JPH02233799A - 有機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤を含有しないラノリン並びにその製法 - Google Patents

有機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤を含有しないラノリン並びにその製法

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JPH02233799A
JPH02233799A JP5579589A JP5579589A JPH02233799A JP H02233799 A JPH02233799 A JP H02233799A JP 5579589 A JP5579589 A JP 5579589A JP 5579589 A JP5579589 A JP 5579589A JP H02233799 A JPH02233799 A JP H02233799A
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carbamate
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Motoo Hasegawa
長谷川 素夫
Takeshi Koresawa
是沢 猛
Ryutaro Hashimoto
隆太郎 橋本
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KUROODA JAPAN KK
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KUROODA JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は有機塩素系、有機リン系及びカルバメート系
殺虫剤を含有しないラノリン並びにその製法に関し、そ
の目的は殺虫剤である有機塩素系、有機リン系及びカル
バメート系殺虫剤を殆ど含まないラノリン並びにラノリ
ンを着色させずに極めて簡便な方法のみで、従って工業
的生産方法に適した有機塩素系、有機リン系及びカルバ
メート系殺虫剤を含有しないラノリンの製法の提供にあ
る。
(発明の背景) ヒツジ( Ovis arIas Linne4 Bo
vidattλ)の毛に付着する分泌物から得られるウ
ールグリース、もしくはこれを精製したラノリンは、そ
の物理的性質及び化学的性質が特徴的であるため、利用
範囲が広く、工業的には金属潤滑剤、防錆剤、繊維処理
剤、光沢剤等として用いられている。
工業的利用以外の分野では、医薬品、化粧品等で巾広く
用いられている。
ラノリンの化粧用原料としての有用性はその乳化、分散
、可溶化等の特性のみならず、皮膚科学的にも化粧品の
理想とする皮表脂質に近い油脂成分を得るための油脂原
料である。
その他含水ラノリンの調製及び羊毛アルコールの製造原
料で、羊毛アルコールは男性、女性及び副腎皮質ホルモ
ン原料や香粧品製造に供される。
しかしながら、羊は有機合成殺虫剤等の殺虫剤(特に有
機塩素剤、有機リン剤及びカルバメート剤)が直接散布
或いは環境循環的に流入された牧草を食し、殺虫剤は羊
の体内に残留或いは体外に分泌物とともに排出されるた
め、又は防虫の為に羊を直接前記殺虫剤を含有する水で
洗浄或いは浸漬するため、これらの羊から得られたウー
ルグリースには殺虫剤が含有されることとなる。
更に、これら殺虫剤は通常の粗ラノリン(ウールグリー
ス)の精製工程に於いて半分程度しか除去されず、医薬
品、化粧品等に供した際に人畜に対して非常に有害な場
合があった。
例え4ず、有機塩素剤は残留毒性が高く、長期連用によ
り白血病、肝腫瘍等を起こすことがあり、更に有機リン
剤は一般に特異的なコリンエステラ一ゼ阻害作用を有す
る酵素毒であり、経口、経皮、経気道いずれからも吸収
されるため人畜に対して有害且つ非常に危険な場合があ
り、その中毒症状はアセチルコリンの蓄積による副交感
神経末梢の刺激症状(ムスカリン様作用)が顕著で、併
せてマヒ症状(ニコチン様作用)が現れ、吐き気、おう
吐、顔面蒼白、呼吸困難、痙彎、頻脈、めまい、昏睡等
がみられることがあった。
(従来の技術) ラノリンが有機塩素系、有機リン系及びカルバメート系
殺虫剤を含有していることは、特に問題視されていなか
ったため、この発明に対する従来技術は存在しなかった
この発明者らはラノリンのアレルゲンを研究する途上で
、ラノリンにアレルゲンとして作用する殺虫剤が微量含
有されていることを解明した。
このアレルゲンとして機作する微量の殺虫剤をラノリン
から除去する必要性が生じた。
そこでこの発明者らは、まず一般の油脂に対して行なわ
れている分離精製方法を実践することにより、粗ラノリ
ンより有機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫
剤を除去する方法の検討を行なった。
従来、油脂を分離精製する方法としては、非常な高真空
(10 −’〜10 −’ m+n}Ig)で蒸留を行
なう分子蒸留、適当な触媒の存在下で高圧水素を用いて
還元を行なう接触還元、限外濾過膜を用いて濾別する方
法等があった。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、分子蒸留による方法では、実験室でごく
少量の物質を処理するには適するが、工業的には装置が
巨大化となるため不適当である。
また、接触還元による方法では、有機塩素剤、有機リン
剤及びカルバメート系殺虫剤が一部化学反応を起こして
他の物質に変換するため実質的には殆ど除去することが
できない。
更に、限外濾過膜による方法に於いても、有機塩素剤、
有機リン剤及びカルバメート系殺虫剤は殆ど除去するこ
とができない。
以上,のような実情に鑑み業界では有機塩素系、有機リ
ン系及びカルバメート系殺虫剤を殆ど含まないラノリン
並びにラノリンを着色させずに極めて簡便な方法のみで
、従って工業的生産方法に適した有機塩素系、有機リン
系及びカルバメート系殺虫剤を含有しないラノリンの製
法の創出が望まれていた。
(課題を解決するための手段) この発明に係る有機塩素系、有機リン系及びカルバメー
ト系殺虫剤を含有しないラノリン並びにその製法は主と
して、真空追出シ蒸留、溶剤による抽出、吸着剤による
精製のうち少なくとも一の手段により粗ラノリンから有
機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤を除去
することを特徴とする有機塩素系、有機リン系及びカル
バメート系殺虫剤を含有しないラノリンの製法並びにこ
の製法により得られたラノリンであるから、上記課題を
悉く解決する。
尚、この発明に於いて有機塩素系、有機リン系及びカル
バメート系殺虫剤を含有しないラノリンとは、アルドリ
ン(1, 2. 3, 4, 10. 10−へキサク
ロル−1, 4, 4a, 5, 8, 8a−ヘキサ
ヒドロ−1,4− endo, exo一5.8−ジメ
タノナフタリン)、トキサフェン(塩化カンフエン)、
カルボフェノチオン(ジチオリン酸S−(4−クロロフ
エニルチオ)一メチル一o,o−ジメチル−o−ジエチ
ル)、クロルフェンビンホス(燐酸2−クロロ−1−(
2.4−シ’yロ口フエニル)ヒニルジエチル)、L 
t+’−ディー・ディー・ティー(1,1,1−トリク
ロロ−2.2−ビス(P−クロロフェニル)エタン)、
p. p”−ディー・ディー・イー(1,1−ジクロロ
−2.2ビス(4−クロロ−フェニル)エチレン)、ダ
イアジノン(チオリン酸o,o−ジエチル一〇−(2−
イソプロピル−6−メチル−4−ピリミジニル))、ジ
クロフェンチオン(チオリン酸o,o−ジエチル一〇−
 (2.4−ジクロ口フェニル))、ディールドリン(
1, 2. 3. 4. 10. 10−へキサク口ル
ー6.7−エボキシ−1, 4. 4a. 5. 6,
7. 8, 8a−オクタヒドロ−1,4− undo
, gχO−5.8−ジメタノナフタリン)、ジオキサ
チオン(ジチオリン酸S,S’− (1,4−ジオキサ
ン−2,8−ジイル) 0,0−ジエチル−0,o’,
o’−テトラエチルジ)、プロモフオスーエチル(チオ
リン酸0,0−ジエチル−0−ジエチル一〇−(4−ブ
ロモ−2.5ージク口口フエニル))、エチオン(ビス
[S−(ジエトキシフォスフィノチオニル)メルカプト
]メタン)、ヘプタクロル(1, 4, 5. 6. 
7, 8, 8a−ヘプタクロロ−3a. 4. 7.
 7a−テトラヒドロ−4.7−メタノインデン)、リ
ンデン(lα,2α,3β.4α,5α.6β−ヘキサ
ク口口シク口ヘキサン)、α一六塩化ベンゼン(1α,
2γ,8β.4β,5γ,6β−ヘキサクロ口シク口ヘ
キサン)、β−六塩化ベンゼン(lα.2β,8γ.4
β.5α.6β−ヘキサクロロシクロヘキサン)、δ−
六塩化ベンゼン(lα,2α,8α,4β.5β.6β
−ヘキサク口口シク口ヘキサン)、シペルメスリン(カ
ルボン酸(RS)一α−シアノ−3−フェノキシベンジ
イル(IRS)−シス、トランス−3−(2.2−ジク
ロロビニル)−2.2−ジメチルシクロプロパン)、プ
ロペタムフ十ス(チオリン酸アミド(f!)− 0− 
2−イソプロポキシカルボニル−l−メチルビニル−o
一メチルエチル)、ヘブタク口ルエポキシド(次式1)
、マラチオン(ジチオリン酸0,0−ジメチル−5−r
l,2−ジエトキシカルボニルエチル)、α−エンドス
ルホンβ−エンドスルホン(亜硫酸1, 4. 5, 
6, 7. 7−ヘキサクロロ−8. 9. 10− 
トリノルボルンー5−エン−2,8−イレンジメチル)
、フエンクロホス(チオリン酸o,o−ジメチル−o−
ジメチル一〇− (2,4.5− }リクロ口フェニル
))、クロロピリホス(チオリン酸o,o−ジエチル−
0− (3.5.6−トリクロロ−2−ピリジル))、
カルバリル(カルバミン酸l−ナフチルーN−メチル)
、エム・ティー・エム・シィー(カルバミン酸l−トリ
ルーN−メチル)、イソプロカルブ(カルバミン酸2−
イソブロビルフェニルーN−メチル)の有機塩素系、有
機リン系及びカルバメート系殺虫剤を含有しないラノリ
ンを意味する。
また、この発明に係る有機塩素系、有機リン系及びカル
バメート系殺虫剤を含有しないラノリンの製法とは、粗
ラノリン(ウールグリース)を精製して、上記殺虫剤の
うちラノリンが含有する殺虫剤の総含有率を20ppm
以下、望ましくは10ppm以下とする製法を意味する
以下、この発明の構成を詳細に説明する。
(発明の構成) この発明に於いて有機塩素系、有機リン系及びカルバメ
ート系殺虫剤を含有しないラノリンとは、ラノリンに含
有されることがあり得る下記の物質群を含有しないラノ
リンの・ことを意味する。
その物質群とは、アルドリン(1, 2, 3, 4,
 to, 10ヘキサク口ルー1, 4, 4a, 5
. 8, 8a−ヘキサヒドロ−1,4endo, e
go−5.13−ジメタノナフタリン)、トキサフェン
(塩化カンフエン)、カルボフェノチオン(ジチオリン
酸S−(4−クロロフェニルチオ)一メチル一〇,O−
ジエチル)、クロルフェンビンホス(燐酸2−クロロ−
1−(2.4−ジクロロフェニル)ビニルジエチル) 
、p.p″−ディー・ディー・ティー(1,1, 1−
 トリク自ロー2.2−ビス(p−クロロフェニル)エ
タン) 、p.p″−ディー・ディー・イー(1,1−
ジクロロ−2.2ビス(4−クロロ−フェニル)エチレ
ン)、ダイアジノン(チオリン酸0,0−ジエチル一〇
(2−イソプロピル−6−メチル−4−゛ビリミジニル
))、ジクロフェンチオン(チオリン酸0,O−ジエチ
ルー0− (2.4−ジクロロフェニル))、ディール
ドリン(1, 2, 3. 4, 10. 10−ヘキ
サク口ルー6.7−エポキシ−1, 4. 4a. 5
, 6. 7. 8. 8a−オクタヒドロ−1,4−
 ttndo,ego−5.8−ジメタノナフタリン)
、ジオキサチオン(ジチオリン酸S,S″−(1,4−
ジオキサン−2,8−ジイル) 0,0−ジエチル−0
,o’,o’−テトラエチルジ)、ブロモフォス−エチ
ル(チオリン酸o,o−ジエチルー0− (4−ブロモ
−2.5−ジクロロフェニル))、エチオン(ビス[S
−(ジエトキシフオスフィノチオニル)メルカプトコメ
タン)、ヘプタクロル(t. 4, 5, 6, 7,
 8, 8a−ヘプタクロロ−3a. 4. 7. 7
a−テトラヒドロ−4.7−メタノインデン)、リンデ
ン(lα.2α,3β,4α.5α.6β−ヘキサク口
口シク口ヘキサン)、α一大塩化ベンゼン(lα,2γ
,8β,4β.5γ,6β−ヘキサク口口シク口ヘキサ
ン)、β−六塩化ベンゼン(1α,2β,8γ,4β,
5α.6β−ヘキサクロ口シク口ヘキサン)、′δ一六
塩化ベンゼン(lα.2α,8α.4β.5β.6β−
ヘキサク口口シク口ヘキサン)、シベルメスリン(カル
ボン酸(RS)一α−シアノ−3−フェノキシベンジイ
ル(IRS)一シス.トランス−3− (2.2−ジク
ロロビニル)−2.2−ジメチルシクロプロパン)、ブ
ロペタムフォス(チオリン酸アミド(Il)− 0−2
−イソプロボキシカルボニルー1−メチルビニル−o−
メチルエチル)、ヘプタクロルエポキシド(次式1)、
マラチオン(ジチオリン酸o,o−ジメチル−S−(L
,2−ジエトキシカルボニルエチル)、α−エンドスル
ホン.β−エンドスルホン(亜硫酸1,4. 5. 6
. 7. 7−ヘキサクロロ−8. 9. 10−トリ
ノルボルン5−エン−2,8−イレンジメチル)、フエ
ンクロホス(チオリン酸o,o−ジメチル−o−ジメチ
ル一〇− (2,4.5− トリクロロフェニル))、
クロロピリホス(チオリン酸o,o−ジメチル−o−ジ
エチルー0− (3.5.6− }リクロロー2−ピリ
ジル))、カルバリル(カルバミン酸l−ナフチルーN
−メチル)、エム・ティー・エム・シィー(カルバミン
酸i− hリルーN−メチル)、イソプロカルブ(カル
バミン酸2−イソプロビルフェニルーN−メチル)の有
機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤である
(以下余白) この発明に係る有機塩素系、有機リン系及びカルバメー
ト系殺虫剤(以下単に殺虫剤と言う)を含有しないラノ
リンの製法は、真空追出シ蒸留、溶剤による抽出、吸着
剤による精製のうち少なくとも一の手段により粗ラノリ
ンから殺虫剤を除去する。
真空追出シ蒸留とは、真空下で単に加熱するのみ、或い
は加熱するとともに窒素その他の不活性ガス又は水蒸気
を粗ラノリンに接触させることにより、比較的重質なラ
ノリンからその中に混入された軽質分である殺虫剤を追
い出す操作のことを意味し、操作条件としては、温度を
120〜270”C、50醜Hg以下の真空下で操作を
行なうことが望ましい。
粗ラノリンに含有される殺虫剤の種類、含有率等により
温度、操作時間を適宜決定すれば良いが、あまり高温度
で長時間操作を行なうとラノリンが着色する恐れがあり
、温度は270℃を越えないことが望ましい。
溶剤による抽出に於いて使用する溶剤としては、ラノリ
ン溶融物又は後述するラノリンを溶解する溶剤と相溶性
がないか或いは非常に小さい溶剤を使用することが望ま
しく、水、アルコール、アセトニトリル、ジメチルスル
ホキシド、N−メチルピロリドン(N−メチル−2−ピ
ロリドン、トメチル−3一ピロリドン)の内少なくとも
一の溶剤が好適に使用され、アルコールとしてはメチル
アルコール、エチルアルコール、プロビルアルコール、
イソプロビルアルコール、ブチルアルコール、工業用変
性アルコール、その他ハロゲン化アルコール等が挙げら
れ、これらアルコールは無水でも良いが、含水アルコー
ルであっても良い。
この発明に於いて、粗ラノリンを直接前記溶剤により抽
出を行なっても良いが、粗ラノリンをヘキザン、ヘプタ
ン、石油ベンジン等に溶解して抽出を行なっても良い。
抽出の際に、温度を50〜60℃(つまり粗ラノリンの
融点以上)として粗ラノリンの溶解性及び抽出率を向上
させることが可能である。
抽出時間は長い程、抽出する回数は多い程抽出率は良い
が、抽出時間は5分間程度、回数は1〜lO回、好まし
くは5回が効率的である。
抽出操作後、前記溶剤を分留し、粗ラノリンを溶解すべ
く溶剤を添加した場合はその溶剤を留去すれば良い。
尚、抽出装置としては一般的に工業用とて使用されてい
る装置を使用すれば良く、例えばミキサーセトラー式装
置等の槽形、シャイベル塔、回転円盤塔、充填塔、目ザ
ラ塔、スプレー塔、脈動抽出塔等の塔形、エゼクターを
用いて激しい攪拌混匈を行なう噴射形、ポドビエルニア
ク回転抽出装置等の回転形が挙げられる。
更に、この発明に於いて粗ラノリンを回分操作で抽出し
ても良いが、連続操作の抽出は工業的により効率的であ
り、この際に使用する連続式抽出装置としては、ボルマ
ン抽出機等のパケット形抽出機、ヒルデプラント抽出機
等のスクリューコンベアー形抽出機、ベーム抽出機等の
塔形抽出機、デスメット抽出機等のバンドコンベアー形
抽出機、その他ボッタロ抽出機、チューブ状抽出機、ザ
レツキイ抽出機、ケー二抽出機等が挙げられる。
吸着剤による精製により抽出を行なう方法に於いては、
カラム等に固定相としての吸着剤を充填し、粗ラノリン
溶融物又は前述の溶媒に溶解した粗ラノリンを前記吸着
剤に吸着させ、移動相である溶剤を流して殺虫剤を除去
する。
吸着剤として好適なものは、シリカゲル、アルミナゲル
、活性アルミナ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシ
ウム、活性白土、酸性白土、ゼオライト及びこれらの混
合物が挙げられ、対象とする殺虫剤に応じて適宜選択す
る。
この発明に於いて移動相として使用される溶剤としては
、非極性溶剤が好適に使用され、例示すれば石油エーテ
ル、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素が挙げられる。
尚、通液の回数は必要とされる精製度、非極性溶剤の種
類、特性、吸着剤の種類、特性に応じて定めればよい。
この発明に於いて前記真空蒸留、溶剤による抽出、吸着
剤による精製をそれぞれ単独或いは併用しても良い。
以上、この発明に係る殺虫剤を含有しないラノリンの製
法により、この発明に係る殺虫剤を含有しないラノリン
が得られる。
粗ラノリン(ウールグリース)に含有される殺虫剤は、
その産出される地域等により種類、含有率が異なるが、
この発明法により精製されたラノリンで検出される殺虫
剤の含有率は20ppm以下、より好ましくは10pp
m以下であることが望ましく、理想的にはO ppmで
あるのが望ましいが、実際には20ppm以下でも良い
尚、ラノリン中の殺虫剤の分析には種々の方法が考えら
れるが、ガスクロマトグラフ法による分析が最も好まし
い。
使用する分離管は通常の分離管(内径2〜4mm)より
も、キャピラリー分離管(内径0.1〜1,0mm)を
使用することが望ましい。
検出器としては、塩素系に対して電子捕獲型検出器、燐
系及び窒素系に対して熱イオン化アルカリ検出器を使用
するのが好ましい。
以下にこの発明に係る殺虫剤を含有しないラノリンの製
法の実施例を示すが、以下の実施例はこの発明の精神の
限定を意図するものではない。
(実施例l) 粗ラノリン100gを180 〜250℃(2wHg)
の条件下で真空水蒸気蒸留を行なうことにより、殺虫剤
を留去して残留物としてのラノリンを得た。
このラノリンの処理前と処理後の各種殺虫剤の含有率(
 ppm)をガスクロマト法により測定し、その結果を
下記第1表に記載する。
尚、有機塩素剤に対して電子捕獲型検出器、有機リン剤
に対して熱イオン化アルカリ検出器を用いて予め各種殺
虫剤の絶対検量線を作成して定量を行なった。
(以下余白) 第  1  表 表中の(−)は検出限界以下を示し、100ppb未満
であると考えられる。(以下同様) (実施例2) 55℃で溶解した粗ラノリン100gを2004のメタ
ノール(55℃)により、5分間激しく攪拌して抽出操
作を行なった後、乾燥させてラノリンを得た。
このラノリンの処理前と処理後の各種殺虫剤の含有率(
 ppm)を実施例lと同様にガスクロマト法により測
定し、その結果を下記第2表に記載する。
第  2  表 下となった。
(実施例3) 55℃で溶解した粗ラノリンloogを100 m/の
メタノール(55℃)により、5分間激しく攪拌して抽
出操作を行なった後乾燥させ、新たに100 WIのメ
タノールを用いて以下同様の操作を3回行なった際の各
種殺虫剤の含有率( ppm)を実施例lと同様にガス
クロマト法により測定し、その結果を下記第3表に記載
する。
(以下余白) 尚、実施例2の操作を5回行なった際のラノリンの各種
殺虫剤の含有率( ppm)は全て検出限界以第  3
  表 )を用いて実施例2と同様に処理した場合( TEST
2)のそれぞれの各種殺虫剤の含有率( ppm)を実
施例lと同様にガスクロマト法により測定し、その結果
を下記第4表に記載する。
第  4  表 (実施例4) 55℃で溶解した粗ラノリン100gを450 m/の
メタノール(55゜C)を用いて実施例2と同様に処理
した場合(TEST1)、更に粗ラノリンlongを5
0d (7)ヘキサンに溶解した.後375−のメタノ
ール(55℃(実施例5) 55℃で溶解した粗ラノリン100gをアセトニトリル
200 mg(55゜C)を用いた場合(TESTI 
)、80%メタノール200 dc55℃)を用いた場
合(TEST2)とでそれぞれ実施例2と同様に処理し
て、それぞれの各種殺虫剤の含有率( ppm)を実施
例lと同様にガスクロマト法により測定し、その結果を
下記第5表に記載する。
第  5  表 アセトニトリル(TESTI ) 、95%の工業用変
性アルコール(TEST2 ) 、90%イソプロビル
アルコール(YEST3 ) 、60%イソプロビルア
ルコール(TEST4)、ジメチルスルホキシド(TE
ST5 ) 、#−メチル−2−ピロリドン(TI!S
T6)をそれぞれ20〇一(55℃)を用いて実施例2
と同様に処理して、それぞれの各種殺虫剤の含有率( 
ppm)を実施例lと同様にガスクロマト法により測定
し、その結果を下記第6乃至8表に記載する。
(以下余白) (実施例6) 粗ラノリンloogを50−のへキサンに溶解した後、
第  6  表 第  7  表 (以下余白) (以下余白) 第  8  表 (実施例7) 粗ラノリン100gを50iのへキサンに溶解した後、
ケー二抽出装置を用いてメタノール(55°C)で連続
抽出を行なって得られたラノリンの各種殺虫剤の含有率
(ppm)を実施例lと同様にガスクロマト法により測
定し、その結果を下記第9表に記載する。
第  9  表 (以下余白) (実施例8) 粗ラノリンloogを200−のへキサンに溶解した後
、loogの吸着剤(シリカゲル93g1芒硝7g)を
充填したカラムに通液し、更に200−のヘキサンを通
液して溶出液を得た。
この溶出液の溶剤を留去してラノリンを得た。
このラノリンの処理前と処理後の各種殺虫剤の含有率(
 ppm)を実施例lと同様にガスクロマト法により測
定し、その結果を下記第10表に記載する。
第  lO 表 (実施例9) 実施例6のTEST 4と全く同様の操作を行なった後
、実施例8と同様の操作を行なってラノリンを得た。
但し使用した粗ラノリンは、実施例6で使用したラノリ
ンと異なる粗ラノリンを使用した。
このラノリンの各種殺虫剤の含有率( ppm)を実施
例lと同様にガスクロマト法により測定し、その結果を
下記第11表に記載する。
(以下余白) 第 表 とも一の手段により粗ラノリンから有機塩素系、有機リ
ン系及びカルバメート系殺虫剤を除去することを特徴と
するから、ラノリンを着色させずに極めて簡便な方法の
みで、従って工業的生産方法に適するという効果を奏す
る。
更に、この発明に係る有機塩素系、有機リン系及びカル
バメート系殺虫剤を含有しないラノリンの製法により得
られたラノリンは、有機塩素系、有機リン系及びカルバ
メート系殺虫剤の総含有率が20ppm以下のラノリン
であるから、医薬品、化粧品等に供した際も安心して使
用することができる。
(発明の効果)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アルドリン(1,2,3,4,10,10−ヘキ
    サクロル−1,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ
    −1,4−endo,exo−5,8−ジメタノナフタ
    リン)、トキサフェン(塩化カンフェン)、カルボフェ
    ノチオン(ジチオリン酸S−(4−クロロフェニルチオ
    )−メチル−0,0−ジエチル)、クロルフェンビンホ
    ス(燐酸2−クロロ−1−(2,4−ジクロロフェニル
    )ビニルジエチル)、p,p’−ディー・ディー・ティ
    ー(1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(P−クロ
    ロフェニル)エタン)、p,p’−ディー・ディー・イ
    ー(1,1−ジクロロ−2,2ビス(4−クロロ−フェ
    ニル)エチレン)、ダイアジノン(チオリン酸0,0−
    ジエチル−0−(2−イソプロピル−6−メチル−4−
    ピリミジニル))、ジクロフェンチオン(チオリン酸0
    ,0−ジエチル−0−(2,4−ジクロロフェニル))
    、ディールドリン(1,2,3,4,10,10−ヘキ
    サクロル−1,7−エポキシ−1,4,4a,5,6,
    7,8,8a−オクタヒドロ−1,4−endo,ex
    o−5,8−ジメタノナフタリン)、ジオキサチオン(
    ジチオリン酸s,s′−(1,4−ジオキサン−2,3
    −ジイル)0,0,0,0′−テトラエチルジ)、ブロ
    モフォス−エチル(チオリン酸0,0−ジエチル−0−
    (4−ブロモ−2,5−ジクロロフェニル))、エチオ
    ン(ビス[S−(ジエトキシフォスフィノチオニル)メ
    ルカプト]メタン)、ヘプタクロル(1,4、5,6,
    7,8,8a−ヘプタクロロ−3a,4,7,7a−テ
    トラヒドロ−4,7−メタノインデン)、リンデン(1
    α,2α,3β,4α,5α,6β−ヘキサクロロシク
    ロヘキサン)、α−六塩化ベンゼン(1α,2γ,3β
    ,4β,5γ,6β−ヘキサクロロシクロヘキサン)、
    β−六塩化ベンゼン(1α,2β,3γ,4β,5α,
    6β−ヘキサクロロシクロヘキサン)、δ−六塩化ベン
    ゼン(1α,2α,3α,4β,5β,6β−ヘキサク
    ロロシクロヘキサン)、シペルメスリン(カルボン酸(
    RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジイル(IR
    S)−シス、トランス−3−(2,2−ジクロロビニル
    )−2,2−ジメチルシクロプロパン)、プロペタムフ
    ォス(チオリン酸アミド(E)−o−2−イソプロポキ
    シカルボニル−1−メチルビニル−o−メチルエチル)
    、ヘプタクロルエポキシド(次式1)、マラチオン(ジ
    チオリン酸o,o−ジメチル−S−(1,2−ジエトキ
    シカルボニルエチル)、α−エンドスルホン、β−エン
    ドスルホン(亜硫酸1,4,5,6,7,7−ヘキサク
    ロロ−8,9,10−トリノルボルン−5−エン−2,
    3−イレンジメチル)、フェンクロホス(チオリン酸o
    ,o−ジメチル−o−(2,4,5−トリクロロフェニ
    ル))、クロロピリホス(チオリン酸o,o−ジエチル
    −o−(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル))、
    カルバリル(カルバミン酸1−ナフチル−N−メチル)
    、エム・ティー・エム・シィー(カルバミン酸1−トリ
    ル−N−メチル)、イソプロカルブ(カルバミン酸2−
    イソプロピルフェニル−N−メチル)を含有しないラノ
    リン。 ▲数式、化学式、表等があります▼(式 I )
  2. (2)真空追出シ蒸留、溶剤による抽出、吸着剤による
    精製のうち少なくとも一の手段により粗ラノリンから有
    機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤を除去
    することを特徴とする有機塩素系、有機リン系及びカル
    バメート系殺虫剤を含有しないラノリンの製法。
  3. (3)前記真空追出シ蒸留の操作温度が120〜27o
    ℃であることを特徴とする請求項(2)記載の有機塩素
    系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤を含有しない
    ラノリンの製法。
  4. (4)前記溶剤が水、アルコール、アセトニトリル、ジ
    メチルスルホキシド、N−メチルピロリドンの内少なく
    とも一の溶剤であることを特徴とする請求項(2)記載
    の有機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤を
    含有しないラノリンの製法。
  5. (5)前記溶剤による抽出が回分又は連続操作で行なわ
    れることを特徴とする請求項(2)又は(4)記載の有
    機塩素系、有機リン系及びカルバメート系殺虫剤を含有
    しないラノリンの製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02284996A (ja) * 1989-04-26 1990-11-22 Kurooda Japan Kk ラノリンの精製方法

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