JPH0222790Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、道路上で車両を駐停車する場合、
当該車両が駐停車中であることを後方車両等に警
示するために使用する車体貼着方式による簡易駐
停車表示シートに関する。

従来の技術と問題点 高速道路あるいは自動車専用道路上では、故障
等のために駐停車する場合、その車両の後方の路
上にデルタサインと称される赤色で中抜き三角形
状の駐車表示器材を置くことが義務づけられてい
る。ところが一般道路で駐停車する場合には、駐
車灯を点滅すべきことが勧奨されているものの、
実際上は殊に長時間駐車するような場合、何らの
表示手段も講じられていないのが現状である。こ
のため、往々にして、後方から当該車両の駐停車
中であることを容易に確認し難く、甚しくは事故
を招く原因にもなり易いというような問題点があ
つた。

考案の目的 この考案の目的は、上記のような事情に基づ
き、殊に赤色三角形の標識が駐停車標識として周
知である状況に鑑み、駐停車時に手軽に車体の適
所に着装して、当該車両が駐停車中であることを
外部に顕著に表示しうると共に、該表示を必要と
しなくなつた際には簡単に取外すことができ、か
つ車両に携行装備するにも好都合であるような簡
易形式の駐停車表示シートを提供することにあ
る。

考案の構成 この考案は、上記の目的のもとにおいて、少な
くとも裏面側が着磁された可撓性永久磁石シート
１と、該永久磁石シート１の表面に積層状に設け
られた中抜き三角形状の駐停車表示層２とからな
り、上記駐停車表示層２は、表面が赤色でかつ光
輝反射性を有するものに形成されているこをを特
徴とする簡易駐停車表示シートを要旨とする。

実施例 第１図ないし第３図に示す実施例において、こ
の考案に係る駐停車表示シートＡは、厚さ0.4〜
1.0mmの可撓性永久磁石シート１と、その表面に
積層状に設けられた駐停車表示層２とを有する。

永久磁石シート１は、一般に市販のゴム磁石シ
ートが用いられているものであつて、少なくとも
裏面側が着磁された片面着磁型のもので良いが、
両面着磁型のものを用いても良い。

実施例における永久磁石シート１は、正三角形
の外形輪郭線に囲まれる領域の中央部に、外形輪
郭線と相似形の小さい中央透孔６が設けられた中
抜き三角形状の基本形部分１ａと、上記外形輪郭
線の下辺にその全長に亘つて一連に延設された横
長帯状の広告等表示部１ｂとを有するものにつく
られている。

この永久磁石シート１の形状は、これに限られ
るものではなく、後述の他の実施例のように、中
抜き三角形の基本形部分１ａのみからなるものと
して製作しても良い。

上記永久磁石シート１の表面の駐停車表示層２
は、永久磁石シート１の基本形部分１ａと相似形
をなす各辺に所要幅をもつて中抜き三角形状に形
成されたものである。しかもこの駐停車表示層２
は、光輝反射性を有する赤色の塗料をもつて塗着
形成されたものであり、従つて昼間及び夜間のい
ずれにおいても優れた顕示力を発揮しうるものと
なされている。また永久磁石シート１の内外両側
縁部及び広告等表示部１ｂの表面には、赤色以外
の任意の色彩を有する縁取り塗層３及び下地塗層
４が形成され、更に広告等表示部１ｂにおける塗
層４上には、任意の文字、記号等よりなる広告表
示５が形成されたものとなされている。

また、永久磁石シート１の中央透孔６の内側に
は、その切抜きによつて生ずる余剰部分を更に４
個ないしはそれ以上の等大の三角形に分割するこ
とによつて形成された副表示片７が、上記孔を埋
め戻した態様で分離自在にはめ込まれたものとな
されている（第１図参照）。この副表示片７は、
その表面に、前記駐停車表示層２と同様の赤色光
輝反射層２′が形成されている。

上記の駐停車表示シートＡは、例えば第４図に
示すように、車両ＣのトランクカバーＢの内面
に、永久磁石シート１の磁力を利用して吸着保持
せしめることにより、車両Ｃに常備して携行す
る。そして、当該車両を駐停車する場合には、上
記第４図に示すようにそのままトランクカバーＢ
を開けることにより、表示シートＡを後方に向け
て外観可能に露出せしめるものとし、あるいはま
た第５図に示すように車両Ｃの後部適所に磁力吸
着せしめて駐停車中であることの表示手段として
使用するものである。

また、副表示片７は、第５図に示すように、扉
Ｄの開放状態を後方から確認し易くするための表
示手段として、該扉Ｄの後面に磁力吸着させて付
設使用しても良いし、その他車体の後面等の任意
の個所に磁力で貼着して、装飾を兼ねた表示に随
意使用しうるものである。

第６図に示す変形例は、この考案の最も基本的
な実施態様を示すもので、駐停車表示シート
A′が、前記基本形部分１ａのみからなる中抜き
正三角形状の永久磁石シート１と、その表面に形
成された駐停車表示層２及び縁取り塗層３とによ
つて形成されたものである。

考案の効果 この考案は前述のような構成を有するものであ
つて、表示シートＡが可撓性永久磁石シート１に
より構成されているものであるから、その磁力を
利用して、磁性体からなる車両のボデー部分の任
意の個所に必要に応じて随意に、単に当てるだけ
で充分な保持力をもつて吸着保持せしめることが
でき、着脱を手軽に、かつ迅速に行い得る。従つ
てその使用が面倒さの故に疎まれることが少な
く、短時間の駐停車時にも高い使用率を期待し得
て、駐停車車両の存在の確認が遅れることに起因
して起こる交通トラブルや事故の未然防止に効果
的である。しかもこの考案に係る表示シートは、
今や駐停車標識として周知である赤色の中抜き三
角形状の、しかも光輝反射性の駐停車表示層を表
面に有したものであるから、昼間夜間を問わず優
れた顕示力を有し、駐停車車両の遠方からの確認
をも容易にし、交通安全の一層の向上をはかるた
めの手段として、大なる貢献を果しうる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は斜視図、第２図は副表示片を分離して示した斜
視図、第３図は第２図−線の断面図、第４図
および第５図は使用状態を例示する斜視図、第６
図は変形例の斜視図である。 Ａ，A′……駐停車表示シート、１……永久磁
石シート、２……駐停車表示層、６……中央透
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも裏面側が着磁された可撓性永久磁石
   シート１と、該永久磁石シート１の表面に積層状
   に設けられた中抜き三角形状の駐停車表示層２と
   からなり、上記駐停車表示層２は、表面が赤色で
   かつ光輝反射性を有するものに形成されているこ
   とを特徴とする簡易駐停車表示シート。