JPH02221178A - 粒状爆薬組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、採石、土木、採鉱等の産業用の爆破作業に利
用される粒状爆薬に関するものである。

（従来の技術） 酸化剤と可燃物よりなる粒状爆薬の代表例として、ポー
ラスプリル硝安と油剤からなる硝安油剤爆薬がある。こ
の爆薬は、雷管１本では起爆できない為、伝爆薬が使用
される。これは、硝安油剤爆薬の起爆感度が、他の−ｐ
Ｑ爆薬に比べて、鈍感であり、安全性が高い事を示すも
のである。又、流動性のある粒状物なので、爆破用ボア
ホール内に、直接、流し込む事が出来、ボアホール全体
に充填する事が出来る。更に、単価が、他の一般爆薬に
比べて、安価な為、産業用爆破剤として、広く用いられ
ている事は、周知の事柄である。

（発明が解決しようとする課題） 硝安油剤爆薬は、通常、ポーラスプリル硝安と軽油を混
合した爆薬である為、ある種の条件下、即ち、爆破用ボ
アホールに水が存在したり、地下水が浸み込んだり、雨
天で、ボアホール内に、水が侵入する場合には、硝安は
容易に溶解し、硝安の溶解によって、軽油が分離し、最
後には、爆発性を失なってしまう為、この様な条件下で
は、硝安油剤爆薬の使用が困難となる。従って、この様
な条件下では、耐水性のあるダイナマイトやスラリー爆
薬等のカートリッジタイプの爆薬が用いられたり、予め
、プラスティック製薬筒の様な防水性のある材料に個装
されたカートリッジタイプの硝安油剤爆薬が使用される
。しかしながら、前者の場合、爆薬単価が硝安油剤爆薬
に比べて高い為、発破コストの上昇を招いてしまう、又
、後者の場合、硝安油剤爆薬は、他の一般爆薬に比べて
、低密度、低爆速と性能が低いにも拘わらず、ボアホー
ル間に流し込む事が出来る為、良好な性能を発揮できる
特徴を有しているが、この特性をプラスティック製薬筒
に充填して、カートリッジにしてしまうと、カートリッ
ジとボアホール間にすきまが生じ、失う事になる。しか
も、プラスティック製薬筒に保護された耐水性能は、薬
筒がボアホール内で損傷する事によって、容易に失なわ
れてしまう。又、プラスチインク製薬筒に充填された硝
安油剤爆薬は、かさ比重が水に比べて小さい為、水中に
沈み込ませるには、カートリッジに重しをつける必要が
あり、装填作業が極めて煩雑となる事態を惹き起す、従
って、ボアホールに直接、充填でき、かつ、水に熔解し
にくい特性をもつ粒状爆薬を開発する事が大いに望まれ
ている。

更に、硝安油剤爆薬には、可燃物として、通常軽油が用
いられている為、通常用いられるポーラスプリル硝安は
、硝安油剤爆薬の流動性を保持する為に、粒径の比較的
大きなものが用いられる。

その結果、自然流下させた硝安油剤爆薬の充填密度は、
０．８０８／ｃｃ前後の低い範囲に押えられる。

これを改善する為に、粒径の小さなポーラスプリル硝安
を用いると、流動性が悪くなり、本来の特性を悪化させ
る結果となる。この樺に、流動性が良好で、充填密度の
高い粒状爆薬の開発も、大いに、望まれている。

（課題を解決する為の手段） 本発明者等は、ボアホールに直接、流し込む事ができる
流動性を持ち、かつ、充填密度が大きく、そして、水に
とけにくい特性を有する粒状爆薬を開発すべく、鋭意研
究を重ねた結果、硝安油剤爆薬の可燃物として通常使用
されている軽油の代りに、ワックス類を使用し、かつ、
１．４ｍｎ＋以下の粒径のポーラスプリル硝安を使用す
る事によって、ボアホールに直接、流し込みのできる流
動性を有し、かつ、高い充填密度を有し、そして、耐水
性の改良された粒状爆薬にする事ができる事を見い出し
たものである。

即ち、本発明は、粒径が、　１．４ｍｍ以下のポーラス
プリル硝安とワックス類を使用する事を特徴とする粒状
爆薬に関するものである。

本発明に使用されるポーラスプリル硝安は、粒径が１．
４ｍ＋ｗ以下の微細な粒径を有している。そして、可燃
物との密接な接触を保つ上で、吸油率が、５重量％以上
のポーラス状である事が望ましい。

ここで言う吸油率とは、ポーラスプリル硝安が軽油を保
持できる能力を示す値であり、軽油中に含浸されたポー
ラスプリル硝安から、自然流下及び真空吸引によって、
過剰の軽油を取り除いた後、硝安に吸着した軽油量を、
１００ｇ当りの硝安に換算した値である。又、本発明に
用いられるポーラスプリル硝安の一部に、粉状の硝安を
用いる事も可能である。粉状硝安は、粒状爆薬の流動性
をｔ貝ねない範囲で用いられ、硝安全体の１５重量％以
内で使用する事が望ましい。又、硝安の一部に、硝酸カ
リウムや硝酸ナトリウム等の、硝酸塩類、過塩素酸アン
モニウム、過塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム等の塩
素系の酸化剤塩類を使用する事も可能である。本発明で
使用される粒径が１．４ｍｍ以下のポーラスプリル硝安
は、粒状爆薬全体の８５〜９８重量％の範囲で使用する
ことが好ましい。

本発明で可燃物として使用されるワックス類は、常温で
固体、状を有するものである。例えば、パラフィンワン
クス、マイクロクリスタリン２．ノクス等の石油系ワッ
クス類、その他、疏水性の動植物ワックス類や鉱物系ワ
ックス類の単独又は、混合物で使用される。又、軽油、
流動パラフィン等の常温で液状を有する燃料油類もワッ
クス類との混合によって、常温で固体状を呈する範囲で
使用する事が可能である。

本発明で使用されるワックス類は、粒状爆薬全体に対し
て、２〜１５重量％の範囲で使用することが好ましい。

本発明の粒状爆薬の爆発エネルギーを増加させる為に、
金属粉を、ポーラスプリル硝安とワックス類の混合物に
添加する事ができる。

本発明に使用される金属粉は、各種単一金属の粉末、及
び各種合金類の粉末である。この内、特に、アルミニウ
ム粉末、マグネシウム粉末、硫化鉄粉末、珪素鉄粉末等
が用いられる。最も一般的に使用されるのは、アルミニ
ウム粉末で、その形状によって、フレーク状アルミニウ
ム、アトマイズアルミニウムと区別されるが、これらの
単独、又は、混合物が使用される。

本発明では、金属粉は、粒状湯薬全体に対して０〜５重
量％の範囲で使用することが好ましい。

（作用） 本発明者等は、酸化剤として、粒径が１．４＋ｉ＠以下
のポーラスプリル硝安、可燃物として、ワックス類を使
用する事によって、流動性が優れ、充填密度が大きく、
かつ、耐水性能が改良された粒状＃Ｊｌ薬にする事が出
来る事を見い出したものである。

更に、硝安とワックス類との混合物に、金属粉を加える
事によって、爆発エネルギーを更に増加させる事を見い
出したものである。

（実施例） 本発明を実施例を揚げて、以下に詳しく説明する。

実施例１ 粒径が１．４１以下の微細なポーラスプリル硝安９４重
量％に、予め９０°Ｃにて加熱溶解したパラフィンワッ
クス（日本精蝋（株）１３０°Ｆパラフイン）６重量％
を加え、９０°Ｃにて十分に混合して粒状爆薬組成物を
得た。

実施例２ 粒径が１．４ｍｍ以下の微細なポーラスプリル硝安８０
重量％と粉状硝安（宇部興産（株））１４重量％に、予
め９０゛Ｃにて加熱溶解したパラフィンワックス（日本
精蝋（株）１３０°Ｆパラフイン）６重量％を加え、９
０°Ｃにて十分に混合して、粒状湯薬組成物を得た。

実施例３ 粒径が１．４ｍｍ以下の微細なポーラスプリル硝安８４
重量％と粉状硝酸カリウム（和光線薬工業（株）試薬）
　１０重量％に、予め、９０°Ｃにて加熱溶解したパラ
フィンワックス（日本晴！ＩＩ（株）１３０　″Ｆパラ
フィン）６重量％を加え、９０°Ｃにて十分に混合して
粒状爆薬組成物を得た。

実施例４ 粒径が１．４ｍｍ以下の微細なポーラスプリル硝安８０
重量％と過塩素酸アンモニウム（林純薬工業（株）試薬
）５重量％に、予め９０°Ｃにて加熱溶解混合したバラ
フィンワンクス（日本晴ｆｉ（株）　１３０°Ｆパラフ
イン）４重量％とマイクロクリスタリンワックス（日本
晴蝋（株）１目ＭｉＣ１０７０）　２重量％を加え、９
０°Ｃにて十分に混合して、粒状ｔ３薬組成物を得た。

実施例５ 粒径が１．４ｗ＋ｍ以下の微細なポーラスプリル硝安９
４重量％に、予め９０゛Ｃにて加熱溶解混合したパラフ
ィンワックス（日木精蝋（株）　１３０″Ｆパラフイン
）３重量％、マイクロクリスタリンワックス（日木精蝋
（株）　ＨｉＭｉＣ１０７０）２．５重量％及び軽油（
日本石油（株）２号軽油）０．５重量％を加え、９０゛
Ｃにて十分に混合して粒状爆薬組成物を得た。

実施例６ 粒径が１．４１以下の微細なポーラスプリル硝安９４重
量％に、予め９０’Ｃにて加熱溶解したマイクロクリス
タリンワックス（日木精蝋（株）旧ＭｉＣ１０７０）６
重量％を加え、９０°Ｃにて十分混合して粒状湯薬組成
物を得た。

実施例７ 粒径が１．４ｍｍ以下の微細なポーラスプリル硝安９１
．７重量％に、予め９０°Ｃにて加熱溶解したパラフィ
ンワックス（日木精罎（株）１３０°Ｆパラフイン）５
．３重量％を加え、９０°Ｃにて十分混合する。

更に、アトマイズアルミニウム粉末（白石金属（株）Ｖ
＾−５００）　　３重量％を加え、十分に混合して粒状
爆薬組成物を得た。

実施例８ 粒径が１．４ｍ−以下の微細なポーラスプリル硝安９３
．２重量％に、予め加熱溶解混合したバラフィンワンク
ス（日本精罎（株）　１３０　”　Ｆパラフィン）４４
８重量％とマイクロクリスタリンワックス（日本蝋蝋（
株）　ＨｉＭｉＣ１０７０）１．０重量％を加え、９０
゛ｃにて十分混合する。この混合物を常温迄冷却した後
、フレーク状アルミニウム粉末（東洋アルミニウム（株
）　ＰＯｌｏｏ）０．５重量％とアトマイズアルミニウ
ム粉末（重石金属（株）　ｖＡ−５００）０．５重量％
を加え、十分に混合して粒状爆薬組成物を得た。

比較例１ ポーラスプリル硝安（体皮化学工業（株））９４重量％
に、軽油（日本石油（株）２号軽油）６重量％を加え、
常温で十分に混合して粒状爆薬組成物を得た。

比較例２ ポーラスプリル硝安（体皮化学工業（株））９４重量％
に、予め９０℃にて加熱溶解したバラフィンワンクス（
日木精蝋（株）　１３０　’　Ｆパラフィン）６重量％
を加え、９０°Ｃにて十分混合して粒状爆薬組成物を得
た。

比較例３ ポーラスプリル硝安（体皮化学工業（株）９４重量％に
、予め９０’Ｃにて加熱溶解したマイクロクリスタリン
ワンクス（日本精蝋（株）　ＨｉＭｉＣ１０７０）６重
量％を加え、９０゛Ｃにて十分混合して粒状爆薬組成物
を得た。

比較例４ 粒径が１．４ｍｍ以下の微細なポーラスプリル硝安９４
重量％に、軽油（日本石油（株）２号軽油）６重量％を
加え、常温で十分混合して粒状爆薬組成物を得た。

比較例５ 粒径が１．４１以下の微細なポーラスプリル硝安８０重
量％と粉状硝安く宇部興産（株））１４重量％に、軽油
（日本石油（株）２号軽油）６重量％を加え、粒状爆薬
組成物を得た。

実施例１〜８及び比較例１〜５の組成を表１にまとめた
。

実施例１〜８及び比較例１〜３の爆薬の流動性、充填密
度、密閉爆速及び耐水性能の諸性能を表２にまとめた。

流動性は、目視によって、良好、やや不良、不良の３段
階に分けて評価した。

充填密度は、５００　ｄのシリンダーに、：３００ｇ（
賀ｇ）の粒状爆薬を流し込み、床面から１０　ｃｔａの
高さ迄持ち上げ、床面にシリンダーを落下させる操作を
５回繰り返した後の粒状爆薬の占める容積（Ｖｄ）をシ
リンダー目盛から測定し、充填密度（ｄｇ／ｄ）をｄ−
Ｗハの式によって求めた。

密閉湯薬は、内径４０−一、長さ５００Ｉｌｌ−の鋼管
内に粒状爆薬を充填し、７０ｇのペントライトを、伝爆
薬に用いて起爆した時の爆速を、ドートリッシュの爆速
試験法に準じて測定した。耐水性能は、２５０ｇの粒状
爆薬をガーゼでくるみ、６００ｃｃの水の入ったビーカ
ー内に３０分間沈めた後、爆薬をガゼごと取り出し、５
分間、ガーゼ内に含まれた液をビーカー内に自然落下さ
せた後、ビーカー内の液を口過した。その後、口過後の
液の比重（ｄｓｏｌｎ）を２０°Ｃで、うきばかり計を
用いて測定した。

２５０ｇの粒状＃薬が、６００ｃｃの水に完全溶解した
時の溶液の比重（ｄｍａｘ）と前述の口演の比重（ｄｓ
ｏｌｎ）の値から溶解率を以下の式より求めた。

（発明の効果） 実施例１及び６と比較例２及び３と比較すれば粒径が１
．４ｍｍ以下の微細なポーラスプリル硝安を使う事によ
って、充填密度、密閉爆速値が増加し〜且、耐水性能が
向上する事は、明白である。又、実施例１〜６及び比較
例２及び３と比較例１．　４及び５を比較すれば、ワッ
クス類を可燃物に使用する事によって、耐水性能が向上
する事は明白である。従って、粒径が１．４−　　以下
のポーラスプリル硝安とワックス類を組み合せて使用す
る事によって、流動性を損う事なく、充填密度、爆発性
能の増加、及び耐水性能を改良する事は明白である。

更に、実施例７及び８が示す如く、金属粉を添加する事
により、爆発性能を更に向上させる事ができる事は明白
である。

特許出願人　　日本化薬株式会社 手続補正書 平成元年２月２７日

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、酸化剤として、粒径が１．４ｍｍ以下のポーラスプ
   リル硝安、可燃物として、ワックス類を使用する事を特
   徴とする粒状爆薬組成物。 ２、ポーラスプリル硝安の吸油率が、５重量％以上であ
   る事を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の粒状爆薬
   組成物。 ３、金属粉を加えた事を特徴とする特許請求の範囲第１
   項又は第２項記載の粒状爆薬組成物。