体４はスペーサ１
０に接して肩部に押し付は始める。工具は、フランジ５
がパネルの近い方の面に接するまで、ボルト１の軸部３
に沿って管状体４を押し続けるので、スペーサ１０は徐
々に変形され、その軸方向に短縮される。

スペーサ１０を変形するのに必要とされる力は、ボルト
頭部２に管状体４を近付けるのに必要とされる力の大き
さを、ボルト１を切断用言部９で切断させるのに必要と
される力に近い大きさまで増加させる。７ランジ５がパ
ネルに係合した際に、更に小さな力がパネルを圧縮する
のに必要とされ、従って、適用される全ての力は切断用
首部９が維持できない大きさまで急速に増大し、その結
果、切断用首部９は破断し、被加工物に更に圧縮力が作
用するのを防止する。このようにして、締結具の取付け
は完了する。

スペーサ１０は、極く億かしか増加しない負荷の下で変
形することにより長さが減じられるように設計され寸法
決めされている。その負荷は、軸部３に沿って管状体４
を押し進めるために必要とされる負荷、並びに、切断用
首部９を切断するのに必要とされる力よりも儀かに小さ
い所定の範囲の値である。従って、パネルは、切断用首
部９を切断するのに必要とされる小さな別の負荷に耐え
ることが必要とされる。

第５図に示すこの実施例のスペーサ１０は、英国規格１
４７４に従ったアルミニウム延性合金から作られるが、
焼き戻しされた低合金鋼のような満足いく結果を有する
他の材料を用いても良い。

スペーサ１０は、一般に、管状のシリンダないしスリー
ブの形態をとり、その軸方向の穴は、スペーサ１０をボ
ルト１の軸部３に沿って移動させ、鍔付き領域８を僅か
な隙間をもって通過させ、首部６により形成された肩部
に接触させることができるような直径となっている。

スペーサ１０の周面には、複数の環状のフィン１１が形
成されており、これらのフィン１１は深い環状の溝１２
により互いに隔てられている。穴の周囲、及びフィン１
１と溝１２の半径方向内方には管状の中心コア１３があ
り、これはスペーサ１０の一端から他端まで連続してい
る。

締結具を使用する場合、コア１３は、管状体４と首部６
との間に作用される圧縮負荷に耐える負荷耐久柱として
機能するが、その本来の長さよりも短い長さに軸方向に
圧縮され得る。

コア１３が圧縮により十分に短縮された場合、フィン１
１は全て最終的に互いに接触し、そうなった後、更に短
くする場合のスペーサ１０の抵抗は非常に増大する。こ
のように、フィン１１はスペーサ１０を短縮できる範囲
を制限するストッパとして機能し、実際に、スペーサ１
０は、フィン１１の全ての軸方向の合計厚さに一致する
成る最小長さまで圧縮できる。この最小長さは、幾つか
のフィン１１の数及び厚さにより左右される。

フィン１１がない場合、コア１３を圧縮すると、コア１
３は徐々に樽形状に変形され、その場合、ある点まで、
作用される圧縮力を徐々に吸収しなくなる。

しかしながら、周囲のフ身ン１１は、その存在によりコ
ア１３が樽形状となる傾向を抑制し、よって負荷支持柱
としてコアを保つのを助ける輪として機能する。従って
、本質的なことではないが、コア１３の長手方向に沿っ
て互いに離隔された複数のフィン１１を設け、コア１３
がその長手方向に沿って局所的に樽形状となる傾向を抑
制するようにするのが望ましい。

また、コア１３が樽形状となる傾向がある場合に、フィ
ン１１は、それが受ける半径方向外方の力に対して、割
れを生ずることなく、耐えることができる厚さを有して
いる。フィン１１が半径方向に割れを生じた場合、前記
輪としての効果がなくなる。

軸方向の圧縮に対するコア１３の抵抗性は、その肉厚、
即ち溝１２の根元とスペーサ１０の中心穴との間の厚さ
に主に左右される。従って、中心穴の所定の直径に対し
ては、この肉厚は、各溝１２の深さにより左右されるこ
ととなる。

溝１２の深さを調節することにより、そして、溝１２と
フィン１１の数と相対的な幅を調節することにより、負
荷下におけるスペーサ１０の軸方向の耐圧縮性の度合い
、及びスペーサ１０が圧縮された場合の最小長さを細か
く調節できる。

図示実施例においては、等しい深さの溝１２が４つ、フ
ィン１１は５枚、フィン１１及び溝１２の幅は同一とな
っており、良好な結果が得られた。

しかしながら、溝１２の数や、フィン１１と溝１２の相
対的な幅や深さは、溝がフィンよりも幅広くなるように
、あるいはフィンが溝よりも幅広くなるように、変更さ
れても良い。中心穴の所定の直径に対して、溝１２の一
部又は全ての深さは、パネルが圧縮負荷の大きさに耐え
る必要性を緩和するために、吸収するのにスペーサを必
要とする圧縮力の大きさに従って、スペーサのコアの耐
圧縮性を細かな調整により変えることができるよう、変
更されても良い。

尚、本発明は、前述の実施例の詳細部により制限される
ものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による締結具を、締結されるべきサン
ドイッチ型パネルと支持部材と共に示す一部断面側面図
であり、締結具の第１取付段階を示す図、第２図は、第
１図の■−■線に沿ってのパネルの断面図、第３図は、
締結具の第２取付段階を示す第１図と同様な図、第４図
は、取付後の締結具を示す第１図と同様な図、第５図は
、第１図に示す締結具における変形可能なスペーサを拡
大して示す軸方向断面図である１図中、１・・・ボルト
　　　　　２・・・頭部３・・・軸部　　　　　　４・
・・管状体５・・・フランジ　　　　６・・・首部７・
・・ステム　　　　　８・・・領域９・・・切断用首部
　　１０・・・スペーサ１１・・・フィン　　　　１２
・・・溝１３・・・コア

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、軸部及び一端に頭部を有するボルトと、該ボルトの
   軸部に挿入されるフランジ付きの管状体とを具備する締
   結具であって、前記ボルト及び前記管状体が相互に係合
   可能な係合手段をそれぞれ有し、該係合手段同士を相互
   係合させるために前記管状体を前記ボルトの軸部に沿っ
   て頭部の方向に押し進めた場合に、前記管状体及び前記
   ボルトが互いに結合され、前記ボルトの頭部と前記管状
   体のフランジとの間で該ボルト上に配置された穴付きの
   複数の被加工部材を互いに締結するようになっており、
   当該締結具を取り付けるために適用される力の大きさを
   所定の最大限に制限するための手段を備えている前記締
   結具において、 前記頭部（２）と前記管状体（４）の間で前記ボルト（
   １）上に配置される変形可能な管状のスペーサ（１０）
   であって、前記管状体（４）を前記ボルト（１）と固定
   係合するように押し進めた場合に、該管状体（４）と接
   触すると共に、圧縮力により変形され得る前記スペーサ
   （１０）を備え、該スペーサ（１０）は、前記管状体（
   ４）を前記ボルト（１）に沿って移動させ当該締結具を
   取り付ける際に適用される相当な大きさの力を吸収し、
   それにより、被加工部材（ａ、ｂ）に適用される力の大
   きさを減ずるようになっていることを特徴とする締結具
   。 ２、スペーサ（１０）は、所期の最大厚さの被加工部材
   （ａ、ｂ）に当該締結具を取り付けた場合に管状体（４
   ）がボルト（１）と固定係合する時、前記管状体（４）
   と前記ボルト（１）に形成された肩部とに接触できるよ
   うな軸方向長さを有する管状のスリーブであることを特
   徴とする請求項１記載の締結具。 ３、スペーサ（１０）は、管状の中心コア（１３）と、
   間に環状のフィン（１１）を複数画成する複数の周方向
   の溝（１２）とを有し、前記フィン（１１）は、軸方向
   の圧縮力により変形された場合に樽形状となる前記コア
   （１３）の傾向を抑制することができることを特徴とす
   る請求項１又は２記載の締結具。 ４、フィン（１１）はスペーサ（１０）の長手方向に沿
   って等間隔に設けられていることを特徴とする請求項３
   記載の締結具。 ５、スペーサ（１０）は５つのフィン（１１）を有する
   ことを特徴とする請求項３又は４記載の締結具。 ６、ボルト（１）の軸部（３）は、頭部（２）に隣接し
   ボルト係合手段を有する主部分と、所定の切断強さを有
   する切断用首部（９）により前記主部分に接続されてい
   る先端部分とから成り、スペーサ（１０）は、管状体（
   ４）をボルト（１）と固定係合させるように押し進める
   力の大きさを、前記切断用首部（９）を切断するのに必
   要とされる力に極めて近い大きさであって、貨物用コン
   テナの組立に用いられるようなサンドイッチ型パネルが
   耐え得る力の大きさまで増加させるように寸法決めされ
   構成されていることを特徴とする請求項１〜５のいずれ
   か１項に記載の締結具。 ７、スペーサ（１０）は、焼き戻しされた低合金鋼のよ
   うな延性金属から作られている請求項１〜６のいずれか
   １項に記載の締結具。