JPH02212288A - 特殊ブイ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、潮流等によるフロートの変位が生じ易い場所
において、水底に布設されている施設物の位置を正しく
知ることのできる特殊ブイに関する。

［従来の技術］ 従来、海又は川の水底に布設されている施設物の位置を
水上から知る手段として、第２図のように、水深以上の
長さを有するロープ４の一端を施設物３又は重り６に固
定し、他端にマーカーブイ５を取付けて水面に浮かし、
これにより位置表示することが行なわれている。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、上記従来の方法であると、水面を浮遊するマ
ーカーブイが潮流や川の流れなど水の力で流されるため
、その浮遊位置が変化し、実際の施設物の正しい位置を
確認できない欠点があった。

即ち、具体的には次のような不都合を生じた。

（１）　　水底に布設されているケーブルやパイプライ
ン等の保守点検や修理を行う場合、これら施設物の真上
に作業船を係留する必要があるが、意図した位置に係留
できず作業が困難になる。又、作業船を係留するための
アンカーを水底の施設物の上に誤って投下して損傷させ
ることがある。特に、施設物が水の流れと直交する方向
に布設されている処では、上記の危険が極めて大きい。

（２）新たに施設物を布設する場合などにも、布設ルー
トを正しく表示できない。

［課題解決のための手段］ 本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、例えば水底
の施設物が、水流と直交する方向に布設されているよう
な劣悪な条件下でも、施設物の正しい位置を水上から知
ることのできる特殊ブイを提供することにある。すなわ
ち、本発明の特殊ブイは、一部又は全部がバネ機能を有
する線条体から成っているロープによって、水底の施設
物又は重りと水面のフロートが連結されていることを特
徴とする。

〔作用１ 水の流れを受けてフロートが変位すると、バネ機能を有
する線条体に収縮方向の力が働く。このバネ収縮力によ
り水平方向に働く力は、水流に抗するフロートの復元力
である。従って、フロートは、バネ収縮力の水平方向の
力と、フロートが潮流から受ける力とがバランスする位
置に停止する。

水流の力、水深等を考慮し、適切なバネ定数を有する線
条体を選定することにより、フロートの変位は一定の範
囲内に収まる。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を第１図を参照しながら説明す
る。

第１図において、１は潮流の強い海面、２は海底、３は
海底２の上記潮流と直交する方向に布設されているケー
ブル或いはパイプライン等の施設物で゛ある。４は施設
物３と水面のフロート５とを連結しているロープで、水
深とほぼ等しい長さｈを有しており、その全長に亘って
バネ機能を有する線条体４ａが組込まれている。線条体
４ａは、海水中での使用に耐えるステンレス材で形成し
である。尚、本実施例の特殊ブイは、ロープの一端を施
設物３に固定するものであるが、予めロープ４の一端に
重りを取付ける構成であっても良く、その場合は当該重
りを施設物の側方の海底に投下して位置表示することに
なる。

次に、特殊ブイの機能について説明する。第１図のフロ
ート５は、潮流Ｆｔの力を受ける傍ら、線条体４ａのバ
ネ収縮力Ｆを受けていて、施設物３の真上から距離Ｘだ
け変位した位置の水面に停止している。このように、本
発明の特殊ブイによれば、フロート５に変位が生じても
一定距離以上には流れない。

上記フロート５の停止は、次のように説明できる。すな
わち、線条体４Ａのバネ収縮力Ｆは、垂直方向の力（フ
ロート５を海中に引込もうとする力）Ｆｙと、水平方向
の力（フロート５を元の位置に引戻そうとする力）ＦＸ
に分解できるが、図示の状態は、上記水平方向の力Ｆｘ
がフロート５が潮流から受ける力Ｆｔとバランスした状
態（Ｆｘ　−Ｆｔ　）にあることを示す。

即ち、フロート５に働くバネ収縮力Ｆは、であり、フロ
ート５の復元力Ｆｘは、 ｋ−バネ定数、ｈ−水深、Ｘ−変位距離である。

上記の式から、例えば潮流Ｆｔの強さ、水深り等を考慮
し、適切なバネ定数ｋを有する線条体４Ａを選定使用す
れば、距Ｍｘ即ちフロート５の変位を一定の範囲内に収
め得ることは明らかである。例えば、水流の力Ｆｔが一
定の場合、水深りが浅い処ではバネ定数の小さな線条体
４Ａを用いることができるが、水深りが深くなればなる
程バネ定数の大きな線条体４Ａを用いる必要がある。

従って、線条体４Ａの長さ及びバネ定数を適切に設定す
れば、施設物３の正しい位置に対するフロート５の誤差
を最少範囲に止めることができる。

尚、フロート５は、バネ収縮力Ｆの垂直成分Ｆｙに見合
った浮力が得られる形状、材質にして水中に引込まれな
いようにする必要があるが、例えば形状を潮流の影響の
少ない流線形等にするのが良い。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の特殊ブイは、水底の施設
物或いは重りと水面のフロートとを結ぶロープの一部又
は全部に適切なバネ定数を有する線条体が用いられてい
て、水流によるフロートの変位を最少化できるから、水
底施設物の正しい位置を水上から知ることができ、作業
船の所望位置への係留或いはアンカー打ちによる施設物
の損傷防止等を確実に行い得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にもとずく特殊ブイの説明図、第２図は
従来のマーカーブイの使用状態を示す図である。 １：海面、 ２：海底、 ３：施設物、 ４：ロープ、 ４ａ：バネ機能をもつ線条体、 ５：フロート、 ６：重り、 ７：アンカー

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、一部又は全部にバネ機能を有する線条体を用いたロ
   ープにより水底の施設物と水面のフロートとが連結され
   ていることを特徴とする特殊ブイ。 ２、一部又は全部にバネ機能を有する線条体を用いたロ
   ープにより水底に投下される重りと水面のフロートとが
   連結されていることを特徴とする特殊ブイ。