JPH02228340A - 感圧導電ゴム組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感圧導電ゴム組成物に係り、さらに詳しくは
気相成長法炭素繊維（以下、ＶＣＣＦと略称する）をゴ
ムに配合してなるゴム組成物であって、非加圧時から加
圧時の電気抵抗値を大きく低下させ、且つ耐クリープ性
を有し、長期間にわたって使用できる感圧導電ゴム組成
物に関する。

〔従来の技術〕

従来、ゴム弾性体に導電性の優れた金属粒子、カーボン
ブラック等を配合し加圧時の変化により抵抗値を変化さ
せる感圧導電ゴム、また導電性磁性粒子を絶縁性高分子
弾性体に分散させた後、架橋する前か架橋中に一定方向
に磁界に加えながら成形して、金属粒子を磁界に沿って
一定方向に配列させる感圧導電性ゴム（例えば特開昭５
８１５２０３３号公報等）が知られている。また、導電
性の感度を向上させるためにゴムシートの表面に細胞構
造の空隙部を形成し、金属粉末等の導電材料を高充填に
配合したゴムシートが、例えば特開昭５８−２０９８１
０号公報に開示されている。また、ゴムシートの厚み方
向に金属繊維を充填したものが例えば特開昭５８−２２
０３０７号公報に開示され、更に無機質ウィスカー、カ
ーボンブラック、金属粒子等をゴムに配合する感圧導電
ゴム材が特開昭６２−２４９３０４号公報に提案されて
いる。

感圧導電ゴム組成物としては、金属の粉末や銀メツキし
た銅粉などの導電粒子として用いたものもあるが、この
ような感圧導電ゴム組成物は金属の酸化や、ゴムの劣化
が生じ易く問題があった。

そこで各種添加剤を加えることによって酸化防止、劣化
防止が図られているが、機械的性質、耐久性等にまだ問
題があった。

また、炭素系のカーボンブラック、黒鉛粉、マイクロカ
ーボンなどを導電粒子とした感圧導電ゴム組成物にあっ
ては、導電性粒子がゴム補強性に欠けもろいため耐久性
が悪いという欠点があつた。

このように感圧導電ゴム組成物は、くり返し使用による
電気伝導性の安定性、および耐久性に問題があるため、
従来からその改良が図られてきた。

例えば特開昭５４−８０３５０号公報で開示された感圧
導電ゴム組成物にあっては、人造黒鉛粒子の丸み度をコ
ントロールすることにより耐久性を向上させている。ま
た、特開昭５３−４３７４９号公報に開示された感圧導
電ゴム組成物にあっては、金属製の導電粒子にジアルキ
ルチタネート化合物等を添加することによりくり返し使
用による電気特性の変化を押えている。しかしながら、
これらの感圧導電ゴム組成物にあっても、実用上充分な
耐久性を達成できていなくこれらの欠点を有しない感圧
導電ゴム組成物が求められている。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、優れた感圧導電特性を有し、且つくり
返し使用による電気特性の変化の少ない耐久性に優れた
感圧導電ゴム組成物を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、上記した従来技術の欠点を解決するため
鋭意研究の結果、天然ゴムおよび／または合成ゴムとＶ
ＣＣＦからなる組成物が感圧導電ゴム組成物として優れ
ていることを見出し、本発明に到達した。

すなわち本発明は、電気絶縁性を有する天然ゴムおよび
／または合成ゴム１００重量部に対して、５〜７５重量
部のＶＣＣＦを配合してなる感圧導電ゴム組成物である
。

本発明において電気絶縁性を有するマトリ・ノクスは、
天然ゴムおよび／または合成ゴムである。

合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジェンゴム、
ブタジェンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム
、アクリルゴム、塩素化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム
、シリコーンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等があげ
られる。さらに熱可塑性エラストマーも使用可能であり
、またこれらのゴムを混合して使用することも可能であ
る。

上記ゴムは機械的強度及び耐熱性を向上させるために公
知の硫黄、硫黄化合物又は過酸化物等で架橋されてもよ
く、また老化防止剤等が添加されていてもよい。

本発明においてＶＣＣＦとは、炭化水素などの炭素源を
触媒の存在下に加熱して気相成長法によって作られる繊
維状の炭素質の物質、又はこれを粉砕したり切断したり
した種々の形態の炭素物質、あるいは、これらを加熱処
理した炭素質物質又はこれが粉砕、破砕、切断などの加
工を受けたものである。

本発明において、ＶＧＣＦは、直径が０．０１〜５μｍ
であり、好ましくは０．０１〜２μｍ、更に好ましくは
０．０１〜１μｍ、最も好ましくは、０．０１〜０．５
μｍである。繊維の長さは特に制限はないが、一般には
５０００μｍ以下であり、更に短くても良（，１０００
，ｃｚｍや１００μｍ、あるいは３．０μｍでも良く、
又、これを更に短く破砕や切断あるいは粉砕した繊維状
物、あるいは、粒状や不定形状の物も使用できる。

本発明の効果を最大に発揮させるには、繊維長／繊維径
の比が５以上、好ましくは１０以上、さらに好ましくは
２０以上、最も好ましくは１００以上あることである。

本発明の感圧導電ゴム組成物に用いられるＶＧＣＦは、
炭素の純度が高く、一般に９７．５％以上、特に９８％
以上、最も好ましくは９８．５％以上である。

また、本発明において用いられるＶＧＣＦは、易黒鉛化
性の炭素質物が好ましく、更に、その中でもＸ線回折に
よる構造解析において、その格子定数が７．１〜６．８
８の範囲のものが特に好ましく、最も好ましくは７．０
６〜６．８９の範囲のものである。

本発明における感圧導電ゴム組成物は、上記のＶＧＣＦ
を含有するゴム組成物であり、該組成物中のＶＣＣＦの
含有量は、マトリックス１００重量部に対して５〜７５
重量部であり、好ましくは１０〜６０重量部、より好ま
しくは１０〜５０重量部であり、特に好ましくは１５〜
４５重量部である。

本発明の感圧導電ゴム組成物は、ＶＣＣＦの特徴により
充分なゴム補強効果と感圧導電性が達成されることにあ
る。すなわち、上記ゴム材にＶＧＣＦを配合した場合、
ＶＣＣＦは針状繊維体であるため非常に剛直な性質と導
電性を有しているおり、その一部がゴムマトリックスの
表面で種々の方向、角度をもって露出しているので、非
加圧時から加圧時へ移るときＶＣＣＦが点接触から面接
触へ徐々に移行して抵抗値を低下させる。また、ＶＣＣ
Ｆの配合量を変えることにより目的に応じた抵抗値を有
する感圧導電ゴム組成物を得ることが可能である。

つぎに、天然ゴムおよび／または合成ゴムとＶＣＣＦと
を配合する方法としては特に制限はなく、例えばヘンシ
ェルミキサー、ニーダ−、バンバリーミキサ−、レゾイ
エミキサー、ロール等の公知の手段、方法によって配合
され加圧することができる。これらの方法で得られた感
圧導電ゴム組成物は、加圧をくり返し行なっても抵抗値
の変動の少ない特性を有し、更に、この組成物はＶＣＣ
Ｆの添加量によって抵抗値を変化させられる特性も有し
ている。

これらの特性について以下実施例により詳細に説明する
。

実施例１ 第−表に示す配合に基き、ゴム配合物をバンバリーミキ
サ−で混練後、ロールを用いて厚み２ｍｍのシートを作
成し、常法により成形硬化したシートを２ｃｍＸ２ｃｍ
の寸法にサンプルを切り取り、両面に電極を取りつけ、
非加圧時及び加圧時の体積固有抵抗値（Ω・ａｍ）を測
定した。その結果は第二表に示されるとおり良好な感圧
導電特性を有し、ＶＣＣＦの添加量をえらぶことで目的
に応じて使用出来る。

次にこのシートを以下の方法で試験してその耐久性の評
価を行った。

まずシートを上下から電極ではさみ５００　ｇ／ｃＩＩ
ｚの力でくり返し加圧し一定回数ごとに加圧力と抵抗の
関係を調べこれをグラフに描いた。しばら（は同じ形を
描くが回数を増加していくとグラフは形が変化していき
、そしである回数以上になると象、に形が変化する。そ
のときの回数をシートの耐久性と判定した。

その結果を第三表に示すとおり、ＶＣＣＦによる補強効
果が見られ、本発明の感圧導電ゴム組成物は感圧導電特
性及び耐久性において優れている。

（以下余白） 第三 表 （耐久性） 〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明の感圧導電ゴム組成物は、
優れた感圧導電特性を有し、しかもくり返し使用におけ
る耐久性にも優れたものである。

さらにＶＣＣＦの特徴でもあるゴム補強効果も有する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 電気絶縁性を有する天然ゴムおよび／または合成ゴム１
   ００重量部に対して、５〜７５重量部の気相成長法炭素
   繊維を配合してなる感圧導電ゴム組成物。