JPH022271Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、包丁のような刃物を横にして又は縦
にして収納する刃物立てに関する。

従来、包丁のような刃物を収納する刃物立て
は、調理台や食卓等に載せて、刃物を横にして収
納する横型のものと、壁等に掛けて、刃物を縦に
して収納する縦型のものが市販されている。

ところが、横型の刃物立ては、縦型として使用
することができず、また、縦型の刃物立ては、横
型として使用することができない。

従つて、刃物立ての業者は、横型と縦型の２種
類の商品を取り扱わなければならず、取扱い商品
の種類が多くて取扱いが煩雑である。

本考案の目的は、上記のような従来の欠点を改
善し、刃物を横にしても縦にしても収納すること
ができる横型にも縦型にもなる刃物立てを提供す
ることである。

次に、本考案の実施例について説明する。

第１実施例 （第１図乃至第１４図参照） 本例の刃物立ては、第１図乃至第３図に示すよ
うに、基板１上に連設したさや体３と、さや体３
の開口端に枢支したさや口部材８及び基板１の下
面に嵌着した底板１２から構成されている。

ABS樹脂のような合成樹脂製の細長い基板１
の基端には、第３図と第８図に示すように、壁掛
用取付孔２を貫設し、第１図乃至第４図に示すよ
うに、基板１のさや体３を基板１の先端側に寄せ
て設け、第３図と第５図に示すように、さや体３
内に基板１の下面から刃縁収容部４を凹設し、さ
や体３の内に形成した刃縁収容部４を、第２図、
第３図、第６図と第７図に示すように、さや体３
の先端部を除く上面とさや体３の基端面に開口
し、第１図、第３図と第６図に示すように、さや
体３の中央部の両側壁にそれぞれ多数個の臭抜孔
５を貫通し、第７図と第１０図に示すように、さ
や体３の基端部の両側壁内面にそれぞれ軸受溝６
を形成し、第１１図に示すように、基板１の刃縁
収容部４周縁の基端側に抜止突起７を設けてい
る。

さや口部材８は、ポリエチレン樹脂のような合
成樹脂製のＵ形状部材であり、第１２図と第１３
図に示すように、幅狭の開放端部の外面にそれぞ
れ短い枢軸９を突設している。

さや体３の基端部の両側壁間には、第２図、第
３図と第７図に示すように、さや口部材８の開放
端部を嵌込み、第７図に示すように、さや体の軸
受溝６にそれぞれさや口部材の枢軸９を嵌合し、
さや体３の基端にさや口部材８の開放端を枢支し
て接続し、さや口部材８を基板１上に起伏可能に
設けている。さや口部材８が基板１上に伏せたと
きには、第１図乃至第３図、第８図と第９図に示
すように、さや口部材８が基板１に重合してさや
体３と直線状に配置され、また、さや口部材８が
基板１上に立つたときには、第１４図に示すよう
に、さや口部材８の開放端部根本位置の段部１０
がさや体３の上面に当接して、さや口部材８がさ
や体３と折曲状に配置され、起立したさや口部材
８の両開放端部間に基板の抜止突起７が挿入し
て、さや口部材８の抜止が施される。

基板１の下面には、第３図と第５図乃至第８図
に示すように、嵌込突条１１を周辺に沿つて設
け、また、軟質ポリエチレンのような合成ゴム製
の細長い底板１２の上面に嵌込溝１３を周辺に沿
つて設け、基板の嵌込突条１１を底板の嵌込溝１
３に嵌込み、基板１の下面に開口した刃縁収容部
４を底板１２で閉鎖して、基板１の下面に底板１
２を取外可能に取付けている。

本例の刃物立ては、横型として使用する場合、
底板１２を調理台や食卓等の水平面に載せてさや
体３を横に配置し、さや口部材８を基板１上に伏
せる。すると、第１図に示すように、包丁のよう
な刃物１４の刃縁をさや体の刃縁収容部４に差込
み、刃縁の一部を底板１２に当接すると共に、刃
物１４の柄の先端をさや体３又はさや口部材８の
上に当接して、刃物１４を横にして収納すること
ができる。

また、縦型として使用する場合、基板１をその
壁掛用取付孔２を利用して壁等の垂直面に掛けて
さや体３を縦に配置し、さや口部材８を基板１上
に立てる。すると、第１４図に示すように、刃物
１４の刃身をさや口部材８に挿通して刃身の刃縁
をさや体の刃縁収容部４に差込み、刃物１４の柄
の先端をさや口部材８の開口縁に当接して、刃物
１４を縦にして収納することができる。

なお、調理台や食卓等の水平面に重合する底板
１２は、ゴム製であるので、滑り止めとなる。ま
た、刃物１４の刃縁が当接する底板１２はゴム製
であるので、刃物１４の切れ昧が悪くなるのを防
止する。また、底板１２を基板１から取外すと、
さや体の刃縁収容部４が基板１の下面に開口する
ので、刃縁収容部４を洗浄することができる。更
に、刃縁収容部の臭抜孔５を設けているので、刃
縁収容部４内に臭いがこもらず、刃物１４の刃縁
に臭いが付き難い。

第２実施例 （第１５図乃至第２８図参照） 本例の刃物立ては、前例におけるのとほぼ同様
であり、第１６図と第１７図に示すように、合成
樹脂製の基板１の基端に壁掛用取付孔２を貫通
し、第１５図乃至第１８図に示すように、基板１
の上にさや体３を基板１の先端側に寄せて設け、
第１６図、第１７図、第１９図乃至第２１図に示
すように、さや体３内に形成した刃縁収容部４を
さや体３の先端部を除く上面とさや体３の基端面
に開口し、第１６図、第１７図と第２１図に示す
ように、さや体３の基端部に合成樹脂製のＵ形状
のさや口部材８の開放端部を枢支して接続し、さ
や口部材８を基板１上に起伏可能に設け、第１５
図、第１７図乃至第２３図に示すように、基板１
の下面に合成ゴム製の底板１２を取外可能に嵌着
している。なお、前例におけるのと同様な部分に
は、第１５図乃至第２８図に同一符号を付する。

本例の刃物立ては、横型として使用する場合、
底板１２を調理台や食卓等の水平面に載せてさや
体３を横に配置し、さや口部材８を基板１上に伏
せる。すると、第１５図に示すように、刃物１４
の刃縁をさや体の刃縁収容部４に差込み、刃縁の
先端側の一部を底板１２に当接すると共に、刃縁
の基端側の一部を基板１に当接して、刃物１４を
横にして収納することができる。

また、縦型として使用する場合、基板１をその
壁掛用取付孔２を利用して壁等の垂直面に掛けて
さや体３を縦に配置し、さや口部材８を基板１上
に立てる。すると、第２８図に示すように、刃物
１４の刃身をさや口部材８に挿通して刃身の刃縁
をさや体の刃縁収容部４に差込み、刃縁の先端を
刃縁収容部４の先端面に当接して、刃物１４を縦
にして収納することができる。

上記の両実施例の説明からも明らかなように、
本考案は、基板に壁掛用取付部を設け、基板上に
さや体を設け、さや体内に形成した刃縁収容部を
さや体の上面と一端面に開口し、さや体の一端に
Ｕ字状のさや口部材の開放端を枢支して接続し、
さや口部材を基板上に起伏可能に設け、さや口部
材を基板上に伏せたときに、刃物の刃縁をさや体
の刃縁収容部に差込可能にし、さや口部材を基板
上に立てたときに、刃物の刃身をさや口部材に挿
通して刃身の刃縁をさや体の刃縁収容部に差込可
能にしたことを特徴とする刃物立てである。

本考案の刃物立ては、調理台や食卓等の水平面
に載せてさや体を横に配置し、さや口部材を基板
上に伏せると、刃物の刃縁をさや体の刃縁収容部
に差込んで、刃物を横にして収納することができ
る。また、壁掛用取付部を利用して壁等の垂直面
に掛けてさや体を縦に配置し、さや口部材を基板
上に立てると、刃物の刃身をさや口部材に挿通し
て刃身の刃縁をさや体の刃縁収容部に差込んで、
刃物を縦にして収納することができる。

即ち、本考案の刃物立ては、横型にも縦型にも
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の刃物立ての正面
図であり、第２図は同刃物立ての平面図である。
第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図であり、第４図
は同刃物立ての左側面図であり、第５図乃至第８
図はそれぞれ第３図のＢ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線、Ｄ−
Ｄ線、Ｅ−Ｅ線断面図であり、第９図は同刃物立
ての右側面図である。第１０は同刃物立てにおい
てさや口部材を取外した状態を示す一部破断部分
正面図であり、第１１図は同じ状態を示す部分平
面図であり、第１２図は同刃物立てのさや口部材
の正面図であり、第１３図は同さや口部材の平面
図である。第１４図は同刃物立てを縦型として用
いた状態の正面図である。第１５図は第２実施例
の刃物立ての正面図であり、第１６図は同刃物立
ての平面図である。第１７図は第１６図のＦ−Ｆ
線断面図であり、第１８図は同刃物立ての左側面
図であり、第１９図乃至第２２図はそれぞれ第１
７図のＧ−Ｇ線、Ｈ−Ｈ線、Ｉ−Ｉ線、Ｊ−Ｊ線
断面図であり、第２３図は同刃物立ての右側面図
である。第２４図は同刃物立てにおいてさや口部
材を取外した状態を示す一部破断部分正面図であ
り、第２５図は同じ状態を示す部分平面図であ
り、第２６図は同刃物立てのさや口部材の正面図
であり、第２７図は同さや口部材の平面図であ
る。第２８図は同刃物立てを縦型として用いた状
態の正面図である。 １：基板、２：壁掛用取付孔、壁掛用取付部、
３：さや体、４：刃縁収容部、８：さや口部材、
１４：刃物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板に壁掛用取付部を設け、基板上にさや体を
   設け、さや体内に形成した刃縁収容部をさや体の
   上面と一端面に開口し、さや体の一端にＵ形状の
   さや口部材の開放端を枢支して接続し、さや口部
   材を基板上に起伏可能に設け、さや口部材を基板
   上に伏せたときに、刃物の刃縁をさや体の刃縁収
   容部に差込可能にし、さや口部材を基板上に立て
   たときに、刃物の刃身をさや口部材に挿通して刃
   身の刃縁をさや体の刃縁収容部に差込可能にした
   ことを特徴とする刃物立て。